JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

東京都三宅村(JCG 10005)移動運用報告②

2009-06-16 | インポート

起きると4時過ぎです。まもなく三宅島到着です。デッキに上がると曇りですが降る感じはしません。よかったです。



三宅島は使用港が錆ヶ浜、三池、伊ヶ谷と3つあり、海況により有利な港を使い分けています。最優先が錆ヶ浜で、ここは現在仮の村役場がある阿古地区の最寄り港です。三池港は火山性ガスの高濃度地区にあり、到着後すぐにバス等で離れなければなりません(滞在禁止)。残る伊ヶ谷は近年整備され、他の2港が使えない場合に限り使用されます。


 


今回移動地で考えているのが阿古地区ですので、できれば往復とも錆ヶ浜港に着いて欲しいのです。ところが案内所の掲示を見ると到着港は三池港。QRVできる時間が少なくなってしまいました。


 




5時前に島の東にある三池港に到着。さすがに二酸化硫黄の臭い(硫黄泉の臭い)が少しします。到着時点では二酸化硫黄の流れ込みは弱く、ガスマスクの着用は不要だそうです。見たところ集落に見えますが、生きているのは港のターミナルだけで、あとは全部廃屋です。高濃度地区のため放置されたままになっているのです。

 

三池港では村営バスが待っています。三宅島は海岸線に沿ってドーナツ状に集落があるので右回り・左回りのバスがあります。阿古行きのバスに乗ります。三池港から阿古地区までは約12km。25分で到着です。

 




移動地は錆ヶ浜バス停目の前の錆ヶ浜園地。元はキャンプ場でしたが、噴火以降キャンプは全島で禁止され単なる公園になっています。ただし今でも水場とかグリルが残っており、トイレは新しく建て直されています。今回は日帰りですので問題ないそうです。目の前は錆ヶ浜の海水浴場。火山島ですので砂は真っ黒なのです。

 

どのバンドに出るか決めるためイオノグラムをチェックします。早朝のためEsはまだですが、念のため50MHzのアンテナを組んでみます。6時スタート。北向きビームでVFOを回してみても何も聞こえません。一緒に上げた18MHzもダメっぽいのでRD-S106のコイルを7MHz用にして上げてみました。




移動局がよく使う7030~7050付近に同調するよう調整点を持ってきて空き周波数を探します。さすがに7MHz。早朝から混雑してなかなか空きがありません。ようやく見つけてQSO成立したのですが、すぐQRMが出てきます。

 


うまく行かないね~と思いつつ朝食を食べます。




運用地から見える錆ヶ浜港です。三池港より少し波が高いようです。こっちなら徒歩でも大丈夫なのですが仕方ありません。

 

 

ハイバンドが依然ダメ、7MHzもQRMで困ったものです。試しに7100kHz以上を聞いてみると結構空いています。RD-S106が7100upで使えるかメーカーは公式に何も書いていないのでダメ元で調整してみました。標準点から4~5cmエレメントを短くすると7120kHz付近で見事同調。ここでCQを出してみます。

 

しばらくするとコールがあり、徐々にコールが続くようになりました。RD-S106は7100upでも使えてます。7時30分を過ぎるとパイルになってきました。7エリアから4・5エリアあたりまでが開いています。大票田の1エリア(本土)もばんばん呼んできます。7100upってあまり聞いていないのかと思ったら皆さん結構聞いておられるんですね。

 

その割にQRMで潰されることがありません。相手局からは「強く入っています」とのことで、「これが7MHzなの?」と思いたくなるほど快適です。先日の粟国村での18MHzのパイルみたいな感覚です。5Wに短縮VDPですからびっくりです。しかもハイバンドみたいな急激なCondxの変化がないので皆さんに簡単に三宅島の紹介をしながらQSOを続けてゆけます。40QSO/hあたりのペースで呼ばれます。

 

中には2.5WのQRPでお呼び頂いた方もおられますし、今回東京都の全町村のQSOを達成された方もおられました。「三宅は初めてです」という方もかなりおられ、これは来た甲斐があったなと実感しました。


あとは伊豆諸島の他の島のリクエストもたくさん頂きました。中でも特に多かったのが利島です(恐らく私が利島に行ったことをご存知なのでしょうね)。利島は渡島が難しいためQRVが極端に少なく、皆さんかなり切実なようです。確実に成功させるには電波伝搬・海況・船の運用の3つがともに安定した時期を狙えばいいのですが、それは1年のうちでも僅かしかないのでなかなか難しいのが現実です。

 

 

既に1時間以上パイルが途切れず続いてます。エリア指定をしなければならないほど強烈なパイルではありませんが、それなりのペースでQSOしているのに全然パイルが解消されません。

 

9時を回ってQSO中に某局から「ハイバンド開いてますよ」とレポートが。こう聞くとハイバンドにQSYしたいのが人情ですよねHi でもパイルが途切れるまでは申し訳ないので「ハイバンド ハイバンド」と頭の中で思いつつパイルをさばいてました。

 

ようやくコールが途切れはじめ、「もしどなたもおられないようでしたらQSYします」と宣言するのですが、慌ててコールされる方がおられるのでなかなかハイバンドにQSYできません。

 

 

果たしてハイバンドにQSYできるのか? 続きは次回です。


コメント
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