つい先日のブログに記載したように、「掘り出し物」狙いで2~3日おきにオークションの真空管部門で「STC=BRIMAR」で検索しているが、その網に引っ掛かったのが電圧増幅管「13D9」だ。
解説にはこうある。
「英国BRIMARの業務用高信頼電圧増幅双三極管13D9黒プレートの保存状態、程度の良い稀少な未使用新品ペア(2本)です(落札価格の設定は、ペア(2本)での設定です)。
管壁にBRIMARのロゴ、13D9、MADE IN ENGLAND、BVA、ロット等がシルク印刷されています。
この13D9は、一般的にあまり知られていませんが、1950~60年代に英国のBRIMAR(STC)の工場で、主に厳格な品質が求められる産業用途向けに生産され、英国ナンバーのECC81、CV4024、米国ナンバーの12AT7とは、同等規格の真空管としてそのまま差し替えて使用することができます。
通常のECC81等と比較して、プレート電圧が幾分(約10%程度)高耐圧に設計されており、本来、産業規格品ですが、オーディオ用途に使用した場合においても、高信頼管として優れた特性と音質を有する真空管として高い評価がされています。
この真空管は、私が趣味で約20年程前に自作アンプの保守用として複数本購入していたものですが、未使用品の手持ちが少し残っていますので、それを出品いたします。」
以上のとおりだが、成る程、成る程、「13D9」は「12AT7=ECC81」というわけですね。
「12AT7」は「12AX7」や「12AU7」と比べるとあまり人気がないみたいだが、我が家のプリアンプに使用している大切な真空管だ。
このプリアンプは電源トランスにしっかりしたものが使ってあり、それが音にもきっちり反映されているので今のところ一番のお気に入り。
3か月ほど前に全面改造してもらったものだが、初段が「12AT7」、次段も「12AT7」、そしてバッファーが「12AU7」で計6本という構成である。
何とも贅沢な使い方だが、一方では効率の悪い使い方ともいえる。
まあ、音さえ良ければ「どうでもよろし!」かな(笑)。
これまで初段に東芝製、二段目にナショナル製の「12AT7」を使っており十分満足の一言だったが、「STC=BRIMAR(ブライマー)」となると、話はまったく違う(笑)。
何が何でも手に入れるぞ、と張り切って見事に落札。有名な真空管ではないし入札者は自分一人だけで出品価格そのままの超安値だった。しめしめ(笑)。
所定の手続きを経て、我が家に到着したので、ワクワク、ハラハラ、ドキドキしながらさっそく初段に使っている東芝製と入れ替えてみたところ、まったく、天と地ほどの音の違いに完全にノックアウトされた。
音の瑞々しさ、臨場感いずれもとってみても素晴らしい。
たかがプリアンプの真空管ごときでこれだけ音が変わるのか!
「BRIMAR」バンザイ!
プリアンプに使う真空管の重要性はこれまでのブログでも「音質を左右するプリアンプの真空管」など、投稿してきたが改めてその感を深くした。
音の入り口付近にあたる音声信号はパワーアンプによって増幅されていくので、ほんのちょっとした違いが大きな差になっていく。
CDトラポに次いで微小電流を増幅する役目を持つプリアンプは絶対に手が抜けないし、パワーアンプだってスピーカーだって手が抜けない。
つまり、オーディオはどこも手が抜けないので気が休まるときがないのが非常につらい(笑)。
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