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「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

聴かぬが花 VS 聴かせぬが花

2025年03月31日 | オーディオ談義

「秘すれば花なり」という言葉があります。平たく言えば「秘密にするからこそ価値がある」という意味合いだそうです。

たとえば手品を連想すると分かりやすいかもですね。手品のタネを知らないと「凄い」と思うが、いざタネを知ってしまうと「なんだ、そんな簡単なことか」と呆れることが多いです。

このブログでいつもグダグダ書いているオーディオシステムにしても、これと似たようなもので読者にとっては「聴いていないからこそ値打ちがある」とも言えそうですよ(笑)。

たとえば全国津々浦々の読者の方々の中にはもしかして「この人はかなり珍しいスピーカーや古典管を使っているようだし、一度、音を聴いてみたいものだ」と思っている方がいらっしゃるかもしれないですね。

な~に、大したことないです(笑)。

そりゃあ、聴いた当初は物珍しさも手伝って「素敵・・」かもしれませんが、次第に慣れてくるとアラにも気が付いて「な~んだ、我が家の音にもいいところがあるじゃないか」という成り行きが十分考えられます。          

やっぱり「聴かぬが花」なんじゃないかなあ(笑)。

たしかずっと昔の「ステレオ・サウンド」誌だったと思いますが、ジャズ・オーディオの大御所「菅原昭二」さんの投稿した記事の中で、懇意にしている和尚さんのオーディオシステムを聴きに行ったところ、その和尚さん、世間話をするばかりでとうとう聴かせてもらえず、そのうち亡くなられたという逸話が妙に記憶に残っています。

「音は実際に聴いてみるとそこで終わってしまう。想像の中に留めておくからこそ時間と空間を超越して無限の豊かさと広がりを持つ。」というのが和尚さんの当時の心境だったのではなかろうかと、今にして分かるような気がします。

これはオーディオに限ったことではありませんよね。高齢者になると「あれは想像の中に閉じ込めておく方が良かったかもしれない」ことに、いくつか思い当たります(笑)。

そして、もう一つ~、今度はホスト側からの「聴かせぬが花」。

「2・6・2」の法則というのがあります。別名「パレートの法則」とも言われていてご存知の方も多いと思います。

「人間が集団を構成すると、『優秀な人が2割、普通の人が6割、パッとしない人が2割』という構成になりやすいという法則。例えば、集団で何らかの活動をすると、2割の人が、率先してリーダーシップを発揮し、6割の人が、そのリーダーシップに引っぱられて働き、2割の人が、ボーっとしてる、という傾向がある。

次に、その2割のサボった人達を除いて、残りのメンバーだけで同様の活動をすると、やはり、メンバーの中の約2割の人が、新たにサボり始めます。逆に、サボった人ばかりを集めてグループを作り、活動をさせると、その中の約2割の人がリーダーシップを発揮し始め、6割の人は、それに引っぱられて動き始めるそうです。

これは、優秀な人ばかりを集めてグループを作った場合も同様で、6割は普通に動き、2割はパッとしなくなるといいます。スポーツの世界でも、お金をかけてスタープレイヤーを集めても、ズバ抜けて強いチームができるわけではないというのはこういうことなのでしょう。逆に、スタープレイヤーを引き抜かれてしまったチームには、次のスタープレイヤーが出てきたりします。

実は、生物の世界にも、似たような現象があります。アリは働き者というイメージがありますが、数%のアリは、働かずにふらふら遊んでいるそうです。そして、このふらふらしていたアリたちだけを集めて別の場所に移して、しばらく観察していると、その中の数%のアリだけがふらふらと遊び出し、他のアリたちは働き者に変身するそうです。逆に、働き者のアリばかりを集めて集団を作っても、まもなく数%のアリは遊び出すといいます。この数%という比率は、いつも変わらないそうです。」

敷衍(ふえん)すると、組織をはじめどんな事柄にも「緩み」が必要なんですかね・・、たとえば自動車のハンドルにも「遊び」みたいなゆとりが必要だし、
精鋭ばかりだとたしかに息が詰まりそうな気がします(笑)。

さて、我が家のオーディオシステムを実際に聴いた人も実はこの「パレートの法則」が当てはまるのではないかと思うのです。

全体の2割は「なかなかいい音だ!」、6割は「な~んだ、口ほどにもない普通の音じゃないか!」、残る2割は「この音には感心しない!」

結局、8割方の人たちはガッカリするというのがせいぜいの図式でしょう。

しかも、絶賛してくれた肝心の2割も2~3日経って “ほとぼり” が醒めてみると、結局「我が家の音が一番いい」と、こうなります。

人間とは最終的には都合のいいように解釈して己を納得させる人種ですからね(笑)。

したがって「四面楚歌」になるのは目に見えているのでホスト側からすると「聴かせぬが花」が一番だと思います!

そこで質問・・、読者の皆様方は「聴かぬが花」と「聴かせぬが花」のどちらに加担しますか?

えっ、両方とも賛成・・、まさかあ(笑)



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昨週を振り返って(2025・3・30)

2025年03月30日 | 独り言

昨週はアクセスが好調でした。どうやら2週連続の不調期を脱したみたいです。

「波」はあらゆるものに付きまとうと思いますが、このブログの場合は、どうやら「3週間好調が続くと2週間が不調」のパタ~ンのようです。

まあ、読者には どうでもいいこと なんでしょうけどね・・(笑)。

で、総論からいえば昨週は「駄作」が無く「粒ぞろい」だったといえます。

それではランキングに入りましょう。

第1位 「家元」ほか~ウマさん便り~」(カテゴリー:ウマさん便り)

久しぶりのウマさんの登場でしたが、読者も待ちに待った感があって、大盛況でした。やはり、ブログを19年間も続けていると「マンネリ」化は免れませんが、はるばる「南スコットランド」からの「爽風」はそういうものを吹き飛ばしてくれますね。ありがたいことです。

第2位 「趣味と実益を兼ねて40ヘルツの低音を・・」(オーディオ)

このブログの金科玉条ともえいるオーディオ記事だけど、正直言ってかなり不評です。スピーカーも真空管アンプも幾つも持っているので、実体験を優先し、そして題材にして書き連ねているのですが、読者からすると「それがどうした!」って感じですかね~、自慢話と紙一重の世界かもしれないですね(笑)。

その点、こういう「一般論」になると とっつき やすそうです。どういう読者層に焦点を置いたらいいのか・・、難しいです。結局「硬軟おり交ぜて」に落ち着きそうです。

第3位 「歪みのある音」の責任はアンプにあり(オーディオ)

これもオーディオ記事の一般論でした。ただし、「歪み」については「いい歪み」と「悪い歪み」がありますよと、ある専門家からメールが届きました。この記事では、アンプのパワー不足による「歪み」を取り上げた積りでしたが、ご指摘を受けるとその通りです。そのうちメールの内容をご紹介させていただきましょう。

第4位 「音楽=時間芸術」 VS 「絵画=寓意」(独り言)

個人的にはいちばん気に入った内容の「芸術論」でした。ちょっと掘り下げが足りないですけど、ブログ主の筆力からすると、この程度が見合いでしょうよ(笑)。

音楽が時間によって失われる芸術だとすると、現在咲き誇っている「桜」だって、あと数日もすると散っていきます。失われるものへの哀惜感があってこそ、「成り立つ」というか「価値が出る」奥深いものがあるような気がします。

はたしてそれが何なのか・・、何方(どなた)かご教示ください~。「チャットGPT」に訊いてみたいところですが、ちょっと長くなりそうですね(笑)。

第5位 「昨週を振り返って(2025・3・23)(独り言)

コメント省略します。

第6位 「モーツァルトの弦楽四重奏曲への誘い」(音楽)

「弦楽四重奏曲」が好きというだけで、その方のレベルがおよそわかります。そう、このジャンルが好きな方は完璧な「クラシック通」だと折り紙をつけてもいいでしょう。そういう「通」の方からメールをいただきました。

「先日の「モーツァルト、弦楽四重奏曲への誘い」拝読しました。

改めてアマデウス四重奏団のCDを引っ張り出して聴いています。(笑)

確かに「プロシャ王・セット」はモーツァルトが"吹っ切れた"感じがしますね。「ハイドン・セット」とはまた違う魅力があります。

また、「天馬空掛ける」モーツァルトなら、「ハイドン・セット」以前の作品がなかなか良いかと思います。
16歳の時にローマで書いた6曲(ミラノ四重奏曲)など、短いながら颯爽としていて大好きです。

特に第4番K157は、ディヴェルティメントK136が好きな人に是非聴いていただきたい"佳い"作品です。」

ありがとうございました。折に触れメールを頂いている「この方」はほんとうの「クラシック通=モーツァルト通」だと思います。ハイレベルなオーディオ愛好家なんかよりも 何倍も何倍も 価値があると思います、そして崇拝しています(笑)。

第7位 「待つことのメリットを考えてみよう」(読書)

最下位といっても、3位以下とは「つばぜり合い」の差でしたので申し添えておきます。さて、高齢になるほど、気短になる・・、自戒したいところです。

そういえば、南スコットランド在住の「ウマさん」からメールを頂きました。

「ものすご〜く自戒します。ありがとうございます。感謝感謝感謝…
自戒、自戒、自戒!」
スーパーのレジでイライラするウマより

アハハ~、お互い様です(笑)。



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趣味と実益を兼ねて「40ヘルツの低音」を聴きましょう

2025年03月29日 | オーディオ談義

先日のこと、とあるネット記事に大いに興味をそそられたので記録に残しておくとしましょう。

御覧になった方も多いと思いますが・・、


「近年、脳への音刺激を認知症予防や脳機能の改善に役立てる研究が進められている。なかでも注目されている音が「40Hz周期の音(1秒間に40回振動する音刺激)」。

アルツハイマー型認知症の病態を再現したマウスに、この音を聴かせると、脳内の聴覚野と海馬にガンマ波が発生。

すると、認知症の原因といわれている脳内の「アミロイドβタンパク質」の有意な減少が確認された(*)米国マサチューセッツ工科大学の研究チーム 出典:Nature,2016 Dec 7;540(7632):230-235.)。

これまでは、40Hzのパルス音を長時間聴き続けると負担も大きかったが、テレビなどの日常生活音を40Hz周期の変調音で出力する技術も開発されている。40Hz周期の音刺激を自然な形で聴きながら、認知症のケアができるようになるかもしれない。」

以上のような記事だが、認知症といえば14年前に94歳で亡くなった母のことをつい思いだす。

比較的しっかりした母だったが、最期を迎えるまでの5年間ぐらいは悲しいことに認知症だった。それはもう本人も周囲も悲惨の一言だったのでとても他人事だとは思えない。

認知症が遺伝するという学説はないようだが、やはりそれなりに用心しないと・・、したがって予防対策のノウハウや対症薬の開発には日頃から殊のほか注目している。

で、前述の説のように40ヘルツの低音を耳にしながら認知症のケアができるなんて、これはオーディオ愛好家にとって「趣味と実益」を兼ねた二重奏みたいなもので耳寄りのニュースといっていい。

さて「40ヘルツの低音」・・。

以下、偉そうに述べる資格を持ち合わせていないので、あくまでも「私見」ということを先ずお断りしておこう。

人間の可聴帯域は周知のとおり「20~2万ヘルツ」とされているが、40ヘルツという「かなりの低音」を出せるシステムの割合はどのくらいかという話。

おそらく「三つのシステムに一つくらい」の3割程度じゃないかな~。ちなみに我が家の「AXIOM80」の場合、単独ではかなり無理だと思っている。まあ、理想的な箱に恵まれればOKだろうが・・。

そして、これが30ヘルツあたりまで出せるとなると、ぐっと下がって「五つに一つ」の2割程度になり、さらには20ヘルツとなると「百に一つ」の1%ぐらいになるというのが自分の大まかな見立てである。

つまり、満足できる高音域を出すよりも十全な低音域を出す方がはるかに難しい、それはいわば「血(お金)と汗(手間)と涙(失敗)」に如実に比例するというのが、50年以上にわたる拙い経験の偽らざる感想である。

ただし、低音が中高音域に被ってくると音が濁ってくるので、むやみに出せばいいというものではない・・、「出し方が問題」になる
のは先刻ご承知の方が多いことだろう。

ちなみに、我が家のウェストミンスターの低音はせいぜい30ヘルツあたりまで伸びていれば上出来という感じ・・、かな(笑)。

で、「チャットGPT」に「40ヘルツの低音は認知症の予防になる?」と訊ねてみたところ、次の回答が提示されました。

「40Hzの低音(あるいは40Hzの音波や振動)は、認知症の予防や改善に効果がある可能性があると注目されています。これは、特にアルツハイマー病に関連して研究が進められており、40Hzの音や光の刺激が脳のガンマ波を活性化させることで、脳内の老廃物(アミロイドβなど)の除去や神経細胞の機能改善に役立つと考えられているためです。

🌟 40Hz刺激の研究と効果

  1. MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究

    • 2016年にMITの研究チームが、アルツハイマー病モデルマウスに40Hzの音や光を当てたところ、脳内のアミロイドβが減少し、認知機能が改善したという報告があります。

    • 40Hz刺激により、脳内でガンマ波(40Hz付近の脳波)が誘導され、これが**ミクログリア(脳の免疫細胞)**を活性化してアミロイドβの除去を促したとされています。

  2. 人への応用

    • その後の臨床研究でも、40Hzの音や光による刺激が記憶力や集中力の改善につながる可能性が示されています。

    • 40Hzの音楽をヘッドフォンで聞いたり、40Hzのリズムで光を見たりすることで、軽度認知障害(MCI)の症状が改善した例も報告されています。

  3. 振動刺激

    • 最近では、40Hzの振動を手や足に与えることで効果を狙う研究もあります。

    • 振動刺激が脳に伝わることでガンマ波を誘発し、認知機能や記憶力の改善が期待されています。

🔬 なぜ40Hzが効くのか?

  • 脳の**ガンマ波(30〜100Hz)**は、注意力・認知・記憶などの機能に関与しています。

  • アルツハイマー病患者ではガンマ波の活動が低下していることが知られており、40Hzの刺激でこのガンマ波を回復させることが脳機能改善に役立つと考えられています。

  • ガンマ波の増強により、

    • ミクログリアによるアミロイドβ除去

    • 神経可塑性(シナプスの強化)

    • 神経炎症の抑制
      が促進される可能性があります。

🎧 実践的な方法

  • 40Hzの音楽やノイズを聞く(YouTubeやアプリに40Hzの音楽がある)

  • 40Hzの光刺激デバイスを使用する(市販されているガンマ波誘導ライトなど)

  • 40Hzの振動刺激デバイス(手や足に当てるもの)

🧠 効果や課題

✅ 認知機能や記憶力の改善報告あり
✅ アミロイドβの減少が確認された
✅ 副作用は少ない(音や光に敏感な人は注意が必要)

⚠️ 研究段階であり、個人差がある
⚠️ 効果が出るまでに時間がかかる可能性
⚠️ 強い刺激や長時間の使用には注意


「完全に効果が証明された」とまでは言えませんが、研究結果は期待できる内容です。手軽に試せる方法もあるので、認知症予防の一環として取り入れてみる価値はあるかもしれません。興味があれば40Hz音源を試してみますか?」

以上のとおりです。

「趣味と実益」を兼ねて「40ヘルツの低音」を聴きましょうよ~(笑)。


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「家元」ほか~ウマさん便り~

2025年03月28日 | ウマさん便り

南スコットランド在住のウマさん・・、なかなかメールが来ないのでもしかしてご病気ではと心配していたら、かなりの長期にわたって日本に帰ってきていらしたとのこと。

故郷は関西地方とお伺いしているが、まずは安心しました。そして再び「ウマさん便り」の復活です、有難いことです


それでは、いつもの「ウマさん節」をご紹介させていただきましょう。

「家元」

家のあちこちに花を生けるのは僕の担当です。
長女のくれあは「風水」に詳しく、花を置く場所を指定する。
特に、家の玄関ドアの両脇には、必ず花を生けなければならないと力説する。なぜなら…
玄関に花を生けると、グッドラック、つまり、幸運がやってくるんだって。
うちとこは、実に、様々なゲストを迎えるけど、それらの方々が幸運を運んでくれるそうです。
そう言えば、思い当たることがかなりあるなあ…なるほど。

邸内すべての場所に花を生けるのは、結構、大変な作業なんです。二十数箇所すべてに花を設置するのは、ほぼ半日仕事だと言っていい。まず、ガーデンじゅう廻って花をカットする。カットする時は、必ずお花ちゃんに声をかける…「綺麗ね。ありがとうね」…ガーデンで、この言葉を百回は言うよ。昔、ある方から言われたんです。「花ってね、人間が語りかけるのを聞いてるよ」
大きなバケツ三つに山盛りのお花たちを入れて家に戻り、花瓶をたくさん並べて、色のバランスを考えながら生けて行く。ここらは美意識が問われるね。そして、すべての花瓶に生けると、地下から3階までの家じゅうに運ぶ。各トイレやシャワールームにも置くよ。かなりの時間がかかるけど、やり終えるとね、清々しい気分になる。だってさ、家中が花のかほりに包まれるんやからね。

日本からのゲストの方に訊かれることがある…
「ウマさんはお花を習ってらしたんですか?」
僕の返事…
「いえ、実は、僕は華道の家元なんです」
皆さん、驚かれる。
「へぇー、何流ですか?」
「ウマ・トンマ流・左巻き千家でございます、はい」
「わぁーすごい!」
冗談を信じた方がいた時はずっこけてしもたがな…



流石は「お城」を取り囲む「お花さんたち」ですね!

現在、日本では各地で「桜」が満開です。そして大好きな「紫木蓮」も目を楽しませてくれます。日本中が「花だらけ」の状態です。



昨日、小雨交じりの中をウォーキングしていたら、「虹」が海の中にかかっているのを見つけました。団地の展望台から別府湾を眺めた風景です。



「春息吹く 海面刺さる 虹の橋」・・、お粗末でした!(笑)

つづいて、「ダンフリースのレコード屋さん」

地元ダンフリースの街にレコード屋さんがオープンした。早速、訪ねてみた。
人口3万2千人の地方の街で、二軒目のレコード屋さんです。僕のようなレコード愛好家にはとても嬉しいことです。
僕は、毎夜、お香を焚き、LPレコードに針を落とす。ありきたりの表現だけど、至福のひとときなんだよね。

僕が初めてLPレコードを買ったのは小学校五年生の時で、ロシアの巨匠、ダヴィッド・オイストラフの演奏によるチャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲だった。今でも、自転車に乗って鼻歌を口ずさむ時、このチャイコフスキーの第一楽章のさわりの部分が出て来る。続いて、必ず、橋幸夫の「潮来笠」が出て来るけど、はて?何でやろ?
そんなダヴィッド・オイストラフが27歳の時、国際コンクールで二位になった。その時の一位は、若干15歳のフランスの女の子だった。後年、世界的巨匠となるオイストラフの、その時のコメント…「彼女の一位は当然だ」…
僕がそのフランスの女の子に興味を持たないわけがない。で、その彼女、ジネット・ヌヴーのレコードを買い漁ることとなった。天才と言われ、超売れっ子の彼女が、アメリカへの演奏旅行の途中、飛行機事故で亡くなった。1949年10月、30歳の若さだった。超売れっ子が飛行機事故で亡くなる…大好きな脚本家、向田邦子さんが台湾での飛行機事故で、帰らぬ人となったことを思い出す。
ジネット・ヌヴーによるブラームスのヴァイオリン協奏曲は、今に至るも、僕にとって、最高のブラームスです。

剣豪小説で世に出た五味康祐 (ごみやすすけ)さんは、そこらの提灯持ち評論家などまったく寄せ付けないほど、クラシック音楽に造詣の深い方だった。彼は、世界的演奏家や有名評論家に対しても、容赦のない辛辣な批評をする方でもあった。そんな彼が「ジネット・ヌヴーの早逝は惜しまれてならない」と述懐しておられたのを思い出す。

さて、そのダンフリースのレコード屋さん。結構、お客さんが入っていた。アメリカでは、何年か前に、レコードの売り上げがCDを上回ったらしいけど、こんな田舎の街にもレコード愛好家がいることに嬉しくなった。
そのレコード屋さんの店主は、とても人懐っこい人で、ニコニコと僕に話しかけてきた。「日本人?」
ハイ、そうですと答えた途端、彼は、たくさんの17センチEP盤を出してきた。驚いた。なんと、箱いっぱいに60年代70年代の日本の歌謡曲がぎっしり。
都はるみ、黛ジュン、ちあきなおみ、研ナオコ、石田あゆみ…もう、びっくりや!
スコットランドの こんな小さな街に、日本の歌謡曲のファンがいて、これらのレコードは結構売れると言う。
で、ふと思いついた…
こんな方々を集めてカラオケ大会をするんや。NHKの「のど自慢」の真似をすれば良い。
丸太ん棒のような太い腕に、ちっちゃく「愛」のタトゥーを入れたおっちゃんが…
「一番、あんこ椿は恋の花…」
なんか、楽しくなるよね?

レコード屋さんで売ってた日本の歌謡曲のほんの一部



千昌夫の「星影のワルツ」・・、もう50年以上も前のこと、職場での新入職員の歓迎会のときに下手ながら歌わされたときのことが走馬灯のように蘇ってきました。

「別れることは つらいけど・・」、とにかくあの頃は若かったなあ~(笑)。

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「待つこと」のメリットを考えてみよう

2025年03月27日 | 読書コーナー

 

著者の藤原智美さんは芥川賞受賞作家。

本書は「加速する一方の老人社会でいま何が起こりつつあるのか」について、老人特有の時間の観念、所在空間、やり場のない感情の処理の面からその本質を分析した実に興味ある内容だった。

構成については、
序章 なぜ”新老人”は暴走するのか」に始まり、「第1章 時間」、「第2章 空間」、
第3章 感情」に分かれている。 

本書ではこのうち第1章「時間」に全体の半分ほどの頁数を割いてあり、
「分別があってしかるべき老人」がときに不可解な行動で周囲と摩擦を起こすあるいは暴力的な行動に走る。著者はこうした高齢者を「新老人」と呼ぶが、いったいなぜか。

暴走事例 1

身なりもよく品のいい老人が確定申告の長い順番待ちのあと、やっと自分の番になったところ係員の応対に突然怒鳴りだして周囲の空気を一瞬にして凍りつかせた。

暴走事例 2

病院の順番をめぐるトラブルで口の利き方が悪いというだけの理由で若い女医が胸ぐらをつかまれ顔を殴られた。

暴走事例 3
自動販売機の前で60歳の男がタバコを買おうとしていた。後ろには70歳の男が待っていたが、前の男の動きがのろく感じられたのだろう、70歳の男が「タバコを買うのが遅い」と文句をいった。言われたほうも言い返しケンカが始まった。結果は70歳の男が殴られて死亡(北海道函館市)

”いい歳をした”大人が公道で殴る蹴るの暴力をふるい合う、そんな光景は誰も見たくないはず。見ず知らずの者同士の偶発的なぶつかり合い、そして騒動の中心になる新老人。

この3つの暴走事例の共通となる原因は既にお気づきのとおり「待つこと」にある。

「待つこと」がなぜ、老人たちをこれほどまでに苛立たせるのか。

本書ではこの「待つこと」(41~61頁)について、新老人の心理を解剖するための象徴的な事例として重点的に取り上げ、次のとおり詳細に分析している。

1 「待つ」から「待たされる」感覚へのシフト

これまでも「待つこと」は嫌われる一面がたしかにあったが、逆に「待つ」時間があってこそ場合によっては幸福感、自分を取り戻す時間があることも事実。
しかし、近年あらゆるものがスピード化することにより「待つ喜び」が失われてきている。

たとえば、”もういくつ寝るとお正月”と待ち望む感覚、携帯電話の普及によって喫茶店の待ち合わせが激減し、待つ間の感情の揺れ動きが無くなったこと、あるいはメールが手紙を衰退させ時間をかけて返事を待つという気持ちのゆとりを失わせたことなど。

しかも、この従来とは違う生活スタイルが無意識のうちに中高年を戸惑せ、さらに不可解なことに、「待つこと」が加速度的に省かれてきているにもかかわらず私たちは「待つこと」のストレスから解放されず、むしろ「便利」になればなるほど「待つ」ことから「待たされる」感覚へとストレスが膨張していく。

2 変容する時間感覚

生物学者の柳澤嘉一郎氏は現実の時間表示と人間の体内時計とが一致しない説を提唱しており、端的にいうと高齢者の場合は酸素消費量の違いにより子供に比べて現実の時間が早く感じるとのこと。

身体の感覚が現実の時間に追いつかない、そのような焦燥感が、新老人の場合たまたま予期せぬ「待たされる時間」に遭遇すると、自分を見失うほどの怒りへと転化する。

3 現代の富とはモノではなく時間

時給、月給、年俸など収入が時間の単位で計算される現代社会では、時間のコントロールが最大のテーマであり、時間を私物化し、いかに自己中心的に組み立てられるか、それが権力に直接つながっている。

たとえば極端な話だが100万円をある人は半年間の労働で手に入れる、またある人はマウスのワンクリック、1秒で手に入れたとする。両者の問題点は手に入れた100万円ではなくて、明らかにそれを要するためにかかった時間にあり、結局のところ時間は「現代の富」を象徴している。

したがって、「待たされること」は自己への時間的侵略、時間的暴力とみなし、力関係における敗北感のもとで新老人たちの感情爆発が誘発されている。

以上のとおりだ
が、筆者は1、2、3すべてに頷けるので、どうも暴走老人の潜在予備軍のような気がする。

たとえば、身近な例を挙げるとスーパーのレジなどで料金の精算に時間をかけたりしている人を見かけると、「何モタモタしてるんだ、早うせんかい!」と、イライラすることがしばしばで「待つこと」にもっと寛容にならなければ・・。

最後に、「チャットGPT」さんの出番です。

「待つことのメリットを考えてみよう?」

待つことには、意外とたくさんのメリットがあります。以下のようなポイントが挙げられます:

1. 冷静になれる・感情をコントロールできる

  • すぐに反応してしまうと、感情に流されて後悔することもあります。

  • いったん待つことで、感情が落ち着き、冷静に判断できるようになります。

2. より良い決断ができる

  • 待つことで、情報を集めたり、他の選択肢を検討したりする時間が生まれます。

  • 結果的に、より良い決断ができる可能性が高くなります。

3. 忍耐力や集中力が鍛えられる

  • じっと待つことは、我慢強さや集中力を養います。

  • 特に現代は「すぐに結果を求めがち」なので、待つこと自体が貴重なスキルになります。

4. 相手を尊重し、信頼関係を築ける

  • すぐに答えを求めずに相手を待つことで、相手に考える余裕を与えられます。

  • 相手のペースを尊重することで、良好な人間関係を築きやすくなります。

5. 自然な流れに身を任せられる

  • 焦って結果を求めると、無理やり物事を動かそうとしがちです。

  • 待つことで、物事が自然な流れに乗るチャンスを与えられます。

6. 期待感や楽しみを感じられる

  • すぐに結果が出ると、その分「楽しみ」が減ってしまうこともあります。

  • 待つことで、結果への期待感やワクワク感を味わえます。

7. トラブルを未然に防げる

  • 早まって行動すると、ミスやトラブルを引き起こす可能性があります。

  • 一度立ち止まって待つことで、リスクを回避できることがあります。


「待つこと」は受け身のように見えますが、実は積極的に状況を見極める力人間関係を円滑にするスキルに繋がります。焦らず、じっくり待つことも大切ですね 。

以上のとおりですが、たしかに「忍耐力と集中力」を養う効果はありそうですね・・、これから自戒します(笑)。



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「歪みのある音」の責任はアンプにあり

2025年03月26日 | オーディオ談義

「新しいデジタルアンプをオークションで落札したんだけど、お宅のシステムで聴かせてもらえないかな?」

立派な「TRアンプ」を1台貸してもらっているほどの恩義のあるMさん (大分市)からの依頼なので「ああ、いいよ~」と、一つ返事~。

「あっ、そうそう デジタルアンプはスピーカーとのインピーダンスの整合性がとても大事と聞いているので、丁度いいことにあなたはマッチング・トランスを持ってるよね。それを一緒に持ってきてくれないかな」

ほどなく到着して、さっそくセットした。重量級の真空管アンプを降ろすときに腰を痛めないように細心の注意を払ったが、その点、デジタルアンプは軽くて助かる・・、高齢者向きだね(笑)。



立派なシルヴァーの筐体(きょうたい)を持っており、部品代だけで落札価格を軽く上回りそうである。もしこれで、「WE300B」真空管アンプの音と同等、ないしは上回るならショックのあまり寝込むことになりそうだねえ(笑)。

筐体の上に載せているのはインピーダンスの「マッチング・トランス」(1ペア)である。

駆動対象のスピーカーはこのシステムの中核となる「スーパー10」である。



さあ、固唾を呑んで傾聴したところ、開口一番「なかなかいいじゃない!」という言葉が自然に出た。鮮度も我が家で日頃聴いている音とあまり遜色ない感じ~。そりゃ細かいことを言えばいろいろあるけど、このお値段なら十分だね!

二人して、いいね、いいねと聴いていたら、そのうち、強烈な「アタック音」のときに、音が歪み気味になることに気が付いた。アレッ・・、アンプの「パワー不足」のときによくみられる現象である。

SPユニット「スーパー3」のインピーダンスは8Ωで能率は「95db」くらいだから、この程度の負荷で歪むのは感心しないねえ・・、惜しい、もう少しパワーがあれば十分使えるのに~。

少しもがいてみることにした。今度はマッチングトランスを外して聴いてみると、歪みが大きくなりとても聴ける状態ではなくなった。これはアキマヘン~。

そこで、貸してくれとは言わないまま、持って帰ってもらうことになったが、後になって考えてみると「JBL」の「075ツィーター」や「175ドライバー」だと「100db」前後と、能率がメチャ高いので使えたかもしれない・・。

いずれにしても、今回の実験を通じて今さらながら「アンプ」の重要性に思いを馳せました。

つい先日のブログで、「音質の優先順位のトップは長時間聴いても疲れない音」を投稿したことはまだ記憶に新しいですよね。

「長時間聴いても疲れない音」というのは、言い換えると「歪みの少ない音」だと思っています。

短時間聴くぐらいでは「音の歪み」は気にならないし、むしろ気持ちがいいぐらいのときもありますが、長時間聴くともなると「耳=脳」が自然と拒絶反応を起こして疲れてくる・・、これはもう本能的な「生理現象」ともいえる状態ではないでしょうか。

ここで「アンプ」と「スピーカー」の関係に目を転じてみましょう。

スピーカー固有の歪みを助長するのもしないのもアンプ次第だし、アンプそのものに歪みがあると、もう 何をかいわんや だと思います~(笑)。

オーディオはどこも手を抜けない代物だけど、その中でもつくづく「アンプ」って重要だと思いますね。単に音を増幅する役目だけを負っているわけだけど、いい方向に増幅するのか、しないのか、オーディオ全体を大きく左右している存在のような気がします。

巷間、スピーカーは人間の外見に当たり、それに精神を注入して一人前にするのはアンプの役割だという言い伝えを私は信奉しています。

これで、我が家がいかに「アンプ」を重視しているか、その理由がお分かりいただけたでしょうか。

「WE300Bシングル」(モノ×2台)、「6A3シングル」、「PP5/400シングル」、「2A3シングル」、「6AR6シングル」(三極管接続)、「LS7シングル」、「371Aシングル」、「6SN7プッシュプル」、「371Aプッシュプル」、「EL34プッシュプル」

計10台の真空管アンプ群・・、いずれも「一騎当千」で相性のいいスピーカーがそれぞれ決まっており、そしてすべて故障無しの状態です!

それはさておき、いったいあとどのくらい付き合えるんだろう・・(笑)。



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「音楽=時間芸術」 VS 「絵画=寓意(ぐうい)」

2025年03月25日 | 独り言

日経新聞の文化欄はいつも興味深く読ませてもらっています。他の新聞とは一味違ってセンスがいいと思います。

たとえば、掲載されている「流れるシリ~ズ」の趣旨はこうです。
 

「音楽や映画は「時間芸術」と呼ばれる。作品の時間を支配するのは作り手だ。

絵や小説はと言うと、時間は鑑賞する側が握っている。静止する絵画の中に「流れる」ものを見つけ、自分だけの時間を味わうのも楽しいかも!と選んでみた。(脚本家 東多江子)

「時間芸術」という言葉・・、音楽は鑑賞側の受け入れ態勢にお構いなくひたすら終幕まで突っ走っていく。主導権は終始「作り手」側にある。

これに因んでジャズ史上で最も有名な言葉があります。

「音楽を聴き終わったらそれは空中に消えてしまい、二度と捕まえることはできない」(エリック・ドルフィー)

その一方、絵画は静止したままの状態でどれだけ時間をかけようとゆっくり鑑賞者を待ってくれます。逃げも隠れもしない「やさしい芸術」ですね。

たとえば「紳士とワインを飲む女」(フェルメール)

                     

解説は次のとおり。 

「この女性、いけるクチと見える。ワイングラスには一滴も残っていない。

傍らの男性は、ボトルに手をかけ、「どう、もう一杯」と言い出しそうだ。女性へ注がれる視線が、そのタイミングを伺っている。

かつて絵画には「寓意(ぐうい)」があったそうだ。この絵なら、椅子の上のリュートは「愛」を、テーブルの上の楽譜は「調和」を象徴し、さらにステンドグラスに描かれている手編みを持つ女性は「節制」を意味するのだという。

つまり目の前できゅんきゅんするメロディなんかつま弾かれて、にわかに気持ちが近づいていくのはわかるけど、軽々しく貞操を破っちゃいけませんよ、といった大人の警告が仕込んである? しかし、戒めがきついほど、若い子の好奇心は膨らんでいくものだし!

絵を凝視すれば描かれた男性の視線は、この絵の中で唯一「流れる」エネルギーだとわかる。その視線を、女性は無視しようとしているが、グラスを置いたとたん、きっと言うにちがいない。

「もう一杯、いただくわ」

(1659~60年、油彩、カンバス、66.3×76.5センチ、ベルリン絵画館蔵)

文中にある「寓意」(ぐうい)とは・・。

聴き慣れない言葉ですがその意味は「他の物事にかこつけて、それとなくある意味をほのめかすこと。」(広辞苑)

意図する側もされる側も「知恵」が要りそうで、これはたいへん・・(笑)。そういえば「京ことば」に多いそうですよ。

たとえば、「
よういわはりますなぁ」(よくそんなことを言いますね) → 皮肉や揶揄(やゆ)を柔らかく包んで伝える寓意

現代はとかく忙しくなってストレートな物言いが当たり前で間接的な言い回しは敬遠されるばかりなので「寓意」はますます縁遠くなっているような気がします。

この絵画で面白いのは「楽器」が「愛」を表し、「楽譜」が「調和」を表し、「手編み」が「節制」を表していること。

「楽譜=音楽」=「調和=ハーモニー」というわけで、当時の音楽のイメージはハーモニーというわけです。

最後にオーディオ機器の寓意を記してみましょう。

前段機器の「CDトラポやDAコンバーター」は「(どんな色にも染まらない)沈着、冷静、精巧」、増幅段であるアンプは「(愛情を注ぎこんでくれる)
情熱」そして変換系であるスピーカーは「楽器」みたいなものですから当然「愛(に包んでくれる)」ですかね。

つまり、無機的なオーディオもひとたび紐解くと「沈着冷静」に出発し「情熱」を発揮して、最後は「愛」に辿り着く・・、「恋愛」に似ている
とは思いませんかね(笑)。

そして、「恋」と「愛」の違いとは・・、

恋 → 自分が中心:「相手に愛されたい」「幸せにしてほしい」

愛 → 相手が中心:「相手を幸せにしたい」「相手のためにできることをしたい」

恋は「自分が満たされたい」という感情、愛は「相手を満たしたい」という感情とも言えるかもしれません。恋から愛に発展することも多いので、恋が終わってもそこから愛が芽生える可能性は十分ありますね(「チャットGPT」)

そう、オーディオは愛なんです・・、お粗末でした!(笑)


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モーツァルトの「弦楽四重奏曲」への誘い

2025年03月24日 | 音楽談義

先日のブログ「これぞ癒しのモーツァルト全6曲」を投稿したところ、千葉県在住の「M」さんからお便りをいただきました。

「健康食品とは無縁、有害の筆頭であるアルコール大好きなMです(^^ゞ

さて、モーツァルトの健康効果、面白く読ませていただきました

そこで、私も順不動で10曲をあげてみました。

グラン・パルティータ変ロ長調K361

ディベルティメント変ロ長調K287

ディベルティメントKニ長調136

ピアノソナタからはイ長調K331

ヴァイオリンソナタからは変ロ長調K526

弦楽四重奏曲ト長調K387

クラリネット五重奏曲イ長調K581

ヴァイオリンとヴィオラの為の協奏交響曲変ホ長調K364

ピアノ協奏曲からは第12番イ長調K414

そして交響曲から一つ

交響曲第29番イ長調K201

以上です

オペラは別の世界との考えから敢えて外しました(__)

蛇足ながら本の挿絵は大のクラッシックファンであった漫画家の故砂川しげひささんのものでしょうか。
                                     

ハイ、ありがとうございました。漫画家の「砂川しげひさ」(故人)さん?

ググってみると大変なクラシックファンで「なんたってモーツァルト」という本まであるんですね! さっそく探してみましょう。

モーツァルトついでに、彼の弦楽四重奏曲について一言~。

一般的に「弦楽四重奏」となると、ベート―ヴァンに代表されるように高い精神性を感じさせます。言い換えるとちょっと堅苦しい印象を受けますかね。

ネットによると、このジャンルはハイドンによって確立され、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトらによって深化し、ロマン派や近現代においても革新を続けてきました。作曲家にとっては、音楽技法を試す場であると同時に、最も純粋な音楽的対話の形態であり、クラシック音楽の中核に位置しているそうです。

その構成はヴァイオリン2丁、ヴィオラ1丁,チェロ1丁という組み合わせで、ヴァイオリンの弱い低音域をヴィオラとチェロで補っている印象です。

つい先日のこと、「You Tube」の画面に「ハイドンセット」が表示されていたので聴いてみました。



モーツァルトが敬愛するハイドンに対して献呈したという名曲群です。モーツァルトの楽譜は一般的に修正の痕(あと)が無いとわれていますが、このハイドンセットの楽譜にはとても修正の痕が多いそうです。おそらく慎重を期して何度も何度も加除修正を施したのでしょう。

で、たしかに名曲には違いないんでしょうけど、ちょっとモーツァルトらしくない印象を受けてしまうんですよねえ。まず、あの「天馬空を駆ける」ような躍動感が感じられない。

弦楽四重奏というジャンルなので仕方がないのかなという印象を持っていたところ、さらに晩年の作品とされる同じ「弦楽四重奏曲」の「プロシャ王セット」を聴いてみました。



「ハイドンセット」に比べると、明らかに世評の評価はグ~ンと落ちるんだけど、筆者はこちらの方が好きです。何よりも自由闊達なモーツァルトらしさが感じられますね。

結局、彼らしい「飛翔=覇気」が感じられなかったのは「弦楽・・」というジャンルのせいではなく「大先輩」に対する精一杯の配慮のせいだったことになります。

芸術家にとって「普段着の表情」と「余所(よそ)行きの表情」のどちらがいいのか、つくづく一考させられました。

気が向かれた方はぜひ聴き比べてみてください、そしてご感想を賜ると非常にありがたいです(笑)。



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昨週を振り返って(2025・3・23)

2025年03月23日 | 独り言

いつぞやのブログにも記載したように「麻雀」というゲームに常に付きまとうのが「山あり谷あり」の「波」です。

面白いように「牌」が押し寄せてくるときがあるかと思えば、いったんツキから見放されるとパッタリ止まってどう抗ってもしようがない。

どうしてそういう波が起こるのか今もってわかりませんが、同じことがブログにもいえそうです(笑)。好調な時はアクセスが途絶えることなく大きな波が押し寄せてくる感じですが、それも1か月も続けばいい方で不調の波が必ず訪れてきます。

つまり、ブログにも周期があるんですよね~。

そして、現在がまさに不調の時期に当たります。先週に引き続いてアクセスが低調気味です。

まあ、アクセスが多かろうと少なかろうと「得することは何もない」し、しかも人生の優先順位からすると、取るに足らない存在ですけどね(笑)。

そういう中でもめげずに「ボケ防止」のために、ブログを続けていくことにしましょう。今回の週間ランキングは「全国順位」の観点から並べてみました。

第1位 「趣味同士の牽制と互恵関係」(独り言)

筆者の気持ちの中に根深く巣くっている「オーディオ」と「釣り」の関係、いわば室内と室外の趣味が相互に牽制し合い、互恵し合って「無駄遣い」を防止してくれたというお話でした。

「恋は盲目」という言葉がありますように、一方的な肩入れを防止するために少なくとも趣味は「二つ以上」あった方がいいような気がします(笑)。

第2位 「昨週を振り返って(2025・3・16)」(独り言)

省略

第3位 「いったい幾つまで生きられるんだろう~寿命の予測」(独り言)

「己の寿命は神のみぞ知る」といったところですが、人間はおぎゃあと生まれたときに「お前を100年以内に死刑執行に処する、場所、時刻、方法を問わない」と宣告された悲しい存在です。一度きりの人生を精一杯楽しく生きましょうや~(笑)。

第4位 「こんなに使える経済学」(読書)

近年の傾向として見られる「教師の質の低下」そして「学歴と出世」の関係について、経済学の視点からアプローチした内容でした。

つまるところ、人間の究極の目標である「幸せ感」の獲得は経済学では限界があるように思います。

それでは、どうやったら得られるか・・、「チャットGPT」さんの出番です。

① 生理的な幸福(基本的な欲求の充足)

👉 身体的な健康・安全・生存に関わる幸福

  • 食事・睡眠・安全な住居

  • 健康状態の維持

  • 基本的な安全(戦争・暴力・災害からの保護)

➡️ 「生き延びること」が満たされていないと、他の幸福感は感じにくい。


② 安全・安定の幸福(安心感の充足)

👉 将来に対する不安が少ない状態

  • 経済的な安定(仕事や収入の確保)

  • 社会保障(医療・福祉のサポート)

  • 安定した人間関係(家族やパートナーとの信頼関係)

➡️ 「今日や明日を心配せずに生きられること」が満たされると、次の段階へ。


③ 社会的な幸福(つながりの充足)

👉 他者とのつながりや愛情による幸福

  • 家族や友人との信頼関係

  • 社会への所属感(コミュニティやチームへの参加)

  • 愛情や友情、共感を得る

➡️ 「孤独ではない」という感覚が幸福感を強める。


④ 承認の幸福(自己肯定感の充足)

👉 他者からの評価や自己肯定感による幸福

  • 他者からの賞賛や評価(仕事の成果・人間関係)

  • 自己成長(スキルや知識の向上)

  • 自分自身への信頼や誇り

➡️ 「自分は価値がある」と感じられると、自己実現への道が開ける。


⑤ 自己実現の幸福(自己成長・目的の達成)

👉 自分の可能性を最大限に発揮することによる幸福

  • 夢や目標を実現

  • 自己の才能や能力を社会に活かす

  • 自分らしく生きる

➡️ 「自分の人生に意味がある」と感じられると、持続的な幸福感に繋がる。


⑥ 超越的な幸福(他者への貢献・精神的な充実)

👉 自分だけでなく他者や社会全体の幸福に貢献することで得られる幸福

  • 他者への奉仕・支援

  • 社会への貢献

  • 精神的な平穏(瞑想・哲学・宗教・自然との一体感)

➡️ 「自分だけでなく他者の幸福にも関与している」と感じることで、深い満足感が得られる。


💡 ポイント

  • 幸福感は、下の段階がある程度満たされていないと上の段階に進みにくい。

  • ただし、必ずしも「段階を順番に踏む」必要はなく、状況や環境によって異なる。

  • 「物質的な充足」は一時的な幸福感をもたらすが、持続的な幸福には「精神的・社会的な充実」が必要。


🏆 幸福を最大化するためのアプローチ

✅ 基本的な生理的・安全的な欲求を満たす
✅ 家族や友人とのつながりを大切にする
✅ 自己成長や挑戦を続ける
✅ 自分の価値を他者や社会に活かす
✅ 最終的には「与える」ことでより深い幸福を得る


「足りないものを満たす幸福」から「他者に与える幸福」へ移行していくことが、究極的な幸せへの道になると言えるでしょう。

以上、ごもっともです!(笑)

第5位 「音質優先順位のトップは長時間聴いても疲れない音」(オーディオ)

筆者にしてみれば「力作」だったのですが、読者の反応となるとこれです。オーディオ記事は総じていつも低調です・・、アハハ。

第6位 「これぞ癒しのモーツァルト全6曲」(音楽)

「お前のモーツァルト論はモー聞き飽きた」という声が聞こえて来そうです(笑)。

第7位 「とうとう縁の無さそうな真空管」(オーディオ)

省略します!



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いったい幾つまで生きられるんだろう?~寿命の予測

2025年03月22日 | 独り言

「いったい、自分は幾つまで生きられるんだろう?」

70歳以上になると、誰もが一度は考えたはず~。


イギリスの権威ある科学専門誌「ネイチャー」に出ていた寿命の算出法の日本語訳を掲載してみた。引用先は次の本。



「ボケるボケないは生き方できまる」(大和書房刊)  

著者は東京大学教授の石浦章一氏。

あなたの寿命は現在の状態で何歳ぐらいになるだろうか。興味のある方は次により試算を。

基本は76歳、次の質問に回答して合計した数字に76を加えた数字があなたの寿命。+は寿命増加要因、-は減少要因。該当しない場合は0。

1 あなたは今何歳ですか。30~50歳なら+2、51~70歳なら+4。

2 男性なら-3、女性なら+4。

3 200万人以上の都会に住んでいるなら-2、1万人以下の町なら+4。

4 自分の祖父母の一人が85歳を超えていたなら+2、二人とも80歳を超えていたなら+6。

5 両親のどちらかが50歳以前に心臓疾患で亡くなっているなら-4。

6 兄弟姉妹や両親が50歳以下で、がん、心疾患、糖尿病になっているなら-3。

7 年収1000万円以上を稼いでいる人は-2。

8 大学卒は+1、大学院卒は+2。

9 65歳以上で今働いているなら+3。

10 連れ合いがいるなら+5。

11 現在独身は-3、25歳から数えて独身時代が10年以上続いているなら、10年ごとに-3。

12 現在の仕事が机上の仕事は-3、身体的運動が必要な仕事は+3。

13 週5回、30分以上の運動を続けているなら+4、週2~4回なら+2。

14 1日に10時間以上寝る人は-4。

15 性格として、リラックスタイプは+3、緊張タイプは-3、幸せと思うなら+1、不幸せと思うなら-2。

16 この1年間に制限速度オーバーでつかまったことがあるなら-1。

17 1日に1合以上の酒を飲む人は-1。

18 1日にタバコ2箱以上吸う人は-8、1~2箱なら-6、半分から1箱なら-3。

19 標準体重より20Kg以上肥満なら-8、
     〃     10Kg~20Kg肥満なら-4、
     〃      5Kg~10kg肥満なら-2、
※自分の標準体重=23.5×自分の身長m×自分の身長m

20 あなたが40歳を超えた女性で毎年婦人科医に診察を受けているなら+2。

と、以上のとおりだが、ちなみに日本人の平均寿命は2022年時点で84歳。中国は78.6歳、アメリカは77.4歳・・、日本に生まれて良かった!(笑)

自分の寿命を計算してみたら予想外の長生きで83歳。ただし、15の設問で「緊張タイプ」に分類したが、もし「リラックスタイプ」にすると何と89歳になる! どちらに属するか微妙なんだけどなあ・・(笑)。

さて、この寿命テストからいろんな健康対策が浮かび上がってくる。とにかくプラス項目を大きく伸ばし、マイナス項目を減少することに尽きる。

マイナス要因が極めて大きい(最大-8)のは18のタバコと19の超肥満。タバコの害はもう周知の事実で言わずもがな。

肥満の害は最高水準の医療技術と経済力を誇るアメリカ人の平均寿命が世界ランキング10位外という結果が物語っている。(あのハリケーン・カトリーナの被害地ニューオーリンズでの被害者たちの超肥満のテレビ映像がいまだに目に焼きついている!)

7の項目の年収が高いのにマイナス要因とは意外だが、それだけストレスの影響を考慮したもの。14の寝すぎは逆にストレスが少なすぎる点が考慮。3の都会暮らしは空気や水の汚染とストレス。10と11の結婚と独身問題もストレス、外食と栄養のバランス、規則的な生活などが考慮。

7、8、12については職業によって寿命の違いがあることをうかがわせる。
16のスピード違反はどう考えたらいいのだろうか?「遵法精神」「せっかち、気ぜわしさ」といった気持ちの”ゆとり”との関連なのか、もしかするとその人の持つ「運」の良し悪しだったりして~(笑)。

それともう一つ。連れ合いとの性格的な相性について設問が無いのはミスではなかろうか?

なお、レイ・カーツワイル著の「ポスト・ヒューマン誕生」の417頁に古代からの平均寿命が記載されていたので参考までに記載。     

クロマニヨン人の時代     18歳
古代エジプト         25歳
1400年ヨーロッパ     30歳
1800年ヨーロッパ     37歳
1900年アメリカ      48歳
2002年アメリカ      76歳

1900年までの遅々とした寿命の延びに比べて、1900年からたった100年の間に28歳も伸びたことに注目。

私たちは恵まれた時代に生きているのだろうか!?


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音質優先順位のトップは「長時間聴いても疲れない音」

2025年03月21日 | オーディオ談義

それほど広くもないスペース(5m×6m)に6系統のシステムがひしめきあっている我が家のオーディオルーム。

音響面では明らかにマイナスなのだろうが、目先が変わっていろいろ楽しめるというプラス面もあって功罪相半ばするといったところでしょうか。

機械モノはなるべく通電してやる方がいいので各システムをまんべんなく使用するように心がけていますが、このところ珍しく平穏無事で平和な状態が続いています・・、それがこのシステム。

とにかく、いいも悪いもなく「疲れない音」なのです!(笑)



かなり、シンプルな構成でして・・。

スピーカーは、「スーパー10」(ワーフェデール:口径25cm)を1000ヘルツあたりでローカットする、ツィーターの075(JBL)は超高音域でローカット、そして中低音域は「ウェストミンスター」を100ヘルツでハイカットしている。

お気付きのとおり、ハイカット「100ヘルツ」と ローカット「1000ヘルツ」の間が えらい空きすぎ だが、まったく違和感がないのが不思議~。(自己判断を優先しています~笑)



中核となっている「スーパー10」は4年ほど前にオークションで手に入れた「赤帯マグネット」付きですが、「掘り出し物」でした。強力なマグネットのおかげで、まるでホーン並みの反応の速さですが、それでいて音がキツクならず弦楽器が柔らかい響きになるのが特徴です。

さらにネットワークについて補足すると、「1/2オクターブ」の500ヘルツまで「-6db」肩落ちで伸びている、ウェストミンスターは「2オクターブの「200ヘルツ」まで「ー6db」肩落ちで伸びており、その間の響きが大きな箱のせいでカバーされていると睨んでいます。

いわば「フルレンジ」で鳴らしているようなもので、物理的な「クロスオーヴァー」よりも聴感上の「クロスオーヴァー」を優先しているわけですね。

オーディオシステムの音質の評価基準は、それこそキリがないほどあって個人の好みの差によって優先順位がクルクル変わるわけですが、我が家の場合「長時間聴いても疲れない音」というのが上位にくるのはたしかですね。


近年、人生のステージによって好みの音が変わってくることを痛切に実感しています。

現役の方々は、とにかく仕事が忙しくてオーディオに割ける時間もなく(以前の自分がそうだった!)、たまに聴くときは刺激が欲しくてメリハリの利いた音を愛好するものですが、現在の自分のように家に居りさえすれば年から年中、機器のスイッチを入れっぱなしの状態だと「身構える必要がなく、しかも聴き疲れしない音」が実に重宝する存在となってきます。

何度も書いてきましたが「魚釣りはフナ釣りに始まってフナ釣りに終わる」という名言がありますが、オーディオも「フルレンジに始まって、フルレンジに終わる」のも、あながち的外れではないような気がします。

誰もが経験することでしょうが、はじめの頃に聴き始めたシンプルなシステムにあき足らなくなって、3ウェイ、4ウェイなどと複雑な構成へ発展していくのがオーディオの常道ともいえるわけですが、そのうち何だか「虚しく」なってくるような気がします。

「You Tube」のオーディオ番組などを観ていると、とくにそういう気がしてきます。どれもこれも「五十歩百歩」なんですよねえ・・。


もちろん、これは根っからの「クラシック・ファン」つまり「オーディオは音楽の召使」と認識されている方々に向けてのお話ですから念のため~(笑)。



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これぞ癒しのモーツァルト「全6曲」

2025年03月20日 | 音楽談義

先日、ネットを見ていたら「体にいい食品」というのが10個羅列されていました。

古来「武士道は死ぬことと見つけたり」(葉隠れ)に象徴されるように、日本人にとって「生への執着」は見苦しいものという意識づけがありますが、そんなことにはお構いなく「少しでも長生きして音楽&オーディオを楽しみたい」のですぐにメモした(笑)。

ご参考のために掲げておきましょう。

1 お茶 2 ギリシャヨーグルト 3 チアシド 4 プラム&プルーン 5 アボカド 6 ベリー類 7 ヘンプシード 8 カカオ 9 ココナッツオイル 10 ターメリック(うこん)

このうち個人的に常用しているのは1、2 、6、8 ぐらいだが、一般的にそのくらいのもんでしょう。9は認知症予防にいいそうですよ。

食べ物の健康法に次いで運動についてだが、ウォーキングを基本にしながら、雨や極寒のときは自宅で「エアロバイク」を漕いでいます。録画したミステリー番組を観ながらね~(笑)。

食物、運動とくれば最後は心の健康療法ですね。となると、音楽・・、それもモーツァルトでしょう。

「モーツァルトで免疫力を高める、老化を防止する、快眠へといざなう!」
                                     

著者の
和合治久氏は埼玉医科大学短期大学教授、国際比較免疫学会アジア・オセアニア会長、日本比較免疫学会副会長、専門分野は免疫音楽医療学で日本における第一人者。

モーツァルトは自分も大好きな作曲家だが、聴いていて気持ちが良くなるから聴いているだけで、これまで健康効果を期待したことなんかまったくないが、本書は医学的な見地からモーツァルトの音楽の魅力を解明しようと試みているのがやや新鮮で興味を引かれた。

以下、本書を引用させてもらおう。

モーツァルトの名曲になぜより高い健康効果が認められるのか、それは次のように判明している。

人間の意志とは無関係に作動する自律神経の中でも身体をリラックス状態に導く副交感神経を刺激する音の特性が豊富にバランスよく含まれている。

その特性を具体的に挙げると次の3点。

 音の高い周波数(3500ヘルツ以上の高音)がよく含まれている

 自然の音と同じ一定のリズムを保ちながら「変化のある音=”ゆらぎ”」に満ち満ちていること

 倍音(音と音とがぶつかり合ってさらに高い周波数になる)と呼ばれる音の特性が交感神経(ストレスなどを喚起する)の働きにブレーキをかけること

の”ゆらぎ”については、さらに解説が必要と思う。

たとえば、夏のひんやりしたそよ風は強くなったり弱くなったりする不規則性が人間の生体リズムと一致して涼しく感じるが、扇風機の風は人工的で一定の強さしか吹かないため心地よく感じず「その違い」とのこと。


なお、次のような興味を惹かれた記事があった。

☆ 聴覚は心臓が停止した30分後まで残っている感覚

人間は外部からの刺激を聴覚、視覚、嗅覚、味覚、触覚という五感でキャッチしているがその中で聴覚は最後まで生き残っている感覚で心臓が停止した後も30分間くらい働いている。したがって、意識のない病人の枕元で悪口を言ったりするのはとんでもないこと。(そんな人はいないだろうが・・・)

聴覚が休みなく働くことは(危機をいち早く察知するという点で)動物にとって極めて重要な機能で五感全体が脳に送っているエネルギーのうち85%以上が聴覚によるもの。

☆ 音楽の周波数と脊髄の位置は対応関係にある

脊髄は頭頂から尾椎(尾てい骨)まで、ピアノの鍵盤のように並んでいて、周波数の違いにより反響する部分が異なる。
尾椎は250ヘルツ前後、腰椎は250~500ヘルツ程度、胃のあたりが1000ヘルツ、胸椎が750~2000ヘルツ、頚椎が2000~3000ヘルツ、延髄から上は4000ヘルツ以上で、高い周波数ほど脊髄の上の方に反響する。低い音がズーンとお腹に響くように感じるのもこれで説明がつく。


ほかにも、モーツァルトの音楽以外ではバッハにも同様の効果が認められ、さらに「グレゴリオ聖歌」にも”ゆらぎ”が豊富とのこと。楽器では、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、オーボエなどがそうで、ピアノの場合は背骨にツボ刺激を与えるような響きを持っているとのこと。

最後に音楽療法の効果を高める曲目が具体的に10曲紹介してあったが、自分が勝手に推奨する「これぞ癒しのモーツァルト」は次のとおり。

ヴァイオリン協奏曲全曲、 ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲、 ディヴェルツメントK136、 踊れ喜べ、汝幸いなる魂よK165, ピアノソナタ全曲、 オペラ「魔笛」。

モーツァルトはすべて名曲の宝庫といっていいですが、特に「癒し」という観点からだと以上の6曲に絞られると思います。

日頃から食べ物、運動、そして心の健康に留意しながらせっせと免疫力を養いましょうや!(笑)



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こんなに使える経済学~読書コーナー~

2025年03月19日 | 読書コーナー

「こんなに使える経済学」(大竹文雄編、ちくま新書刊)


   

本書は現実のさまざまな社会経済問題(27本のテーマ)を経済学の視点で一般の人にも分かるような記述方法で紹介したもの。そのうち読者の興味がありそうな2本をピックアップしてみた。

☆ 教師の質はなぜ低下したのか

(個々の先生の中には当然のごとく優秀な方もおられるでしょうが、あくまでも一般論ということなので悪しからず。)

公立校の教育レベルが下がり、学力低下を心配した親たちが、子供を私学に入れようとして小、中、高等学校への受験熱が高まる傾向が強まっている。

≪都会で進む公立不信≫

こうした私学ブームは特に大都市圏に見られるようで、その背景の一つにあるのは「教師の質の低下」です。

わいせつ、万引きなどの問題教師は論外ですが、平均的な教師の(教える)レベルも落ちてきているそうです。

教師の質の低下は実は米国でも大きな問題になってきている。その原因として経済学者たちが指摘してきたのが1960年代から始まった「労働市場における男女平等の進展」である。

どうして、女性の雇用機会均等が教師の質を低下させるのでしょうか?

かっては米国の労働市場でも男女差別が根強く存在し、一般のビジネスの世界では女性は活躍できませんでした。このため、学業に優れた大卒女性は教職につきました。つまり、学校は男女差別のおかげで優秀な女性を安い賃金で雇用できた。

ところが、男女差別が解消されてくると優秀な女性は教師よりも給与が高い仕事やより魅力的な職種を選べるようになり昔に比べて教師になる人がはるかに少なくなった。

ここで、すかさず「男性教師もいるではないか」という反論が出てくるが、教師の採用数が一定だとすれば優秀な女性が集中して教師を希望していた時代よりも、
優秀でない男性が教師になれるチャンスが広がる結果
となり、レベルの低下は否めないことになる。

そして、もう一つの反論。

「教師になる人は子供を教えたいという情熱を持った人ばかりなので経済的動機ぐらいで志望を変えるはずがない」。


これに対しては、高校時代(教師になりたい人は高校時代の終わりに教職系を志望する)の成績と教師になった人たちの詳細な関連データによって経済学的な検証(省略)が行われ、教師といえども収入や待遇などのインセンティブに基づき選ばれる職業の一つであることが証明される。

この分析が日本においてもそっくり当てはまるという。

日本では小中学校の教師の多くが教員養成系学部の出身者である。これらの学部の難易度を調べれば教師の質が変化してきた原因をおよそ推定できるが、90年代以降全国的に平均偏差値がずっと低下してきている。


次に、男女間賃金格差と教員養成系学部の偏差値の相関も高いことがわかった。

つまり地方では現在でも優秀な女性が働ける職場の絶対数が都市部に比べて不足しているので女性教員の質の低下、ひいては全体的な質の低下が少なくて済んでいるが、都市部では女性の雇用機会の改善が急速に進みそのことが教員の質の低下を促進している。

結局、「教師の質の低下」は「労働市場における男女平等」に起因しているとみるのが経済学的思考による一つの解答となる。

さらにもう一つのテーマを。


☆ 出世を決めるのは能力か学歴か

毎年のごとく春先になると、週刊誌がこぞって出身高校別の難関大学合格者数のリストを掲載する。目を通す人が多いのは、やはり大学受験の成否が人生の一大事だと思うからだろう。

ただ、その一方、「実社会においては学歴や学校歴による能力差がさほどあるわけでもない」ということも、多くの人が日々実感していることではあるまいか。

実際のところ、出身大学によって出世はどのくらい左右されるのだろうか。経済学はこうした問題に対しても科学的なアプローチで解明を進めている。

現状分析~学歴と年収の相関~

アメリカ・テキサスA&M大学の小野浩助教授によるサンプル調査(日本人570人)によると、学歴と年収の相関は次のとおりになっている。

サンプルの平均値である偏差値52の4年制大学の卒業生は高卒に比べて年収が約30%高い。次に偏差値62の大学の卒業生は約42%も高くなっており、明らかに両者に相関関係が認められる。

ここで自然に出てくるのが次の疑問。

高い偏差値の大学を出た人の年収が高いのは、「大学名のブランド」のせいなのか」それとも「教育内容や個人の能力が優れていたおかげで高い実力を身につけたためか」。

≪セレクション(選別)仮説≫

この疑問に対してたとえば東大に入るくらいの能力(学力)のある人たちは、仮に東大に行かなかったとしても、もとより優秀なのだからいずれにしろ高収入を得ていただろうという仮説が成り立つ。

東大の卒業生が東大を出ていなかったらどうなっていたかを知る術はないので、この仮説の検証は不可能である。

ただ、それを
可能にする歴史的な出来事が一つあった。
東大は学園紛争のさなか、左翼学生にキャンパスを占拠されたため1969年の入学試験を行わなかった。

よって、この年東大進学を考えていた高校3年生や浪人生の多くは進路を切り替え、京大、一橋大、東京工大などに進んだといわれている。

セレクション仮説にしたがえばこの人たちは普段の京大、一橋大、東工大の卒業生よりも優秀なはずだから、前後の1968年や1970年の入学生よりも出世しているはず。

そこでこの仮説を著者が実際に、「会社職員録」「『政界・官庁人事録」などにより検証した。1969年入学といえば、順調であれば卒業は1973年となり年齢にすると現在74歳前後になる。

以下、詳細な数値のもとに検証されていくが、ややしつこくて細かすぎるようなので(笑)、概略を述べよう。

まず民間企業、中央官庁における出世率を算定する。

因みに出世率とは、民間企業と中央官庁で役職(民間は部長以上、官庁は課長以上)にある人数が各大学の推定卒業生数に占める割合。(大学ごとの出世率が数値で示されているが省略)。

意外なことに東大卒の民間企業での出世率は一部の私大よりかなり落ちる。

その一方で、中央官庁における出世率は他大学をはるかに圧倒しているので、ここでは分かりやすいモデルとして中央官庁にしぼって検証した結果、興味ある結果が出された。

1973年卒業(1969年入学)の京大以下2大学の出世率は明らかにその前後よりも高くなっており、一見セレクション仮説の正しさを示しているかに見えるがその空白(東大卒の不在で空いたポスト)をカバーしているのは半分程度に過ぎず、全体的には1973年卒前後の東大卒業生が穴埋めをしている傾向
がはっきりと伺われた。

このことは結局、
中央官庁に限っては
東大を卒業することが出世には確実に有利であることを示しており、能力よりも学歴がものをいうことが概ね証明された。

「官庁は学歴主義、民間は能力主義」というのは以前から指摘されていることだが少なくともこのことを裏づけする形となった。

仕事の質が官庁とはまるっきり違う民間では出世率からみた場合、ブランドとしての大学名はあまり通用しないことを逆に浮き彫りにしている結果となっている。

というわけです。

最後に、筆者の感想を言わせてもらうと「たかが学歴」「されど学歴」といったところで、結局は肝心の本人がそういうものに振り回されず「幸せ感」に満たされるかどうかに尽きると思いますよ。

趣味の効用・・、やっぱり「音楽&オーディオ」をやっててよかった!(笑)



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とうとう縁のなさそうな真空管

2025年03月18日 | オーディオ談義

先日の「オークション」に出品されていた真空管「4300B」(英国STC)。



「4300B」といえば、あの有名な「WE300B」と並び称されるほどの銘管です。欲しいなあと思うけど、スタート価格「275千円」にはちょっとためらいます(笑)。

もう少し値下がりしないかなと、様子を見ることにしたら、何と最終日になって誰かがポチッ、どうせ投機筋なのだろうが、やれやれ今度もまた縁がなかったか・・。

実は、この「4300B」には旧い因縁がありまして~。

あれは40年前くらいになるだろうか、当時はオーディオの西も東も分からないくせにやたらに背伸びしていた時代でした。

初心者なのに「300B」系統
さえ使えばいい音が出るだろうと、今にして思えば単純そのものでしたが、当時購入したのが4300B付きのアンプでした。

一時的には満足したものの、回路など全体的に冴えない仕様のアンプとイマイチのスピーカーでは本来の実力の発揮のしようがなかったのは、必然の成り行きでした。

何と「4300Bなんて大したことないなあ」と下取りに出すという暴挙に打って出てしまったのです!

当時はペアで7万円くらいだったかな・・、随分アホなことをしたものです(笑)。

我がオーディオ人生の「2大失敗」といえば「タンノイⅢLZ」(イン・オリジナル・キャビネット)と「4300B」を手放したことに尽きますね。

そのことが今でも胸に錘がつかえたような感覚で折に触れ自身を苛んでいますが、何とか挽回したいとう思いが常に脳裡の片隅をよぎっているというわけです。

とりわけ、「
4300B」についてはこれまでで「最高の舞台」が整っています。



「日本でも有数の300Bアンプです!」誰にでも胸を張って堂々と豪語できるほどの仕上がりです。世界でたった1台の仕様のアンプ(モノ×2台)ともいえます。

前段管に希少な「英国の老舗 エジソン・マツダ」の〇〇を使っており、この球は「内部抵抗が低い」それにひきかえ「μ(ミュー)が高い」おかげで必要悪の「インターステージトランス」を使わないで済むメリットがあります。トランス類もご覧のように大型の有名ブランドが使用されています。

現在、使用している真空管は「1967年製」と「1988年製」の「WE300B」ですが、筆者の耳ではその差はいっさい感じられません。

今でも、120%満足していますがこれを「4300B」に代えたらどんな音が出るんだろう・・、「AXIOM80スピーカーでウェスタンとSTCの一騎打ちだ!」なんてつい想像が膨らんでしまいます。

しかし、「4300B」の壁は厚いです。まあ、買えないこともないけれど、後々、時間的にどのくらい楽しめるか分からないともなるとつい「二の足」を踏んでしまいますね。

神様が「お前の寿命は〇〇歳までだ」とコッソリ教えてくれないかなあ(笑)。

最後に「チャットGPT」さんに意地の悪い質問をしてみました。「真空管WE300BとSTCの4300Bはどちらが音がいい?」

すると、下記のように見事な回答が返ってきました。ウ~ン、参った!(笑)

WE300B(Western Electric 300B)とSTC 4300B(Standard Telephones and Cables 4300B)は、どちらもクラシックな直熱三極管(DHT)で、高級オーディオや真空管アンプ愛好家の間で非常に評価の高い球です。それぞれに特徴があり、好みやシステムとの相性によって「良い音」の感じ方が異なるかもしれません。

WE300Bの特徴

  • 製造元: Western Electric社(オリジナルは1930年代から生産)
  • 音質:
    • 豊かで厚みのある中音域
    • 滑らかでナチュラルな音の広がり
    • 低音はしっかりしていて芯がある
    • 高音域は丸みがあり、刺激感が少ない
  • 傾向:
    • 全体的に温かみがあり、音楽的で自然な音
    • ボーカルやアコースティック楽器が美しく響く

STC 4300Bの特徴

  • 製造元: イギリスのStandard Telephones and Cables社(Western Electricとの技術提携があった)
  • 音質:
    • WE300Bよりも解像度が高く、スピード感がある
    • 中低音に厚みがあり、重心が低め
    • 高域はシャープで、繊細なディテールがしっかり表現される
  • 傾向:
    • 透明感があり、モダンなサウンド
    • オーケストラやジャズなど、ダイナミックレンジが広い音楽に向いている

🔎 どちらが「良い音」か?

  • クラシックやジャズ、ボーカル中心 → WE300Bがおすすめ
    → 温かく滑らかな音で、聴き疲れしにくい
  • ロックや電子音楽、解像度やスピード感を重視 → STC 4300Bがおすすめ
    → 解像度やダイナミクスに優れ、音の立ち上がりや余韻がクリア

🎯 まとめ

  • WE300Bは「音楽的で温かい」
  • STC 4300Bは「クリアで解像度が高い」

好みによる部分が大きいので、できれば実際に聴き比べるのが理想ですね。


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趣味同士の「牽制と互恵」関係

2025年03月17日 | 独り言

「本の寄贈をしたいんですけど受け付けてもらえますか?」と、いつも利用させてもらっている隣町の図書館に電話してみた。

「はい、郷土資料は別なんですが、一般的な書籍は発行から5年以内のものに限っています。それに破損のひどいものは受け付けていません。」

「エッ、発行から5年という制約があるのですか・・・。それではちょっと無理ですね~。」

我が家のそれほど大きくもない倉庫にもう10年以上も読んでいない本が山積みされている。そこで処分して出来るだけスペースを確保し、オーディオルーム内の余分な機器類を置こうという目論みだった。

結果的にオーディオルームの音響空間が広くなるし音質改善にもきっと寄与できるはずで、本の処分の動機はやっぱりオーディオがらみだったことになる(笑)。

で、やっぱり廃品回収に出すしか方法はないようだが、そうすると何だか惜しくなって、1冊づつ本の吟味をすることにした。

音楽関係の本はのちのちブログのネタになる可能性があるので残しておくことにしたが、想像した以上に釣り関係の本が多かった。

若い時分は「オーディオ」よりも「海釣り」の方に夢中になっていたし、「磯や防波堤の上で死ねたら本望だ。」と思っていたほどだった。

そういえば、どうしても欲しいオーディオ機器があったがとても高価で手が出せず悶々としていたときに、釣りに夢中になると「あら不思議!」いつの間にか欲しい気持ちがすっかり薄らいでいたという経験が何度もあった。

「オーディオ」と「釣り」の間でうまく心理的バランスを取っていたことになるが、これを相互の「牽制と互恵」関係というのだろうか(笑)。

とはいえ、寄る年波には勝てず現在では釣りに行くのが何だか億劫になり、オーディオ一辺倒になってしまったが、よくしたもので授業料を払ってせっせと失敗体験を積んで、いくらか耳が肥えたせいもあろうが、どうしても欲しくてたまらないオーディオ機器がほとんど無くなってしまった。

見ただけでどういう音が出るかおよそ想像がつくし、実際に聴かなくても我が家の既存の機器との相性の良し悪しがだいたい分かるようになった成果は大きい。

我が家のオーディオもようやく9合目あたりまでは登った感じがする。自己満足ですがね(笑)。

さて、ちょっと話が逸れたが本の整理に戻ろう。

釣り関係の本でも思い出に残る本は何冊か残しておくことにした。そのうちの1冊が「チヌ釣り大全」だ。

  

北九州の名釣り師「若松敬竿(けいかん)」さんの名著である。

とても懐かしい若松さんは今でもご健在なんだろうかと、名前をググってみたところ2008年12月に亡くなられていた。もう16年も前ですか・・。

どなたかのブログに次のような記載があったので無断転載させていただこう。 

「九州のチヌ釣り師ならば知らないはずはない、知らないなら残念ながらチヌ釣り師とは言えない。
 
故若松敬竿氏が25年前に執筆したチヌ釣り大全、我々チヌ釣り師にとってのバイブルであった。
 
最近はチヌ釣り師ではなく、どちらかと言えば五目釣り師の自分なのだが、今また、昔の本をよく読んでいる。
 
チヌに限らず全ての釣りに共通することが書いてあるからである。敬竿氏ほど、チヌを愛し、チヌ釣りを探求したチヌ釣り師はいないと思う。 

若松の海から、細島、対馬の海でのさまざまなチヌとの会話、知ることがなかったチヌの習性など、釣り技、釣道への探求が書かれている。」

以上、まったく同感だがこれにあえて付け加えさせてもらうと、若松氏は文章が実に巧みだった。

この「チヌ釣り大全」は「釣り文学」の最高峰と位置づけしてもいいくらいで、釣りに留まらず人生観にまで踏み込んだ含蓄の多い文章のおかげで繰り返して読めば読むほどに物事に傾注する熱意の底知れない世界へと引き込まれてしまう。

こういう風に本の整理に ためつすがめつ 、いろいろ手間取ったがとりあえず第一次分の廃棄本をゴミの収集日に出した。

   

後は、第二次、三次と波状攻撃を仕掛けることにしよう。

ただし、「もう要らなくなったオーディオ機器がいっぱいあるでしょう、処分して欲しいんだけど・・」と、金切り声がときどき聞こえてくる。

何時ごろ処分するか・・、それが問題だ!(笑)



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