「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「芸術的な価値」 VS 「コスト」

2023年11月30日 | 音楽談義

いつぞやの「読売新聞」に掲載されていた記事がこれ。
         

ストラディバリウスといえば周知のとおり数あるヴァイオリンの中でも王様的な存在だが、この種のネタは旧くて新しいテーマとしてこれまでも度々提起されている。

その理由は「数億円もするヴァイオリンが、はたしてそれに見合う音を出しているのか?」の一点に尽きる。

煎じ詰めると「藝術的な価値をコストで割り切れるのか」というわけで、結論の出しようがない不毛な議論を性懲りも無く何度も何度も~(笑)。


この新聞記事では演奏者の正体が明かされていないところがポイントで、たとえば一流の演奏者が弾くのと二流の演奏者が弾くのとではいかなる名器であっても違った響きを出すのが当たり前だから随分と無茶な話のように思える。

ちなみに、ずっと
以前に「名器ストラディバリウスの真価とは」と題して投稿したことがあるので、以下再掲しておこう。

ヴァイオリンの世界では「ストラディバリウス」や「ガルネリ」といったいわゆる「名器」がとてつもない値段で取引されている。中には10億円以上のものがある。こういった神格化された名器の音は、はたしてその値段にふさわしいものだろうか。
 

きちんとした聴き比べ実験が試みられている。ストラディバリウス(数億円)、プレッセンダ(数千万円)、中級品(50万円)、低級品(5万円)の4種類のグレードのヴァイオリンが使われた。

一流の演奏家による演奏を録音し、被験者に何度も聴かしてそれぞれの音の特徴を覚えさせる。そして、音だけ聴かせてどの楽器かを回答させた。その結果、ストラディバリウスの正答率は53%だった。

あまり高い正答率とはいえないが、全然分らないというものでもない。少なくとも「中級品」「低級品」と間違えることは少なかった。


「音の伸びがいい」「音の厚みがある」ことがストラディバリウスと判断する手がかりだったという。

ところがである。

同じ被験者で生演奏で同じ実験をしたところ、正答率は22%に下がってしまった。これはほぼ偶然にあたる確率である。演奏者の素晴らしい演奏に聴き入ってしまい聴き比べがおろそかになってしまったのだろうか?名器の秘密に迫るのは難しそうだ。


以上だが、この話、オーディオ的にみて実に興味深いものを含んでいるように思う。

電気回路を通した音では聴き分けられたものが、生の音では聴き分けられなかったいうのがポイント。

このことは目の前でじかに聴く音の瑞々しさ、生々しさは楽器のグレードの差でさえも簡単にカバーしてしまうことを示唆している。

したがって、オーディオにはあまり熱を入れず生の演奏会を重視する人たちがいるというのも頷ける。

さて、ストラディバリウスの真価は果たしてこの程度のものだろうか。 

日本の女流ヴァイオリニスト千住真理子さんがストラディバリウスの中でも名品とされる「デュランティ」を手に入れられた経緯は、テレビの特集番組や著書「千住家にストラディバリが来た日」に詳しい。

テレビの映像で、彼女が「デュランティ」を手にしたときの上気してほんのりと頬に紅がさした顔がいまだに目に焼き付いている。

千住さんによると、凡庸のヴァイオリンとはまったく響きが違い、いつまでも弾いていたいという気持ちにさせるそうである。

やはり、プロの演奏家にしか真価が分らないのが名器の秘密なのだろうか、なんて思っていたところ、逆に「ストラディヴァリは神話に過ぎない」とバッサリ一刀両断している本がある。

             
                          

 著者の「玉木宏樹」氏は東京芸大の器楽科(ヴァイオリン)を卒業されて現在は音楽関係の仕事をされている方。

本書は表題からもお分かりのとおり、音楽の裏話を面白おかしく綴った本だが、その57頁から75頁まで「ヴァイオリンの贋作1~3」の中でこう述べてある。 

「ではストラディヴァリは本当に名器なのでしょうか?私の結論から申し上げましょう。それは神話でしかありません。値段が高いからいい音がするわけではなく、300年も経った楽器はそろそろ寿命が近づいています」

「ヴァイオリンの高値構造というのは一部の海外悪徳業者と輸入代理店によってデッチ上げられたものですが、ヴァイオリニストというものは悲しいことに最初から自分独自の判断力を持つことを放棄させられています」

「ヴァイオリニストにとっての名器とはいちばん自分の身体にフィットして楽に音の出るものと決まっているはずなのに、その前にまずお金で判断してしまうのです」といった調子。

以上のとおりだが、芸術家としての千住さんの話もご尤もだと思うし、玉木さんのドライな説もなかなか説得力があり、どちらに妥当性があるのか結論を出すのがなかなか難しいが、この問題は冒頭に述べたように「芸術的価値をコストで割り切れるのか」に帰するようで、つまるところ当のご本人の価値観に任せればそれで良し!

そういえば、オーディオも似たようなものですね~、高級で大掛かりなシステムがけっして「好きな音」とは限らないし・・(笑)。


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いちばん「やりたくない」作業

2023年11月29日 | オーディオ談義

先日来、ずっと気になっているのがウーファーの「ビビリ音」(右チャンネル)。

不思議なことに、お客さんがお見えになったときだけ現れる現象だ。

おかしいなあ、ウーファーも持ち主に似て「人見知り」するんだろうか・・(笑)。

まあ、とにかく毎日個人的に聴く分には支障がないので放っておいたところ、昨日になってようやく原因に気が付いた。

お客さんが見えたときは「少しでもいい音を」と、CDトラポを動員するのだが、それ以外は毎日「You Tube」の出番だ。

つまり、「You Tube」よりもCDトラポの方が低音がよく出る、するとその低音の量に抗しきれず該当のSPユニットに症状が出るというわけ~。

原因が分かってみると実に簡単だった。

となると、SPユニットの故障だから交換せざるを得ない。幸い同型のスペア「スーパー12」(ワーフェデール)を、こういうこともあろうかと、ずっと以前から準備している。

しかし「ウェストミンスター」を弄る作業なんて「いちばんやりたくない作業」だよなあ~。

だいいち、重量が100kgを軽く超えるので動かすのがたいへん~、それに裏蓋のネジが16本付いているのでそれを外すのも面倒だ。

それでも、毎日安心して音楽を聴こうと思ったら見過ごすわけにはいかない。

さっそく、昨日の午前中に覚悟を決めて取り掛かった。こうしてウェストミンスターを弄るのは3年ぶりくらいだろうか~。

まずは、後ろ側に作業スペースを確保するために、大きな箱を交互にせってからようやく滑り込むことができた。

電動ドライバーで16本のネジを外してから裏蓋を外すと、ご開帳。

ユニットの取り外しは簡単で本体に取り付けた補助バッフルの4本のネジを六角レンチで回してやればすぐに外れる。

で、倉庫に保管していたユニットを取り出して点検したところ思わず「アリャ~ッ」と悲鳴を上げた。ユニットをうつ伏せのままにしていたので、大切なコーン紙に「7cm」ほどのひび割れが出来ている!

絶体絶命のピンチ・・、ただしコーン紙の修理は素人でも辛うじてできる範囲の作業ではある。

速乾接着剤を使って、別の薄い紙を修理箇所の形状に合わせて切って裏側からべたりと張り付けた。時間を稼ぐために「ヘヤー・ドライヤー」の温風を修理箇所に緩く吹き付けて終了。

しばらく、待ってから音出しを確認。



裸のまま鳴らしたが、どうやら合格・・、ああ良かった!

そしてユニットの交換のついでに「SPケーブル」も交換した。



左側の黄色のケーブルが「LAN」ケーブルで、1年ほど前に「T」さん(東海地方)にお願いして準備していたものだ。これでSPケーブルはすべて同じ「LANケーブル」で統一することができる・・、朗報である。

転んでもただでは起きないぞ~(笑)。

そして、次の作業はユニットを補助バッフルに取り付けたが、同じ穴の位置、同じネジを使えばいいのでこれは簡単。

そしていよいよ最終作業へ~。



これが最終形で、本体に補助バッフルを取り付けて一件落着。

ウェストミンスターをもとの位置に戻してから、改めて音出し確認。

当初は2時間くらいの作業で済むと踏んでいたが、予想外のユニットの修理などが入ってきたため半日がかりの作業となった。

中腰の作業が多かったためか、腰まで痛くなった、年寄りをあまり鍛えないでくれ、ヤレヤレ・・(笑)。

ただし、この次にこのユニットが故障したときはグッドマンの「AXIOM150マークⅡ」あるいは「TRIAXIOM」を容れてみようかな~。

同じ口径30cmなので補助バッフルがそのまま使えるのが利点。

あっ、そういえばオーディオ仲間の「S」さん(福岡)が、「TRIAXIOMを容れたときはぜひ教えてください、聴きに行きますから~」と仰っていたのを思い出した。

たしかに「TRIAXIOM」(同軸3ウェイ)の薄めの低音が「ウェストミンスター」のバックロードホーンでどう変わるか、興味のあるところですな。

ピンチはチャンスかもしれない・・、「いちばんやりたくない作業」なんて、「たわ言」を言ってられないよなあ(笑)。



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サウンドは百代の過客にして・・

2023年11月28日 | 独り言

前々回のブログ「月日は百代の過客にして・・」は近年ではダントツともいえる好評ぶりだった。

日頃はせいぜい千人程度のアクセスなのに、何と1500人ものアクセスが殺到したのだから心底驚いた。

やればできるじゃないか・・(笑)。

アクセスの伸び悩みを「極めてマイナーな趣味」(オーディオ)のせいにしないで、共感を呼べる記事を書けば飛躍する可能性があるんだよと諭された感じ・・、トンネルの向こうに明るい光が見えてきたので、よし、頑張ろう。

で、好評だっただけに「メル友」さんたちからも関連のメールをいただいたのでご紹介しよう。

まずは、南スコットランド在住の「ウマさん」から~。

「月日は百代の過客にして…行きかふ年もまた旅人なり…」
芭蕉の言葉では、これが一番好きやなあ。

サウンドは百代の過客にして…響き合ふ音もまた旅人なり…」かな?

「音楽とオーディオ」の小部屋の主さんは、一番シンパシーをお持ちなのが「イギリス」だとおっしゃる。

イギリスはスコットランドに住む僕としては嬉しいですね。とても快適に暮らしています。

ロンドンでノイローゼ気味だった夏目漱石も、スコットランドで、とても癒されたそうですよ。


オーディオ関連でいうと、あの有名な「LINN」はスコットランドのメーカーですね。

タンノイの技術者たちが創業した「FYNE」オーディオは、僕の家から1時間半ほどのグラスゴー近辺にあります。スコットランドでは湖のことを「ロッホ」と言うけど、「FYNE」は「ロッホ・ファイン」のことで、グラスゴーの西方にあります。

さらに西方の「Loch Craignish」では、あの007「ロシアより愛を込めて」のラスト・シーンが撮影された。イスタンブールからボートで脱出するシーンだけど、あれ、イスタンブールじゃなくって、スコットランドで撮影されたんですって。


もうかなり以前のことだけど「LINN」の高級レコードプレーヤー「LP12」を雑誌で見て、10万円程度なら買えるなと、グラスゴーのオーディオショップへ買いに行った。

ところが…

ショップで値段を見て飛び上がってしもた。ゼロを一つ見過ごしていたのね。

「価格は百代の過客にして…お目目が飛び出ることもあり…」

アハハ、相変わらずおもろい方ですなあ・・(笑)。

次いで、東海地方の「I」さんからのメールを。

「お住まいの地域の栄枯盛衰といいますか、人生の縮図といいますか、いろいろ考えさせられることですね。

別府湾を一望(たぶん)する高級住宅地にも、こういう側面があるのですね。

ところで、高齢者施設の経営者の金満のことですが、良心的にやれば、あまり利益はでないと思います。

利益を出すには、地代がかからないこと、建設費を安くあげること、ランニングコストを下げること、そしてちょっと怪しいことをすること等々が必要になると思いますけどね・・。

話は変わりますが、1日1000件の訪問者とは凄いですね。

多分(オーディオ関連では)日本一だと思います。

17年の継続も凄いと思います。中断して、そのままというブログも多いです。

20年・25年・30年とお続けください。30年でもまだ90歳です。

テニスでもそうなのですが、年上の方の存在は大きな励みになります。

ところで、私のブログ「ジャズとテニスの雑記帳」は通常は1日30から50人の閲覧者数なのですが、〇〇さんに宣伝していただくと、150から200人くらいになり、そのうちの一部の方がまた時々来てくださるようです。

今月も、宣伝いただいた11月6日は160人を記録しました。ありがとうございました。

で、昨日なのですが、なんと386人でした。初めての200人越えかな?

〇〇さんのブログに、拙ブログのことが出たのかと、慌てて見ましたが、見当たりません。

どういう訳でしょう?

考えられるのは、「JBLホーンの変更」記事の中に、130AだLE84だコーラルだと検索されやすい言葉が含まれていたからでしょうか?

初冬の珍事でした。」

以上のとおりです。

で、けっして先輩面して言うわけではないのですが、ブログは「継続」がすべてだと思います。それもかなり頻繁に更新することが大切ですね。

現代の読者は総じて気が短い人が多いようで、同じ記事を2日も続けると途端に興味を失う人が大多数です。ましてや1週間ほども空けると簡単に忘れ去られていくことでしょう・・、一言でいえば薄情な世界です(笑)。

それに、どうやら「軽く読み流す」せいか「目新しさ=日替わり更新」が大好きみたいですね。

となると、記事の内容の「質」と、更新する「量」との反比例現象をどう克服するか、どちらに重心を置くのか・・、ここが腕の見せどころになるのでしょうが、あまり自信はないですけどね~、アハハ(笑)。


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久しぶりの「カルチャー・ショック」

2023年11月27日 | オーディオ談義

「我が家の音も随分変わりましたよ、ぜひどうぞ~」

と、以前からお誘いを受けていた「Y」さん宅の音。日頃からあまり自信過剰にならない方なので、随分控えめなお誘いだった。

我が家のオーディオのご意見番として、とてもありがたい存在だが、いまさら他家の音を聴いても、ある程度参考にはなるだろうけど「ドラスティック」とまではいかないだろう・・、と、実は「高を括っていた」というのがホンネで、あまり気が乗らなかった。

しかし、いつも一方的に来てもらうばかりでは「失礼だよね・・」と、やっと重い腰を上げたのがこの土曜日(25日)の午後のことだった。クルマで10分ぐらいの所だからあっという間に到着。



スピーカー群は「サブウーファー」「ウーファー2発」「フォステクスの小型ユニット片チャンネル9個」「ツィーター」「スーパーツィーター」という、5ウェイの構成。



これがCDプレイヤーやアンプ群で、デジタルアンプが混じっており、真空管アンプは一台も無し。

我が家のモットーとはすべてかけ離れていて、いささか眉を顰めたくなるような構成だったが(笑)、出てきた音にはすっかり参ってしまった。

目の覚めるような「ドカ~ン」という大太鼓の迫力、切れ味も実に鋭い・・、ただし「はたして肝心のヴァイオリンはどうなんだろう?」と意地悪半分で(笑)、聴かせてもらったところ鮮烈で煌びやかな音色にホ~ッと、思わず感嘆の声を上げた。

これは素晴らしい・・!

何も真空管アンプじゃなくても十分いけるじゃないかというのが率直な印象で、久しぶりの「カルチャー・ショック」(笑)

前段機器からアンプ、スピーカーまで、さほど高価な機器を使っているわけでもなさそうだけど、前段部分に「クロック機器」(ミューテック)があったのに注目・・、50万円ほどの代物だそうだけど、これがメチャ利いている気がした。

県内外を問わず、仲間が来たらぜひ連れて行って聴いてもらいたいサウンドですね、これは~。

そして、注目のCDがこれ。



この日はまったく感嘆するばかりのシ~ンの連続だったが、最後に「ゲリー・カー」のCDを聴かせてもらったところ、オルガンの重低音の「地を這ってくる」ような響きがやや足りないかなあ・・、この部分に限っては我が家の音が優っている気がした。

やはり「ウェストミンスター」の「バックロードホーン」(改)でしか出せない重低音がある・・、これは大きな自信になったね~(笑)。

最後に、Yさん実演のフルートを聴かせてもらった。



純金製、純銀製、プラチナ製など4本のフルートを使いこなされており、この日はプラチナ製で「バッハ」を聴かせてもらった。

「フ~ン、4本も要るんですか・・」「はい、貴方がスピーカーをいくつも持っているのと同じです」、ギャフン・・(笑)。

それはともかく、やはり「生の音」に優る音はありませんね・・と、言いながらゆったりと、そして優雅な秋の好日が過ぎていく。

あっ、そうそう、フルートでバッハといえば先日のブログでも紹介したとおり「河合隼雄(かわいはやお)さんがランパル演奏のバッハがとてもいいと仰ってましたよ」と、告げると「ゴールウェイとランパルはバッハにには向きませんよ、バッハを分かってない人の戯言でしょう」と、にべもなく一刀両断・・(笑)。

河合さんはチューリッヒ(スイス)でランパルの実演を聴かれているので、演奏自体の云々よりもその時の貴重な思い出が重なり「時空」を超えての愛聴盤とされていたのだろう。

あの日、あのとき、あの場所で聴いた演奏と音楽、「思い入れ」は人それぞれだと思いますけどねえ・・(笑)。



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月日は百代の過客にして・・

2023年11月26日 | 独り言

家人が選外品を買ってきて育てていた「カトレヤ」(ラン科)。

     

満開を迎えたので、いつも殺風景なオーディオルームに花を添えてみた。


さて、「奥の細道」(芭蕉)の冒頭に「月日は百代の過客にして行きかう年もまた旅人なり」という言葉がある。

現役時代の話だが、退職したある先輩が「1日は長いけど、1年が経つのは早いぞ~」と述懐されていたのが妙に印象に残っているが、実際にその言葉を実感する12月がもうすぐやってくる。

この1年を振り返ってみると、相変わらず「音楽&オーディオ」「読書」「ブログ」そして「ウォーキング」に明け暮れた日々だった。

この中でも割いた時間が突出しているのが「音楽&オーディオ」で、この歳になっても時間を持て余すことがない趣味を持てたことはほんとうにありがたいこと。


まあ、上には上がある世界なので欲を言うとキリがないが、これも支えてくれた仲間あってのことだと心から感謝している。

そしてブログに費やした時間もけっして無視できない。

2006年10月に開始したので、今年でまる17年が経過した。けっこう長続きしているほうかな(笑)。

当初は1日あたりの訪問者数がせいぜい50名前後だったが、ずっと途切れることなく継続したせいか今では1000名前後の状況にあるものの、近年は頭打ちの状況がずっと続いており、極めてマイナーな趣味(オーディオ)だからもうこの辺が限界だろう。

一話あたり作成するのに2時間ほどかかるが、その一方で、読むほうはおそらくわずか5分程度とややバランスを欠いているのが悔しいが(笑)、社会貢献というと大袈裟になるがよほどのことがない限り続けたいと思っている。ボケ防止にもなるしね~(笑)。

そして表題に関連してもう一言。

現在住んでいる団地は総数150戸あまり、往時の「伊藤忠不動産」が開発したもので、移り住んでから40年以上になる。

その間、居住者たちの移ろいと世の中の動きを肌身でもって実感してきた。

たとえば、豪勢な家を建てて移り住んできた中小企業を経営する社長さんたちが、ほぼ”確実に”といってもいいくらいに10年~15年周期で訪れる景気の波に翻弄されて家を売り払って去っていかれるケースをいくつも見てきた。

勤め人と違って経営者の場合は「羽振り」のいいときと悪いときが極端にかけ離れているのが特徴だ。

中には夜逃げ同然のこともあるし、あるいはご子息が経営する会社が倒産して売却資金を当てにされ「楽しく余生を送っている老夫婦」が泣く泣く家を手放すという悲惨な例もある。

一方で、近年軒並みに豪邸を建てたりして羽振りがいいのが「老人ケア施設」を経営したりそれに関連する法人の役員さんたち。

ベンツやポルシェなどの高級外車が広い駐車場にでんと鎮座しているのを見るとランクの違いをつくづく感じる。

高齢化社会を反映してこれからも「老人」の数が増えるのは間違いないし「老人関連産業」の隆盛はこれからも続くことだろう。

もうちょっと若くて意欲があればこの分野で一旗上げたいのはやまやまだが、そもそもそういう才覚は持ち合わせていないだろうし
「身の程を知らねば・・」と、骨身に沁み入る秋の夕暮れ~。

まあ、日頃からこの上ない精神的な贅沢をさせてもらっていることだし、これでいいんだ・・、そうだよねっ!(笑)。



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「一抹の寂しさ」を覚える秋の夕暮れ

2023年11月25日 | 独り言

クラシック音楽に親しんでからもう50年以上になるなあ・・と、秋の夜長にふと思う。

いろんな名曲の酸いも甘いも噛分けてきたつもりだが、その中で「もし好きな指揮者を挙げるとしたら誰ですか?」と、問われたとしたら「サバリッシュ」という名前はどうしても外せない。

かってN響の桂冠名誉指揮者だったので、全国放映しているテレビをご覧になった方も多いことだろう。大学教授然とした知的な風貌である。


                           


今から10年前の2013年に亡くなり、享年89歳とあって行年に不足はないものの、やはり今でも残念な思いがする。

本家、ヨーロッパのクラシック界ではオペラが重要な演目になっており、「オペラを振らせると指揮者の実力が分かる」とまで
言われているが、彼が指揮したオペラ「魔笛」は大のお気に入りだった。

CD、DVD合わせて50セット近く収集していろんな指揮者の個性に接してきたが、彼の指揮したものはその中でも極めてオーソドックスな解釈のもと、どこといって破綻のない、まことに中庸を得た演奏だったので安心して「魔笛」の世界に浸れたものだった。

左がCD盤(2枚組)、右がDVD。
              

周知のとおり「魔笛」の主役は5人いるが、粒よりのメンバーがすべてそろうことは不可能に近く、いかなる盤にも何らかの配役に憾みを残す。

このサバリッシュのCD盤では、高僧役に「クルト・モル」、王子役に「ペーター・シュライアー」、道化役(パパゲーノ)に「ウォルター・ベリー」と、男性陣に当時としては最高のメンバーを得ているものの、女性役二人がちょっと物足りない。

一方、DVD盤では女性陣のうち「夜の女王役」としていまだに最高峰とされる「エディタ・グルヴェローヴァ」、王女役に「ルチア・ポップ」というこの上ない豪華な顔ぶれだが、今度は男性陣2名が物足りないといった具合。

巷間、「魔笛に決定盤なし」と言われている所以が、これらサバリッシュ盤にも如実に伺われるところ。

ところで、サバリッシュのフルネームは「ウォルフガング・サバリッシュ」である。ピンと来る方がきっといるに違いない。

そう、あの我らがモーツァルトのフルネームが「ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト」である。ちなみにかってのウィーンフィルの首席フルートは「ウォルフガング・シュルツ」(故人)である。

いったい「ウォルフガング」とはどういう語源を持つんだろうか?こういうときにはググってみるに限る。

すると、「Wolfgangは主にドイツ語圏などで見かけることができる人名で”狼の牙”という意味を持つ」と、あった。そういえば、英語でも「狼」のことを「ウルフ」と呼んでいる。おそらく狩猟民族に由来する名前ではあるまいか。

ちなみに、モーツァルトの生地「ザルツブルク」は「ザルツ=SALT=塩」と「ブルク=砦」が合わさった言葉で文字通り「岩塩」の産地として知られている。


そして、「アマデウス」という名称・・。

「神に愛されし者」という意味だが、この「アマデウス」という言葉には思い出があって、ここでちょっと寄り道させてもらおう。


「人生山あり谷あり」なので、誰にでもスランプや不遇の時代があると思うが、そういうときには自分の場合、「転職」を考えるのが常だった。まあ、一種の逃避だね、これは~(笑)。

当時を振り返ると、ベストセラー「置かれた場所で咲きなさい」(渡辺和子さん著)なんて、立派な精神にはとてもなれなかったことを複雑な気持ちで憶い出す。

そして、逃げ道候補の一番手はクラシック専門の「音楽喫茶」を開くことだった。

当時はタンノイ・ファンだったのでオートグラフをドカンと店内に据えて、アンプは五味康祐さんのように、マッキンの「MC22+MC275」のコンビで鳴らそうなんて夢みたいなことを考えていたが、
その時の音楽喫茶に付ける名前を一貫して心に刻み込んでいたのが「アマデウス」だったというわけ(笑)。

奇しくも、2セット目の「AXIOM80」を譲ってくれた千葉のSさんも音楽喫茶を開くのが夢で、その時には店名を「アマデウス」にしようと決意されていたそうで、「音楽好きは似たようなことを考えますね~」と二人で苦笑したものだった。

なお、この音楽喫茶の顛末だが「こんな地方の田舎でどれだけクラシック・ファンがいると思っているんですか。食べていけるわけがないでしょう!」と、家人のもの凄い反対に気圧されて、結局諦めざるを得なかった。常識的に考えても、おそらく誰もがそう言うに違いない。

こうして今では何の憂いや不満もなく音楽・オーディオ三昧の日々を送っているのだから、当時の選択はおそらく正しかったのだろう・・。

しかし、「結果良ければすべてよし」でいいのかなあ・・と、一抹の寂しさを覚える「秋の夕暮れ」ですぞ(笑)。


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良質の真空管を生む時代背景

2023年11月24日 | オーディオ談義

日常的にブログをやってると、後になって「しまった、あんなことを書かねばよかったのに」と、後悔することがときどきある。

たとえば、日頃から日陰の身分にある機器同士の組み合わせで気に入った音が出たりすると、つい感激のあまり「空前絶後の音」なんて表現を使ってしまい、今となってみるとまさに赤面ものである。


部屋の大きさが限られている家庭オーディオで「空前絶後の音なんてあってたまるか!」(笑)。

まあ、プロの作家ではないんだし、時折りのオーバーな表現も愛嬌だと大目に見ていただくことにしよう。

さて、我が家にお見えになる方々のうち常連の「Y」さんは、お持ちのオーディオシステムもご大層なものでたいへん熱心なマニアである。

しかも実際にフルートの生演奏を楽しまれている方なので耳が鍛えられていて我が家の音のちょっとしたミスも許してもらえない。したがって、お迎えするたびにいつもワクワクハラハラしている(笑)。

期待半分、恐れ半分といったところだが、いつも「とてもいいですね」ばかりでは進歩がないので秘かに心の中で感謝している。

そのYさんが我が家のシステムの中で一番気に入られているのがスピーカーの「AXIOM80」。Yさんに言わせると、「この音を聴くとホッとして何だか故郷に戻ったような気がします。」

気難しい「AXIOM80」に組み合わせるアンプはかなり神経を使うところだが、よく登場させるのが「71Aシングルアンプ」だ。小出力だけど音に癖が無くて、どんなスピーカーにも合いそうな気もする。



前段管が「AC/HL」(英国マツダ:最初期版)、出力管が「レイセオン71A」(刻印)、整流管が「380」(カニンガム)という、すべて1930年代前後の真空管だ。
         

このアンプの整流管を「380」からさらに年代が古い「OK-X213」(メッシュプレート)に差し替えて聴いてもらったところ、「これは
・」と、思わず絶句された。



「透明感、一音一音のクリヤーさ、音の粒立ち。まったく言うことありませんね。たかが整流管如きでこんなに音が変わるもんですか。まるで中国製の300BからオリジナルのWE300Bに代えたときのような変化です。どうして現代ではこういう真空管を作れないんでしょう?」

と、素朴な疑問を提起された。

この「OK-X213」は製造年代がはっきりしないが、おそらく1930年代初期だろうと推察している。

で、良質の製品が生まれた原因としてどうしても当時の時代背景を考察する必要があるだろう。


まず1920年代のアメリカを覗いてみよう。ネットから引用させてもらうと、

「第一次世界大戦の特需にアメリカは大いに沸いた。アメリカ経済は空前の大繁栄をとげ、戦前の債務国から世界最大の債権国に発展した。世界経済の中心はロンドンからニューヨークのウォール街に移った。大衆の生活は大量生産・大量消費の生活様式が確立する。

一般には<黄金の20年代>と呼ばれ自家用車やラジオ、洗濯機、冷蔵庫等の家電製品が普及した。1920年には女性への参政権が与えられるようになった。ベーブルースによる野球人気やチャップリンの映画、黒人音楽のジャズなどのアメリカ的な文化が開花した。一方で1919年に制定された禁酒法によってアル・カポネなどのギャングが夜の帝王として街を支配するようになった。」と、ある。

1929年になるとあの有名な「大恐慌」が起きるので「うたかたの夢」だったろうが、アメリカにとっては現代のように戦争やテロの不安もないし「1920年代」が一番良き時代だったのかもしれない。

ちなみに、戦争特需の効果はとても大きいみたいで、日本だって朝鮮戦争の特需のおかげで経済が目覚ましい復興を遂げたのだから戦争には別の側面があることに気付かされる。

さて、当時の活況を呈した時代において家電製品のキーデバイスとなるのが真空管だった。したがって、その需要に応じて雨後のタケノコのように製造メーカーが乱立し、激しく覇を競った事は想像に難くない。良質の製品はこういう激しい競争の中から生まれていく。

そしていい製品を作るメーカーほど、採算に合わなくなって廃業、統合に追い込まれていくのが古今東西のオーディオ業界の悲しい現実である。

なお、当時の真空管を作る材料は今ほど規制が厳しくなかったので、現代では使用禁止となる「放射性物質」などが含まれたものを拘りなく使用できたらしい。これも、いい製品が出来た理由の一つとして語り継がれている。

真空管オーディオをやっていると、結局はどういう材料を使っているかに行きつく。代表的な例がトランスのコアがそうだし~。

以上、素人なりの憶測を交えて縷々これらの背景をかいつまんでYさんに語ったことだった。

自分が「1930年代前後の真空管こそ本物」と愛用している理由が、これで少しはお分かりいただけただろうか。

ただし、Yさんから信じてもらえたかどうかは定かではない・・(笑)。



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案ずるより産むがやすし

2023年11月23日 | 独り言

高校時代の同級生「T」君(横浜)から、「奥さんに内緒で見てね」と送ってくれた「トルコ美人」の写真。



「A4版」なので、迫力ありまっせ~!(笑)

ところが・・、何気なしにパソコン机の上に置いていたところ、日課の早朝ウオーキングに出かける寸前の家人に見つかってしまった。

「あら、綺麗な人ね! この写真どうしたの?」

さあ、たいへん・・、「ほらこの前来た横浜のT君が送ってくれた写真だ。宇佐神宮で見かけたトルコ美人だぞ。どうだ綺麗だろう」と逆に開き直ったところ、

「この写真借りていい? ウォーキング仲間に見せるから・・」

「案ずるより産むがやすし」とは、このことか。

それにしても、「嫉妬」の「し」の字も無いのもちょっと淋しいなあ~。

「好いた、惚れたはもう昔の話」なんだよね(笑)。

ここで、ブログを終わってしまうと余白が残り過ぎなので付け足しておこう。今日は休日だし「暇つぶし」になってくれれば幸いです(笑)。



作家をはじめ、有名人50人の「死生観」を集めた本である。

「死なんて縁起でもない」と忌避される方もいるだろうが、な~にいずれはだれでも「あの世行き」なんだから~。

面白いと思った「死生観」を3人ほどあげてみた。

まずは「山田風太郎」さん「作家、享年79歳」。

「みんな酒をやめ、タバコをやめて、長生きして何になるの?40代くらいの年代で長生きできるなら、いくら長生きしてもいいけど、人間、年とればボケるし老化するんだからね。」(「コレデオシマイ」)

「風太郎死言状」に、曰く

〇 路傍の石が一つ水に落ちる。無数の足が忙しげにその傍らを通り過ぎてゆく。映像にすればただ一秒。

〇 自分が消滅したあと、空も地上もまったく同じとは実に何たる怪事。

〇 人は死んで3日経てば、300年前に死んだのと同然になる。

〇 最愛の人が死んだ日にも、人は晩飯を食う。

つまり、本人の死は他人にとって、愛犬の死より何でもないことなのである。

「国は国立往生院のようなものを作って、老人が安楽死の途を選ぶようにすべきだ」と書いたことがあるが、ほんとうにそう思うね。

高齢のご夫人から手紙が殺到したんだが、これが全部「私も同じ考えです」という内容、抗議は一通だけ、77歳の男性からのものでしたがね。

実際、世の中には死にたいと願っている高齢者が相当数いる。僕はそう思うね。いや経済的な問題じゃなくて、老いとは、死に向かって体が壊れていく過程なんだね。

ある程度の年齢になると、必ず体のどこかに障害が出る。僕も目は見えにくくなる。歩けば転びやすい。小便は近くなる。具合が悪いというのは、指1本でも気にかかる。で、もう死んでもいいやという気になるんだよ。そのくせ病院に行くんだ、人間は。

だからなかなか死なない。人間の厄介なところだねえ(「サライ」)

次は同じく作家の「城山三郎」さん(享年79歳)では、正反対の視点からの「死生観」が伺える。

「名を上げるのは控えるが、西日本の名刹(めいさつ)の高僧が、病んで臨終のときを迎えた。高僧が後世に伝え残す言葉を聞こうとして、弟子たちが枕元に参集した。

ところが、息を引き取る直前、高僧の口から出たのは「死にとうない」の一言だけ。弟子たちは慌てた。それでは凡俗の徒のつぶやきと同じ。

何か言い違いか、勘違いではないのか。このため、おそるおそる、もう一度訊いてみた。「何か他に・・・」高僧は答えた。「ほんま、死にとうない」と。

笑話ではない。私はむしろその高僧に好感を持つ。それほど「生死事大」なのである。

最後に、これまた作家の「赤瀬川原平」さん(享年77歳)。

「ぼくは病気を一人の人間みたいに思うようにしている。病気という名前の人である。この人がときどき交際を求めてくる。もちろん好きな人ではないからお断りしたいのだが、そうもいかない事情がある。

世の中には現実のこの人、病気さんがたくさん動き回っているのだ。電車の中にも横断歩道にも沢山いるから、無関係ではいられない。

必要悪という言葉があるが、この病気さんに対しても嫌だけど、ほどほどの交際は必要なんだと思っていたほうがいい。

顔を合わせたら、少なくとも挨拶ぐらいはしておく。嫌だからといって無視すると、相手は逆上することがある。そうなると急激に関係が深まってしまい、別れるのに苦労する。

病気にだって生活があるんだからと考えて、ある程度はお付き合いをして、潮どきを見てうまく離れていくのがいいのだけど、それは相手によってもいろいろだ。」

ほかにも、黒澤明(映画監督)、渥美清(映画俳優)、星野哲郎(作詞家)、高倉健(映画俳優)、小林秀雄(評論家)など、錚々たる面々の「ひとくち死生観」が伺えます。

興味のある方は一読の価値ありです。



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「メル友」さんたちからの反応

2023年11月22日 | 独り言

ブログを休もうと休まないと、そしてどういう内容を書こうと書くまいと、ブログ主の勝手気ままな気分次第・・、というわけでまったく「ストレス・フリー」の状態だが、その一方「読者」におかれてはいつもパターン化した筆致や内容を読まされると、どうしても「マンネリ」化が襲ってくるのは否めない。

で、たまには趣向を変えて外部の「メル友」さんたちから届いた反応を差し支えない範囲で掲載させてもらおう。

まずは、

☆ オカルト・オーディオについて

読者に理解してもらおうなんて微塵の期待もしていない「オカルト・オーディオ」だが、やはり信用していただける方がいるんですよねえ(笑)。

まずは、北海道の「M」さんから次のようなメールが届いた。

 
ログは毎日楽しみに拝見させていただいております。

さて、早速ですが、配電盤のメーカーによる良し悪しをお教えください。

2 早速の回答ありがとうございました。我が家のは、テンパールという会社のものでした。今朝から初雪になりました。インフルエンザが流行っているそうなので、お身体に気を付けてください。

3 配電盤の件、ブログで解説ありがとうございました。

大元が悪いとその後で工夫しても効果が限られますから、安心しました。

先年のこと、Mさんはご友人たちと一緒に九州旅行をされたついでに、ただ一人足を延ばされて我が家(別府)にお見えになられた方なので、一度でも実際に顔を合わせていると、親近感が随分違う。

で、「大元が悪いと・・」というのがポイントで、やはり「分かっていらっしゃる」(笑)。

電源対策は大元なのでゆめゆめおろそかにできませんよね!

次いで、横浜在住の「K」さんからも、

1 「さざれ水晶」の「さざれ」ですが意味知らずに小学校のころから歌ってました、辞書を引くこともしてない、というより「思いつかなかった」! ありがとうございます。 

ところで「秘密の順位」教えてください(我が家の分電盤は三年前に交換したがパナソニックです) 

「さざれ水晶」は購入します(効果わかるかな)

2 先日報告の通り”水晶の粒”を、コンセント(分配器)に置いたが「変化分からず」。でも今日のブログ「トランスの上に」で納得。早速木曜日にやり直しますが、ひとつお教えいただきたく。

トランスは発熱でかなり熱くなりますが、その置き方は?「自分で考えろ」と言われればその通りですが私は「布製の袋に詰め替えて」置きました。ビニール袋は溶けそうで怖い!

アハハ、我が家のアンプはいずれも中小型なので電源トランスは大して発熱をしないけど、Kさん宅のは大型管「845」アンプなので、トランスが高熱を発するようだ。最悪の場合は火事の危険が・・。

そういう場合は「音質」よりも、もちろん「安全」優先でアッサリ諦めた方がいいでしょう。オーディオよりも、これまでせっせと築き上げてきた財産と生命の方が大切です。

そもそも個々の「人生」は各自の「優先順位」で成り立っていますが、その順番を間違えると、後で大きな「付け」を払う羽目になりますからね(笑)。

次は、

☆「トルコ」美人について

先日、友人のT君(横浜)を案内した「宇佐神宮」で、出会った「トルコ美人」。


その後「T」君から「A4」サイズに拡大した写真を送ってもらった。

「奥さんに内緒で観てね」という思いやりのあるアドバイス付きだった(笑)。

たしかに、たとえ写真でさえも亭主が他人に「心を奪われる」のは、いい気がしまい。逆の立場に置き換えると、そうですよね・・。

そして、南スコットランド在住の「ウマさん」からもメールが届いた。

「トルコ美人…いいですねえ。
実は、僕の一番好きな女優さんがトルコ人なんです。
トルコ人の友人が何人かいますが、皆、口を揃えて「彼女はとてもいい人。裏表のない性格が誰からも愛されている」ですって。

名前は、アフ・タークペンス。
彼女を知ったのは、もう、かなり以前、Netflixの映画「エリート特殊部隊WOLF」です。紅一点の女兵士で、汚れ役にも関わらず、初めて見たとき、一目惚れしちゃった。
YouTubeに彼女のインタヴューがあるので、あとで送ります。

https://youtu.be/RRZWC5JtRKs?si=5WhGg9ca5-JuHxEh」

トルコは世界有数の「親日国」だと聞いているが、トルコ美人の特徴は何といっても「大きくて情熱的で燃えるような目元にある」と思う。もう一度とくと画像をご覧あれ!



立地的には西洋、アジアとアラブの接点にあり、その複雑で独特の「文明の衝突」が「美しい瞳」に反映されているような気がするのは自分だけだろうか。


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秋深き 隣は何を する人ぞ

2023年11月20日 | 独り言

秋が来たと思ったら一気に冬になった感じ、これでは幽玄な秋の情緒をゆっくり楽しむひまがない・・、これは淋しいことに違いない。

昔の人は「秋の夕暮れ」をよく愛でたものだった。

「心なき 身にもあはれは 知られけり 鴫(しぎ)立つ沢の 秋の夕暮れ」(西行法師)

珍しく公園に出かけてウォーキング後の帰り、秋の夕暮れに包まれてフラリと入った書店で購入したが次の本だった。


       

この「マイ オーディオライフ~32人のわたしのリスニングルーム~」は、全国津々浦々のオーディオ愛好家のシステムを紹介したものだった。

その昔、オーディオ専門誌を血沸き肉躍らせながら読んだものだが、今ではこういう類の雑誌にあまり興味を持つことはなくなった。

「もう騙されないぞ!」・・(笑)、しかし、商売っ気とは無縁の素朴なオーディオ愛好家たちの32例のシステムの現状から何か得るものがあるかもしれないとの思いがあったのも事実。

時節柄「秋深き 隣は何を する人ぞ」(芭蕉)という心境に近いかな(笑)。


現代のオーディオ愛好家たちははたしてどういうシステムで鳴らしているのか、知っておくこともけっして無益なことではなかろう。

「井の中の蛙世間を知らず」という言葉もある。


読了した結果、特筆すべきことが2点あった。

☆ 古い英国系のSPユニットを愛好している方は皆無だった

我が家のオーディオの生命線はグッドマンやワーフェデール製(イギリス)のユニットで、「AXIOM80」、「スーパー12」、「スーパー10」、「スーパー3」に尽きるが、これらを使っている方がまったく居なかったのには少なからず驚いた。

そもそも、ユニットとエンクロージャーを別個に揃えるという発想がまったくないのだ。すべて箱と一体化したスピーカーを購入して使うばかりで、これでは死活問題となる「カットオフ周波数の妙味」、さらには「背圧の処理方法」や「位相の管理」、「吸音材の差」などオーディオの楽しみもへちまもなかろう(笑)。

周知のようにグッドマンはユニットだけ作って、タンノイみたいにエンクロージャーを作らなかった。おそらくエンクロージャーの重要性は認識していたと思うので、あえて作らなかったというべきだろう。

憶測だが、その理由の一つにはユニットの能力を発揮する可能性を少しでも広げておくためにエンクロージャーの構造や大きさを所有者の裁量に任せたかったのではあるまいか。何しろユニットはエンクロージャーの工夫次第で生きもすれば死にもするのだから。

ちなみに、エンクロージャーの響きを重視したのが「ブリティッシュ サウンド」であり、JBLなどのようにユニットの直接的な響きを重視したのが「アメリカン サウンド」だと個人的には思っている。

いずれにしても巷ではグッドマンやワーフェデールの愛好家がほとんど皆無ということがよく分かった。

☆ 1930年代の古典管使用者は皆無だった

我が家には真空管アンプが9台、スピーカーが6系統あり、オーディオ仲間もすべて真空管アンプ愛好家ばかりなので、それが当たり前だと思っていたら大間違いだった。

「類は友を呼ぶ」(似た者同士は自然と寄り集まる)だったのだ(笑)。

というのも、32例の大部分が1系統のスピーカーを1台のアンプで鳴らす「本妻オンリー派」で、「よく我慢できるなあ!」と感心したが、そのうち真空管アンプ愛好家となるとこれら32例中10例でおよそ3割程度だった。

微妙な割合だが少数派であることは間違いない・・、そして1930年代の真空管を愛用している方となると皆無だった!


質、量ともに真空管の全盛時代といえば1930年代前後というのが通説だが、この時代の真空管の良さを知っていて使わないのか、それとも知らないので使わないのか、おそらく後者になるのだろう。そもそも接する機会がないのだから仕方ないが実に勿体ないこと!

しかし、90年前の球となると何かとトラブルがあるのも事実でけっして万人向けではない。好きな音を味わうためには「ハイリスク・ハイリターン」は付き物かもしれない。

いずれにしても我が家のシステムは「時代遅れ」というのがよくわかったが、せめてもと理屈的にはシステムのうち増幅系(アンプ)と変換系(スピーカー)の製造年代の時代背景を統一することだけは心がけている。

ちょんまげ姿の時代劇に背広姿が登場するのは滑稽だが、それと同じで真空管アンプ時代に作られたスピーカーを使うのにTRアンプはちょっと「そぐわない」気がする。


なお、32例の中には超豪華なシステムも散見されたが、若い頃とは違って「うらやましい」とか「同じシステムが欲しい」とかはいっさい思わなかった。

システムが大掛かりになればなるほど各機器の能力をフルに発揮させるのが難しくなるので、つい「さぞや苦労されていることだろう」→「投資額と音質が逆比例していることだろう」と同情と憐憫(れんびん)の方が先に立ってしまう。

しかし、これは「成長」の証しなのか、それとも意欲が無くなって単に「老いぼれた」だけのか、はたしてどっちかな~(笑)。

最後に・・、この32例のようなタイプの方々がおそらくこのブログの読者の大半を占めていることだろう。

道理で、こういう「時代遅れ」の「オーディオ記事」の人気が無いはずだよね~、と納得。

「この道や  行く人なしに  秋の暮」(芭蕉)



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「オカルト・オーディオ」の効果~その2~

2023年11月19日 | オーディオ談義

かなり間が空いたけど、先日の「オカルト・オーディオ~その1~」からの続きです。

さて、昨日の就寝時(9時)のオーディオルームの温度は19℃だった。基本的に冬の時期は18℃を境にそれ以上あればエアコンは入れないようにしている。

で、2階の寝室に上がって温度計を見ると10℃・・、ブルブルっ。

いったいこの9℃の差は何だろうか。

もしかして真空管アンプのせいかもしれない。

ためしに、灯していた真空管の本数を数えてみたところ、プリアンプが2台だからミニチュア管が7本、そしてパワーアンプが3台なので、ミニチュア管が6本、中型管が16本・・、計29本の真空管が一斉に灯っていたことになる。これが室内温度の上昇に貢献していないはずがない。

ただし、翻ってこれが夏の時期ともなると一転して悲惨なことになる(笑)。

さて、本題に入ろう。

オーディオを楽しむうえで無視できない「磁界」対策を、4台の真空管アンプテストと絡めてアプローチしようという魂胆だったが、はてさてどういう風に展開しようか・・。

まずは「アンプテストの結果」からいこう。これらが当日テスト用として4人の熱心なマニアが持ち寄ったアンプ群。



ただし、アンプの能力をたった1回のテストで決めようなんて、そんな大それたことは夢にも思っていない。

というのも、アンプの能力を測るのは簡単そうで実は難しいと思っている。

音楽ソース、オーディオ環境、そしてスピーカーとの相性によって変幻自在のところがあり、ときには欠点が長所に変貌したりもする・・、
とりわけ我が家では6系統のスピーカーがあるので逆転現象が日常茶飯事となっている。

たとえば英国系のスピーカーは思慮深いサウンドを求めてくるので、アンプもそれなりの持ち味が求められてきたりする。

まあ、言い換えると「組み合わせの妙」を楽しんでいるといえるが、いわば箸にも棒にもかからないアンプは我が家では1台も残っていないともいえる。

この日も、「二者対決」後にいきなり「このアンプが負け!」という容赦ない声が挙がったが、「それぞれ持ち味があるんだから、そんなに性急に断定
しなくても・・」という言葉を辛うじて飲み込んだ(笑)。

で、結論から言えば衆目の一致するところいちばん評判が良かったのが「245シングル」だった。持ち主は「YA」さんで、自作である。



これまでいろんな機会に聴かせていただいたが、どんなスピーカーにも破綻を見せず上質なサウンドにしてしまうのだから驚く。平均点が軒並み高い優等生アンプである。



そして、この出来立てほやほやの渾身の力作「2A3シングル」は、出力トランスが高級な「ファインメット」だし、設計思想として「コンデンサーを使わない」が奏功して抜群のスピード感を誇ったが、異口同音に「何だか忖度のない音ですねえ」。

良きにつけ悪しきにつけ、「音に陰影が無い」というか「タメがないというのか」・・、少なくともクラシック向きではない気がしたがこれは個人的な意見。

もっとエージングが進めば変貌の可能性ありだが、こういう音はジャズには抜群に相性がいいかもしれない。

で、我が家のアンプ「WE300Bシングル」を聴いてもらったときのこと、(我が家の音を)熟知されている「Y」さんから、「いつもより音が澄んでますね、それにボリュームを上げてもうるさくないですよ」との声が挙がった。

やっぱり・・、と満足そうにうなづく持ち主(笑)。

これまでと変わったことといえば「さざれ水晶」を、配電盤や各種機器の要所に置いたことしか考えられない。きっと磁界の浄化に効果があったに違いない

かくして、仲間たちから「拍手喝采」を浴びたというわけ。

いやあ、メデタシ、メデタシ(笑)。

あっ、それから以前のブログで「配電盤」の性能がメーカーによって大きく違うことを記していたところ、北海道のMさんから「問い合わせ」があって「我が家の配電盤はテンパール製ですがいかがでしょうか?」

そこで、言い出しっぺの「Y」さんにお伺いしたところ「〇〇電気製が100点だとしたら、テンパール製は95点です。実は我が家もテンパール製です」とのことで、Mさん、どうかご安心を~。

いずれにしても、「さざれ水晶」の効果が確認できたので、「柳の下の二匹目のどじょう」を目論んで、ネットで追加注文して昨日(18日)届いた。



というのも、まだ磁界の影響が気になる個所があって、たとえば「微小電流」を扱う機器の電源トランス部分が該当するので、さっそく小分けして3台のDAC、2台のプリアンプに試してみた。

はたして効果はいかに~、と、さっそくテストした。



すると、これまで微かに「ハム音」がしていた「71Aプッシュプル」から(ハム音が)消え去っているのに驚いた。たった「1240円」で、効果があったのだから「コスパ」抜群である。

ちなみに、このプッシュプルアンプは真空管の数が9本と盛大なので、冒頭に述べたように寒くなると出番がやってくる(笑)。

やや解像力が鈍くてぼんやりしたところがあるが、口径20cmのユニットを鳴らすときは、これが長所に転じて「豊かなサウンド」に貢献してくれるので実にありがたい存在。

まさに典型的な「変幻自在のアンプ」である。

最後に・・、以上の話は「信じようと信じまいと、まったくあなたの自由」なので念のため。

オーディオはどうせ正体不明なんだから楽しくやんないとねえ、アハハ~(笑)。



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バッハの「フルートソナタ」

2023年11月17日 | 音楽談義

「河合隼雄(かわい はやお)」さんといえば日本におけるユング心理学の第一人者であり、「京都大学教授」→「文化庁長官」として活躍された方。

2007年に長官として在職中に「脳梗塞」で急逝された(享年79歳)が、自分と肌合いがいいというのか、この人が書いた著作はいつも心情的にピッタリ来るので畏敬の念を持っている存在。

とりわけ記憶に残っている言葉が「一流の芸術はその底流に死を内在させている」。

で、図書館で気に入った新刊が見つからないときに、遠方の大型書店まで足を延ばすことがあるが、河合さんの著作が目に入るとつい買ってしまう。



「老い先」が短いんだから、これ以上蔵書は増やしたくないんだけどなあ~(笑)。

そういう河合さんだが、このほど図書館の新刊コーナーで特集を発見!

まさに「猫に小判」いや「猫に鰹節」かな~。



じっくり熟読玩味し「拳拳服膺」(けんけんふくよう)させてもらうつもりだが、その中に「一枚のCDーバッハ フルートソナタ集 」という小節があった。

クラシック音楽のエッセイとしても見逃せないので記録しておこう。

「忙しくて、音楽会はおろかCDを聴いている時間もあまりない、というのが実状で、まことに情けないことである。

自分がフルートを吹くのでやはりフルートの曲を聴くことが多い。以前は自己嫌悪に陥るので、むしろフルート曲は敬遠していたが、最近は心境が変化して、よく聴く。その中でもいちばんよく聴くのが、このCDであろう。

バッハは大好きである。ロマン派の音楽と違って聞くともなく聞く、ほかのことをしながら聞く、一心に聴く、などどんなときにでもお構いなく、ちゃんとたましいに響いてくるものがある。

これに収録されている十一の曲の中には、最近の研究によって、大バッハのものではないと言われているものがあるそうだが私にとっては、あまり関係がない。すべてバッハで結構と思える。

ランパルの演奏もまた素晴らしい。私はチューリッヒでランパルの演奏を聴いたことがある。チューリッヒの交響楽団とモーツァルトのフルート協奏曲を演奏した後に、アンコールとして、バッハの無伴奏パルティータを吹いた。

さっきまでオーケストラが響いていた空間に、笛一本の音を響かせるが、それがまったく同等の感じとして聴こえてくるのだから大したものである。人間の器量(うつわ)ということを如実に感じさせられた。一人が千人に対応する。

バッハとランパルという組み合わせは、私にとっては最高に感じられる。人間にはたましいは歩かないかとか、たましいとは何かなどとよく訊かれるが、このCDを聴いてください、と言いたいほどである。これを聴くことによって、どれほど癒されるか、計り知れぬものがある。

心理療法をしているとつらい話を聞くことが多い。それを外に出さず一人でかかえていることが大切なのだが、なかなかそれはできないので、スーパーバイザーという人がいる。その人に話を聞いてもらう。それによって支えられて仕事ができる。

ところが、スーパーバイザー自身も耐えられないときがある。そうなると、その人がもっと器量の大きいスーパーバイザーを訪ねてゆく。私はそんな玉突きゲームのいちばん後に立っているような役割なので、「先生のスーパーバイザーは誰ですか」と訊かれるときがある。

私は有難いことにたくさんのスーパーバイザーをもっている。バッハやモーツァルトがそうである。ほかにもあるが、やはりこの二人が私にとっては双璧であろう。

この世では誰にも話せず、墓場にもっていくより仕方のないたくさんの荷物を私はもっている。しかし、有難いことに、これらのスーパーバイザーが私を支え、浄化してくれる。

それらのなかで、ランパルの奏するバッハのフルートソナタが、私にとっては最高のものと言っていいだろう。よいスーパーバイザーに恵まれて有難いことである。」

いいですねえ・・、世に哲学者や評論家は数あれど、クラシック通となると極端に少なくなる。

「ランパル」といえば、モーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」があるが、今もって「極めつけの名演」として知られている。



誰しも世知辛い世の中を生きていこうとすると「脛に一つや二つ」以上の傷ができるはず・・、そういうものを癒してくれる「スーパーバイザー」が芸術だなんて最高だと思う。

「筋肉は裏切らない」転じて「芸術は裏切らない」(笑)。

それにしても、クラシックはバッハ、モーツァルト、そしてベートーヴェンに尽きると思うが「ベートーヴェン」が「スーパーバイザー」に入っていないのはどうしたことか。

そのヒントらしきものが文中にあるが、何となくわかる気がする・・。

さて、「You Tube」でさっそく、バッハの「フルートソナタ」を検索したが、残念なことに「ランパル」は見当たらなかった。

仕方がない・・、ネットでさっそく注文しましたぞ~(笑)。



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人間の頭の良さって何だろう

2023年11月16日 | 独り言

ときどき「人間の頭の良さって何だろう」と思うことがある。

それは、学校の成績が良くて有名な大学に入ることなのか、一流企業に就職することなのか、お金持ちになることなのか・・・。

ところが、そんなことは別にして究極の頭の良さというのは、「健康で幸せに生きていく能力をいう」と書いてあるのを何かの本で見かけたことがある。

とても分かりやすくてシンプルですね!

いろんな考え方のうちの「ワン・オブ・ゼム」なのだろうが妙に納得させるものがある。

というのも、俗にいう「頭のいい人」たちが必ずしも健康で幸せな人生を送っているとは限らないことを私たちは経験的に知っていますからね。

以前のブログで「僧侶が長生きするワケ」を搭載したことがある。

ある大学が発表した職業別寿命一覧表によると「僧侶が長寿の第1位」になっている。その理由を芥川賞作家で僧侶の「玄侑宗久氏」は次のとおりに分析されている。

 僧侶の主な仕事であるお経、座禅、念仏などの効果によるもの

中公新書「ゾウの時間 ネズミの時間」によるとあらゆる動物は5億回の呼吸を終えると大体死ぬそうだが、僧侶の大事な日課であるお経、座禅などは呼吸数が非常に少なくてすむ。

 「動く仕事」と『動かない仕事」のバランスが良く取れている

 ストレスを引きずらない

怒り」「悲しみ」「憂い」「思い」、こうした感情を数多くの葬儀に出ることや座禅、瞑想体験等によって引きずらない能力に長けている。

 「楽しさ」「リラックス」を目指す思考法


これら4つの項目に「健康で幸せ」の概念がすべて集約されているように思うが、さらに健康については客観的な指標があって、それは「元気で長生き」することに尽きる。

企業や組織で働く、あるいは自営業でもいいが、一生懸命働いて偉くなって沢山のお金を貯めたとしても健康を損ねて早死にしては元も子もないと、自分なんぞはいつも思ってしまう。

つまり、名誉やお金よりも「健康」が一番大切。

結局、「健康対策に優るものはなし」と言いたいわけだが、その大切さはよく認識されているようで、テレビでも健康情報番組がよく放映されている。

先年、NHK教育テレビで放映された「長寿の謎を解く」は京都大学の家森名誉教授が食生活の視点から健康に及ぼす影響を実際に住民の検診結果によって証明していたので説得力があった。

対象地域は南米アンデス山脈のビルカバンバで’80年代は世界的な長寿村として有名だったが、2000年には総じて10年ほど短命となり長寿村が崩壊してしまった。

長寿で有名となったため、アメリカを中心に各国から移住者が殺到し、道路整備とともに観光地となって文明化したことが背景となっている。

1986年と2000年の住民の検診結果を比較すると血圧、肥満値、コレステロールが軒並み上昇しており、主食が「ユッカ(いも)+とうもろこし+チーズ」から「ラード(豚脂)+パン、外米」などへと多様化したこと、それと文明化に伴い農作業が減ったことを主因として上げられていた。

そのほか、アフリカのマサイ族、オーストラリアのアボリジニーなどの検診結果を踏まえて、結論として、人間の長寿とは案外もろく崩れ去るものであり、長寿の謎とは「民族の遺伝子に合った生活習慣」と締めくくっておられた。

ただし、良い生活習慣を築くためには食欲の抑制(過食、偏食)、嗜好品であるタバコ、アルコールなどの適正摂取、適切な有酸素運動など日常生活を通じて常に強固な意志を伴うものが多い。

結局、最後は自分との闘いに尽きるようだが、総じていえることは「己の体質に合った生活習慣」が長寿の鍵を握っているといえそうだ。

ほんとに「食いしん坊」と「飲みしん坊」の自分にとっては身につまされる話であります(笑)。



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「オカルト・オーディオ」の効果~その1~

2023年11月15日 | オーディオ談義

いくら物理学が進歩しようと、いまだに「オーディオ」関連は未知の分野がたくさん残されている気がする。

なにしろ、出てくるサウンドのために組み合わされる「変数」の多さときたら、ただ事ではない。

たとえば「部屋の容積」「プレイヤーやDACなどの前段機器の性能」「プリアンプやパワーアンプの性能」「多彩なスピーカー群」・・。

これらに加えて、さらに拍車をかけるのが「磁界」「振動」「電源」などで、どのくらい音質に影響を与えているかとなると、まずは目に見えないし、測定機器で如実に示されるわけでもないので、もうお手上げに近い状態になる。

「藁(わら)をもすがる思い」という言葉があるが、日夜「どうしたらもっと音が良くなるか」で頭を悩ませていると「オカルトらしきもの」でも、つい信じたくなるものである。

オーディオ仲間から「さざれ水晶が磁界の浄化に効果がある」との情報を得て、さっそく試したことは先日のブログに投稿したとおり。



これを分散して「配電盤」「200V → 100V」降圧器、コンセントボックスに置いてみたところ、「静けさが増した」「透明感が深くなった」などの印象を受けたりする。

まあ、自分さえ満足していればそれで十分だよね、と思っていたところ、仲間たちからも「拍手喝采」となると、ことは穏やかではなくなる(笑)。

経緯を記してみよう。

去る11日(土)の午後は秋晴れのもと総勢4人の熱心なオーディオマニアが集結してアンプのヒヤリングテストを行った。

なぜ会場に我が家が選ばれたかというとスピーカーの「AXIOM80」(グッドマン)があるからで、この極めて繊細なSPだと、アンプの欠点を即座に白日の下にさらけ出すからだそう。

ただし、個人的な意見を述べると「どちらかといえば清濁併せ呑む」ような、おおらかなSPが好きなので、日常的にはあまり出番がないのが実情だ(笑)。

それはともかく、当日の「まな板の上」に載った真空管アンプは、YAさんが持参された「245シングル」、出来立てほやほやのYさんの「2A3シングル」、そして我が家の「WE300Bシングル」「6AR6シングル」(三極管接続)の計4台だった。

さあ、一騎打ちだ!



以下、続く。

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快適な「読書の秋」

2023年11月14日 | 読書コーナー

快適な気候のせいか「読書」が進みますよ~(笑)。



☆ 私たちの生活をガラッと変えた物理学の10の日

あくまでも「物理学」に限った話であり、たとえば「遺伝子の二重らせん構造の発見」などの医学的発見は除いてあります。

1 1687年7月5日
 アイザック・ニュートン「プリンキピア」の刊行

2 1831年11月24日
 マイケル・ファラデー 「電気の実証的研究」の口頭発表

3 1850年2月18日
 ルドルフ・クラウジウス 「熱の動力について」の発表

4 1861年3月11日
 ジェームス・クラーク・マクスウェル 「物理的力線について」の発表

5 1898年12月26日
 マリー・キュリー 「強い放射線を持つ新しい物質について」の発表

6 1905年11月21日
 アルベルト・アインシュタイン 「物体の慣性は・・」の発表

7 1911年4月8日
 ヘイケ・カメルリング・オネス 「超伝導の発見」

8 1947年12月16日
 ジョン・バーディーンとウォルター・ブラッテン 「実用的なトランジ       スターの最初の実演」

9 1962年8月8日
 ジェームズ・R・ビアードとゲイリー・ピットマン 「発光ダイオードの特許出願

10 1969年10月1日
 スティーブ・クロッカーとヴィント・サーフ 「インターネットの最初のリンクの開始」

こうやって眺めてみると、すべて「欧米」発ですね・・。現在の豊かな生活を享受するうえで、もっと先人たちに感謝しなくちゃね~。

そして、11番目の出現となると非常に興味あるところではたして何が待っているのか?

本書では「人工知能」「3Dテレビ」「量子粒子によるコンピューティング」「核融合」「バッテリー技術の進歩」などが掲げてあった。

いずれも現在の「生活スタイル」が一変しそう~。

なお「物理学」といえば「オーディオ」だって立派にその範疇に入るが、画期的なスピーカーが出現しないかな~。たとえば、場所を取らずに豊かな音が出るなど・・、まあ息のあるうちは無理かもね(笑)。

わずかに可能性があるとすれば、「PL100」(英国:モニターオーディオ)系統かな~。



表はこの通りにして、箱の奥行きを1mほど伸ばし、内部に複雑な音の通り道を作ってやると行けそうな気もするが・・。

次の本は、

☆ 「匂いが命を決める」

見出しがわかりやすい。

《(嗅覚は) 言葉より直截[ダイレクト]で、音よりも戦略的 》

視覚と聴覚の彼方に広がる原始の領域 〈嗅覚〉。
匂いを介したコミュニケーションで命をつなぐ生き物たちの驚くべき物語とその未来の可能性。

 ●なぜわたしたちの鼻は顔の中央、先端についているのか?
 ●なぜ動植物は、ここぞというとき「匂い」に頼るのか?
 ●「Eノーズ」は将来、匂いの正確な転写・伝達を可能にするか?

ヒト、昆虫、動物、魚、草木、花など多様な生物の「生命維持」と「種族繁栄」に大きな役割を果たしている嗅覚。そこに秘められた謎と、解き明かされた驚異の事実とは──。

興味を惹かれた個所を引用して終わりとしよう。

最初の匂い(55頁)

「母親の匂いはたいていの場合、外の世界に出た赤ん坊が初めて嗅ぐ匂いだが、実は赤ん坊が最初に出会う匂いではない。最初に出会うのは母親の羊水の匂いである。子宮内で妊娠5か月を迎えるまで、赤ん坊は羊水を飲み吸い、消化しながら発達を遂げる。

フランスの研究チームは母親の食事内容が羊水の匂いに影響をあたえ、羊水のこの化学的感覚情報が新生児の食べ物の匂いについての嗜好に関与する可能性があると結論付けている。

研究は母親が妊娠後期にアニス風味の食べ物や飲み物を摂取した場合、生まれた赤ん坊はミルクをもらえると期待してアニスの匂いがするほうに顔を向けることを明らかにした。


同様の研究から、ある種の匂いに対する嫌悪感や嗜好がすでに子宮内で学習されることも確認されている。おそらく赤ん坊は馴染みのある匂いと味を肯定的体験と結び付けていて、だから当然のように生まれてからも同じ匂いと風味を好むのだろう。

では、進化的にはこれをどう説明できるのか?

そう、母親と同じようにしていればまず間違いない、ということだ。母親が何らかの食べ物を食べているなら、彼女がそれを好んで食べ、それによって生き延びてきたことは明らかだ。

もしも胎児が子宮内で感じた匂いや風味を好ましいものとして学習できれば、生まれた後も同じ匂いに引き寄せられ、母乳に含まれる、そしておそらくは離乳後の食べ物にも含まれる同じ風味を味わいたいと思うようになる。


人の味の好みは胎児期からはじまっているのだ。では父親はどうなのだろう?

赤ん坊の匂いは父親にも同様の影響を及ぼすのか?」

といった、調子~。

「味」といわず、ほかにも影響を与えていそうなので「羊水=胎児期の重要性」が偲ばれますね。

あっ、そうそう、人間が基本的に「水遊び」が好きなのは、羊水時の記憶にあるという説がありますよ。


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