「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

可愛い子供を旅に出してはみたものの・・・

2017年06月30日 | オーディオ談義

昔から憧れのスピーカーだった「CN191コーナーホーン」(ヴァイタボックス)を使っておられるUさん。

       

大のレコード愛好家で使用されているプレイヤーが「927ST」(EMT)、プリアンプがマッキントッシュの「MC22」、パワーアンプが同じくマッキンの「MC275」という豪華メンバーだ。

そのUさんが先日我が家にお見えになったときに、「AXIOM80」の繊細なヴァイオリンの音がいたく気に入られたご様子なので、「よろしかったら71系のアンプが遊んでますので1台お貸ししてもいいですよ。マッキンのアンプにはない音が期待できるかもしれませんね。」と、持ちかけたところ「それはありがたいですね。ぜひお願いします。」というわけで、めでたく話が成立。

この5月に「WE300Bシングル」が1年2か月ぶりに戻ってきたので、随分と71系アンプの出番が減ってしまったのも水を向けた理由の一つ(笑)。

さあ、どのアンプをお貸ししようか。71系アンプは3台あって「171シングル」をはじめ「71Aシングル」、そして「71Aプッシュプル」(ナス管4本使用)といろいろある。

「いずれアヤメかカキツバタ」といったところだが、相手が大物の「CN191コーナーホーン」となると選抜も厳しくなる。

散々迷った挙句、結局「171シングル」を持って帰っていただくことになった。とてもいい音色だし、使ってある真空管は1940年代前後の製造の滅多に手に入らない古典管ばかり使ってあって、何だか最愛の子供を旅に出すような気分だ(笑)。

          

初段管がMH4(マルコーニ:メッシュプレート仕様)、出力管が171(トリタン仕様)、整流管が480(SPARTON)、インター・ステージ・トランス入り(UTC:アメリカ)というシンプルな構成。

試聴後に、もし「大いに気に入った。ぜひ譲ってください。」と言われても、絶対に譲るわけにはいかないアンプだが、万一そういうことを言われたときはどうやってお断りしたらいいんだろうかと、つまらぬ取り越し苦労をしていたのが正直なところだ(笑)。

さて、2週間ほど経過してから「お返しします。」とUさんがアンプを我が家に持参されたのは去る25日(日)のことだった。

興味津々で「どうでしたか?」

すると、「ヴァイオリンは良かったのですが、どうしても(音を)押し出す力が弱くてイマイチでした。」との率直なご返事。

「そうですか・・・」とうれしさ半分、悲しさ半分といったところかな(笑)~。

実を言うと、Uさんの使っておられる出力が70ワット近くあるアンプと比べると、力感上ではたかだか出力1ワット前後のアンプが太刀打ちできるはずはないのだが、繊細さと音色の美しさで勝負できるかもしれないと淡い期待を抱いていた。

あのタンノイあたりの焦点のぼやけた低音ならうまくいきそうな気もするが、CN191の引き締まった音とは相性が悪かったようだ。

仕方がない。

さて、お見えになられたついでに我が家のウェストミンスターを聴いていただいた。中高音域に「AXIOM80」を設置してから初めてのお客さんである。

おそらく10人中9人までもが眉を顰めるであろう「JBLとグッドマンの組合わせ」という奴だ(笑)。


        

1時間ほど聴いていただいたのだが、全般的に違和感がなかったご様子でどうやら合格かなという感触を得たのはうれしかった。

「JBLは昔、オリンパスや4343を使ったことがありますが低音の収束具合がスパッと切れてしまう感じがして肌に合わなかったのですが、この内蔵されてあるD130は低音がグ~ンと伸びますね。この世で一番いい音はD130をフルレンジで鳴らした音だと聞いたことがあります。これはさすがに名器ですね。」

「ハイ、D130の低音域の収束具合がとても気に入ってます。スピーカーは箱次第でいかようにも変身しますが、ウェストミンスターの長大なバックロードホーンとはとても相性がいいようですよ。」

またCDに関しても、ご一言。「とてもいい音ですがCDシステムはどこのメーカーを使っているのですか?」

「ハイ、英国のdCSというメーカーです。潜水艦のソナー探知をデジタル解析する業務から発展してオーディオ界に進出したメーカーです。ただし、どんなに高級なデジタル機器を使ったとしてもレコードには適いませんので、これからも新たにCDシステムを購入する必要はありませんよ。」と申し上げておいた。

「そうですね。レコードを大量に持ってますので最後まで運命を共にするつもりです。」

日が変わって翌日の26日(月)には、所用があって熟練のアンプビルダーKさん(大分市)がお見えになったので、これまた聴いていただいたところ、「聴く限りではJBLのユニットが入っているなんてわかりませんよ。AXIO80との繋がりがとても自然ですね。」とこれまた合格。

これで、「D130+AXIOM80」の組み合わせが「自信」から「確信」へと変わったのは言うまでもない(笑)。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

LANケーブル → SPケーブル

2017年06月27日 | オーディオ談義

「ほ~ら、私が言ったとおりでしょう。今どき旧いオーディオ雑誌なんて読む人がいるはずないじゃない!」と、家内の勝ち誇ったような高らかな嘲笑が何ともいまいましい。

前回のブログの末尾に「旧いステレオサウンド誌(40冊)を無料で差し上げます」と、記載していたのだが結局、希望者は皆無だった。

かくなるうえは軒先で廃品回収に出すのみで、梱包や運送屋さんへの手間が省けたぶんだけ良かったのかもしれないが、その一方では、昨今の冷えきったオーディオ熱を象徴する出来事ではなかろうかと、ちょっと淋しい思いもした。

「老兵は死なず、只消え去るのみ」・・・・。

さて、話は変わってこのブログに度々登場していただいているメル友の「I」さん(東海地方)。

現在4ウェイ・システムの構築に腐心されており、その調整の苦心談をお聞きする中で次のような一節があった。

クロスオーバーの調整が進むと、歪っぽさが減るとともに艶も減ってきたように感じました。これを救ってくれたのがSPケーブルとして使用しているLANケーブルです。

当初、撚線からLANケーブルにしても大きな変化はありませんでしたが、富士電線のLANケーブル(カテゴリー6)にしたところ、少々オーバーに言うと、音から音楽に変わりました。因みに、JBLのLANケーブル(カテゴリー5)も富士電線です。」

「エッ、あの細いLANケーブルをSPケーブルに使用するなんて!」と奇想天外(?)の発想に大いにオーディオの虫を刺激された(笑)。

すぐに「詳しく教えてください」と、打診すると次のようなコメントの返信があった。

「LANケーブルの件ですが、接続端子が付いている場合はカットして使います。端末処理は、ケーブルの外被をニッパーで8㎝ほど剥いで、中の単線をワイヤーストリッパーで2㎝ほど剥いています。  

0.5㎜単線が2本ずつ撚ってありますので、スタッカート接続(青白緑白の組とオレンジ白紫白の組)あるいは隣同士の平行接続(青白紫白の組と緑白オレンジ白の組)で二組に分けて⊕⊖とします。 
 
スタッカート接続と平行接続の音質面での違いですが、ボロトレーンさんは「スタッカートの方が低音が出るが、スタッカートの理論に矛盾があるので今は平行にしている」とのことです。私は、JBLはスタッカート接続、4ウェイは平行接続にしています。この二つの接続方法による音質の違いは私には判りません。 
 
ところで、LANケーブルのメリットの要因は、「単線」にあるような気がします(根拠はありません)。特徴としては、音の滲みが少なく、艶もあるように感じます。ただ、〇〇様は、すでに単線をお使いですので、効果は導入済みのような気もします。 
 
また、3種類のLANケーブルを使う機会がありましたが、富士電線製にいい印象を持っています。200m買いましたのでとても使いきれません。必要でしたら20mでも30mでもお送りします。いつでも仰ってください。」

以上のとおりだが、我が家にはかって、インターネットラジオの回線を引くためにLANケーブル(カテゴリー6)を購入しその余った分が大量に眠っているので、まさに「猫に鰹節」(笑)。

すぐに実験に取り掛かった。

先日のブログにも搭載したようにSPケーブルを口径「1.2mm」の単線に替えたばかりだし、音質にまったく不満はないが、さらに良くなるのならそれに越したことはない。それに余分におカネがかかることもないし~。

接続方法は低音向きのスタッカート接続にしてみた。

           

作業はあっという間に済んで右チャンネルの方は「LANケーブル」にし、左チャンネルは従来の単線のままで音を出してみた。こうすると音の違いがよく分かる。

すると、明らかに「音の硬さ」が違った!


端的に言えば、左チャンネルは「硬い音=塊りになって聴こえる=分解能が悪い」、その一方、右チャンネルのLANケーブルの方は「柔らかい音=一つ一つの楽器の音がほぐれて聴こえる=分解能がいい」

明らかに「LANケーブル」の方に軍配が上がった。

そういうわけで、迷うことなく3系統のスピーカーケーブルを半日ほどかけてすべてランケーブルに変更したが、大きな図体のウェストミンスターだけは裏蓋を開けての難作業になるので、いずれ機会をみての宿題として残した。

一番手間がかかる作業はLANケーブルの端末処理で、100円ライターであぶって芯出ししたが、随分、荒っぽい所業で年寄りはとかく気が短すぎて困る(笑)。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「音響」と「木の共鳴」

2017年06月24日 | オーディオ談義

前回のブログでつくづく考えさせられたのが音響」と「木の共鳴」との関係

       

ピアノの響板を参考に製作されたという円形のバッフルに強い衝撃を受けてしまった。これまでバッフルをいくつも作ってきたが、これに比べるといずれもチャチなものばかり(笑)。

しかも、ときどきバッフルに開けた穴の寸法が合わないときに2枚重ねにしたことがあったが、木を共鳴させる観点からすると絶対やってはいけないことで今となっては背筋がゾッとする。


SPユニットを取りつけたバッフルはあくまでも1枚板によって木の共鳴音を最大限に引き出さねばいけないというのが痛切な教訓となっている。

さて、「木の共鳴」で思い出すのが以前のブログに登載した「音響は木の共鳴によって左右される」。

この機会に以下のとおり再掲させてもらおう。

日本の女流ヴァイオリニスト「千住真理子(せんじゅ まりこ)」さんに次のような著書がある。

「聞いて、ヴァイオリンの詩」(2000.11.1、時事通信社刊)   

日本でも有数の現役ヴァイオリニストが書いた本ということで興味深く読ませてもらった。

幼少のころ「天才少女」とうたわれ、ヴァイオリンを肌身離さない生活がずっと続いていく中で、母をはじめとした家族との関係や学業との両立など生い立ちからのエピソードがこと細かに綴られている。ヴァイオリニストとしての成長と人間的な成長とが一貫して調和しているところがいかにも千住さんらしい。

さて、本書の59頁~66頁にかけて「謎のストラディヴァリ」という小節がある。

彼女は後年になってあのストラディヴァリの中でも名器とされる「デュランティ」を手に入れることになるのだが、この著作の時点ではまだ手に入れてないが名器に対する憧れを率直に語るとともにその音色の謎ともいえる特徴に言及している。

いまから約300年以上も昔、北イタリアの”ヴァイオリン作りの村”と呼ばれるクレモナにアントニオ・ストラディヴァリという男の子が生まれた。親族同様に物心つくころには自然と楽器を作るようになったが、猛烈な仕事ぶりで次から次へと楽器を作ったが楽器の出来のほうも他とはまるで違っていた。

93年の生涯で約3000台の弦楽器を製作したといわれているが、今日までに戦争や火事、交通事故、虫食いなどによって破壊され、いま世界に残っているのは300~400台といわれている。

当時の人々はみな「まずそのニスの美しさに心を奪われた」という。たしかに「ストラディヴァリの秘密は、そのニスにあり」という説があるほどだ。

(筆者註:かなり前に見たテレビ番組では、「ニスの中に混ぜた防腐剤の独特の成分が時間の経過とともに楽器の木目にしみこんで密度が程よいものとなりいい音が出る、これがストラディヴァリの秘密だ」と実験を積み重ねた科学者が登場して得々としゃべっていたのを憶いだす。)

ともあれ、不思議なことにストラディヴァリが考え出した板の厚み何ミリとか、ネックの長さ何センチ何ミリといった緻密な寸法は、そのままほとんどのヴァイオリン製作者のモデルとなって現代にも定着している。

それに見た目も美しいが何といっても魅惑的なのは音色だ。300年前には考えられなかったはずの現代の2000人にも及ぶ大コンサートホールに持って出ても「極めて小さな音を出しても客席の一番後ろまでピーンと美しく聞こえる」という現象には驚かされる。

ほかの楽器になると”そば鳴り”といって近くでは大きくきれいな音が聞こえるが、大ホールに持って出るととたんに音が貧弱に鳴り、後ろの座席まで音が通らない。ここに、両者の大きな違いがある。

もうひとつ特徴的なこととして、ストラディヴァリほどの名器はある程度長い年月をかけて弾き込まなければ音が出ないという点がある。ギーといったり、かすれたり、大変苦労する期間が最低1~2年、場合によっては10年近くある。

その間、「もしかするとこの楽器はニセモノなのではないか?」という不信が生まれるが、あきらめずに楽器を弾き続けると、あるときを境にカーンと鳴りはじめる。

これはある科学者によると、「一定の振動を与え続けることによって木の細胞がみな一定方向に向きを変え、ある種の振動に対して極めて敏感な反応をするようになるため」ということらしい。

さて、長々とストラディヴァリにかこつけて話を引っ張ってきたが、今回のテーマのねらいはこの箇所にある。

すなわち、「一定の振動を与え・・・・」云々はオーディオ機器の生命線ともいえるスピーカー(SP)の箱やバッフル(木製の場合)にも通じる話ではないだろうか。

スピーカーはユニットよりも箱(エンクロージャー)やバッフルの方が大事とはよく聞くが、時間が経てばたつほど音が程よくこなれてくるのを実感している。

オーディオ仲間での間では”木が枯れてくる”という表現をよくするが、今回「木の細胞が一定方向を向くので音が良くなる」という科学的な見解を知ったのは新発見。

周知のとおりスピーカーはオーディオ機器の中では唯一楽器にたとえられるほどの華のように優美な存在である。まずアンプなどと違って機械くさいところがないのがいい。

スピーカーをヴァイオリンやピアノにたとえると弦と鍵盤の部分がユニット(振動箇所)に該当し、胴体と響板の部分が箱やバッフルに該当するといえる、どちらも木製なのはいうまでもない。さらに人の声ともなると声帯がユニット、肺がボックスみたいなものだ。

結局オーディオも単純化すればSPという「楽器」をいかに鳴らすかということに尽きるわけで、そのためにCDプレーヤーがあり、アンプがあるのであって、スピーカー以外の機器は所詮その程度の存在でしかない。

改めて「音響に果たす木の役割」に関心が向くわけだが、ピアノの音だってあの大きな響板の形状や材質が生命線だから、結局ヴァイオリンとピアノという双璧ともいえる二つの楽器が木の共鳴によって性能を左右されているところがなかなか興味深い。

とまあ、以上のような内容だった。

8年前のブログにしては内容があまり古びていないように思うが、残念なことに書いた内容がすっかり忘却の彼方に過ぎ去ってしまい日頃のオーディオに生かされていないのが困る(笑)。

最後に、上記とはまったく関係のない話ですが、現在オーディオ関連の書籍の整理をしています。

          

旧い「ステレオサウンド誌」が40冊ほどありますので、読みたい方があれば差し上げます。

もちろん無料ですが、送料だけはご負担願います。希望者は自己紹介欄のメルアドあて連絡してください。分厚くて重たいので10冊ぐらいに小分けして配送の予定です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「AXIOM80」の低音補強について

2017年06月22日 | オーディオ談義

前回のブログ「裸で鳴らすSPユニット」にご登場していただいた東京都のAさん。

あの複雑怪奇な構造をしているSPユニット「AXIOM80」を分解・修理して再生されるほどの腕前だから、つくづく世間は広いと思ったものだが、そのAさんからお久しぶりにメールをいただいたので紹介させていただこう。(無断転載ですが匿名ということでお許しください。)

「80の低域追加は私の場合、自作のフルレンジで補ってジャンルにより鳴らし分けしております。直径1200mmの全振動板を反発ネオジマグネットで駆動させfoは27Hzぐらいでしょうか。これも箱には装着していません。でかすぎてなんとも・・・。  

ピアノの響板を参考にしてウーファーとして製作したものですが思ったより高域が伸びたので少し改良してフルレンジ仕様に変更しました。とても良いつながりですがなかなか良い録音のソフトに巡り会っていません。 
 
あまりあてにならないデータ添えますが低域の音質は気に入っています。しかし、この80の醍醐味は何といってもアコースティックな楽器のリアル感だと思っています。」

添付写真は次のとおり。

       

        


         

凄いっ!

まず箱を使わないというポリシーに感心し、次に円形のバッフルに感心し、そして低音域のF特の素晴らしさに感心!

すぐに返信メールを打った。
 
「メールありがとうございます。画像拝見しました。私にとっては理想的なウーファーで、直感的にこれだと感じるところがあります。きっと「こもりっ気」のない透き通った低音が出ることでしょう。

出来れば我が家でもトライしてみたいですね。今後ともアドバイスをお願いします。」

日頃から愛用している「AXIOM80」にも弱点があって、(そもそも弱点が無いスピーカーなんて存在しないが)
我が家にお見えになるお客さんたちが、きまったように洩らされるのが「とても繊細な表現力を持っていますが万能とはいきませんね。低音があまり出ないのでオーケストラなどの大編成を聴くのは無理でしょう。」

実際に口にされないまでも、考えられていることは気配でおおよそ分かる(笑)。

これまで「AXIOM80」本体から何とか満足のいく低音を出そうと四苦八苦してきたが、とうとう諦めて他のユニットの手を借らざるを得なかったのが実状だ。むしろ低音を期待してはいけないユニットというのが本当のところだろう。

そういう中で、このAさん方式が一番理想的なもののように思えるが、はたして凄そうなノウハウが自分如きの手に負えるかどうか。

それが問題だ!(笑)

これから沈思黙考して自分なりに消化してみることにしよう。
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

裸で鳴らすSPユニット

2017年06月20日 | オーディオ談義

長いことオーディオをやっていると、つい固定観念に囚われがちになるので常識破れの発想に出会うととても新鮮で目を見開かれる思いがする。

          

つい先日のブログ(「彷徨する赤い旅人の終着駅」)の中で、東京都のAさんが「AXIOM80」を(箱に容れることなく)裸で楽しまれていることを紹介したところ、さっそくメル友の「I」さん(東海地方)からメールが舞い込んできた。

さて、東京のAさんのマニアぶりにびっくりです。それに「床の上にゴロッと置いて・・・」とは!!  

そういえば、以前、当方のSPユニットを落札してくださった方も、裸で鳴らしていると仰っていました。その時は考えませんでしたが、置き方はどうだったのか・・・。~以下略~」

我が家でも驚きで、「AXIOM80は箱に容れて背圧を上手に利用しながら鳴らすユニットだ。」と決め込んでいたので、裸で鳴らすなんてまったく及びもつかなかった。

だがしかし、待てよ~(笑)。

「AXIOM80」を3ペア持っているので、うち1ペアはオークションに出すつもりだったが、その前に冒険していいかもしれないなあ。

そうだ、平面バッフルに取りつけてウェストミンスターの上に載せる手がある!

このシステムは現在、オーディオ仲間が自作したチャンデバを使っており、クロス周波数は500ヘルツ前後なので中高音域の500ヘルツ以上を分担させてみるのも面白い。「AXIOM80」を箱に容れるのは低音を得るためであって、(低音域が)不要なら何も箱に容れる必要はない。

こういう使い方は、先年亡くなられた「宇野功芳」氏(音楽評論家)がそうだった。3ウェイシステムのうち中音域にAXIOM80を使っておられたが、「そんな使い方をするなんてまったくの素人だなあ」と、読んだ当時、嘲笑ったのでよく覚えている。

巡り巡って、こうして攻守ところを変えるのだから、いついかなるときでも人を「小ばか」にしてはいけない(笑)。

結局、低音域用のJBLの「D130」(口径38センチ)ユニットとの組み合わせになるが、JBLとグッドマンとくれば背筋がゾクゾクするねえ。おそらく世界中でただ一人だろう(笑)。言い換えると世界中で唯一の音だ。

そもそも「AXIOM80」のスピードに見合う口径38センチのユニットなんて無いに決まっているが、その中ではせいぜいJBLのユニットぐらいがマシといったところ。あのコーン紙が持つ独特の浅い形状のカーブと強力なマグネットがその理由だ。

善は急げとばかりさっそく工作に掛かった。

まず「AXIOM80」を裸で取りつける専用のバッフル作り。

先日掲載したあのウェスタンの本格的なバッフルには及びもつかないが、中高音域専用なのであまり大きくしても意味がない。一心不乱に取りかかって半日ほどで完成。音響上、接着には金属のネジは使わないようにして「強力ボンド」と細い孔を開け木の棒を押し込んで完成。

不器用なので日曜大工は嫌いだが、オーディオに限ってはそんなことを言ってられない(笑)。

   

舞台側と楽屋裏側からパチリ。ちなみに、チョット手間はかかるが「AXIOM80」はいかなる場合も表側からのマウントに心がけている。

後日のためにシステムの流れを記載しておこう。何せクルクルと日替わりメニューみたいに変わるので(笑)。

「CDトラポ」と「DAコンバーター」はdCS(英国) → プリアンプ「真空管式」(RCA「5814」2本、シーメンス「ECC83」2本) → 「チャンネルディヴァイダー」(クロス500ヘルツ前後) → パワーアンプ

パワーアンプの内訳は低音域用(500ヘルツ以下)を「6SN7プッシュプル」(トライアッドの出力トランス使用)、中高音域用は「PX25シングル」(ナス管)

そして肝心のスピーカーは低音域用がJBL「D130」(口径38センチ、箱はウェストミンスター)、中高音域用は「AXIOM80」(復刻版)。

さあ、どんな音が出るか、おそらく世界で唯一の音だ・・・・。ハラハラ、ドキドキ、ワクワク~。

オーディオはこの瞬間がたまらない。

以下、自画自賛は「はしたない」ので割愛させてもらうが、これまで「大男総身に知恵が回りかね」とばかり、持て余し気味だった「ウェストミンスターのシステム」から「我が家における史上最高の音」が出たことを報告しておこう(笑)。
 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーディオ満足度と対数関数

2017年06月18日 | 復刻シリーズ

つい先日のこと、行きつけの図書館の新刊コーナーに次のような本があった。タイトルは「人生を変える数学、そして音楽」。

                           

「数学」と「音楽」とを関連づけて述べるなんて、まことにユニークな視点だと思いつつ、はたしてどんな方が書かれたんだろうかと興味を引かれて末尾にある著者のプロフィールを見ると驚いた。

「中島さち子」さんという方で、1979年生まれの大阪府ご出身で「東京大学理学部数学科卒」。

「学歴」というのはこれまでの経験上あまり当てにならないが(笑)、高校2年生の時に国際数学オリンピック・インド大会で金メダルを獲得という勲章には心から敬服した。しかも日本人女性の受賞は後にも先にも唯一人というからすごい。

現在一児の母として、またジャズ・ピアニストとして活躍されているそうで、こういう方なら「数学」と「音楽」について述べる資格が十分あるに違いないと、いそいそと図書館での借入手続きを済ませた。

余談になるが、人間を文系、理系で大雑把に分けるとすると、音楽好きはどちらかといえば理系に多いというのが、自分の大まかな見立てである。

代表的なのがあの「相対性理論」で有名な物理学者アインシュタインで日頃からヴァイオリンを”たしなみ”つつ「死ぬということはモーツァルトを聴けなくなることだ」という有名な言葉があるほどで、天才が楽しんだ趣味を凡人が同じレベルで味わえるなんて、音楽ぐらいではあるまいか。

ちなみに自分は(文系、理系の)境界線に位置しており、都合によってどちらかに変色するカメレオンみたいな存在である(笑)。

さて、本書をざっとひととおり目を通してみたが、前半は数学の面白さについて、中程は数学と音楽のつながりについて、後半は音楽の楽しさについて述べられている。

正直言ってなかなか高度な内容だった。自分のような冴えない人間が理解するのはたいへんというのが率直な感想。

読後感を書こうにも隔靴掻痒の感があるので、数学にもっと素養のある方が読めばこの本の奥深さを的確に伝えられるだろう。


さて、数学の面白さで印象に残ったのが「オイラーの公式」として紹介されていたもの。(28頁)

「1/1の二乗」+「1/2の二乗」+「1/3の二乗」+「1/4の二乗」・・・・・=π(パイ)の二乗/6

何でもない数式なのに「解」となるとなぜか急に、「円周率π(パイ)」が登場してくるという数学の神秘な世界には恐れ入った。

折しも、先日の深夜放送(NHKーBSハイ)では数学界最大の難問とされる「リーマン予想」(素数の並び方の規則性)についての番組が放映されていた。素数とはこれ以上分解できない数をいう。(2、3、5、7、11・・・・・)

素数だけを使った数式が円周率πと関係しているという興味深い番組だったが、あまりに魅力的な命題のため、深入りし過ぎて精神に異常をきたした幾人もの数学者たちが紹介されていた。


この「リーマン予想」が証明されると宇宙全体の真理の解明に寄与するという。これは素人考えだが、そもそも太陽系の惑星はすべて球体だし、円というものが万物の基本形なのは間違いない。したがって、あらゆる局面に円周率πが顔を出してくるのは当然のことであり、大切なSPユニットだってほとんどが円形だ。ホーンも円形にしなくては~。エッ、ちょっと意味不明(笑)。

さて、前置きが長くなったがいよいよ本題に入ろう。

本書の194頁に次のような話が紹介されていた。以下、引用。

「ウェーバーの法則によると、人はお金持ちになればなるほど金銭感覚が変わってきます。

例えば、所持金100万円の人が所持金200万円になる嬉しさと、所持金1億円の人が1億100万円になる嬉しさは、(同じ100万円増えても)違いますよね。~略~

これは一定の金額が増えたときの嬉しさは所持金に反比例するということです。この”微分不定式”を解けば、
嬉しさは”対数関数”で表されるとわかるのです。対数関数なんて、なんだか難しい関数によって嬉しさが表されるなんて・・・・少し面白いと思いませんか?

音の大きさに驚く感覚も、このように音量に反比例するので対数関数になっています。」

こうして分かりやすく説明してもらうと、オーディオでも思い当たる節が沢山ありますねえ。

たとえば低域用に使っている20センチ口径を複数使うときのエネルギー感覚についても同じことが言える。

つまりウーファー1発のときに比べて2発のときは√2(≒1.414)倍、3発のときは√3(≒1.732)倍、4発のときは√4(=2倍)となるのもそう。

お金で換算すると、1発10万円として、2発(20万円)のときのエネルギー感覚は1.4倍にしかならないし、3発(30万円)のときにしても1.7倍に過ぎない。突っ込むお金に対してけっして倍々ゲームにならない。


そういうわけで、どこまでもキリのない高得点の世界を狙うのがはたして妥当なのかどうか、対数関数に照らし合わせてみるとまったく「非効率の極み」と思うのだが、こればかりは分かっちゃいるけど止められない(笑)。

オーディオは理屈や数式で割り切れないところに究極の面白さがあるようだ。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーディオ訪問記~2017・6・8~

2017年06月15日 | オーディオ談義

このところ、記事のネタが目白押しなので登載時期のタイミングが遅れ気味になっている。理想的には前日起きたことを翌日登載するのが一番いい。何しろ記憶もホットだし~。

「そんなことなら毎日のように記事を登載すればいいじゃないか!」と、言われそうだが、少しはもったいぶらないと値打ちが下がるような気がするし、ブログの叩き売りは不味い~(笑)。

というわけで、今回は実際に起きたこととは1週間遅れの記事となってしまった。

さて、オーディオを長くやっていると誰しも一つや二つぐらいは「想い出の音」というのがあるはず。

自分の場合は以前のブログにも記載したことがあるが、たしか30代の頃だったと思うが、フラリと入ったオーディオショップで聴いた「CN191コーナーホーン」の音がそれだった。まるで宝石をちりばめたようなキラキラ光る音が音響空間のすべてを埋め尽くしているみたいで、思わず茫然として立ちすくんだ。

「なんていい音なんだろう!」

駆動しているアンプは忘れもしないパイオニアのA級アンプ「M5」(モノ×2台)だった。

もちろん当時は安サラリーマンの身なので、「CN191」は当然のごとく「高嶺の花」だったが、とうとう現在に至るまで縁がなく手に入らず仕舞いだった。しかし、今でも「想い出の音」として脳裡に深~く刻み込まれている。

そして、このほどようやくその「初恋の人」に巡り会った。

         

奥に鎮座しているのが、その「CN191コーナーホーン」(ヴァイタボックス:オリジナル)である。

しかも、組み合わせられている機器が凄かった。

まずプレイヤーが「927ST」(EMT)。「930ST」ならよく見かけるが1ランク上の「927ST」となると極めて珍しい。中古の相場をググってみると450万円なり(笑)。

          

そして駆動しているアンプはプリアンプがマッキントッシュの「MC22」で、パワーアンプが「MC275」。もちろん、いずれもオリジナル。

           

カーティス・フラーの「ブルースェット」を聴かせていただいたがサックスのふてぶてしい音にぶったまげた!

           

日頃から「フルレンジ」スピーカーのミニチュア的で端正な音の世界に慣れ親しんでいる人間にとっては出てくる音のすべてがカルチャーショック以外の何物でもなかった。

低音から高音までレンジが広くて密度がメチャ濃い感じ。この音ならスーパーウーファーもツィーターもまったく必要ない。

ウ~ン、参った!

一般的に「いい音」の判断材料とされる「音像定位」とか「奥行き感」とか、「音の艶」などがやたらにチマチマしたものに思えてきて、まるでそういうものを吹き飛ばすかのような「野太さと力感」の勢いにまったく言葉を失ってしまった。

「低音なんか二の次、三の次でいい」と、豪語していたのはいったい誰だ!(笑)

それにしても「MC22」と「MC275」のコンビのオリジナルの純正品を聴くのは初めてだったが、有名なアンプなのでこれまでいろんな噂を耳にしてきている。

どちらかといえば否定的な評価が多かったが、実際に聴いてみるとこの弩迫力はこのコンビしか出せない音だと感心した。その昔、このコンビを称して「ネス湖の怪物だ」(「ステレオ サウンド」誌)と記載されていたが、成る程とようやく合点がいった。

持ち主さんによると、八方手を尽くしてこのアンプを手に入れたものの、音質に不満があったので開けてみたら内部のコンデンサーに国産のものが使ってあってガッカリ。以後、海外も含めてオリジナルのコンデンサーを時間をかけて手に入れすべて入れ替えられたそうでようやく現在の音に辿りつかれた由。

出力管「KT88」についても今や稀少管となった「ゴールド モナーク」ブランドを4ペア完備されているとのこと。

2時間ほどたっぷり堪能させていただいてから辞去したが、帰途、我が家のウェストミンスターの低音も「このままではいかん!」と痛切に感じた。とうてい及ばぬまでも何とかしなくては・・・。

「無駄な抵抗は止めろ」という声が、どこからか聞こえてきそうだが、精一杯もがいてやるぞ~(笑)。

大きな箱といい口径38センチのユニット(JBL)といい、資質はあるんだから駆動するアンプを替えてみるのも一つの手だ。

          

現在チャンネルディヴァイダー(クロス500ヘルツぐらい)を利用しているが、左側のアンプが低音用の「PX25シングル」、右側のアンプが高音用の「6SN7プッシュプル」で、このアンプは出力がわずか1.5ワット程度だ。

誰しもが、低音用には無理だと思うだろうし、自分もそうだったが、「オーディオはやってみなくちゃわからん」とばかり、ダメ元でアンプを入れ替え低音用として結線して鳴らしてみたところ、アッと驚いた。

低音域の制動力とスケール感にぶったまげた。このアンプはこの4月にちっぽけな「トライアッドのプッシュプル用トランス」が余っていたので、Kさん(大分市)にお願いして組んでもらったものだが、単なる出力や見た目だけでアンプを判断できないことがよ~く分かった。

JBL「D130」ユニットの能率が102dbと非常に高いことも功を奏したのだろうが、「低音は駆動するアンプ次第でどうにでもなる」という言葉を改めて噛みしめている今日この頃だ(笑)。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

JBLの「LE8T」騒動記~最終回~

2017年06月13日 | オーディオ談義

表題の「~その3~」からの続きです。

☆ 6日(火)


この3月にKさんと一緒にお見えになったMさんも同じく大分市の方で、爾来、週に一度くらいのペースで交流が続いている。自作派でパワーアンプからチャンネル・ディヴァイダーまで何でもござれだが、とりわけプリアンプづくりに、凄腕を発揮されている。

名器として知る人ぞ知る「クリスキットのマークⅣカスタム」(プリアンプ)だが、テープモニター回路、バランス回路を外した改造機が大いに気に入ったので懇願して譲っていただき、その後も独自の試作品を次々に持参されてきて二人で楽しませてもらっている。

我が家ではレコードをいっさいやらないこともあって、ずっと以前のブログでプリアンプの存在価値に疑問を呈したことがあるが、今の心境では「良質のプリアンプ」なら使った方が断然いいと思っている。

ご都合主義でゴメンナサイ(笑)。


それはともかく、クリスキット・シリーズの生みの親の「桝谷」氏の説によると、プリアンプだけは「真空管」を増幅素子にしたものに限ると仰っている。

たしかに、これまでマークレヴィンソン(「No.26SL」)などの有名どころも織り交ぜていろいろ使ってきたが、個人的にはこの説に大いに賛成。

現在Mさんから2台お借りしており、この日は3台目(「12AX7」を3本使用)を持参されたが、クリスキットとは甲乙つけがたい出来栄えで「ほんとにいい音ですねえ」。

          

お伺いしたところによると「無線と実験」誌に記載された「疑似定インピーダンス型アッテネータ」を参考にした左右独立の「ボリューム」を使ってあるそうで、その辺の技術的な話は当方にはサッパリだが音質はたしかに際立っていた。

このプリアンプで、Mさんと例によってJBLの「LE8T」の聴き比べをしたが、「クラシックなら大きい箱の方に、ジャズなら小さい箱に軍配が上がる」とのことで引き分け~。

そして、次のお客様に移ろう。

☆ 7日(水)

小さな箱に入った方の「LE8T」の持ち主Sさん(日出町)のご登場である。テスト用に女性ボーカルのCD盤を持参されたのでまず小さな箱の方から試聴してみたが、ロック調の曲にすっかりノックアウト。実に小気味よく低音域が弾んでくるのだ。

音声信号に対する反応が早くて音の切れが抜群。「こういう音はまったくJBLの独壇場ですねえ」と、ほとほと感心した。総合的には「AXIOM80」に一歩譲るが、中低音域の質感はこちらの方が上だろう。

この時点で、迷いなくSさんから箱を譲ってもらうことを決めた。

あとはSさんに頼んで「LE8T」の入れ替え作業をやってもらった。お借りしていた「8Ω」仕様からこの度落札した「16Ω」仕様への交換。この際とばかり箱の内部を拝見させてもらったが、ていねいな内部補強をしてあって木材同士の接合にネジを1本も使わず、「ほぞ」を使ってあって本格的な大工さん並みの工作ぶりだった。

こういう風に箱がしっかりしているから低音域がカチッと締まって弾んでくるんだと納得。

最後に、Sさんから貴重な「LE8T」の資料をいただいた。

               

この中にオーディオ界の大御所ともいうべき「菅野沖彦」氏による「改良後のLE8T」に対するコメントがあったので紹介しておこう。

「このスピーカーの素晴らしさは積極的に訴えかけてきながらバランスを損なわないで、きちんと全帯域にわたってコントロールされている点ですね。マルチウェイシステムに比べれば周波数レンジは狭いわけですが、それほどレンジの狭さは感じさせない。

特に高音域の繊細な弦の感じは不満なく出てくるんです。それに中音から低音にかけての積極的な押し出しもよく再現されますので、とりたててどこかに欠陥があるかと探しても見当たらないわけですね。やはり全帯域型としてもっともウェルバランスでしかも万人が納得せざるを得ないようなソースの質感を素直に出してくれるスピーカーという感じです。

欲を言えばクラシックよりもジャズにちょっと不満があることです。テナーサックス独特のダーティなサウンドが出ずに、滑らかにしなやかになってしまうんですね。これは今までのLE8Tに対するぼくのイメージとちょっと違うところです。」。

以上のとおりだが、加えて資料の中に再現されたウェスタンエレクトリック仕様のバッフルに取りつけられた「LE8T」の写真があった。

       

「バッフル」と一口に言ってみても、こんなに凄いモノがあるとは想像もしなかった。

おそらく、これが究極かつ本来の「LE8T」の音だろうと推察している。

この本格的な「バッフル」に一度挑戦してみたい気もするが部屋のスペースが足りないのが残念(笑)。
 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

JBLの「LE8T」騒動記~その3~

2017年06月10日 | オーディオ談義

今週は疾風怒涛(シュトルム・ウント・ドラング)の4連荘(れんちゃん)だった。

何がというと、5日(月)~7日(水)にかけて相次いで顔ぶれの違うお客様がお見えになり、4日目の最終日(8日)はオーディオ訪問と相成った。

それでは順次振り返ってみよう。

☆ 5日(月)

「類は友を呼ぶ」というが、今年の3月に知り合ったばかりのKさん(大分市)は、真空管アンプの自作歴40年以上ということもあって、実に顔の広い方で今回一緒に連れてお見えになった方はK野さん(大分市)という方だった。

最初に「クラシカ ジャパン」(CS放送)で録画した「モーツァルトのピアノ・ソナタ」をお聴かせしたところ、「ギル・シャハム(ヴァイオリニスト)は大好きです。5年前の大分公演を聴きに行きましたよ。」のご発言に驚いた。

           

「ウヌッ、お主出来るな!」と、思わず背筋に緊張が走った(笑)。本格的なクラシック通のお客様は久しぶりのことだ。

さらに「モーツァルトのピアノソナタは大好きです。ピリスとヌメイのコンビもいいですねえ。」と、鋭い追い討ちがかかる。

早くもクラシック談義だが、負けてはならじと(笑)「ピリスとヌメイのコンビならCD盤持ってますよ。ピリスはとても音楽性が豊かなピアニストですね。大好きです。」

ゴソゴソとCD盤を取り出して、さっそくCDトランスポートによる試聴に移った。

本日のK野さんのご来訪の目的は「AXIOM80でヴァイオリンを聴きたい。」と事前に、お伺いしていたので丁度よかった。

ところが、今日は何ともはやAXIOM80がイマイチでヴァイオリンがしっくりこずにややキャンキャン気味でやたらに神経質だった。いったいどうしたんだろう、人見知りしたのかなあ(笑)。

思い当たるのは久しぶりにCDトランスポートとDAコンバーターの電源を入れたので馴染むのに時間が足りなかった可能性がある。デジタル系機器は電源を入れてから本領を発揮するのに少なくとも2時間ほどは必要だろう。こういうちょっとした変化でも敏感に反応するのがAXIOM80らしいところだ。

ちなみにK野さんの現用システムを伺ってみると、B&Wをはじめ数々の有名スピーカーを変遷された結果、(スマホで画像まで見せていただいたが)、JBLの「エヴェレスト」と「4350」という超弩級のシステムに落ち着かれたとのこと。ただし、自分の趣味には合わないのが残念(笑)。


また、K野さんは「アンプなどと違ってスピーカーだけは専門家が調整しているのでいっさい弄らないことにしています。」と仰った。まことにごもっともなご意見で、おそらく大多数の方々がそういう思いだろうと推察する。

自分は変わり種なので僭越ながら「メーカーよりもいい音を出そうといつも張り切ってます。」と、返事させてもらったが、メーカーの既製品を聴きこんでいくとどうしても不満が溜まってしまうので動かざるを得ない。

そもそもオーディオに取り組む基本的な姿勢として、はじめからメーカーの既製品を疑ってかかるのかそれとも否か、私たちはまことに大きな岐路に立たされるわけだが、いったいどちらが音楽とオーディオの本質に迫れるのか、そして幸せ感に包まれるのか、こればかりは誰にもわからない(笑)。

それはともかく、K野さんがJBLファンと分かって大助かり。それでは絶好の機会とばかり、当方の目的である「LE8T」の聴き比べをしていただいた。

初めに「グッドマンの指定箱入りの「16Ω仕様」、次にSさんからお借りした小さ目の指定箱入りの「8Ω仕様」。

         

結論は早かった。

「小さな箱入りの方が好きです。スピード感が違いますよ。やはりJBLの音は人を明るく楽しくさせてくれますね。」

「そうですか・・・。」

これで当方の目的は達成され
たのでお終いにして、翌日(6日)のお客様に移ろう。

以下続く。
 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

JBLの「LE8T」騒動記~その2~

2017年06月08日 | オーディオ談義

前々回のブログに登載したとおり、運よくオークションで落札したJBLの「LE8T」ユニット。

日頃愛用している「AXIOM80」にはない良さを感じたからだが、通常出回っているのはインピーダンスが「8Ω」仕様のもので「16Ω」仕様はたいへん珍しいそうだ。およそ50年ほど前の初期版ということになるが、古いだけに劣化の状況がとても気になる。

オークションの解説文と画像では大丈夫みたいなことが記載されていたが、実際この耳で聴いてみないと分からないのがオーディオの世界だ。

なにせ、これまでに何度となく酸いも甘いも噛み分けてきたんだから~(笑)。

出品者は愛知県の方だったが、郵貯銀行(ネット)は24時間対応で土曜日(3日)でも振り込めるので大いに助かる。すると、早くも翌日曜日(4日)の昼ごろに届いたのには驚いた。

腹積もりとしては月曜日の到着予定だった。実を言うと、土曜、日曜はカミさんが在宅なのでなるべく余計な刺激を与えたくないのがホンネだ。

案の定、ジロリと冷たい一瞥をくれたが、比較的小さな荷物だったのでどうにかセ~フ!(笑)

さっそく夢中になってバッフルへの取り付け作業にかかり、1時間ほどで終えて試聴開始。

         

左側が今回落札した「16Ω」仕様のものでグッドマン指定の箱に容れてみた。右側がSさんからお借りした「8Ω」仕様でオリジナルのサンスイの箱を参考にして自作されたもの。

JBLのあの複雑なツクリの「パラゴン」(レプリカ)でさえも製作されるSさんのことだから、薄いブルーがかった色合いといいオリジナル以上の出来栄えだ(と思う)。

一番の興味は「LE8T」が箱の容積によってどれほど変化するのかの一点に尽きる。

とはいえ、きちんとノイズもなく音が出るかどうかが先決で、心臓が締め付けられるような緊張の一瞬だが、スンナリといい音が出てくれた! ああ、良かったと、ホット一息。

それからは馴染みのジャズからクラシックまでひと通り聴き終えたが、見事に合格!

大きな箱に容れたせいか、どちらかといえばクラシック向きで、ゆったりしている印象だ。バランスが良くてヴァイオリンも実に柔らかい。これがJBLかと、驚く人がいるかもしれない。

普通JBLといえば3ウェイとか4ウェイとかの大掛かりなシステムになること必定で、これまでにもいろんなお宅で聴かせてもらったが、こと「音像定位の正確さとハーモニーの自然らしさ」にかけてはフルレンジ一発に優るものはない。

スケール感なんてものは二の次、三の次でヨロシ(笑)。

釣りの世界では「(シンプルな)フナ釣りに始まってフナ釣りに終わる」という名言があるが、オーディオも「フルレンジに始まってフルレンジで終わる」、ひいてはJBLも「LE8Tに始まってLE8Tに終わる」と言えるのかもしれない。チョット、調子に乗り過ぎかもね~(笑)。

なお、今回の試聴システムは次のとおり。

CDトランスポートもDAコンバータも「dCS」(英国)で、プリアンプは「クリスキット マークⅥカスタム」、パワーアンプは「WE300Bシングル」の組み合わせ。

一方、小さな箱の方も改めて聴いてみたが、音声信号に対する反応がとても早くて圧倒的にスピード感に優れている。ジャズを聴くなら断然こちらの方に軍配が上がる。「LE8T」らしさからいくと、こちらの方が上かなあ・・。

ウ~ン、どちらを選択するかほんとうに難しい。「to be or not to be、 that is the qeustion」とばかり、ハムレット並みの心境だ(笑)。

ただ、ユニットを容れる箱は大きければいいとわけではないことが強く印象に残った。やはり箱にも適性規模というかユニットとのバランスが明確にあるのだ。

なお、小さな箱の方だが、持ち主のSさんから「ユニットはお譲り出来ませんが、箱だけなら台と一緒にお譲りしても構いません。〇万円くらいでいかがでしょうか。」と、すでに伺っている。

どちらを選択するか迷いに迷うが、こういうときは「よそ様の耳」を判断材料にさせてもらうに限る。

幸いにも5日(月)~7日にかけて連日、お客様がお見えになったので「ご意見拝聴」の絶好の機会となった。

なんてツイテるんだろう!
ただし、お客様にとっては迷惑千万かもしれないが(笑)。

以下、続く。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

彷徨する「赤い旅人」たちの終着駅

2017年06月06日 | オーディオ談義

我が家のオーディオを象徴するスピーカー「AXIOM80」(英国:グッドマン社)。

欠点もいろいろあるユニットなので好き嫌いがはっきり分かれるが、いくら飽きっぽい自分でもこればかりは朽ち果てるまで運命を共にしようと誓っている。

それだけの捨て難い魅力があるというわけだが製作時期によって仕様が若干異なっており、手元にある3ペアのうち「最初期版」が1ペア、「復刻版」が2ペアとなっている。

うち「復刻版」の1ペアはもう使う見込みが無さそうなのでオークションにでも出そうかと思っていたところ、次のようなメールが舞い込んできた。

東京都在住の「A」さんという方からだった。(匿名ということで無断掲載お許しください。)
 

「初めてのお便り大変失礼申し上げます。ブログ拝見させて戴きました。東京〇〇市に住むAと申します。
 
私もAxiom80には大変興味を抱いて40年にもなろうかと思います。以前、都内の友人がデッカ箱を我が家に持参し、箱毎鳴らしたほうがAxiomらしいと薄厚の箱に搭載し試聴しました。 
 
結果はなるほどと普段箱を必要としない聴き方をしている私も驚きました。 このSPは箱で苦労されてる方が少なからずいると思いますがそれもオーディオの楽しみなのですね。 
 
私の楽しみ方は床の上にゴロッと置いて思いっきりボリュウムを上げ近い位置で聴いています。部屋が大きくないので低域の量感には不満はありません。リアルな中高域はなんとも素晴らしいです。
 
ただ、このユニットは酷使すると不具合が多く発生します。 
 
最近、スペアーパーツを自作し末永く楽しめるように環境を整えました。今朝もボイスコイル4個製作してみました。全て合格となりました。楽しみが益々増えてこの先安心ですね。 
 
お互いオーディオをおおいに楽しみたいものです。大変失礼致しました。」

以上のような文面だったが、添付されていた画像に驚いた。

        

何じゃ、これは~!

あの複雑で繊細極まりないユニットを限りなく分解されているのだ。しかもボイスコイルまで自作するなんて!

すぐに返信メールを打った。

「ユニットの生命ともいうべきマグネットはどうされているんですか?また、当方にて中古のAXIOM80を手に入れてお手元の部品で改造していただくのは可能でしょうか?」

以上、要約すると二つの質問になったわけだが、

前者への回答は、

「ここに来る80はコーンの破損やコイルタッチ、断線、異音、底打ちと様々な症状を
持った赤いマグネット達です。いろんな場所を歩き回って疲労しきった旅人なのでしょうか。かなり減磁していることでしょう。でもこの旅人達の再出発に再度息を吹き還らすことができればどんなにか嬉しいことでしょう。その赤い旅人だけを使います。ローサーも同じです。」

次に後者に対する回答は、

「特に問題はありません。但し取り付けネジ(ユニファイ)は有った方が見た目は良いです。
こんな答えになってしまいましたが80の愛好者が理屈抜きで音を愛でる事を考えています。」

以上のとおりだが、本当に世間は広い!そして「赤い旅人」とは言い得て妙だと感心した。

            

確認の意味で画像を掲載したが、ご覧のとおりマグネットの部分の個性的な「赤色」が「赤い旅人」と称される所以である。他のイギリス系のユニットでもオークションなどでたまに「赤色マグネット」仕様を見ると思わずドキリとして「さぞやいい音がするだろう」と思わず食指が動くほどだ(笑)。

ただし、このユニットは繊細極まりないツクリのせいで壊れやすいことおびただしく、我が家でもこれまで修繕に出したこと度々で思いつくだけでも3回以上にはなる。

少しでも過大入力を与えると、ガサゴソとノイズが発生するし、鳴らし方(箱とかアンプ)が悪いとキャンキャンするような音になるなど、メチャ使いこなしが難しく、やむなく諦めて手放す人も多いと聞く。

そういう彷徨する「赤い旅人」たちの終着駅が、結局「A」さん宅になっているのだろう。

「ヨシッ、これからはAXIOM80を思い切ってガンガン鳴らしてみよう。万一のことがあったらAさんに修繕をお願いすればいい。」と、ひと安心(笑)。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

JBLの「LE8T」騒動記

2017年06月02日 | オーディオ談義

ときどき「オーディオの楽しみ」っていったい何だろうと、考えることがある。

これまでの経験から「スピーカー弄り」、「真空管弄り」、「接続コード弄り」など、いろいろやってきたが、ユニットの交換や箱の違いなどによる音の劇的変化からするとやっぱり「スピーカー弄り」にトドメをさす。とにかく面白くて楽しい。

歳を取るにつれ気ぜわしくなって早急な結果を求めるせいか、このところ暇さえあればユニットを交換しバッフルづくりなどの木工作業をやっている。

必然的にノコギリや曲線切りに用いるジグソーなどの出番が多くなるが、「また木屑を散らかして!外で作業をしてくださいと、あれだけ言ってるでしょうが」と、柳眉を逆立てて罵声を浴びるのが日常茶飯事になっている。

そういう中、現在、関心の的になっているのがウェストミンスターの上に載せているリチャードアレンの口径20センチのユニットで、音質にはたいへん満足しているが、すべてJBLのユニットに統一してみたいという願望が芽生えた。

          

中低音域用としてJBLのD130(口径38センチ)を内蔵しており、高音域にはJBLの075ツィーターを味付けに使っているので、JBLの口径20センチ前後のユニットを持ってくれば、オールJBLになり音色の統一が計られようというものだ。

もちろん「375」などのドライバーも候補に考えられるが、我が家の場合7000ヘルツ以下に金属の振動板(ダイヤフラム)を使ってうまくいった験しがない。ヴァイオリンがうまく鳴ってくれないのだ。あのタンノイさんだって例外ではない。

さてJBLの口径20センチクラスとなればすぐに思いつくのが、有名な「LE8T」ユニットだ。とても旧いユニットだがいまだに人気があってオークションにもしょっちゅう出品されている。

今回、大いに惹かれたのが「JBL LE8T 16Ω 初期型 フルレンジ 名機 完動品 ペア」と題した出品物。

        

落札日の期限が6月1日(木)に迫っており、何しろLE8Tは噂には聞くものの一度も聴いたことがないし、入札する前に情報を集めるのが先決だ。

先日、お伺いした「パラゴン」(レプリカ)を製作しているSさんがJBLのユニットに詳しそうなので連絡を入れてみると、「LE8Tなら箱入りを持ってますよ。よろしかったら今から持って行きますので試聴してみますか。」

「ハイ、是非お願いします。」まったく願ったりかなったりで、ほんとうに有難きはオーディオ仲間である。

丁度、落札日前日の5月31日(水)のことだった。Sさんは我が家には初めてのご来訪なので、目印のつもりで外に出て待っていると、30分後に迷うことなくご到着。

さっそく設置して二人で試聴。

       

塗装も含めてSさんの自作箱は実に緻密なツクリをしており、まるでプロ級の腕前はパラゴンで証明済みだ。さっそく結線して音出し。駆動するアンプは「WE300Bシングル」。

想像以上の「好みの音」に驚いた。もっとキャンキャンするイメージを思い描いていたが、JBLにしては随分渋いし低音が豊かだ!

日頃イギリス系のユニットを愛用しているが、これを「柔」とすると「剛」とでもいうべきか。音にゆるみが無く、全域に亘って緊張感が漂い、音の粒立ちも鮮やかそのもの。

やっぱりJBLの音は一本芯が通っていると感心し、そして魅了された。ジャズはもちろんだがクラシックも実にうまく鳴る。箱とのマッチングがいいのだろうし、真空管アンプとの相性もいいのだろう。

「グッドマンとJBLなんて水と油ではないか、まったく節操がない男だ」と、読者から謗られそうだが、「分解能が良くて澄み切った音」の前にはブランドもへちまもなし~。

「あの伝説のオーディオ評論家・瀬川冬樹さんだってAXIOM80からJBLに走られたでしょう!」と、弁明しておこう(笑)。

「この音なら中高音域専用に使うなんてもったいない、フルレンジで使うべきだ。」と、すぐに方針変更を決めた。

Sさんのご快諾のもとに当分お借りすることになったが、さしずめ1日(木)のオークションでの落札にますます意欲が湧いてきた。

「巷にはLE8Tのまがい物が氾濫しているので気を付けた方がいいですよ」とのSさんのアドバイスにしたがって、お見えになったついでに、パソコンを開きオークションの出品物の画像を見てもらったところ、「これは間違いないですね、正規品のようです。」と、太鼓判を押してもらった。

こういう状況のもと、強く背中を押されて昨夜(1日)、勇躍して現状価格の3倍の額で入札に参加。

これは楽勝かと思いきや最後の5分前になって、ゾロゾロと伏兵が現れた。自動的に締め切り時間が10分ほど延長になるので「(入札を)止めてくれえ」と悲鳴を上げたが、やっとどうにか逃げ切った。

しかし、土壇場での値上がり額が半端ではなかったので懐が痛んだが「LE8Tの人気いまだ衰えず」を実感した。

最後に、Sさんから当日の深夜になって次のようなメールが届いた。

「本日はお邪魔させて頂きありがとうございました。貴重なAXIOM80の新旧スピーカーを聴かせて頂き大変ありがとうございました。今まで聴いたことのない繊細で透明感ある音だと感心いたしました。

自宅に戻ってJBLを聴いてみると少しうるさく感じました。

また、71Aシングルアンプもお貸し頂きありがとうございます。0.5ワットのようですが、パラゴン(レプリカ)と相性が良いようです。優しい繊細な音質で全く安定作動しています。

丁寧に扱いますので、しばらくお借りいたします。」
 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする