今や「新型肺炎」対策で日本中が大騒ぎ。学校は休止になるし、通いつけの「運動ジム」でも仲間同士で「いつ閉鎖されるんだろう」というのが専らの話題。
そういう張り詰めた空気の中で「オーディオなんて悠長なことをするな、書くな!」と眉を顰められそうだが、今のところ唯一の楽しみなのでどうか許してくださいな(笑)。
さて、このブログは本州方面とは違って肝心の地元「九州」からは、これまでまったくといっていいほどメールをいただかなかったが、このほど長崎県のYさんという方からメールをいただいた。
以下、内容を紹介させてもらいます。匿名ということで無断転載お許しください。
「仮想アースの件でメールさせていただきました。アースラインノイズの吸収効果等があるそうです。オカルトかと思いましたが、廉価で手軽に試せることから、ステンレスタワシ数個で試作したところ、思いのほかの効果がありました。
ガラスケース等にステンレスタワシと銅板の電極を詰め込み、アース線などで機器のシャーシやアース端子に接続するだけです。
現在、DACのUSBアースとパワーアンプのSP端子(マイナス)に接続しています。
ウッドベースが「ボン・ボン」から「グオン・グオン」に、シンバルが「チン・チン」から「シャン・シャン」に化けました。稚拙な表現ですみません。
数千円程度でできますので、チャンデバのGND等に試されてはいかがでしょうか。また、真空管アンプで効果が確認できれば仮想アースの理解が進みます。
これらの一連の仮想アースは、安全アース(地球の地中)作用の代用ではございません。ただ、音質アップを狙った試行錯誤によるアイデア品です。
測定値、理論などには全く行き届いておりません。純粋に、なぜか音が良くなる的な ”ユニーク発想品” です(それもお使い機材や環境により、必ずのお約束は出来ません)。
以上のとおりだが、生来の「新し・珍し」もの大好き人間にはたまらない話である。
常々、オーディオは「理屈よりも実践」をモットーにしている。なぜならサウンドにまつわる環境にはあまりにも変数が多過ぎて物理的に解明するのが無理だから「実際にやってみなくちゃ分からん」。
そういうわけでさっそく勝負に出た(笑)。
「 この度のメール、まことにありがとうございます。実は、仮想アースの件は 仲間からも散々聞かされ興味を持っていましたが、何しろ手間がかかりそうなので躊躇していたところです。
そこで、お願いです。代金と送料と手間賃を送付しますので作っていただくわけにはいかないでしょうか。 どうかご一考、よろしくお願いします。」
すると、ありがたいことに「了解しました。ただし素人作業なので外見は期待しないでください」と、ご快諾をいただいた。
そして、ほどなく格安の代金引換とともに送付されてきたものがこれ。想像以上に立派な製品だった!
現用中のことなので、RCAコードやSPコードが入り乱れて見苦しいがどうかご容赦を。
そして、時の過ぎゆくままにおよそ1か月、現在ではチャンデバの「アース端子」と「パワーアンプ」のシャーシに同時接続しているが、心なしかひっそりとした静寂感のもと深い漆黒の暗闇の中から音がスッと浮かび上がってくる感覚がある。
SN比(シグナル対ノイズ比)が良くなるとこういう現象になることを承知しているので、これは明らかに仮想アースの効果ではなかろうかと思っている。
これと、ほぼ同様のものを作った仲間からも「絶大な効果あり!」との頼もしい報告があった。
Yさん、この度はどうもありがとうございました。これからもずっと愛用させてもらいます。遅ればせながら誌面(?)を借りてお礼申し上げます。