「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

仮想アースの効果

2020年02月29日 | オーディオ談義

今や「新型肺炎」対策で日本中が大騒ぎ。学校は休止になるし、通いつけの「運動ジム」でも仲間同士で「いつ閉鎖されるんだろう」というのが専らの話題。

そういう張り詰めた空気の中で「オーディオなんて悠長なことをするな、書くな!」と眉を顰められそうだが、今のところ唯一の楽しみなのでどうか許してくださいな(笑)。

さて、このブログは本州方面とは違って肝心の地元「九州」からは、これまでまったくといっていいほどメールをいただかなかったが、このほど長崎県のYさんという方からメールをいただいた。

以下、内容を紹介させてもらいます。匿名ということで無断転載お許しください。


「仮想アースの件でメールさせていただきました。アースラインノイズの吸収効果等があるそうです。オカルトかと思いましたが、廉価で手軽に試せることから、ステンレスタワシ数個で試作したところ、思いのほかの効果がありました。

ガラスケース等にステンレスタワシと銅板の電極を詰め込み、アース線などで機器のシャーシやアース端子に接続するだけです。

現在、DACのUSBアースとパワーアンプのSP端子(マイナス)に接続しています。

ウッドベースが「ボン・ボン」から「グオン・グオン」に、シンバルが「チン・チン」から「シャン・シャン」に化けました。稚拙な表現ですみません。

数千円程度でできますので、チャンデバのGND等に試されてはいかがでしょうか。また、真空管アンプで効果が確認できれば仮想アースの理解が進みます。

これらの一連の仮想アースは、安全アース(地球の地中)作用の代用ではございません。ただ、音質アップを狙った試行錯誤によるアイデア品です。  

測定値、理論などには全く行き届いておりません。純粋に、なぜか音が良くなる的な ”ユニーク発想品” です(それもお使い機材や環境により、必ずのお約束は出来ません)。

以上のとおりだが、生来の「新し・
珍し」もの大好き人間にはたまらない話である。

常々、オーディオは「理屈よりも実践」をモットーにしている。なぜならサウンドにまつわる環境にはあまりにも変数が多過ぎて物理的に解明するのが無理だから「実際にやってみなくちゃ分からん」。

そういうわけでさっそく勝負に出た(笑)。

「 この度のメール、まことにありがとうございます。実は、仮想アースの件は 仲間からも散々聞かされ興味を持っていましたが、何しろ手間がかかりそうなので躊躇していたところです。

そこで、お願いです。代金と送料と手間賃を送付しますので作っていただくわけにはいかないでしょうか。 どうかご一考、よろしくお願いします。」

すると、ありがたいことに「了解しました。ただし素人作業なので外見は期待しないでください」と、ご快諾をいただいた。

そして、ほどなく格安の代金引換とともに送付されてきたものがこれ。想像以上に立派な製品だった!



現用中のことなので、RCAコードやSPコードが入り乱れて見苦しいがどうかご容赦を。

そして、時の過ぎゆくままにおよそ1か月、現在ではチャンデバの「アース端子」と「パワーアンプ」のシャーシに同時接続しているが、心なしかひっそりとした静寂感のもと深い漆黒の暗闇の中から音がスッと浮かび上がってくる感覚がある。

SN比(シグナル対ノイズ比)が良くなるとこういう現象になることを承知しているので、これは明らかに仮想アースの効果ではなかろうかと思っている。

これと、ほぼ同様のものを作った仲間からも「絶大な効果あり!」との頼もしい報告があった。

Yさん、この度はどうもありがとうございました。これからもずっと愛用させてもらいます。遅ればせながら誌面(?)を借りてお礼申し上げます。

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これぞオーディオ!

2020年02月27日 | オーディオ談義

前回からの続きです。

四国にお住いの「S」さんが取り組まれている「AXIOM80」(以下「A

80」)の鳴らし方についてはなかなかユニークな点が多くて、大いに興味を惹かれた。

独自の工夫に基づく手づくりの匂いがプンプン漂い「これぞオーディオ!」の感がある。

ときどきブログなどでウェスタン系を筆頭に「いかにも」という仰々しいシステムを拝見することがあるが、いくら個人の勝手にしろ家庭で音楽を聴く道具にしては趣味が悪くてウンザリしてしまう。




それでは項目ごとに検証していきながら参考にさせていただこう。

✰ 重さ80kgの箱について

往年のSPメーカー「グッドマン社」(英国)はタンノイを軽く凌駕する技量を持ちながらユニットの製作だけに専念し、箱はつくらなかった。

したがって国内に出回っている「A80」入りの箱は国産の「ヤマハ」や「ヒノ・オーディオ」が作成した「棺桶型」が一般的である。

しかし、はたしてこの箱でいいのかどうかは諸説あるところで、自分はといえば「懐疑派」に属しており、「A80」にふさわしい箱がもっとあるはずだという思いをどうしても捨てきれなかった。

一般論としては「A80」用の箱は薄厚の板を使った方がいいとされている。けっして低音が豊かではないユニットなのでなるべく箱を共振させて低音の響きを増やそうという狙いである。

実際に我が家では「板厚1.5cm」と超薄い板を使って箱を自作しているほどなので、箱の重さはせいぜい10kgぐらいのもんだろう。「S」さん宅の「80Kg」とはまったく真逆の方向だ。

ただ、本格的な低音を望むとなるとやはり箱が重いに越したことはない。となると、ぜひSさん宅の音を実際に聴いて確かめてみたくて居ても立ってもいられないほどだ(笑)。

✰ 「ARU」を使わず「バックロードホーン」方式

「A80」の場合、「ARU」(背圧調整器)を使ってユニットに微妙な背圧をかけて低音を引き出すのが常識とされている。ただ「ARU」を使うと、そこそこの低音になってしまいあえなく限界を露呈してしまうのも事実。

その点、Sさんはバックロードホーン方式を採用ということなので実に興味深い。A80から本格的な低音を出すとしたらこの方式しかない。

これはSさんが提供された「バックロードホーン方式」の側面図。



これは憶測になるがフロントをショートホーンにしているのは高音域をなるべく控えめにして全体のボリュームを上げられるようにするためだとしたら脱帽の至り!

ちなみに「A80」のカタログ仕様を見ると、周知のとおり低音域は「20ヘルツ~」になっているのもけっして伊達ではないかもですね。

✰ マグネット部分を固定してバッフルへのネジ止めをしない

「A80」はとてもデリケートなツクリなので我が家の場合、過去の経験からバッフルへのネジ止め(4か所)は細心の注意を払って極力「締め付け過ぎない」ようにしている。

ユニットの金属フレームにストレスを与えるとサウンドが委縮してしまい伸び伸び感が失われてしまうからだ。ただし、昔JBLのユニットに同じことをやったところ、逆に音が歪んでしまったので、慌ててガッチリ締め付けてやると良くなった経緯がある。

ことほど左様にユニットの種類によっても随分違ってくるのでネジの締め付け強度はケースバイケ-ス。

その点、「S」さん宅では箱の中に台座を設定して、A80のマグネット部分を挟み込んで固定するやり方なのでバッフルへのネジ止めは不要だ。これは理想的な方法だと思う。



システムの「肝」となるこの箇所についてはSさんから後続のメールで、さらに詳しいご説明があった。

「私見ですが ユニットをバッフルにネジ止めするのは 例えば ステージ上のディーバ(オペラの歌姫)の足元をコンクリートで固めて 声のエネルギーを建物に吸わせ 同時に応力も受ける 

能楽の舞台のようによくできたものなら別でしょうが 声帯のエネルギーは骨格と筋肉によって適度に支えられ 舞台と劇場に伝えられるとすれば 適度な重量の台座でユニットを支え 適度な柔らかさでステージ(バッフル、エンクロージャー)に伝えるのも 一理あるかと」

「S」さんの個人情報については今のところ最小限の「住所、氏名」しか伺っていないが、おそらく専門的に工学系の研究をされている方ではなかろうかと勝手に推察している。

我が家でもぜひやってみたいが、まるっきり新しく箱を作り直さないとムリね(笑)。

そして、最後に

✰ 80の低音域に対する考え方

Sさんの本文中にある「axiom80
はちゃんと低音も出してくれているので 出ないと諦めて低域をカットするのは疑問です」には素直に一考させられた。

現在、我が家ではチャンデバを使って「125ヘルツ以下」をあっさりカットしているがあまりに安易すぎるのかもしれない。

もう一度、基本からやり直してみよっかなあ。またまた迷走が始まりそうな予感が・・。

まさに「傾国のスピーカー」の本領発揮ですな(笑)。

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「傾国のスピーカー」とは

2020年02月25日 | オーディオ談義

今回からこのブログに新たな「カテゴリー」を創設しました。

名付けて「傾国のスピーカー」シリーズです。命名の由来については末尾で明らかにします。

今後「AXIOM80」関連の記事が多くなると思いますが、すべてこの「カテゴリー」にぶちこむ予定です(笑)。

さて、去る2月16日のブログ「振るいつきたくなるような美音とは」の最後に次のような拙文を記載していたのをご記憶だろうか。

「最後に、全国の「AXIOM80」のファンの皆様、この空前絶後のユニットについて、これを機会に使い方のノウハウなど(このブログが)ぜひ意見を寄せ合う場になるといいですね。

これよりももっと巧い使い方をして、「魅力的なサウンド」を出している方がきっといらっしゃるはずだし、「雄大なスケール感」は無い物ねだりにしても「リアリティ、透明感、色気」においては「世界有数の音」と言っても過言ではないでしょうからさらに極めていく価値が大いにありです。

メールのあて先は「自己紹介欄」にありますので、気が向いた方はどうかお気軽にどうぞ~。」

これまでにこういう呼びかけを再三にわたって実施してきたが反応となると皆無といっていいほどだったので、今回も内心あまり期待していなかったところ、とてつもなく大きな魚が網にかかったんですよねえ。おっと、魚扱いにしてごめんなさいね(笑)。

別府から「豊予(ほうよ)海峡」
を隔ててお隣の「四国」の方からメールをいただいたもので仮に「S」さんとしておこう。ご本人のご了解のもと、メールを紹介させていただきます。

「今回のaxiom80 の記事 行間から悲鳴のようなものが聞こえ 同じaxiom80の同好(病)者の一人としていたたまれず 相哀れむ気持ちで 初めて慣れないパソコンでメールなるものを


axiom80は 「デザインの現場」(1995年4月)掲載の「荒木 博志」氏作のスピーカー(一つ目小僧みたいなヒト型)で初めてその姿を知りました 

(このスピーカーは俳優の佐野史郎さん所有 北原照久さんも別のユニットで似たようなものを作ってもらったとか) 

まさに音を出すためのキカイといった武骨なカタチ 一目ぼれです 

25年ほど前 当時はインターネットが普及していなかったので雑誌の広告を頼りに電話で購入 「ちょうど今いいのがありますよ」と


送られてきたものは2個とも銀色のバックプレートに旧ロゴ 一個は木製の桶のケース入りの最初期版

恐る恐る結線してテバルディのオペラアリアを
  魂を奪われました

裸で鳴らしただけなのに自分が理想とした声が前触れなく出てきました 

お察しの通りこの瞬間が自分の原点であり悲劇(喜劇)の始まりです 肝心のエンクロージャーは長岡氏の本を参考に憑りつかれたように設計しました  

ARUを付けるのが常識でしたが直感からバックロードしかないと

フロントにはショートホーン  作った後に出版されたステレオサウンド別冊のコーネッタに感じが似ていてびっくりしました 

出来上がったのが写真のスピーカー 片側だけで80キロ以上 若かったので作れましたが 同じものはもう二度と作りたくありません 

現時点での結論(現状)ですが

ユニットはバッフルにネジ止めせずフェルトがバッフル裏に接するだけ
そのため マグネットを固定する重量のある支えを制作し エンクロージャー内の棚に免震ゲルをはさんで固定しています

海外の画像にマグネットを固定する金具と一緒に写ったaxiom80を見たことがあります おそらく吊るか支えたのではないかと

裸で鳴らすのが素直ですがaxiom80はちゃんと低音も出してくれているので 出ないと諦めて低域をカットするのは疑問です

コイルやコンデンサーを介さずストレートに繋ぐべきかと

バックロードの開口部に首をつっこんでみると ちゃんと低音を出してくれています

その低音は「いかにも」ではなく 人によってはボリュームの足りないものかも知れませんが まぎれもなくaxiom80の品位ある低音です

axiom80
の繊細さにはリボンツイーターが合うように思います

パイオニアの「 PTR-7」をウエスタンのオイルコンデンサ 2μ と板抵抗併用のネットワークで300Bシングルで控えめに高域を少し足すほうが音がすっきりするようです

axiom80への結線は太いケーブルよりは細いもの(Westernの16GA)が合いました

アンプは300Bシングルで聞いていましたが
音がややぼやけるようで

マランツ8を3結にしたら静寂感と繊細さが出てきました

30Wが18Wになりますが十分すぎます

CD
はあまり聞いてなかったのですがDenon DCDS-1にマランツのライントランスLT-1をつないでT型アッテネータで57db落としてMarantz♯7のマイク入力へ

上げて下げてまた上げてと笑われそうな使い方ですが不思議とこれが一番アナログに近くなりました

今後も何かと変更すると思いますが現時点での使い方です

axiom80はどこかを変えてもすぐ反応するので  深みにはまると終わりがないのはよくご存じかと思います いろいろ勉強させられ そして散財させられる

「傾国のスピーカー」です 

長々と駄文 釈迦に説法 ご容赦ください」





以上「原文そのまま」です。

AXIOM80のことを
「傾国の美女」
ならぬ「傾国のスピーカー」とは言い得て妙ですね。

なにしろ(鳴らし方に)「正解のない」スピーカーなので、オーディオ人生が傾いてしまうほどの魅力とインパクトを持っていることは確かです(笑)。


それでは、次回以降にこの「使い方のノウハウがいっぱい詰まった」内容を研究材料にさせていただくとしましょう。

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美を求める心

2020年02月23日 | 独り言

昭和の時代に活躍した評論家「小林秀雄」さんのエッセイに「美を求める心」というのがある。

「絵画や音楽をどう鑑賞したらいいのか」について、若い人向けに書かれた本だが、その一節に次のような言葉がある。

「美には、人を沈黙させる力があるのです。これが美の持つ根本の力であり、根本の性質です。絵や音楽が本当に解るという事は、こういう沈黙の力に堪える経験をよく味わう事に他なりません。

ですから、絵や音楽について沢山の知識を持ち、様々な意見を吐ける人が、必ずしも絵や音楽が解った人とは限りません。」


噛み砕いて言えば「絵や音楽は頭で理解するものではないし、言葉で表現するものでもない。ただ、ひたすら見つめ、そしてじっと耳を澄ませながら対象と虚心坦懐に向き合いなさい」。

誰にでも「美を求める心」があると思うが、
たとえば自分の場合に当てはめてみると、「美しい調べと音」を日夜追いかけているつもりだが、それを
どう表現すれば読者にわかってもらえるんだろうかと思うことが再々ある。

言い換えると、「こんなことを言葉遊びしてもしょうがないんだけどなあ」、と虚しくなる気持ちがまったく無いと言えば嘘になる(笑)。

それに引き換え「聴覚」に比べて「視覚」に訴えるものは恵まれている。何しろ対象が豊富だし、一目見るだけでわかりやすいし広く共感を得やすいのが特徴だ。

たとえば美しい写真、絵画、そしてふるいつきたくなるような美人・・。

高校時代の同窓生カメラマン「T」君が撮影した「羽を広げたメジロ」。



絵画では、江戸時代に活躍した浮世絵師「歌川広重」の名作「蒲原 夜の雪」が一番好き。



夜にかけて雪がしんしんと降り積もるこの情景をじっと見つめていると、何だか魂が雪景色の中に吸い込まれそうな感覚を覚える。

そして「美人」。ようやくお目当ての本題に辿り着いた(笑)。

映画女優では若い頃の「若尾文子」が究極の美形だと思っていたが、ちょくちょく「ミステリードラマ」などに出演している「笛木優子」には思わず息を呑み言葉を失ってしまうほどの衝撃を受けた!



すると、つい先日のネットで「第一子出産」の記事が躍っていたので、フ~ン。


しかし、こういう女性を伴侶にすると疲れそうな気がするので「高嶺の花」として見ているのが一番だと思うんだけどなあ(笑)。

さて、皆様にとって「追い求めている美」があるとすればそれは何でしょう?

どうかもったいぶらずに気軽に教えてくださいな~(笑)。

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</section>

 


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JBLユニットの追放劇

2020年02月21日 | オーディオ談義

タイトルにある「追放」という言葉はちょっと語感が強すぎる気がする。

これまでJBLユニットには散々お世話になっておきながら「その言い草は何だ、この薄情者め!」と謗られそうだが、いくら考えてみてもほかの言葉が思い浮かばない。どうせ相手は人間じゃないし、まあいっか(笑)。

さて、「AXIOM80」の2発体制にしてからおよそ1週間余りだが、性懲りもなく飽くなき探求が続いている。まだまだ「発展途上」の感は拭えない。

読者から「いい加減にしろ!」とお叱りを受けそうだが、実はオーディオの面白さは完成形にあるのではなくその過程にあるとは思いませんかね(笑)。

それでは、本題のJBL機器の一斉追放について記してみよう。

まず、

 JBL「D123」 → 「AXIOM150マークⅡ」へ

「ウーファーとして使っているD123も悪くはないのですが、AXIOM80と同じグッドマンということで「AXIOM150マークⅡ」(以下「マークⅡ」)をぜひ聴いてみたいですね。」と、オーディオ仲間。

そこで「ああ、お安い御用ですよ」とご本人の面前で交換した。



バッフルへのネジ止め作業は不要で、木製の植木鉢の中のユニットをそっくり交換するだけだから実に簡単。10分ほどで左右両チャンネルの作業を終了し一緒に耳を澄まして聴いてみた。

担当する周波数帯域は「125ヘルツ」(-18db/oct)以下と、まさにギンギラギンの低音域である。

「D123のときと比べるとさすがにグッドマン同士だけのことはあります。音色が合ってますよ。こちらの方がより自然です。もう低音域用の「AXIOM80」(復刻版)は不要でいいかもしれないと思わせるほどです。」

そうですか・・・。

「喜ぶべきか、悲しむべきか」、まるで「to be、 or not to be」のハムレットみたいな心境になった(笑)。

選択肢の質が向上するのはいいことだが、その一方では重量級の大きなアルニコマグネット付きの「マークⅡ」を、たったの「125ヘルツ以下」で使うのは何だか勿体ないというか申し訳ないというか。ま、出番があるだけいいかな・・。

と、心が千々に乱れる中で「D123」はあえなく追放処分となった。これまで、どうもありがとさん。

そして、次のターゲットはJBL「075」だ!

 JBL「075ツィーター」 → 「デッカのリボンツィーター」へ

「AXIOM80の音色からいくと、075よりもむしろデッカのリボンツィーターの方が合うように思いますけどねえ」と、大のデッカ好きの仲間がさらに追い打ちをかけてきた。

「それは分かってますけど、デッカは既にウェストミンスター(改)の方で活躍していますから・・」と、思わず逃げ腰に(笑)。

そう、どうしても二者択一になってしまう。「両雄並び立たず」とでも言おうか。

つまり「雄大なスケール感」が売り物の「ウェストミンスター」と「胸にキュンと来る切なさと色気」が売り物の「AXIOM80の2発体制」のどちらを我が家のエースにするかということに尽きてしまうのだ。

となると、やっぱり年甲斐もなく「色気」の方が大切なんですよねえ!(笑)

というわけで、涙を呑んで「075」を追放して「デッカ」を載せてみた。



もちろん駆動するアンプの方も「71A(レイセオン)シングル」から、「2A3シングル」へ交換。能率の低いデッカはパワー感のある真空管アンプじゃないとうまく鳴ってくれないのが難点。

ちなみに、リボンツィーターのいいところはどんなスコーカーに対してもごく自然に音が溶け込むところにある。音色が実に自然なのである。これは使ったことがある人じゃないと分からない。

今回も極めて個性的ともいえる「AXIOM80」にも、とても相性が良かった。

しかも、クロスオーバーを「8000ヘルツ」から「6000ヘルツ」にしてデッカの出番を増やしたところ、さらに艶と輝きが増したのだからたまらない。

「やっぱり思ったとおりでした。音色は同じイギリス勢で統一しないと・・」と、満足げな仲間。

しかし、可哀そうなのは大切なデッカを奪われたウェストミンスターである。仲間が辞去した後で、さっそくいろいろ試してみたところ「スーパー3」(ワーフェデール:赤帯マグネット付き)がとても良かった。

こちらも「オール・イングランド」である。



「むしろデッカよりもいい」と自分に言い聞かせたのは言うまでもない。

これで今晩は枕を高くして眠れそう(笑)。

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奇想天外な発想

2020年02月19日 | オーディオ談義

「奇想天外」という言葉がある。広辞苑によると「普通の人の思いもつかない考え」とある。

常識にとらわれず、各自が勝手に良かれと思って自由奔放に取り組む「オーディオの世界」こそ、「奇想天外な発想」が十分存在していいのではないかと常々思っている。

つまり、オーディオは「何でもあり」だ。なにしろ誰にも迷惑はかけないんだから(笑)~。

今回はその「奇想天外な発想」の一端に触れてみよう。

1 SPユニット「AXIOM80」にTRアンプを使う

この度の「AXIOM80」の2発使用はアタリだった。明らかに「理想のサウンド」に向けて手ごたえを感じたのである。

さあ、いよいよここからが正念場である。さらに磨きをかけていかねばと気を引き締めている今日この頃だが、いつのまにか自然と頬が緩んでくる~(笑)。

そういうオーディオ三昧の中、チャレンジしてみたのが低音域用の「AXIOM80」(復刻版)に手持ちのTRアンプを使ってみようという発想である。

「真空管アンプ」時代の名器とされる「AXIOM80」にTRアンプを使うなんてと眉を顰める向きが多いことは承知の上だが、「~250ヘルツ」までを担当する「AXIOM80」(復刻版)に使用するのなら、半分頷かれる方もいいるかもしれない。

なぜなら中高音域の「倍音成分」の再生は「真空管アンプ」の独壇場だが、こと低音域に限っては「ダンピングファクター」に優れた「TRアンプ」の方が一枚上との考えはずっと変わらない。

こういうことがあろうかと、2年ほど前にオーディオ仲間から譲ってもらった「TRアンプ」が1台、倉庫の片隅でひっそりと鳴りを潜めてきたがいよいよ満を持しての登板である。



左横にあるのは「インピーダンス変換用」のトランスである。暴走してSPユニットを壊さない対策だが、これがあるので安心して使えるのはありがたい。

実際に鳴らしてみると、さすがにパワーが豊かなTRアンプである。チャンデバのボリュームをほんのちょっと上げるだけで「爽やかで吹き抜けるような低音」が出てきた。「これで決まり!」と、ひと安心(笑)。

2 クロスオーバーを「250ヘルツ」 → 「125ヘルツ」へ

これは「奇想天外」というほどではないがウーファーに底板を抜いた木製の植木鉢を活用するという点では該当するかもしれない。



現在、「250ヘルツ」以下の低音域用に使っているJBLの「D123」(口径30センチ)だが、めったに出番がやってこないとはいえAXIOM80(最初期版)との繋がりはどうなんだろうかとやや気になっているところ。

自分だけの判断では心もとないので近隣のオーディオ仲間に応援してもらうことにした。フルートの名手だけあってとても耳の鋭い方である。

部屋に入ってシステムをご覧になるなり開口一番「もはや1発のときのAXIOM80には戻れないんですか」と、残念そうに洩らされた。よほど(1発のときへの)執着がおありになるようだ。

「いいえ、元のバッフルを保管していますのでいつでも簡単に戻れますよ」と、安心してもらった。

最初からこういう保守的な姿勢では先が思いやられると不吉な予感がしたのは言うまでもない(笑)。

それでは、結果的にいろいろとコメントをいただいたので紹介しておこう。本人ではなくて第三者の発言の方が信用度が高いでしょうよ(笑)。

「JBLの「D123」を低音域「~250ヘルツ」に使うのはそれほど違和感はありませんが、AXIOM80らしい「細身の音と透明感」の印象が薄くなりますね。

AXIOM80らしさを残したいのであれば(チャンデバの)クロスオーバーを「125ヘルツ」にして使うほうがいいような気がします。」

成る程!

実は、今回の実験でクロスオーバーを「125ヘルツ」にするか「250ヘルツ」にするかで、サウンドは天と地ほどに変わることに驚いた。この辺りの周波数帯域はサウンドの命運を握る一番重要な要素ですな。

「今頃気付いたか」と、笑われそうだが(笑)。

以下、続く。

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ソプラノ歌手「ミレッラ・フレーニ」の訃報

2020年02月18日 | 音楽談義

つい先日の日経新聞に載っていたソプラノ歌手「ミレッラ・フレーニ」の訃報記事が目に留(と)まった。オペラファンとして残念なことだが84歳なら天寿を全うしたと言えるかもしれない。



ヴェルディ、プッチーニなど主にイタリア歌劇で活躍し「フレーニ抜きではスカラ座は成り立たない」と、専門誌に書かれていたのを見たことがあるほどの一時代を画した名歌手である。

彼女の十八番(おはこ)といえば、オペラ「ラ・ボエーム」(プッチーニ)の中で最も有名な曲として知られる「わたしの名はミミ」。

たしか収録されていたCDを持っていたはずだがと探してみたら、ありました。

第3トラックに収録されていたので、久しぶりにじっくり耳を澄まして聴いてみた。いかにも声量豊かで、大きな歌劇場向きの遠くまで届くような張りのある歌唱力というのが第一印象だった。

オーディオでいけばウェスタンの「555+ホーン」のような音ですかな(笑)。

彼女の声質はやはりドラマティックな場面でここぞとばかり朗々と謳いあげてくる「イタリア歌劇」に合っている気がした。

ちなみに、人生を狂わされてしまったほど大好きな「テバルディ」にも同じ曲があって、この際とばかり聴き比べてみた。

スピーカーは「AXIOM80」の2発入り!

溢れる涙を流さずに聴いてはいられない人生最高の至福の時間である(笑)。

その結果、「力強さ」では前者、「抒情性」では後者に軍配が上がった。

さて、フレーニの歌唱力は分かったが、ときに可憐さが求められるモーツァルトのオペラではどうなんだろう?

彼女がオペラ「魔笛」の王女役(パミーナ姫:ソプラノ)となって録音したCD盤があってもついぞ不思議はないが、これまで一度もお目にかかったことがない。

ほかのCD盤に「フィガロの結婚」第3幕から「スザンナは遠いのね・・・」が収録されていた。



やっぱり、モーツァルトにはちょっと声質が強すぎるかなあ・・・。

「困ったときは、とにかくその対象物を細分化せよ」ということわざがある。

そこで「ソプラノ」(女性の歌う高い方の声域)を細分化してみると、次のとおり。

 コロラトゥーラ・ソプラノ → 最も高いソプラノ(夜の女王役)

 スーブレット → 最も軽いソプラノ

 リリック(抒情的)・ソプラノ → その次に軽いソプラノ(パミーナ役)

 リリコ・スピント → その次に軽いソプラノ

 ドラマティック・ソプラノ → 最も重量級のソプラノ

(スーブレット以下の区分は、音色と音質の差であり、音域はあまり関係ない)

ひとくちにソプラノといっても、ご覧のとおりいろんな種類があるが結局、フレーニは「ドラマティック・ソプラノ」ということに尽きるようだ。

やはり、家庭のオーディオ・システムでひっそりと聴くにはもったいない、大きな舞台で実演で聴けば聴くほど光り輝く歌手だと思う。

長年、花形役をこなし、沢山の人たちに音楽を聴く喜びを与えたのだから声楽家冥利に尽きるのではあるまいか。

どうか安らかにお眠りください。合掌

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「振るいつきたくなるような美音」とは

2020年02月16日 | オーディオ談義

一昨日のこと、「AXIOM80」の熱烈な愛好家と話す機会があったのだが、その方が仰るには「〇〇さん、AXIOM80といっても知らない人が大半ですよ。どんなにその魅力を伝えようとしても所詮は猫に小判、豚に真珠みたいなものでしょう」。

何しろ70年ほど前の古いユニットなので仕方がない面もある。そこで、「だからブログで「AXIOM80」についてどんなに言及しても反応がサッパリなんですね」と、納得したことだった。

たとえば、前回のブログ「AXIOM80の2発同時鳴らしへの挑戦」のアクセス数が極端に不人気だったこともそのことを十分に裏付けている。

つまり、筆者が”はしゃげばはしゃぎ回る”ほど読者から浮いてしまい「独り相撲」になるのが関の山(笑)。

今回の記事もおそらく似たようなものだろうが、乗り掛かった舟なので続行するものの、自分にとっては今回の「2発騒動」は50年近いオーディオ歴の中でも一時代を画すほどの意義のある出来事だったことだけは申し上げておかねばならない。

しょうもない前置きはこのくらいにして、それでは前回からの続きです。

「AXIOM80」の2発同時鳴らしも「第1案」はイマイチだったし、「第2案」はほぼ満足したものの、もっと欲が出ていよいよ「第3案」へ突入。

第3案

「AXIOM80」の「復刻版」に代えて倉庫に仕舞い込んでいたJBL「D123」を試してみた。

ほかの候補としては同じ口径30センチの「スーパー12」(ワーフェデール)、グッドマンの「AXIOM150マークⅡ」「トライアクショム」などがあるが、JBLの「コーン型ユニット」独特の浅いカーブを持った形状がいかにもAXIOM80のスピードと合っていそうなのだ。

もちろん市販のサブ・ウーファーを使う手もあるが、ああいうのは単なる量感が増えるだけで分解能に乏しいのがネックで「AXIOM80」には合わない。実際にこれまでいろいろ試してきたがすべてアウトだった。

ただ、この「D123」はコーン紙が重たそうなので駆動するアンプもそれなりに力が要るが「6098シングル」なら不足はないだろう。



木製の植木鉢の底を取っ払ったものに収める方法で、「250ヘルツ以下」を対象に、ユニットの裏側から出る逆相の音をウェストミンスターの隙間から奥の方の空間に流し込もうという算段である。

この方式は以前にもやったことがあるが、その時はネットワーク方式で専用アンプを使っていなかったため音量のコントロールができず程なくお蔵入りした経緯がある。

はたして今回はどうかなと固唾を呑んで聴いてみたところ、予想がピタリと当たった。聴いてる音に違和感が無く、十分いけそうなのだ(笑)。

「最初期版」と「D123」との置き場所の違い(距離にしておよそ60センチ)による位相の差も問題なし。

というのも、「音速=周波数×波長」という公式がある。

音速は1秒間に約「330m」だし、クロスオーバーの周波数は「250ヘルツ」だからこのときの波長は「1.32m」となり、「60センチ」はこの範囲に十分収まっていることになる。

ちなみに、クロスオーヴァー1万ヘルツの場合は波長が3.3センチとなるからスコーカーとツィーターの振動板のシビアな位置調整が必要になる。

と、まあ勝手に思っているのだが「知ったかぶり」かもしれない。はたして真相はどうなんでしょう?(笑)

いずれにしても、「D123」と「復刻版」の切り替えはバナナプラグで簡単に出来るようにしているので、ごく一部のジャズや大編成のクラシックは前者で聴けばいいし、小編成やボーカルは後者で楽しめばよい。

まあ、前者の出番といえばめったに無さそうで本命は当然後者となる。そうじゃないとわざわざ2発で鳴らすように改造した意味がない(笑)。

結局、作業開始から完成形まで丸2日かかったことになるが、自画自賛で恐縮だが「自分で自分を褒めてやりたい」ほどスムーズに事が運んだ。

今回の改造により「AXIOM80」の新たな魅力を引き出せたような気がしているし、この素晴らしいサウンドを前にしていったいどう形容したらいいのだろうかとしばらく自問自答してみた。

すると、「振るいつきたくなるような美音!」、「ずっといつまでも聴き続けたい音」など、観念的な言葉しか思いつかないのが残念。少なくとも低音とか高音とかがどうのこうのという物理的に表現できる音ではないのは断言できる。

「振るいつきたくなる → 惚れ込む → 色気がある」は同義語だと思っているが、経験を積めば積むほど「サウンドに色気があるかないか」が大切な要素になってくるのは自分だけかな~(笑)。

ただし、これでスンナリ終わったわけではなかった。

後日、近所にお住いの「Y」さんともども試聴したときに実に興味深い波乱があったのだが、それはまた続編として稿を改めよう。

とにかく、これで我が家の真空管アンプは「ウェストミンスター」用で3台使い、「AXIOM80×2発」用で3台と、9台のうち計6台がフル稼働になったのはまことに喜ばしい限り。

けっして無駄な投資じゃなかった証しになる!(笑)

最後に、全国の「AXIOM80」のファンの皆様、この空前絶後のユニットについて、これを機会に使い方のノウハウなど(このブログが)ぜひ意見を寄せ合う場になるといいですね。

これよりももっと巧い使い方をして、「魅力的なサウンド」を出している方がきっといらっしゃるはずだし、「雄大なスケール感」は無い物ねだりにしても「リアリティ、透明感、色気」においては「世界有数の音」と言っても過言ではないでしょうからさらに極めていく価値が大いにありです。

メールのあて先は「自己紹介欄」にありますので、気が向いた方はどうかお気軽にどうぞ~。

なお、この度「2発へのきっかけ」を与えていただいた「S」(関東地方)さん、どうもありがとうございました。感謝してますよ!

最後の最後に、高校時代の同窓生「T」君が撮影した「ハチドリ」です。まるで今回のサウンドを象徴するかのような彩の鮮やかさ、美しさです!


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「AXIOM80」2発同時鳴らしへの挑戦

2020年02月14日 | オーディオ談義

前々回の「美空ひばりが此処にいるじゃない!」からの続きです。

今回はギンギラギンのオーディオに関する専門的な記事になりますから、ご興味のある方だけどうぞ~。

さあ、いよいよ「AXIOM80」2発同時鳴らしへの挑戦である。これまで、ずっと長いこと1発で鳴らしてきたが少々限界を感じていたので丁度いい機会だ。

組み合わせは左右両チャンネルともに「最初期版+復刻版」となる。

何も命まで取られるわけではなし、ダメなときには元に戻せばいいだけの話だから気楽にいける(笑)。

現用のボックス(板厚1.5cm)はちょうど3年前のこの時期に仲間に加勢してもらって作ったものだが、予備のバッフルが残っていればしめたものだがと、倉庫の中を探すと辛うじて”まっさら”が「1ペア」ありました。助かった!

こうなると話は早い。じっくりと作業手順を考え、ペンキの有無やSPケーブル、取り付けネジの在庫などの小物類の確認をすること小1時間ほどで、作業に取り掛かった。

まず「1枚のバッフルに2個の穴を開ける」のが先決。

慎重に寸法を測ったうえで「ジグソー」を使い玄関先で「バリバリ」と大きな音をたてながら穴を開けた。計4個の穴だからたいへんだが、丁度真冬の時期とあってご近所さんはすべて「冬ごもり」なのでまだ救われる。

ずっと以前のこと、夏に作業をやっていたら隣の奥様が何ごとですかと出てこられたのでひたすら恐縮したことがある(笑)。

30分ほどで無事終了。それからバッフルのペンキ塗り(ブラック)。乾くのを待ってからAXIOM 80を4発取り付けた。

1個で4か所、計16か所をドリルで穴を開けてネジ止めするのだからこれに一番時間がかかった。

とても好きじゃないとやってられません!(笑)

完成後がこれ。



素人工作なので「見てくれ」なんてどうだってよろし(笑)。

AXIOM80は上が「最初期版」で、下が「復刻版」です。コーン紙の色が違うので一目瞭然ですね。

第1案

「最初期版」をフルレンジで鳴らし、「復刻版」はムンドルフ(ドイツ)のコイル「8.2mh(ミリヘンリー)」を使って「650ヘルツ」(-6db/oct)あたりでハイカットして聴いてみた。

アドバイスをいただいたSさん(関東地方)の仰っていたやり方である。

この時の心境たるやもうハラハラドキドキワクワクで「いい歳」をして胸の高まりを抑えきれないほどだった(笑)。

だがしかし、「アレっ、1本で鳴らしたときとあまり変わらんなあ」とガックリ。ヒノオーディオさん製作のボックスとは違うし、いろいろと条件が違うせいだろう。

しばらくアンプを代えたりしてあれこれ試してみた結果、少しは良くなったものの劇的に変わるほどではなかったのでやむなく方向転換を図った。

第2案

チャンデバを使ってみようと思い立った。ウェストミンスター(改)でうまくいったものだから、ちゃっかり予備のチャンデバの同じものを手に入れたばかりだった。

こうなるとクロスオーバーは自由自在である。「復刻版」を「~250ヘルツ」、「最初期版」を「250~8000ヘルツ」、ツィーター「8000ヘルツ~」にはJBLの「075」をあてがって「3ウェイの構成」にしてみた。

あてがうアンプは順次「6098シングル」、「300Bシングル」(銅板シャーシ)、「71A(レイセオン)シングル」となった。

「6098シングル」は我が家のアンプの中では「低音域の伸びが一番」なのでもってこいだし、「250~8000ヘルツ」の一番美味しい帯域は何といっても「300Bシングル」の出番でしょうよ。

そして、これで聴いてみると「う~ん!」と思わず唸った!

「苦節50年にしてようやく求めていたサウンドに出会えたか」と、胸がキュンと切なくなるほどだった。

だが、好事魔多しでクラシックはいいにしてもジャズの一部の荒々しいソースとなると低音域にやや不安が残るかなあ。贅沢を言うとキリがないんだけど・・・。

そこで、いよいよ第3案へ。

以下、続く。

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18歳と81歳の違い

2020年02月13日 | 独り言

つい先日、家内が知人との昼食会の折に持ち帰ってきたのが「18歳と81歳の違い」という1枚のペーパーだった。

 恋に溺れるのが18歳、風呂で溺れるのが81歳

 道路を暴走するのが18歳、道路を逆走するのが81歳

 心がもろいのが18歳、骨がもろいのが81歳

 偏差値が気になるのが18歳、血圧・血糖値が気になるのが81歳

 まだ何も知らないのが18歳、もう何も覚えないのが81歳

 自分探しをしているのが18歳、皆が自分探しをしているのが81歳

 お手入れをして虫歯0なのが18歳、入れ歯なので虫歯0なのが81歳

 未来の夢を語るのが18歳、過去の栄光を語るのが81歳

どこまでもという数字にこだわっているのか、8項目で終わっているのがご愛嬌。

まだ81歳には間があるが、こうならないように頑張らなくっちゃ(笑)。

そこで、今どき恥ずかしながら「ガラケー」から「スマホ」に変えた話をしてみよう。

先日「NTT」から電話があって、現在使用している「ガラケー」がそのうち使用できなくなるので、この機会に割引中の「らくスマホ」にしませんかというお誘いだった。

至れり尽くせりでクルマで10分ほどの「ドコモショップ」にも予約してくれるというので、話だけでも聞いてみることにした。

翌日、出かけて説明を聞いてみると想像したよりも取り扱いが簡単そうなので即決して購入することにした。



現在2週間ほど経ったが、「ドコモスマホ」教室で1時間の「基本動作」と「基本カメラ」を受講してだいぶ慣れてきた。それにかなり精巧な「万歩計」が付いていて、毎日歩くのが楽しみになった。

こんなことなら早く「スマホ」にしておけばよかったと後悔しきり。もし現在「ガラケー」をご使用中の方は一考の余地ありだと思いますよ~。



高校時代の同窓生カメラマン「T」君が撮影した「稲村ケ崎公園からの富士山」です。

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「美空ひばり」が此処にいるじゃない!

2020年02月11日 | オーディオ談義

前回からの続きです。

「小鳥の名前当て」騒動でたまたまメールをいただいた「S」さん(関東地方)は凄い「AXIOM80」ファンだった!

そのSさんから、ありがたいことに続編のメールが届いた。

「先日の話をもう少し詳しく…。

2発入ったシステムを聴いた時が80の音との出会いでした。
オーディオを始めた頃から存在は知っていました。でも聴く機会は在りませんでした。

ヒノ・オーディオの2発入ったシステムを購入したのは栃木の方だったとの事。定年退職した男性(旦那)とその奥さん、それと息子さん夫婦の4人で来店したそうです。

男性はタンノイⅢLZを物色していて、奥さんは暇なので会長が何かCDを聴かせてあげようと。

会長「何が良い?」奥さん『美空ひばりの有る?』

CDを再生したら…

姿勢を正し、正座して聴き入った。

そして旦那さんに、『お父さん、これにしましょうよ!美空ひばりが此処に居るじゃない!!』 奥さんは(ひばりの)親衛隊だっただけに生の歌声を聴いている訳です。

そして買われていったのでした。旦那さんにとっては良い買い物が出来てラッキーでした。

300Bシングルで鳴らしているそうで、『凄い音で鳴ってるよ!!』と喜びの報告があり、たまに奥さんも好きなので聴いてるとの事。

契約が済んで引き取られてゆく前に自分は聴く事が出来た訳です。

その時自分は何か買いたい衝動に駆られて、何となくローサーのPM6のシステムを何種類か聴き比べていたのですが高域に混濁とビリつき感が有るのが気に食わず諦めていました。そして80の2発入りを聴いて…

『スタックスのコンデンサー型イヤースピーカーと変わらない淀み無く澄みきった高域』それと『声を出す時の息の湿り気をも感じる様な生々しさ』に打ちのめされた。

「この音はこのユニットにしか出せない音なんだな」そう感じて『今なら旧型新品が1ペア有るよ』に食らい付いたのです。2発システムは無理でも、この音は欲しい!

好きな音だった訳ですな。でもバスドラムのドスンは残念。

そして本気で鳴らす為のアンプはウエスタンのVT52刻印のシングル。チョークインプットB電源、フィラメントのDC点火にもチョークインプット。※抵抗切り替えのハムバランサーでAC点火も思案。

ドライバートランスは試したいの色々(笑)。部品は大体揃ったから後は組み上げるだけ。でも仕事が…。あ、箱も修理中だった!」

以上のような、いかにも「AXIOM80」の魅力にどっぷりハマられた方のメールに大いに触発されたのは言うまでもない。

AXIOM80が鳴らす生々しい臨場感を一言で言い表すとすれば「美空ひばりが此処にいるじゃない!」は、けだし、名言ですね・・。

それに、登場された奥様の何と素敵なこと!

わざわざ高価なスピーカーを選んであげるなんて、旦那さんへのふつふつとした愛情に大いに心を打たれるではありませんか。

普通は「どれもこれも一緒じゃない、一番安いのにしとけば」で落ち着くのが当たり前だろうに(笑)。

まったく「仲良きことは美しき哉」(武者小路実篤)という言葉を思い出しました。

また「スタックスのコンデンサー型イヤフォーン」は独身時代の間借りしていたときに愛用していたもので懐かしい思い出の機器である。たしかに同じ透明感の匂いをAXIOM80に感じます!

そして、時代の流れに抗しきれずとうとう廃業に至った「ヒノオーディオ」(東京)さん・・。あれはたしか2012年の暮れごろだったかな。

せめて全国で1か所ぐらい「AXIOM80」を気軽に聴けるショップがあってもいいと思うが、これはまったく「若き層のオーディオ愛好家たち」にとっては不幸というべきでしょう。

好きになろうと嫌いになろうと、とにかく聴いてみないと始まらないんだから~。

いずれにしても、Sさんからとてもありがたいアドバイスをいただき、電光石火のように閃いたので、あとは「即行動」あるのみです(笑)。

さあ、いよいよ新たな「AXIOM80」(2発入り)への挑戦開始ですぞ!

最後に、「七里ガ浜からの夕景の富士山」の写真です。高校時代の同窓生カメラマン「T」君の作品です。思わず葛飾北斎の「赤富士」を連想してしまいました。



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AXIOM80の新たな飛躍へ

2020年02月10日 | オーディオ談義

先日の記事「独り言~新型肺炎と仮想音楽喫茶の店名~」は、なかなか活況を呈して予想外の好評ぶりだった。

とりわけ末尾の「小鳥が蜂を咥えた画像」は、小鳥の名前について博識の方々から次々にメールをいただきどうもありがとうございました。ときどきは読者に分からない点を率直にお訊ねして交流を図るのも有りだと思った次第です。

さて、そういうメールをいただいた中で、関東にお住いの方から「実は私もAXIOM80の熱烈なファンです」という方がおられた。

仮に「S」さんとしておこう。内容は次のとおりで、匿名ということで無断転載お許しください。


「ブログの更新を楽しみにしている関東在住の者です。貴方のブログに辿り着いたのは『AXOM80』の使いこなしに悪戦苦闘してネットで調べていた時でした。

幾つか参考に。

AXOM80は第二次世界大戦当時、無線傍受のスピーカーとして使われていたそうです。軍事物資の民間転用だと教えられました。E・J・ジョーダンはARUを実用化した人。

自分はアキバの『ヒノ・オーディオ』(もう無くなりましたが)で80が箱に2発入ったシステムを聴いてヤられました(笑)。2発の片方はフルレンジ、もう一方はウーファーとして使われてました。

確か800HZ辺りから下を出していてインダクターで高い方を切ってるだけと。値は忘れました。80は低域が出ていない訳でなく、高域との能率差が大きいだけ。その帳尻合わせに低域は1発追加してバランスを取ろう。そう言う考え方だそうです。

予備の80をお持ちとの事ですから試してみては如何でしょうか」

実に久しぶりに本格的な「AXIOM80」の愛好家との出会いに大いに心が弾んだのは言うまでもない(笑)。さっそく次のようなメールを返信した。

「お互いに熱烈な「AXIOM80」ファンとして、この出会いを大切にしたいと思ってます。

今後ともよろしくお願いします。AXIOM80は世界大戦中、あまりにも微細な音を拾うことから「潜水艦のソナー探知」に使われていたと聞いた事があります。

ちなみに私は当年〇〇歳の老人ですが(笑)、いまだにオーディオの魅力に取りつかれています。

まだ40代とお若いようですが、AXIOM80ファンであればお耳の方は確かだと思います。前途洋洋ですね。」

すると折り返し次のような返信があった。

「箱にAXIOM80が2発入ったシステムを聴いた時の話です。

2006年の晩秋でした。そのセットはペアで(80が4本)99万円と値段が。しかし既に買い手は決まってました。

いつも聴いている『吉田美奈子』のCDを聴かせて貰ったら…衝撃でした。音でなくて『声』が出るんです。血の通った肉声!!

そしてこんな話も。

美空ひばり親衛隊だった女性がひばりのCDを鳴らしたら正座して聴き入った。美空ひばりが『ここに居る』と言わしめたと。

99万円かぁ~。買えないなぁ~。良いなぁ…。

ぼやいて居たら会長(ヒノ・オーディオの創業者)がこう言うんです。

『今なら新品が1ペア有るよ』80年代に再生産された物でない、旧型(振動板は黒い)です。実物見てクリップでアンプに繋いで音を聴いて確認。

冬のボーナス全額ブチ込みました。
高かった…。

ウーファーとして使う方に入れるインダクターですが、6mHだったか7mH辺りでなかったか…な?

まぁチャンデバお持ちですから弄り放題ですね。」

そして、さらに続きのメールが届いた。

以下、続く。


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こすっからくて、みみっちくて、計算高い奴

2020年02月09日 | オーディオ談義

つい最近のこと、新しいチャンデバの導入によって一躍レギュラーになった「デッカのリボンツィーター」については、先日のブログ「蘇ったデッカのリボンツイーター」詳述したとおり。



久しぶりの登板にもかかわらず見事に期待に応えてくれたが、このツィーターはとても繊細なツクリなので常に故障の不安がつきまとうのが玉に瑕。

まあ、工業製品とは違ってオーディオ機器ともなると、それはもう丈夫さと質の両方を兼ね備えるのがベストだが、より後者が重視されるので「AXIOM80」を筆頭にそうしたものでしょう。


結局、順次4台を手に入れたものの、ペアとして組めるのは2台で、残る2台のうち1台は修理で何とか治りそうな気配だったので名門の修理屋さんにお願いしたものの「リボンは代替の部品もありませんし修理の対象になりません」と、あっさり断られた。

そして、この度の見事な復活劇である。オーディオに限っては物凄い心配性なので予備が欲しくなるのは当然ですよね。

そこで、オークションで探してみるとなんと「正常動作確認済みです」の良質のペアがたまたま出品されていたんですよねえ!

良品はオークションでもめったに見かけないので絶好のチャンス!

「よ~し、絶対落札するぞ!」と牙を研いだのは言うまでもない。しかも、格安のスタート価格で出品されているからたまらない。どうか値上がりしませんようにと祈るような気持である。何せ年金生活者なんだから~(笑)。

落札日は2日(日)の夜だった。覚悟を決めて、夕方になってから「この額をオーヴァーしたら仕方がない」という価格で入札してからぐっすり白川夜船。

翌朝、パソコンのメールを開けてみると「あなたが落札者です」のうれしい文字が躍っていた。しかも信じられないほどの格安のお値段だった。フ、フ、フ(笑)。

すぐに「かんたん決済」で支払い完了して後は品物の到着を待つばかり。

ところが5日(水)になっても、出品者(会社)からウンともスンとも連絡が無い。

たまりかねて「オークションの通信欄」で「代金を支払いましたが一向に連絡がありません。いったいどうなっているんでしょう?」と問題提起したところで、玄関のチャイムがピンポ~ン。

なんとお目当ての品物が到着したのである。な~んだ、「あまりにも安価で落札したので一方的に中止された可能性もある」と懸念していたが取り越し苦労だったようでほっと一息。

すると、まるでタイミングを合わせたかのように出品者から電話がかかってきた。

「どうもご連絡が遅れて申し訳ありません。品物は月曜日に発送しました。」「ハイハイ、たった今到着したばかりですよ。どうかご心配なく」

「実は私は大分県出身者なんです。Fと申します。ブログをいつも楽しく読ませてもらってます。」

エ~ッと、心の底から驚いた。なぜ当方がブログの筆者だと分かったのかの詮索は抜きにして「そうですか!それは奇遇ですねえ。実は今回のデッカは格安で手に入れられて大いに喜んでます。とてもありがたかったです」

「ハイ、実はもっと高値で落札されるものとばかり予想していましたが・・・。」と、Fさんからホンネがポロリ。

そこで「いや、実は」とこちらもついホンネを洩らした。

こうなるとお互いに「実は、実は」の応酬である(笑)。そのホンネとは次のとおり。

「蘇ったデッカのリボンツィーター」の記事ですが、読者に余計な刺激を与えて入札者が増えないように、わざわざ落札日の翌日(月)に登載を持ってきたんですよ。

もちろんその前の記事「読書コーナー~ヘンな感覚の正体~」は時間稼ぎのダミーで「にわかづくり」でした。姑息な手段でしたが結果的には功を奏しました。しかしFさんには申し訳ないことをしましたね」

「いえいえ、これから欲しいオーディ機器がありましたら気軽にお電話ください」「はい、よろしくお願いします」

さっそく現行機器と入れ替えて試聴テストをしてみたが「正常動作確認済み」どおりの素晴らしい出来だった。スペアが確保できたので、これから安心してデッカを聴けるようになったのは心理的にメチャ大きい。

大好きなオーディオに限っては「なりふり構わず何でもやる」のが我がポリシーだが、今回の所業は決して褒められたものではないかもしれないですねえ。

こすっからくて、みみっちくて、計算高い奴、え~い何とでも言ってくれえ・・(笑)。

最後に、高校時代の同窓生カメラマン「T」君が撮影した「逗子の大崎公園から撮影した富士山」の写真で「後味良く」終わりにしよう。



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「オーディオの相対性原理」とは

2020年02月07日 | オーディオ談義

「早くMLBが始まらないかなあ!」

日頃から通っている「運動ジム」にも熱烈な野球ファンがいて、顔を合わせるたびに二人で合唱している。

山口(前巨人)が「ブルージェイズ」、筒香(前DNA)が「レイズ」、秋山(前西武)が「レッズ」と入団先が決まったし、注目の的の「大谷」もようやく故障が癒えて「本格的な二刀流」の開陳となる。

ネット情報によると、2月中旬にキャンプイン、その後オープン戦開始という日程だが、アメリカの4月は地域によってまだ気温が低いので「故障明けの大谷」には大事を取って5月から登板予定だという。

具体的には1週間に1度の割合で投手として登板し、前後を休んで打者として週4日のスタメン入りという。

ん!

1週間に1度の登板といえば、我が家の真空管アンプの出番は5日に1度の登板だよ~(笑)。

現在9台のアンプがあるが、1台は外部に発注して改良中、3台はウェストミンスター(改)用として固定しているので残りは5台となる。

この5台を毎日の朝起きぬけに1台づつ取り換えてその日1日中聴くことにしている。

なにしろ機械ものなのでときどき通電してやらないと調子がおかしくなる。

つい最近の5日間の例を挙げてみると次のとおり。

すべてのアンプのタイトルには「出力管」名を冠している

月曜日 「171A」(前段管:AC/HL)シングルアンプ

火曜日 「300B」シングルアンプ

水曜日 「171Aプッシュプル」アンプ

木曜日 「171A」(前段管:A411)シングルアンプ

金曜日 「6098」シングルアンプ

いずれ劣らぬ個性派ぞろいだが、それぞれに長所と短所があって「帯に短し、たすきに長し」で完璧無欠なアンプなんて無いことを常に思い知らされている。

まあ、そもそも単独のオーディオ機器に100点を求めるのは「世間知らずのおバカさん」でしょうよ(笑)。

たとえば、50点同士のアンプとスピーカー同士を組み合わせても相性が良かったら80点以上に変身したりするから、結局は組み合わせ次第でどのようにも変身する。

つまり、オーディオ機器の性能は「組み合わせの妙」に尽きるので、常に相対性を意識する必要があり、我が家では勝手にこれを「オーディオの相対性原理」と呼称している。

高名な物理学者「アインシュタイン」の「相対性原理」とは月とスッポンですけどね(笑)。

話のついでに我が家の4系統のシステムの自己採点をしてみよう。



1 AXIOM80(最初期版)は90点

我が家の羅針盤的なスピーカーだが、ワーグナーやマーラーなど大規模編成の音楽には向かないのが実に惜しい。こればかりは、どんなに相性のいいアンプを持ってきても無い物ねだりというものだろう。

ただし、ユニットを容れる箱の工夫次第では何とかなりそうな気もするところ。

1.5センチくらいの薄い板厚の大きな箱(ARU付き)をつくって、うまく箱を共振させる手があるが、いずれチャレンジしてみたい気もする。それだけの値打ちのあるスピーカーである。

2 3ウェイチャンデバで鳴らすウェストミンスター(改)は85点

低音、中音、高音の各帯域のアンプと各SPユニットの両方の組み合わせにはまだ見直す余地があって、もっと良くなりそうな気がする。

3 「トライアクショム」は75点

つい先日(2日)、大分からオーディオ仲間が2名お見えになったので我が家のシステムを聴いていただいた。それぞれ「アルテックA5」と「オートグラフ」を愛用されている方々である。

聴いていただいた順番は2、3だったが2は大好評だったし、3もそこそこだったので「次はAXIOM80を聴いてみましょうかね」と、入れ替えたところあまりの落差に愕然としてしまった。

「こじんまりとした音の世界では」という注釈付きの話になるが、どんなに創意工夫を凝らしてみても結局「AXIOM80」には敵わないことが判明した。まったく次元が違う音といっていい。

したがって、トライアクショムの3ウェイへの改造は所詮は無駄な抵抗だと悟ったのでお客さんがお帰りになった後で「即解体」の運びとなりました(笑)。

4 JBL「LE8T」は70点

前述の3強に押されてなかなか出番が回ってこないが、口径20センチならではの音のスピード感を楽しめるスピーカーだ。日頃イギリス系の思慮深い音に囲まれる中で気分転換を図るにはもってこいだろう。

と、ここまで書いたところで、前回のブログの末尾にある「小鳥の名前」談義に付随して関東地方の熱烈な「AXIOM80」愛好家の方からとても興味深い示唆をいただいた。

近々、記事にしますのでどうかお愉しみに~。


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独り言~「新型肺炎」と「仮想音楽喫茶の店名」~

2020年02月05日 | 独り言

✰ 新型肺炎

今や、テレビのどのチャンネルをひねっても「新型肺炎」の話題で持ち切りだ。

これ以上蔓延しないことを祈るばかりだが、その一方で「5G」などデジタル技術や「一帯一路」の展開などで華々しく躍進する近代中国の弱点がもろくも露呈された印象がある。

貧富の格差や末端地域の劣悪な衛生環境にまったく頬かむりしてきた「つけ」がこの新型肺炎の勃発によって一気に回ってきてしまった。

やはり国家はバランスの取れた発展を遂げないとダメだと世界中が認識したことだろう。

それに加えて、行き過ぎた中央集権や厳しい言論統制の弊害によって情報公開の遅れや地方官僚の無責任さなどが浮き彫りになり「共産党一党独裁体制」の欠点もにわかに論じられだした。

裏返すと、日頃から手間と時間ばかりかかってコストが高くつくと悪評さくさくの「民主主義」の良さが改めて見直されている!

ネットでは「今回の新型肺炎は中国共産党の終焉の始まり」というニュースもあったりして、今後の「新型肺炎」の動向はいろんな面で注目の的になりそうだ。

あっ、物騒な北朝鮮の政治体制の刷新と今回の「新型肺炎」の蔓延とを関連付けて考えるのは不謹慎だろうか(笑)。

最後に、アメリカ在住のとあるビジネスマンのつぶやき(ネット)を掲載しておこう。

「新型ウイルスはまさに21世紀のイエローぺリル(黄禍)だね。

「アメリカを抜き、超大国になると自負してきた中国だが、ひと皮剥くと、国内の衛生管理や感染防止は後進国並み、新型ウイルスの感染封じ込めに完全に失敗してそのことを天下にさらしてしまった」

「(中国は今や)軍事大国、経済大国だとは、聞いて呆れる。世界中に有害ウイルスをまき散らして大国面されても・・・」

「習近平国家主席はいまだに釈明も謝罪もしていない」

✰ 仮想「音楽喫茶」の店名

先日のブログ「今が良ければすべて良し」の中で、若い頃にスランプに陥ったときに、いつも「音楽喫茶」の開店を夢みてしまい、その時のお店の名前を「アマデウス」にしようと記載していたところ、メル友の「I」さん(東海地方)から次のようなメールをいただいた。

「音楽喫茶の店名「アマデウス」は出典といい、語呂といい、完璧ですね。これ以上のものはないと思います。
 
他に考えられるのは、
 
ヨハン     いいなあと思うのですが、やはり線香臭いですね

ルードヴィッヒ 入るのに覚悟がいる

グスタフ    別の意味で入るのに覚悟がいる・・・怖そうですね

ピョートル   LGBTの溜まり場になりそう
 
下手な冗談はさておき、昔々、「ドルフィー」という店名を考えていた時期がありましたっけ・・・
 
 
「蜂をくわえた鳥」の写真、いいですねえ。
 
「T」さんの写真は風景も動物も、撮り手の肩の力が抜けていて、とても素直になれます。(えらそうに評価してしまいました)
 
この鳥はツグミですか? ついでの時に教えていただけたら嬉しいです。」

以上のとおりだが、「アマデウス」にご賛同いただきありがとうございます(笑)。

ちなみに、「ヨハン」はバッハのことだし、「ルートヴィッヒ」はべートーヴェン、「グスタフ」はマーラー、「ピョートル」は同性愛者のチャイコフスキーのことですよね。

「ドルフィー」はいかにもエリック・ドルフィーの大ファンの「I」さんらしい命名だと思います。

ジャズ喫茶の命名でいけば、日本一音のいいジャズ喫茶とされる「ベイシー」(岩手県一関市)の命名は店主の「菅原昭二」さんが「カウント・ベイシー」の大ファンだったことに由来しているのは周知のとおりです。



あっ、それから「鳥の名前」の件ですが撮影者の「T」君に照会したところ「不明」とのことでした。どうか悪しからず~。

それにしてもこの鳥が咥えた蜂の尻尾をよく観察してみると、危険な針を既に処理していますね。鳥の本能でしょうがやはり凄い用心深さが伺えます。

PS1:本日(5日)午前7時41分に鎌倉の読者の方から次の投稿がありました。

「小鳥はヤマガラだと思います。シジュウカラに似ていますが腹部が茶褐色です。」

ご教示、どうもありがとうございました。

PS2:さらに、その後奈良と東京の方から「百舌鳥(モズ)ではないか」との投稿がありました。オーディオよりも小鳥に興味のある方のほうが多いようですよ(笑)。

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