今年(2022年)の2月に投稿したブログ「音楽が脳にもたらす効果」をご記憶だろうか。
高齢者にとって恐怖の的である「認知症」予防のためのノウハウを記載したものだが、その一部について再掲すると次のとおり。
「脳の健康維持のために欠かせないのが毎日の30分の有酸素運動とともに、知的好奇心が挙げられている。
たとえば探究心、冒険心、追求心などワクワク、ドキドキが脳の中の神経伝達物質であるドーパミンを活性化させて脳全体をとても元気にする。
したがって知的好奇心を大いに刺激する趣味を持つことは脳にとって素晴らしい効果をもたらす。」
というわけで、毎日のようにああでもない、こうでもないとワクワク、ドキドキしながら「オーディオ道」に勤しんでいることの言い訳にしておこう(笑)。
で、前々回のブログ「浜の真砂は尽きるとも・・」からの続きです。
当初は「JBLの175ドライバー」の音を聴きたいという単純な発想から出発したが、そのうちにエスカレートしてしまい、とうとう最後は本人からして予想だにしない方向へ進んでしまったのでその経緯を記録しておくとしよう。
この画像のようにありふれたスタイルで完成を見たシステムだが、オーディオ仲間から「(ネットワークで)コイルを使用しているせいか音が不自然に聴こえます」という指摘を受けた。
とても信頼のおける「耳の持ち主」なので、一理ありそうだとさっそくコイルを外して「スーパー12」(ウェストミンスター内蔵)をフルレンジで鳴らしてみた。
この「スーパー12」は口径30cmだがたしか周波数特性は2000ヘルツあたりから「だら下がり」になっていたはずだがと記憶を呼び起こした。
で、それに応じて「175」のローカット周波数を1500ヘルツから5000ヘルツあたり(-6db/oct)に設定した。コンデンサーはウェスタン製のオイル・コンデンサー「5μF」(ブラックタイプ)を使用。
ちなみに、人間の可聴帯域は「20~2万ヘルツ」とされているが、人間の耳にとって一番敏感な周波数帯域は下記の画像のとおり「4000ヘルツ前後」とされている。つまり一番小さな音圧でもよく聞こえる周波数のことである。
で、このあたりに(両方のユニットの接点となり音が薄くなる)クロスオーバーを設定するのが理に適っているということになるのだが、はたしてどうなんだろう。
ちなみに、あのタンノイの同軸2ウェイはクロスを1000ヘルツに設定してますね。それがどうしたと言われても困るんだけど~(笑)。
理屈の方はさておき、実際に聴いてみなくちゃ分からんとばかりに試してみるとコイルを挿入した時よりもはるかに自然なサウンドになったことに驚いた!
必要悪のコイルを外して聴けるのなら、それに越したことはないと小躍りしましたねえ。
そして、じっくりいろんな音楽ソフトを聴いているうちに「175」にはまったく不満を感じなかったものの、ふと思いついてコーン型ツィーターの「スーパー3」(口径10cm:自作の後面開放型箱内蔵)に代えてみることにした。悪ければ元に戻すだけのことで手間の方も実に簡単で5分もあれば充分。
代えた理由を強いてあげれば「スーパー12」も同じワーフェデール製だし、しかも両方とも強力な「赤帯マグネット」の持ち主なのでハーモニーがうまくいきそうだという予感がしたから。
で、実際に「音出し」したところ、いやあ・・、こんなに鮮烈で艶やかな高音域は聴いたことが無いと思うほどのサウンドが展開した!
管楽器の開放的な響きはさすがに「175」に一歩譲るものの、弦楽器となると断然こちらの方が上質で濡れたような響きが実に好ましい。ボーカルも実にリアルで実在感がある。
全体的なハーモニーも両ユニットとも同じワーフェデール製だけあって完成度がすこぶる高い。
というわけで、この「コーン型ツィーター」をすっかり見直したが、この長く保有している「スーパー3」では初めての成功体験なので、やはり組み合わせるアンプ(71Aシングル)が良かったのだろう。
ちなみに「WE300B」アンプや「PX25」アンプなどを使ってもこうはいくまいと思っている。なぜなら、これらの名球の真骨頂は「中音域」にあり、高音域だけの真っ向勝負では「71A」のスピードに負けるから。
というわけで、「71Aアンプとスーパー3」のコンビは、我が家の「黄金の組み合わせ」として永遠に愛用しようと固く心に誓った次第。
結局、最後はいつものように自画自賛になってしまったが「ワクワクドキドキ → 到達感」に繋がれば「これが一番の認知症対策」と思っているのでどうか悪しからず(笑)。