「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

魅惑の「オーディオ実験」~古典管の生かし方~

2018年12月10日 | 魅惑の「オーディオ実験」シリーズ

前々回からの続きです。

ウェストミンスター(改)でのホルン活用に続いて「口径30センチ+ツィーター」方式など、次から次にうまくいって快進撃を続けている我が家のオーディオ。

まあ、所詮は自己満足の世界なので何とでも言えるのだが(笑)。

スピーカー騒動が一段落したので今回は真空管アンプの相性テストといこう。

        

画像の左と右のスピーカーに、どの真空管アンプをあてがえば相性がいいのかという単純な実験である。両者は持ちつ持たれつの関係なので新しい魅力を引き出せればそれに越したことはない。

分かりやすいように現在の我が家のシステムを整理しておくと、大きく2系統に分かれる。日々変遷しているものの本日時点(2018.12.10)ということで記録しておこう。

第1系統(メインシステム:我が家のエース級をすべて投入)

dCS(イギリス)の「CDトラポ+DAコンバーター」 → 真空管式プリアンプ(マランツ7回路) → パワーアンプ「WE300Bシングル」 or 「PX25シングル」 → スピーカー「ウェストミンスター」(改)

第2系統(サブシステム:テレビ及びイージーリスニング用)

CDトラポ「CEC・TL3 3.0」 → DAコンバーター「フェーズメーション「HD7A・192」 → 同プリアンプ → パワーアンプ「171シングル」or「300Bシングル」(モノ×2台) → スピーカー「3台」

3台の内訳は「AXIOM80」、「LE8T+デッカ」、「AXIOM150マークⅡ+スーパー3」となる。

今回の実験は第2系統の「LE8T」と「マークⅡ」に対して「171シングル」(下記画像の上段左)と「300Bシングル」(画像下段)との相性テストとなった。

   

試聴の結果、きれいに評価が分かれて「LE8T」にはパワー感のある「300Bシングル」、「マークⅡ」には渋い表現に終始する「171シングル」がピッタリだった。

と、ここで終わってしまうと何の山場もないお話になってしまうのがつらい(笑)。

そこで「とっておきの話」(?)を披露しよう。

実は上記の実験に特別参加として「PX25シングルアンプ」(画像上段右)を登場させてみた。しかも3種類の球を次から次に差し換えての実験である。

  

左から順に「PP5/400」(英国マツダ:最初期版)、「PX25ナス管」そして「PX25ドーム管」

この順番は「お値段」、「評判」、そして「製造時期」の順番でもある。

ところが、実際に音出しをしてみると意外にも逆の順番になってしまった。

評判の悪い「ドーム管」がトップで、期待の「PP5/400」ともなると、出てくる音に何とも表現のしようがない違和感が漂っていてどうもしっくりこない。

無残なり我が家の至宝「PP5/400」!(笑)

さっそく、この結果を古典管の泰山北斗「北国の真空管博士」にご注進すると、次のような回答が戻ってきた。

「ドーム管は年代が比較的新しいだけあって高音域が素直に伸びていてとてもいい球ですよ。PP5/400が冴えなかった原因ですが、それはインターステージトランスにあります。現在入っているのはUTCのA19ですよね。これは正直言ってPP5/400には役不足です。

もっとハイレベルのインターステージトランスを使ってやれば、本来の実力が発揮できます。こういう球がツボにはまったときの凄さといったらそれはもう何とも言えないですよ。

簡単に手に入る球ではないんですから、オークションに出そうなんて・・・。そのうち高性能のインターステージトランスがきっと見つかりますよ。とにかく古典管を単体で評価するのはご法度です。」

同博士によると、古典管の性能を存分に発揮させるには当時の資料(細かい注意書き)を十分に把握して忠実に実行することが肝要とのこと。

少しでも気に入らないとオークションに出そうなんて、すぐに短絡的な発想に走るのが自分の悪い癖だなあ。これまでどのくらい損をしたのかわからん(笑)。

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ブルックナーの交響曲第8番「リスボン・ライブ」版

2018年12月09日 | 音楽談義

 テレビチューナーのHDD録画容量が段々と減ってきてとうとう残り10時間あまりとなった。年末を控えてこれから好番組が目白押しだろうからさすがにヤバイ。

そこで過去の録画番組の中で消せるものはないものかと最初からチェックしてみた。

すると一番初めの番組は8年前にベルリンフィルが遠征して演奏したブラームスの交響曲1番だった。指揮者はバレンボイムで場所は「オックスフォード大学」(2010年7月24日放映)。

嫌いな指揮者だけどコンサート・マスター(以下「コンマス」)は日本人の樫本大進(ヴァイオリニスト)さんが務められていたので、これは消すわけにはいかないなあ(笑)。

          

これを手始めにこういう「消すわけにはいかない」番組の続出で、とうとう消去の矛先は「釣り番組」に向かってしまい、ようやくかなりの量を消去してスペースを獲得した。

それはさておき、話のついでに「コンマス」の件に移ろう。

音楽愛好家の端くれとしてコンマスの重要性はある程度承知しているが、そもそも「なぜヴァイオリニストがコンマスを務めるのか?」なんて初歩的なことがつい気になってしまう。


そしてたまたま図書館から借りてきた本にコンマスの役割が詳細に述べられていた。

「ようこそ!すばらしきオーケストラの世界へ」 

本書〔2010年6月発行)の109頁~139頁にかけて、当時の3人の「コンマス」の生の声が収録されている。

NHK交響楽団「篠崎史紀」氏、東京フィルハーモニー「荒井英治」氏、東京都交響楽団「矢部達哉」氏たち3名に対する16の設問への回答形式。

日本を代表するオーケストラの「コンマス」の本音が書かれてあって興味深く拝見した。

その設問だがたとえば、

「コンマスとは何者?」「コンマスの一番重要な仕事とは?」「コンマスにとって理想的な指揮者とは?」「理想のコンマス像とは?」「コンマスにとって理想的なオーケストラとは?」など。

それぞれに違った回答を面白く拝見したが、「オヤッ!」と思ったのが「荒井英治」氏が理想のオーケストラとして
「チェリビダッケ〔指揮者)+ミュンヘン・フィル」を挙げていたこと。

ウィーン・フィルやベルリン・フィルとかの超一流オーケストラなら分かるが、なぜ、ミュンヘン・フィルを?

実は思い当たる節があるのである。

チェリビダッケはフルトヴェングラー亡き後、ベルリンフィルの常任指揮者のポストをカラヤンと争って敗退した。〔楽団員の投票によるもの)。敗因の一つにスタジオ録音をことさら嫌悪し排除したことが上げられているが、いわば音楽にコマーシャリズムの導入を認めなかった頑固者。

後年「自分がベルリンフィルを継いでいたら、もっとドイツ的な響きを失わずに済んだであろう」と豪語した話は有名だが、ともかくミュンヘンで「配所の月」を眺めつつ徹底的に楽団員をしごき上げ、理想の響きを追求した。

つい「悪いオーケストラはない、悪い指揮者がいるだけだ。」という言葉を思い出す。

そして、その成果ともいえる「名演奏」が誕生した。

それはブルックナーの「交響曲第8番」のリスボンでのライブ演奏。世に言う「リスボン・ライブ」である。

チェリビダッケは録音を許さなかったし、ライブでもあるのでこの演奏は後世に残るはずがなかったのだが、何と海賊盤
が存在しているのだ。

誰かが当日、こっそり録音機器を持ち込んで録音したという曰くつきのCD盤〔2枚組)。正式に陽の目を見ない盤だが、知人によると過去にオークションで法外な価格〔1万円以上)で登場していたという。

念のためネットで「HMV」を確認してみたがやはり「正規盤」としては流通していない。

巷間、ブルックナーの交響曲のうち最高傑作は8番と9番〔未完成)とされており、この8番は100分ほどに及ぶ大作だが幾多の名指揮者の録音があるものの、この「リスボン・ライブ」を一度聴いておかないと話にならないそうなので、まあそれ相応の価格と言っていいかもしれない。

フッ、フッ、フ・・、思わず出てくる含み笑い。実はこの「リスボン・ライブ盤」を持っているのである。

   

手に入れた経緯? 海賊版なのでそれはヒ、ミ、ツ(笑)。

荒井さんの記事に触発されて久しぶりにこの「リスボン・ライブ盤」にじっくりと耳を傾けてみた。(音楽には刷り込み現象があるので最初に聴く演奏が大切だが自分の場合この演奏だったので助かった。)

やはり、旋律を楽しむのではなくてたっぷりと大きなスケールで豊かな響きを楽しむ音楽である。はじめからお終いまで「豊潤な美酒」という言葉がピッタリ。

取り分け3楽章と4楽章が圧巻でオーケストラの躍動感に痺れてしまった。

通常、チェリビダッケの指揮はテンポが遅すぎると敬遠される方が多い。

それはオーケストラの直接音とホールの残響音とを綿密に考慮して「響き」を重視した指揮をしているからで、良し悪しの問題ではなくて各人の好みの問題なのだが、その点、このリスボン・ライブはホールの響きとのマッチングもあってかテンポもそれほど遅すぎず、絶妙〔だと思う)なので人気がある所以だろう。

しかも、鮮明に録れているのでおそらく最高の位置で録ったものだと推測される。

とはいえ、チェリビダッケの意図した響きを我が家のオーディオシステムがきちんと再生しているかどうかとなると別問題。

オーケストラのトゥッティ〔総奏)ともなれば、どんなシステムだって五十歩百歩で、〔生演奏に)とても及ぶところではないが、少しでもうまく騙されたいものである。

「このリスボン・ライブを聴いて退屈したら、それはシステムがダメな証拠」と知人は断言するのだが、はたして我が家のシステムはどうかな~?(笑)。

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魅惑の「オーディオ実験」~敗者の救済~

2018年12月07日 | 魅惑の「オーディオ実験」シリーズ

前々回のブログに搭載したように意外な結末を迎えた「ウェストミンスター」(改)。

もはや「ミンスター」ではなくて「モンスター」と形容したくなるほど「好みの音」になってずっとハイな気分が続いている。

「こんなに面白い趣味がほかにあったら教えてくれ。」と言いたくなるほどだ(笑)。


ちなみに課題だったホルンのデッドニングは結局次のように鉛テープを3等分に張り付けてどうにか落ち着いた。

    

片チャンネルごとに鉛テープの張る量を違えて試験的に試聴したところ、鉛の量次第で左右の音が激変するのには本当に驚いた。明るく軽やかになって抜けが良くなるかと思えば、響きが乏しくなって重苦しい音になったりする。

画像の状態でようやく管楽器とヴァイオリンの音色の折り合いがつく接点を見つけた感じ。とにかくこのタイプのホーンはデリケートそのものだ。

何しろ1200ヘルツ以上(-12db/oct)という重要な倍音成分を受け持っている帯域だから当然至極ではある。


以上でオーディオ実験は一段落といきたいところだが、そうは問屋が卸すまじ~(笑)。

「一将功なって万骨枯る」のとおり、一人の勝者の陰には幾多の犠牲者が横たわっている。

先日のツィーター同士の乱闘で無念にも敗れ去った機器が3台あるので何とか救済してやらねば可哀そうだ(笑)。


          

とりわけ「デッカのリボン型」と「スーパー3」(ワーフェデール)を有効に活用しないとどうも枕を高くして寝られない。

そこで、対策を講じたのが次の画像。

     

左側が「グッドマンAXIOM150マークⅡ」(以下「マークⅡ」)の上に載せた「スーパー3」、そして右側が「LE8T」(JBL)の上に載せた「デッカ」。

具体的な救済方法を記録しておこう。まずは「デッカ」から。

1 「LE8T + デッカのリボン型ツィーター」システム

これまで隆盛を誇ってきた我が家のJBLの機器群だが「栄枯盛衰はこの世の倣い」のとおり、次から次に追放され辛うじて踏みとどまっているのがこの「LE8T」である。

実はこれだけはどうしても手放す気にならないのである。まずは音声信号に対する反応の速さ、加えて低音域から高音域までのバランスの良さなど小口径ならではのメリットが充満している。

イギリス系のユニットではどうしても得られないメリットがたしかにあり、まるで秋の澄み切った青空のように気分がスッキリ爽やかになれるところがいい。

ただ惜しむらくはJBLにしてはやや能率が低いこと(87db)、そして個人的には高音域の艶がもっと欲しい。

その隙間に乗じるように組み合わせてみたのが今回の「デッカ」だった。

ネットワークを利用して8000ヘルツ以下を「LE8T」に受け持たせ、それ以上はオイルコンデンサー(WE製ブラック型「2.2μF」)を使ってローカットして「デッカ」に分担させた


JBL(アメリカ)とデッカ(イギリス)の組み合わせなんて誰にも想像がつかないだろうが、これが実に良くて、オーディオ仲間からも称賛の一幕だった。

何よりもデッカが見事に息を吹き返したのがたとえようもなくうれしい(笑)。

次にいこう。

2 「
 マークⅡ + スーパー3」システム

グッドマン指定のエンクロージャーを使って口径30センチのユニットを次々に入れ替えて楽しんでいる。

たとえば「JBLのD123」、「グッドマンのトライアクショム」、「ワーフェデールのスーパー12」、そして「マークⅡ」などの4種類のユニット。

この中から「スーパー3」を生かそうと思ったら、どうしても「マークⅡ」と「スーパー12」(赤帯マグネット)に落ち着く。後者は2ペアのうち1ペアをウェストミンスターで堪能しているので自ずと「マークⅡ」に集約される。

これを単体のフルレンジとして聴くとどうしても最高音域が物寂しいのでまさに「スーパー3」の出番となる。


クロスオーバー4000ヘルツのネットワークで処理したところ、グッドバランスだった。もうこれで十分満腹(笑)。

最後に両方のシステムに対して真空管アンプの聴き比べを行ったところ「定評があって高額かつ希少な古典管」がもろくも敗退するという実に興味深い結果が得られた。

詳細は次回以降で~。 

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月日は百代の過客にして・・・

2018年12月05日 | 独り言

選外品を買ってきて家内がずっと育てていた「カトレヤ」(ラン科)。

     

満開を迎えたので、いつも殺風景なオーディオ機器の画像に花を添えてみた。


さて、「奥の細道」(芭蕉)の冒頭に「月日は百代の過客にして行きかう年もまた旅人なり」という大好きな言葉がある。

現役時代の話だが、退職したある先輩が「1日は長いけど、1年が経つのは早いぞ~」と述懐されていたのが妙に印象に残っているが、実際にその言葉を実感する12月がやってきた。

今年も早いもので残すところあと3週間あまり。

この1年を振り返ってみると、相変わらず「音楽&オーディオ」「読書」「ブログ」そして「運動ジム」に明け暮れた日々だった。

この中でも割いた時間が突出しているのが「音楽&オーディオ」で、この歳になっても時間を持て余すことがない趣味を持てたことはほんとうにありがたいことだった。


まあ、上には上がある世界なので欲を言うとキリがないが、これもしっかり支えてくれた仲間たちのおかげと心から感謝している。

そしてブログに費やした時間もけっして無視できない。

2006年10月に開始したので、今年でまる12年が経過した。けっこう長続きしている方だと思っている。

当初は1日あたりの訪問者数がせいぜい50名前後だったが、ずっと途切れることなく継続したせいか今では800名を越える状況になったが、近年は頭打ちの状況が続いており、極めてマイナーな趣味(オーディオ)だからもうこの辺が限界だろう。

一話あたり作成するのに2時間以上かかるが、その一方で、読んでいただくのはおそらくわずか5分程度とややバランスを欠いているのが悔しいが(笑)、ボケの進行防止のために役立つのであればと、よほどのことがない限り続けたいと思っている。

そして表題に関連してもう一言。

現在住んでいる団地は総数150戸あまり、往時の「伊藤忠不動産」が開発したもので、移り住んでから40年近くになる。

その間、居住者たちの移ろいと世の中の動きを肌身でもって実感してきた。

たとえば、豪勢な家を建てて移り住んできた中小企業を経営する社長さんたちが、ほぼ”確実に”といってもいいくらいに10年~15年周期で訪れる景気の波に翻弄されて家を売り払って去っていかれるケースをいくつも見てきた。

勤め人と違って経営者の場合は「羽振り」のいいときと悪いときが極端にかけ離れているのが特徴だ。

中には夜逃げ同然のこともあるし、あるいはご子息が経営する会社が倒産して売却資金を当てにされ「楽しく余生を送っている老夫婦」が泣く泣く家を手放すという悲惨な例もある。

一方で近年、軒並みに豪邸を建てたりして羽振りがいいのが「老人ケア施設」を運営したりそれに関連する法人の役員さんたち。

ベンツやBMWといった5000ccクラスの高級外車が広い駐車場にでんと鎮座しているのを見るとランクの違いを感じる。

高齢化社会を反映してこれからも「老人」の数が増えるのは間違いないし「老人関連産業」の隆盛はこれからもずっと続くことだろう。

もうちょっと若くて「カネ儲け」に意欲があればこの分野で一旗上げたいのはやまやまだが、そもそもそういう才覚は持ち合わせていないし
「身の程を知らねばいけない」と思っている今日この頃。

まあ、この上ない精神的な贅沢をさせてもらっていることだし、これでいいのかもねえ(笑)。

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魅惑の「オーディオ実験」~ホルンの登場~

2018年12月03日 | 魅惑の「オーディオ実験」シリーズ

前々回からの続きです。

懇意にさせていただいているメル友さん(東海地方)から「ツィーターの実験結果の搭載はいつですか?」との督促があったので予定を早めて1日早く登載してみた(笑)。

さて「黒子役」という言葉がありますよね。周知のとおり、その意味は「他の人を際立たせるために陰から支える役目
」。

オーディオにおいてその黒子役に該当する機器を思い浮かべるとしたら、それはまず「ネットワーク」に行き着くのではないでしょうか。なんといっても表舞台に登場することがまずない。

たとえば市販のスピーカーを改造もせずにそのまま愛用されている方は日頃から意識の片隅にも存在しないはず。なぜなら箱の中に内蔵されているのでまず目に触れることがないし、それにフルレンジ型ユニットだとまったく無縁の存在になるからだが、スピーカーの自作派あるいは改造派にとってはこのくらい重要な機器もない。

ときにはアンプやSPユニットを変える以上に音が激変するのでゆめゆめおろそかにできない代物で、オーディオの究極の面白さってネットワークにあるのかもしれないと思ったりするほど。

おっと「ネットワークって何?」という方がいるかもしれないが、どうか個々にググってみてくださいな(笑)。

今回のオーディオ実験はその大切なネットワークの聴き比べから始まった。

    

結線中なので見苦しい画像で恐縮だが、上部がクロスオーバー1200ヘルツのネットワーク(テクニクス)で下部がこれまで使ってきたクロスオーバー4000ヘルツのネットワーク(パイオニア)。両機器ともあまり上等な部類に属さないのが残念(笑)。

2ウェイ方式の場合、クロス1200ヘルツと4000ヘルツのどちらがいいかは周辺機器の関係もあるので一概に言えず、取り換えて実際に試聴してみるしかないが音が相当変わるのは間違いない。

ただ、もともとウェストミンスターのフロント・ショート・ホーンはクロス1000ヘルツ用で製作されているので、この場合1200ヘルツが向いていそうなことはおよそ想定できる。

試聴した結果、やはりクロス1200ヘルツの方がすっきり爽やかな印象でこちらのほうがより幅広いミュージックソースに対応できそうだ。

これでメデタシ、メデタシといけば万事丸く納まるのだがそうは問屋が卸すまじ~。

あまりにも「ありきたり」の結果に、ついオーディオの血が騒いでしまった(笑)。

      

ふと、JBLの175「小型蜂の巣ホーン」の代わりに、ホルンを使ってみてはどうかと思い立った。これは5年ほど前に青森県のHさんという老練のマニアさんから譲っていただき大切に倉庫に保管していたもので、ようやく出番が巡ってきたことになる。

学校教材で酷使され廃棄処分になった古い楽器を手に入れられ、オーディオ用に改造されたものである。楽器の延長がスピーカーだとすれば究極の理想的な形状のホーンといえるかもしれない。

肝心のドライバー本体は「175」と類似の諸元を持つテクニクスの「EAS-25HH22」があったのでホーン部分だけ入れ替え、画像でご覧のとおりゴムバンドでぎゅうぎゅうに締め付けた。

胸をワクワクさせながら結線を完了し、ウェストミンスターの上に載っけてみた。このホルンなら「075ツィーター」は不要だと思い最初から外した。次の画像のように見た目もスッキリ。

     

出てきた音を聴いてみると腰を抜かさんばかりに驚いた。こりゃ「いい音」をはるかに通り越して「魅力溢れる音」になっている!

高音域の煌めくような輝き、艶のある響きを何と表現したらいいのだろうか。とりわけ管楽器の表現力といったらもう言葉を失ってしまうほど。イヤ、けっして大げさではなく(笑)。

ただし、「好事魔多し」であまりにも音がストレート過ぎてちょっとヴァイオリンの音色がキツいかなあ・・・。しかも仲間によると「ホーン鳴きが若干ありますよ。」

やはりオーディオは手強い。すんなりいかずに、ひと工夫もふた工夫もいる。

そこで、まず細かい針金を丸めてボール状にしたものをホルンの出口のところに押し込んでみた。これはJBL175ホーンの先端のハチの巣部分と同じ理屈になる。

次に、ホーンを「デッドニング」するために「鉛テープ」を買ってきて、ホーン部分の外側に根気よく張り付けた。やり過ぎても響きが死ぬし、ほんとうに「さじ加減」が難しいがこればかりは実際に耳で判断するしかない。

以上の二つの対策で管楽器の魅力を損なわない範囲でようやくヴァイオリンのキツさが大幅に改善できた気がする(笑)。まずは一段落。

こうして今回はまったく当初に想定したものとは違った結末を迎えたが、こういう「オンリーワン」のオーディオって大好きである。

定評のある機器を並べ立てて「どうです、いい音でしょう。」もいいけれど、自分の性にはあまり合わないなあ~(笑)。

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