「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

健康コーナー~「長寿遺伝子を鍛える」~

2008年11月29日 | 健康コーナー

今回の話題は「健康の話」なので、日頃から元気がよくて興味のない方はどうか素通りを。

「医師は社会的な常識がかなり欠落している人が多い」「不摂生の人の分まで(健康維持に努力している人が医療費を)なぜ払う」などといった話を連発しているのが最近の麻生首相。

いずれも身近な健康にまつわる話だが、前者の場合看護師さんなど医師の身近にいる医療従事者などからは「ホントにそのとおり」なんて声もチラホラ聞こえてくるが差し障りがあるので深入りは禁物、後者の場合には不特定多数が対象なので誰はばかることなく「そうかもしれないなあ~」と一理あるような気もする。

受け売りだが
「健康は何らかの投資をしなければ維持できない。若さはもっと投資しなければ維持できない。若返りとなるとより大きな投資が必要となる。」といわれているので、ある程度の年齢になれば皆等しく健康維持に努力するというのがまあ常識だろう。

自分の場合に例をとると「食べ過ぎない」「適度な運動」を2本の柱にして日々心がけているつもりだが、「適度な運動」は何とか時間を確保しているものの「食べ過ぎない」については三度三度の食事ごとに「食欲に負けない強い意志」が常時試されるとあってホントに難しいものだと痛感している。

しかし、健康維持にとっては「食べ過ぎない」ことの方が「適度な運動」よりも遥かに比重が大きいことが次の本を読んでよく分かった。

「長寿遺伝子を鍛える」~カロリーリストリクション~ →  

リストリクションとはご存知のとおり”制限”という意味。刊行が2008年10月15日(新潮社)だからつい最近の本なので内容も最新の研究成果に裏打ちされているのは容易に想像がつく。

著者は慶應義塾大学医学部教授で「日本抗加齢医学会副理事長」の坪田一男氏。雑誌「アンチエイジング医学」編集長をはじめ「老けるな」(幻冬舎)など著書多数。

本書の構成はつぎのとおり

第 1章 氷河期を生き延びた遺伝子
第 2章 進化する長寿研究
第 3章 ”長寿遺伝子”の発見
第 4章 メタボに学べ
第 5章 カロリーリストリクション戦略
第 6章 長寿の鍵を握るミトコンドリア
第 7章 カロリスで老化を防ぐ
第 8章 老化は運命か
第 9章 長寿遺伝子のスイッチの入れ方
第10章 長寿を選択する

以上のとおり、かなり盛り沢山の内容なのにそれぞれが深く掘り下げてあって(と思うが)「健康で長生きしたい」という切実な願望の持ち主は一読しておいても損はあるまいと思う。

本書の趣旨の論拠は「カロリー制限」と「長生き」とが1本の赤い糸でしっかりと結ばれていて、それを科学的に証明したのが
長寿遺伝子「サーチュイン」の発見で老化や寿命にかかわる反応経路をコントロールしているこの遺伝子のスイッチが「カロリー制限」で「オン」に出来ることが証明されたという点。

「少食派は長生きできる」というのは実にためになる話で、この不景気の時代に食費を節約できて一石二鳥とニンマリする方もいると思うが、ここでいう「カロリー制限」とはあくまでもタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルといった栄養のバランスはしっかり保ちつつ、総摂取カロリーだけを通常の70%程度に減らすことで、さらに月に一度くらいのペースで24時間断食をするといいという。

しかし、なんといっても人生それも晩年に至っては
「最大の楽しみは食べること」なので「分かっちゃいるけど実行が難しい」といったところ。

だがご親切にも日本人にあった「カロリー制限」の実践編を次の9点に絞って提言してあるので要約して紹介しておこう。

1 低GI食品を選ぶ
GIとは「血糖値上昇指数」のことで、たとえば白米より玄米、うどんより蕎麦というように色が濃いもの、皮や繊維を多く含むもの、あまり精製されていないものが該当する。血糖値の急激な上昇を抑えることが主眼。因みに統計上、長寿者の大多数が血糖値が正常だという。

2 たくさんの色のものを食べる
「さまざまな栄養素をバランスよく食べる」ためにできるだけ沢山の色の食品を少しずつ食べる。自然と野菜の摂取量が増えて低GIな食事になっていく。

3 食事を楽しむ
カロリー制限は長期的には失敗に陥ることが多いので、「ガマン」はほどほどに「食事を楽しむ」ことが大切で食べ過ぎたと思えば運動量を増やして帳尻を合わせることも必要。

4 食欲を騙す(ティーズ・フードを利用する)
アーモンドやピーナッツなどのナッツ類、ブルーベリーやりんごなどの糖度の低いフルーツ類は適量なら空腹時に食べても血糖値が急激に上がることはない。これでとりあえず食欲を騙しておいてから食事をすると脂肪の蓄積や食べ過ぎを最小限に抑えられる。

5 ”空腹感”を鎮める 
”空腹感”という苦痛にどう対処するか。必要な栄養素の表をチェックしながら不足と思われるものを満たしていくといつの間にか食欲も収まるという。つまり身体が欲しているモノを摂っていれば”空腹感”もある程度は鎮まる。

6 お酒は薬になる程度に
日本人の約半数は遺伝的にアルコールを分解する力が弱い。お酒が百薬の長になるのはビールなら350ml、日本酒なら1合、ワインなら2~3杯まで。またお酒の合間にたっぷり水を飲む。

7 日常的な「動き」を増やす
運動をすると成長ホルモンHGHを分泌する遺伝子のスイッチがONとなり若さをキープしようと動き出す。免疫機能を司る遺伝子やガンを抑える遺伝子のスイッチもONになる。それでも運動がニガテとか時間が取れない人は日常じっとしている時間を減らしてなるべく体を動かす努力をする。

8 CRミメティックス(擬似的なカロリー制限)
カロリー制限をせずに同じ効果を得る方法があるという。たとえばポリフェノーリの一種「レスベラトロール」マイタケやタラコに多く含まれているナイアシン、糖尿病の治療薬であるメトフォルミンなどで現在でも開発競争が続いている。


9 アンチ・エイジングドックのススメ
カロリー制限や運動も正解や決まりはなくそれぞれの人に合ったやり方がある。自分の体の弱点をいち早く見つけ出してケアすることが必要。これまでの人間ドックの「病気を見つける」という目的に「加齢」という要素をプラスした”アンチエイジング・ドック”の検診を行うクリニックが増えている。

以上のとおり、”健康おたく”の方にとってはさほど新しいことでもないと思われるかもしれないが、今のところ適度な運動も含めてこれらが
「健康で長生きするためのベスト・アプローチ」といっていいと思う。

ただし、実行するかしないかは本人次第だし、そんなにまでして長生きはしたくないという人がいても当然。

自分は根が単純なので早速信じ込んで24時間断食(28日)をやってみたが、いざ覚悟を決めると意外と簡単だった。しかし、92歳になる母が心配して「水の替りにお酒でも呑んだら」としきりに言うのには参ってしまった。
 


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オーディオ談義~オーディオ訪問記~

2008年11月27日 | オーディオ談義

「善は急げ」といわんばかりに前回のブログ「大切なオーディオ情報網」に記載していた大分市内のN松さんのお宅に早速訪問してみた。24日月曜日(休日)のこと。

老舗の建築塗装会社を経営されていて、市内の中心部からもっと南よりの閑静な住宅地に居住されており、もちろん前日に電話で了解をもらったのだが、そのときにパソコンの画面を開いて住居地付近の詳細な地図を開いて道順を確かめていたので、自宅発午前8時20分のあいにくの小雨の中だったが迷うことなく50分ほどで行き着いた。

ご挨拶もそこそこにオーディオ・ルームに案内してもらった。

                          
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オッと驚くほどの威容が展開!部屋の広さは我が家と同じくらいだがまず欧風の洒落た応接セットなど調度品の存在感でもって全体の雰囲気がまるで違う。一言でいえばゴージャスそのもの。こういう部屋で音楽を聴かされると何だか音そのものまで豊潤に聴こえてきそうな気がしてくる。

それでは写真でシステムの紹介を。

 システムの全景

2 スピーカー → JBL4345、これ以外にJBLのL-300がある

 機器類の全容 → 上段部がCDトランスポート「フィリップスディファレンス500」
              DAコンバーター「ソール・ノート」

 上段 → マッキントッシュのプリアンプ C-42(左)   C-40(右)

  下段 → マッキントッシュのパワーアンプ MC-1000(モノ×2台)

 クレルのパワーアンプ(A級 80ワット) → L-300用

以上のような装置によりジャズ一辺倒で鑑賞されている。

圧巻は
のパワーアンプのMC-1000(出力1000ワット)。

簡単にどこの家にも転がっているようなアンプではない。そっとお値段を伺ってみると1台が110万円という。これが2台だからパワーアンプだけでナンと220万円。

しかし、我が家の真空管アンプの出力8ワットなんかに比べて「1000ワットものパワーが必要かなあ~」という気もするが、まあスピーカーの能率次第で左右される話だし好みの音質になればそれが何よりといったところ。

のクレルのA級アンプは真空管に近い音がすると昔から定評のあるもので、80ワットのパワーにも裏打ちされており正直言って喉から手が出るほど欲しいアンプ。製造中止で現在ではもはや手に入らないがこれで我が家の「アキシオム80」を鳴らすとどんな音がするのだろう。

N松さんによるとこの中で一番重たいアンプでこれを動かすのは並大抵のことではないという。思わずこちらの意図を見透かされて機先を制された感じ。

さて、試聴に移ってN松さん選択によるジャズを2~3曲聴かせてもらった。見た目の華々しさとは裏腹にさりげない音というのが第一印象。しかし、ここぞというときのパワー感はもちろんで力感に不足はない。

次には自分が持参したヒラリー・ハーンのヴァイオリンによるバッハの「パルティータ」を聴かせてもらった。N松さんによるとこの部屋でヴァイオリン・ソロが鳴るのは初めてとのことで、お互いに興味津々。

比較的渋めのヴァイオリンが楚々と鳴る印象でクラシックでも結構いけると思ったが、難をいえば音質に少し曇り気味の傾向があって1枚ベールがかぶった印象がする。雰囲気自体はいいのでこれは好みの問題かもしれない、こういう音でしか聴けないジャズもあるのだろう。

自分の耳に客観的な音質の判定基準がないのでどうしても我が家の音との比較になってしまうが、
「音の分厚さ」では及ばないが「音の鮮度」にかけては負けていないといったところ。これらが両立すればいうことはないが、どちらを択るかと詰め寄られれば自分は「音の鮮度」の方をとる。

N松さんは「音の分厚さ」の方を選択されたということで、この辺に好みの違いが如実に感じられたがマッキンのプリアンプをなぜか外してみたい誘惑にかられる、そうすると「音の鮮度」がもっと出てくると思うがただしこれは自分だけの独り言。

もっとも、いろいろ言ってみても結局は「原音(生の演奏)にどれだけ近いか」というミューズの女神の最終判定に委ねられるのは間違いないところ。

それから最後に感じたのが、これだけ始めから出来上がったシステムの場合、あとで”いじる楽しみ”がないのがやや淋しいところ。たとえばマッキンのアンプMC-1000なんかおそらく完璧な製品だろうが、これが真空管アンプになると、コンデンサーや真空管、電源を替えたりで音色の変化を確認しながら自分好みに仕立て上げられる楽しみがある。

とにかく各人各様の
「オーディオ装置の力点の置きどころ」について大いに勉強になった今回の訪問だった。


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釣り紀行♯38~久しぶりの大漁と「痛恨のバラシ」~

2008年11月22日 | 釣り紀行

と   き     2008年11月21日(金)、曇り、海上やや風強し

と こ ろ     S市O島

釣り時間     8時50分~14時30分

潮         小潮(満潮13時30分)

釣   果     クロ39匹(手の平~足の裏サイズ)、アジ16匹(20cm前後)

                  

最近、グッと冷え込んできている毎日。12月中旬並みの気温だそうで今年は例年に比べて寒が早いようだ。こう冷え込むと”チヌ(黒鯛)がそろそろお出ましか”とつい誘われて前回と同じ釣り場のO島へとクルマを向けた。11月5日以来約2週間ぶりの釣行となる。

最近、”オーディオ漬け”なので久しぶりに海の新鮮な空気を吸い自然に親しんで趣味のバランスをとるのも悪くはないといったところ。

出発時間(6時35分)、フェリー乗船時刻(8時15分)、釣り開始時刻もほぼ前回と同じ。ただし、今回はアジを目当てにモイカが湧いてくる可能性があるのでアジの生かしバケツ、空気ポンプなどを準備しているところが違っている。

さて、いつものお目当ての釣り場の防波堤に飛び乗った途端に向かい風がビュンビュン吹き付けて猛烈に寒い。しまった、本格的な防寒着を準備してくればよかったと後悔したが後の祭り。とりあえず喉もとまでジッパーを上げて風が潜り込まないようにした。

よりによってこんなに寒い中、震えながら釣りをするなんて自分もいい歳をして物好きだなあと苦笑しながらの釣り開始。

実を言うと今回は潮も小潮だし、チヌが1匹だけでも釣れれば十分と始めから気乗り薄で数のほうはあまり期待しなかったのだが結果はいい方に大ハズレ。久しぶりの大漁となった。この時期にクロ39匹というのはありがたいし、アジも丸々と太っていて型が良かった。

本日の第一の功労者は何といってもウキ。通常、釣果は「一に場所、二にエサ」に左右されるといわれているが自分に言わせると「一に場所、二にウキ」ではないかと思うくらいウキは大切。

魚は少しでもウキの抵抗を感じると咥えていたエサを目にもとまらない速さで離すので微妙な調整は欠かせない。釣り師の腕の見せ所はウキの選択とオモリの調整と言っても過言ではないと思う。

そこで、肝心のウキの選択だが昨年から使用しているのが釣研の
「ど遠投」というウキ。これはこれまで使ってきた中で掛け値なしに一番ピッタリとくるウキで、感度がいいし、遠くまで飛ぶし、それに仕掛けがほとんどもつれない。釣り友達で親友のA光君から教えてもらったウキだがやはり「クチコミ」は間違いない。

さてマキエを5分ほどして、一投目からウキ下3mの仕掛けにクロがかかり、二投目もクロ。こういうことは非常に珍しく、今日はクロの寄付きがいいと確信した。しかし、もうちょっと型が大き目が欲しいのだがY半島なんかではからっきし釣れないのだからあまり贅沢はいえないところ。

さて、潮の時合いとして「上げ三分、下げ七分」が釣れどきなのはこれまでの経験から間違いないが丁度時刻にして11時ぐらいだろうか、間断なくクロとアジが釣れている最中だったがウキ下2m程の仕掛けにガツンとかなりの手ごたえがあった。

大きめのクロだと勇んで竿を上げリールを巻いて浮かせたところこれが何とチヌ。しめた、チラっと見えたところ1.3kgクラスだ、逃がすものかと猛烈にチヌとの引っ張りあいを開始。途端に何と無情にも道糸それもウキの上の方からバチっと切れてしまった。痛恨のバラシ。どうしてと、しばしぼうぜん。高価なウキごともっていかれたのもショック。

釣り針に直結しているハリスの点検は常にこまめにしているが、道糸は通常滅多に切れることがないのでよほどのことがない限り点検しない。釣り終了の都度、竿1本分ほどの長さを切り捨てるくらいなので切れたのがどうも不思議。

某メーカー製の特価品を試しに初めて使ったのだがどうやらこれがまずかったらしい。使い慣れた「東レ」以外に浮気をするとこういうことになる。帰宅したらこのメーカー製の残りの道糸をすべて処分しようと決心。

オーディオには大金をつぎ込むくせに釣り道具にケチるものだから罰(ばち)が当たったのだろう。よし、これからは釣り道具にもバンバンお金を使うぞと決意を新たに(笑)。

しかし、よく考えてみるとオーディオへのお金は少しも惜しくないと思うが釣りには節約根性になるのは一体どうした訳(わけ)だろうか?

とにかく、それからは「あ~あ」と四六時中ため息をつきながらの釣りとなってしまった。やっぱり、逃がした魚は大きいものだし、それもチヌというのが非常にこたえた。今夜はおそらく就寝中歯軋りをすることだろう。

釣りの記憶というのは不思議なもので「あの時、あの場所で」と逃がした魚のことをいつまでも覚えている。野球選手がホームランよりも打てなかった球の方をいつまでも悔やむようなものかもしれない。

ただし、クロは相変わらず好調で満潮時の13時30分前後をはさんで1時間ほど食いが悪くなったが、その時間帯を外れるとまた食いが立ってきた。小潮といってもいろいろあるようで、グラフ図形で見ると昼間は干満の落差が比較的大きい潮だったのが良かったみたい。

マキエがなくなったのが14時30分、帰りの15時のフェリーに丁度間に合ったが帰りの道中でも「うれしさ半分、悔しさ半分」といったところ。

結局、道糸の選択が今回の忘れられない教訓となってしまった。

 


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オーディオ談義~クラシック愛好家のご来訪~

2008年11月17日 | オーディオ談義

以前のブログ「不要になったオーディオ機器の行く末」の中で、図体が大きすぎて置き場所に困ると槍玉に挙げていたスピーカー(SP)のタンノイ「インパルス15」の引き取り手がようやく見つかった。

もうご用済みといってもいい存在のSPだが手放すのも何となく寂しい気がして中途半端な気持ちのまま小さな簡易倉庫に放置して10年以上過ぎていたのだが、ほかのオーディオ機器も増えてきて段々手狭になってきたので、まだ十分音も出るし誰か使ってくれる人がいないかなあと思っていたところ、高校の同窓生で福岡在住のS藤君が「使ってあげてもいいよ」と親切に申し出てくれたもの。

本宅とは別に”留守宅”を持っているのでそこに置いて鳴らしてみようというわけで、これはたいへんありがたい話。

11月15日土曜日の午後、福岡から高速道経由でこれまた高校同窓のO部君と一緒に引き取りにやってきてくれた。両君とは今年の4月に拙宅に試聴にきてくれたので約7ヶ月ぶりの再会。

日頃、自分のブログを見てくれているそうで
「”アキシオム80”というSPは何ものぞ?」という好奇心と同伴でやって来たのはいうまでもない。

         「アキシオム(AXIOM)80」 →   


両君とも根っからのクラシックファン。まずO部君が持参した中から取り出したCD盤がブレンデルが弾くモーツァルトのピアノ協奏曲12番と17番のカップリング。

モーツァルトのピアノ協奏曲は20番以降(27番が最後)が有名だが10番台が好みの人はなかなかいない。彼はアンプのキット販売で有名なサンバレーのホームページ「ザ・キット屋 店主のひとり言」がお気に入りで、その記事を見てこの盤を発掘したそうで、何度聴いても聞き飽きることがないとのこと。

まず「ワディアの270CDトランスポート」(以下「270」)で聴いてみたが、17番2楽章が鳴り出した途端に秋の木漏れ陽が差し込む部屋の中が一瞬のうちに「静謐感」に包まれた。最近ジャズを聴く機会が多かったので音質(オーディオ)に傾いていた振り子が一気に音楽に戻った感じがして思わず居住(いず)まいを正した。

こういう曲を聴くときは浮ついた気持ちではまず鑑賞できない、「自己の内面と静かに向き合う心の落ち着き、ゆとり」が必要だと思うが日頃重責を担っているO部君も土曜日の夜遅くをこういう音楽の鑑賞タイムに当てているとのことで何だか分かるような気がする。

それにしても、いつもは生真面目すぎてややかた苦しさを覚えるブレンデルだが、この曲目ではバッチリとはまっていて絶妙の間の取り方といい、これはたしかにいい演奏だなあとつくづく思った。ブレンデルを見直したが、フィリップス・レーベルなので録音も抜群。

以後、同じモーツァルトの交響曲36番リンツ(パイヤール指揮イギリス室内管弦楽団)を聴いた後、今度はS藤君が持ってきた佐藤しのぶさんの「ブラームスの子守唄」、レオンスカヤの抒情味たっぷりなショパン「ピアノ協奏曲1番」を試聴。

一区切りついた後、今度は自分の方からモーツァルトのピアノ協奏曲13番2楽章(ミケランジェリ演奏)を試験台にしてiPodによる「ワディア170iトランスポート」(以下「170」)とCDによる「270」との聴き比べを提案。

その結果、まずO部君は「170」で聴くと頭が痛くなるとのことでまったくの否定的な意見。S藤君も同様の意見で軍配は圧倒的に「270」へ。前回の「大分3人組」よりももっと激しい拒絶反応だったのには驚いた。

もっとも、O部君はレコード愛好家で日頃EMTのプレーヤーでアナログの音に親しんでいるので格別の違和感を覚えたのに相違ない。

しかし、何もデジタルの応援をするわけではないがテレビ画像を例にとると昨今の地上デジタルによる鮮明な画像を見慣れるとこれまでのアナログの画像を見る気がしなくなるのは全員同じだと思う。

情報量の多い画像にしてこういう有様だから、音質においても言うに及ばず(アナログよりも)デジタルがいいに決まっていると問題提起してみたところ聴覚は視覚と違って空気の振動を身体全体で受け止めるから事情が違うという論議になった。やはり聴覚の世界は視覚と違って奥が深そうだ。

さて、音楽鑑賞が一区切りついたあとは「アキシオム80」用のアンプの真空管をWE300Bオールドからゴールデン・ドラゴンの「4-300BC]に替えたりしてオーディオ遊びをやって楽しんだ。

面白いものでヴァイオリンは「WE300B」が好評だがピアノは「4-300BC]がよかったりして一概にどちらがいいとか言えないところがオーディオの難しいところ。

3時間半ほど試聴しただろうか、時間があっという間に過ぎたが別府では雨もポツリポツリと落ちはじめこれから福岡に戻ってSPの設置作業を控えているS藤君のことも考えて16時を目安に帰り支度をということになった。

とにかく久しぶりにクラシック音楽愛好家を迎えて楽しんだ1日となった。

さて、以上を書き終えたところ、S藤君とO部君から相次いでメールが飛び込んできた。

S藤君からは「無事到着、至福のひと時をすごさせてもらった」(15日19:54分)

O部君からのものは概要次のとおり。(16日日曜日14:51分)

「アキシオム80」に興味津々だったので試聴できて感激。感想としては「弦は正に”生”の音だった」が「ピアノの音にはやや高域不足を感じた」とのこと。

ウーン、実をいうと自分もやや高域不足を感じていたので日曜日の早朝(朝の4時!)、目が覚めるや否や”ハンダごて”を持ち出して高域を受け持つJBL075用のコンデンンサー(スプラグ:ビタミンQ)を0.1μFから0.22μFに取り替えて高域の拡大を図ったところだった。


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オーディオ談義~スピーカー「アキシオム80」のひとり舞台!

2008年11月14日 | オーディオ談義

秋の時季になると恒例のようにオーディオ愛好家同士の交流が激しくなる。

暑くもないし、寒くもないし音楽鑑賞には最適の時期なので、必然的にオーディオ装置に向かい合う時間が増えるわけだが、そうすると何かと音質に不満が出てきて装置のどこか一部を入れ替えたりするのが通常のパターン。

そこで、音が随分良くなったと自己満足の世界に浸り、他の愛好家にも是非聴いてもらって褒めてもらいたい、自慢したいという欲が出て来るというわけで、間違いなく自分もそういう類(たぐい)の一人(笑)。

「我が家のオーディオ装置が随分と様変わりしたので聴きに来ませんか」とお誘いをしたところ早速オーディオ愛好家たちが我が家にやって来てくれた。

11月13日(木)の午後のことで、メンバーは大分市にお住まいのO石さん、M山さん、A田さんの3名。

いずれもオーディオには随分と年季の入った方々ばかりでそれぞれ一家言の持ち主。

O石さんは現役の頃、百貨店でオーディオ製品の取り扱い責任者として活躍され、売り手と使い手の両面から酸いも甘いも噛みつくした方で現在JBLの「パラゴン」を愛用されているが、マニア垂涎の的の60cmウーファーのハートレーも所有されている。

M山さんは自宅でタンノイ「オートグラフ」と「アルテック」のSPを使い分けされている若手だが自分のポリシーのもと簡単に妥協しないシビアな方、それにA田さんは50年以上もジャズに熱中されてきて限りなく場数を踏んで非常に耳の肥えた人。

いつも我が家にお見えになるときは3人トリオの体制で今回の訪問はたしか4回目ぐらい。

前回のときは、中域にJBL375を使っていたので「アキシオム80」に替えてからは初めてのご訪問。

ただし、今回わざわざ来ていただいた本当の狙いは「ワディア270CDトランスポート」(以下「270」)とiPod用の「170iトランスポート」(以下「170」)の音質を比較してもらうこと。

我が家のオーディオ装置にいち早くiPodを取り入れたのでその先進性をひけらかしたいという邪念がないといえばウソになるが、もちろんそれに見合った「170」の音質が背景にあるのはいうまでもない。

ところが、結論からいえばこちらの当初の思惑がものの見事に外れてしまった。

3名ともにジャズ系なので求められるままに、まず「iPod」と「170」のコンビで次々にジャズの名曲を聴いてもらったが、みなさんどうも
”浮かぬ表情”。


キャノンボール・アダレーの「枯葉」を最後に、今度は同曲をCDと「270」のコンビで聴いてもらった。いよいよ「170」と「270」の直接対決というわけだが、これが試聴後一斉に”「270」の方が断然いい”という大合唱。

ウーン、これには正直言って参った。概要、次のような意見だった。

「270」の方が音楽表現として豊かでリアルだ。

レコードからCDに移行したときに感じた落差と同じものをCDからiPodへの移行に感じる。

「170」は音切れが早すぎて響きが少なく、(歌手の)口の中まで聴かせてくれる様な湿り気がない。いかにもデジタルくさい。

「そうかなあ~」と少々納得しかねるが、3人から断定的かつ異口同音にやられると3対1の多勢に無勢、自信喪失気味になってしまった。

以後の試聴はすべてCDと「270」のコンビで再生するのみ。すると今度は一転して絶賛の嵐へ!

サラ・ヴォーン(女声ボーカル)の「センド・イン・ザ・クラウンズ」は彼女の歌声の魅力が最大限に発揮された曲目だと思うが、まずO石さんから”「アキシオム80」はボーカルが素晴らしいですねえ”と感嘆の声が上がった。

 サラ・ヴォーン「センド・イン・ザ・クラウンズ」 →  

次いでM山さんが持ってきたカラヤン指揮ムター演奏のコンビによるブラームスの「ヴァイオリン協奏曲」でヴァイオリンの音色のあまりの艶やかさに全員息を呑んで感銘を受けられたご様子。

さすがに「アキシオム80」、その独自のクリティカルな構造によって「音の抜け」「リアルさ」「反応の速さ」など
「コーン・スピーカーの最高傑作」といわれただけのことはある。

結局、結果的には「アキシオム80のひとり舞台」となった感のある今回の試聴だった。


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釣り紀行♯37~想い出の釣り場~

2008年11月10日 | 釣り紀行

釣り紀行♯37~想い出の釣り場~

と     き   2008年11月5日(水)  快晴  海上やや風あり

と  こ  ろ   S市O島

釣 り 時間   8時35分~13時

潮         小潮(満潮14時前後)

釣     果   クロ15匹(手の平クラス~)、アジ10cm~20cm30匹前後

                          

最近、Y半島での釣果が思わしくないので久しぶりにS市のO島に渡ってみた。離島といってもフェリーであっという間に着くのでたいへん便利だが、料金が日本一高いといわれている。片道が1600円というのはさほどでもないが、乗船時間がわずか5分間というのがその理由。

本土との距離が短いため橋を架ける話が昔から絶え間なく起っては消えているが、これは地元住民の間で話がなかなかまとまらないため。環境保護派と経済促進派との対立は全国いたるところでよく見受けられるパターン。

橋が架かると便利は良くなるが、この島は絶好の釣り場が点在していて大勢の釣り人がクルマでやってきそうで”場荒れ”するのは確実、そういう意味では一長一短あって自分としては複雑な気持ち。北九州、熊本、宮崎など他県から泊り込みでやってくる釣り人が多いのでも有名。

このO島には40代の頃に頻繁に通ったがその頃は節約のため料金が安い(片道600円)が時間の方は20分以上もかかる小さな乗り合いの舟で渡っていた。

釣るポイントは1箇所にしぼりこんでおり、A地区の防波堤の角になって突き出た部分がそうで、地形のせいで潮流が複雑な流れをするためよどみが出来、そのポイントにマキエをして魚を集めるのがコツ。一見するととても釣れそうにない場所で自分以外の釣り人はまず見受けない。秘密のポイントである。

このポイントで約20年ほど前にチヌ(黒鯛)を半日で13匹(平均40cm前後)釣ったことがあり、今のところ生涯のレコードとして想い出深い場所である。今でも当日のことは忘れていない。振り返ってみよう。

期日は3月21日(春分の日)で、丁度チヌの乗っ込み(産卵)の時期にあたり1年のうちで最も荒食いをする季節。数日間ほどは、そのときの”竿のしなり具合”の感触が掌(てのひら)をはじめ身体全体に生々しく刻み込まれていて生涯最高の好釣果にボーっと浮かれていたら直後の定例の人事異動内示でいきなり一番イヤな部署に発令されてしまい、落差の大きい二つの対照的な思い出が見事に折り重なっている。

さて前置きが長くなってしまった。当日は朝6時50分に出発。「大分国体」の開催時期に合わせてこのほど完成したS市までの高速道を一気に突っ走った。時間にして35分。一般道であればどう見積もっても最短で1時間半はかかるところ。料金1800円を早朝割引で半額の900円というのは実にありがたい。

S市内の馴染みのE釣具店に立ち寄ると、店主が「やあ、珍しい、元気にしていましたか」と懐かしそうに話しかけてきた。「お久しぶりです、おじさんも元気そうですね、なかなかこちらまで足を伸ばせないのでツイご無沙汰してました」。

マキエを調達して港に到着したのが8時5分。8時15分発のフェリーにピタリと間に合った。いつもの釣り場に到着したのが10分後で釣り人は皆目見当たらない。足場も良く釣るポイントの間際までクルマを寄せられるので非常に楽。

「確実な釣果が見込める時期になれば釣り好きの友人と来るには持ってこいの場所だが・・・」などと考えながら竿出しの準備。中途半端な離島に過ぎないが、それでも確実に都会の喧騒から離れて解放気分を味わえるのが「島」というものが持つ大きな魅力。

さて、マキエの第一投からエサ取りが湧き出てきた。なかなか活性度が高いと思いながら10分間ほどマキエに専念。通常、チヌが出てくるのはマキエをしてしばらく経ち仕掛けの投入回数が少ないときであまり警戒心をもたれないときが多い。

しばし、神経を張り詰めていたが今回は無理だった。もう少し季節が寒くなってエサ取りの数が激減し海底までマキエが届くようになったときが本当の狙い目。

そうこうするうちにウキ下3mの仕掛けのウキが派手に沈み込んだ。大物は概ねジワッとウキを押さえ込むようにゆっくり沈んでいくので、おそらく小魚だと見当がついたが案の定、小アジだった。

それからは小アジから中アジがまんべんなくかかりだし、時折クロが混じるようになった。しかしサイズはせいぜい手の平よりもちょっと大きめのクラス。それでも最近のY半島よりはましだった。

魚には結構学習能力があって、同じ仕掛けで繰り返していると騙されないようになってくるので、自分の場合常にウキ下3m前後とウキ下60cm前後の二つの竿を用意して適当に切り換えているが、そのうちウキ下60cmの仕掛けにボラがかかった。

時間をかけて十分走らせ弱るのをまって手前に寄せたが最後に暴れて針を外されてしまった。こういうことが連続2回も。残念!もっとも、カミさんによると料理が面倒なので逃げられた方が良かったとのこと。

エサ取りが多かったためマキエが尽きたのが13時。約4時間半の釣りだったが結構楽しんだ。もっと寒くなると確実に楽しめる釣り場で往年の釣果は望めそうもないが選択肢が増えたのはありがたい。

14時のフェリーで戻って港近くの「活き魚店」を覗いたところ「モイカ」が1匹だけ残っていたので購入したが、自分が釣ったサイズ程度のクロが1匹500円もしていたのには驚いた。「釣り」に「経済感覚」を持ち込むのは好ましくないが、結局本日の収支はトントンといったところ。


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オーディオ談義~「電源対策あれこれ」~

2008年11月06日 | オーディオ談義

現在、自分のオーディオシステムの核となっているのはワディアのDAコンバーター「27ixVer3.0」(以下「27」)。

「DAコンバーターって何?」と訊かれる方がいるかもしれない。文字どおりデジタル(Digital)信号をアナログ(Analogue)信号へ変換(コンバート)する機器である。

通常ではCDプレーヤーの一体型を使っている方が多いと思うが、その場合はトランスポートの部分とDAコンバーターとが一緒に内蔵されていて背面の入力端子や出力端子で分離できるものが多い。

とにかく「CDトランスポート」を使うにしろ、「iPod→170iトランスポート」を使うにしろ、そこから出されるデジタル信号は全て必ず「DAコンバーター」を経由してアナログ信号へと変換されているので、ことデジタルで音楽を聴く場合にその性能次第で音質が微妙に変化するので結構無視できないところ。

ただし残念なことに、自分の「27」は電源スイッチが付いていない。ということは常に電源「オン」の状態にしておけということで、この機器を購入して10年以上(途中ヴァージョンアップあり)になるが毎日、毎日24時間ずっと電源を入れっぱなしである。

この「省エネの時代」に何ということを。電気代もバカにはならないぞ!

なぜかと言えば、メーカーに言わせると電源を落とすと内部が冷え切ってしまって、オンにして再び温まるのに時間がかかり音質に悪影響を及ぼすというのが一番の理由。また、電源のオン・オフの繰り返しに伴い”突入電流”による精密素材へのダメージ、さらにはいろんな部品が冷えたり温まったりすると劣化が早くなるという懸念もあるところ。

とにかく、モノが豊富で消費を厭わないまことにアメリカらしい生産品だが、これまで10年以上使ってみたが故障は1回きり。電源トランスが2年ほど前にイカレタくらいでそれ以外の部品の修理は一切ない。

ところがつい先日、この「27」に電源を供給しているCSEという会社の電源アイソレーション「FP-500]が電源スイッチのオンが不可能となりあえなくダウン。そこで試しに普通の家庭用電源に「27」を接続したところ「音の鮮度」がガラリと一変。とにかくメチャクチャに悪くなってしまった。

「電源→オーディオ機器→音質」という流れの中で今更ながらオーディオ機器へ電気を供給する大元の「電源対策」の重要性に改めて刮目(かつもく)。

これまでオーディオ談義を「73回」に亘って記載してきたが振り返ってみると一度も「電源対策」に触れてこなかったのは少なくともオーディオ愛好家として迂闊の謗りを免れない。

下手にオーディオ機器の入れ替えをするよりも、家庭用電気の容量を変更する、たとえば60アンペアを大幅にアップして電力会社に近くの電信柱のトランスを変えさせるほうがはるかに音質が良くなるというのはオーディオ仲間から聞いた実話。

さて、自分の場合現在の電源対策は次のとおりで、それぞれの機器の接続を3つの別々の系統に分けている。

 低域用アンプ → 200V電源を引き込み「オヤイデ」の降圧トランスで100Vへ変換して供給

 中・高域用アンプ → 電源アイソレーションCSE「F-400」から供給

 デジタル機器の「DAコンバーター」「CDトランスポート」「170iトランスポート」については、これまで電源アイソレーション「FP-500」から供給。

考え方としては、1の低域については一番エネルギーを必要とする部分なので200V電源を利用して他のシステムから完全に独立させ独自に電源を供給する。

はエネルギーをあまり必要としない代わりに澄み切ったデリケートな音質の再現が必要なので、家庭用電源をもとにクリーンな電源を創造する「アイソレーション」機器を使用する。

と同様だがデジタル機器はひときわデリケートな微小電流を扱うのでよりも上級機種のクリーン電源を使用する。

以上、「電気」の勉強を専門的にしたわけでもないので理屈はサッパリ分からないが接続箇所によって音質が如実に変わってくるので現象面のみで判断して勝手に選択しているという極めて個人的な”独りよがり”の世界ではある。

とにかく「FP-500」が故障したのでこれを修繕するか、新規に買い求めるかが思案のしどころだったが、思い切って買い替えることにした。

新たに購入したのが、CSEの「TX-200」というこじんまりとした電源機器。2005年に「オーディオ銘器賞」をもらった製品だそうで、自分の場合電源を入れっぱなしにするのであまり電力を喰わない製品をということで取り寄せた。

もちろん、「ヒュ-ズ」はありきたりのガラス管ヒューズ(3A)が使ってあったので早速「速断ヒューズ」(5A)に交換。それにスイッチや端子類のある前面と背面のパネルを除いて側面は鉄を使っていた。せめて木かアルミを使って欲しかったのに残念!まあ、値段が値段だからしようがないか。

来てから1週間ほど経ち今のところ「27」と「170iトランスポート」を接続しているが快調のようで音質的には文句なし。

                       

                TX-200                  F-400


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釣り紀行♯35・36~今年はちょっとおかしい~

2008年11月01日 | 釣り紀行

釣り紀行♯35~相変わらず多いエサ取り~

と   き     2008年10月9日(木)快晴、海上無風

と こ ろ     Y半島T防波堤~F波止

釣り時間     11時~16時30分

潮         若潮(干潮9時前後)

釣   果     クロ28匹(手の平クラス)、小あじ20匹前後、カワハギ1匹

                         

前回の釣行では海水温がぐっと冷え込んで魚の食いがよくなかったが、1週間後の9日では夏日に戻ったかのような暖かさ。魚の食いが戻ったかに見えたが、何しろエサ盗りの小魚の数が半端ではなかった。

マキエを撒くごとに水面上をバシャバシャと音を立てて群れをなして泳ぎ回る。これではとても本命のクロに届く余裕はない。

それでも手前にマキエを打ってエサ盗りを寄せ付け、その間に出来るだけ遠くに仕掛けを投げて同時にマキエを飛ばしてエサを同調させる、結局その繰り返しだったがいつもの釣り方に比べて”かったるい”ことこの上ない。

エサ盗りがこんなにすさまじいほど増えた原因はもちろん海水温の急上昇が原因だがさらに自分がこれまで週1回ほどのペースで大量のマキエをばら撒いたことで居ついてしまったことも明白。

そろそろ場所替えを視野に入れたほうが良さそうで、とにかくこんなにエサ盗りが多いとまるで釣りにならない。

小物ばかりを手にしてスゴスゴと退散した一日だった。


釣り紀行♯36~今年はちょっとおかしい~

と     き    2008年10月30日(木)

と  こ  ろ    Y半島K地区神社横空き地

釣り時間      11時~16時10分

潮          大潮(干潮14時前後)

釣    果     チヌ(黒鯛)1匹840g、クロ足の裏クラス2匹、小あじ10匹前後

                  

昨年と違って、今年はクロをはじめ全体的に魚の喰いが悪いようだ。同じ時期に昨年あれほど釣れた場所が今年はサッパリというのは珍しくないが、それにしても昨年の好調さに比べて今年は特別悪い。海水温の調査をしたわけではないが多分冷たい潮流が北上して流れ込んできたことに原因があるのではと勝手に推察している。

釣りは、言ってみれば人間と海に住む魚との遣り取りだが、それはごく狭い部分的なものに過ぎず、もっと大きな大自然の懐の中で”もてあそばされている”存在なのを今更ながら思い知らされる。

さて、31日(金)に娘が久しぶりに帰省するので「生きのいい魚」をということで3週間ぶりに釣行してみた。

「1場所、2エサ」のたとえどおり釣果は一に釣り場所の選択にかかっている。前回の不調に懲りて今日は久しぶりに釣り場を替えて昔通っていたS市のO島に渡ろうか、それとも行きつけのY半島の神社横空き地にするか実に迷ったが、最初に模様見でY半島に行き、釣り人満杯のときは迂回してO島にフェリーで渡ろうとの二段構えで出発。

10時30分頃にY半島神社横の空き地に着いたところ、イカ釣りが3人ほどしかいなくて、珍しいことに非常に少ない。元気一杯の屈強そうな若者に「横で釣っていいですか」とお伺いをたてると「どうぞ」と快い返事が返ってきた。

この場所で釣れるのは久しぶりで、潮風も気持ちいいし、お天気もいいし今日は絶好の釣り日和だなあと満足感に浸された。

ところが、これも束の間のことでマキエを始めてみるとどうも小魚の寄り付きが悪い、エサ取りでさえこの調子だから本命のクロはいうまでもなく全然姿を見せない。やっぱりダメかなあと思い出した頃、時間にして40分ほど経過しただろうか、ウキ下3mほどの深場狙いのウキがグーンと沈み込んだ。

素早く竿を立てるとガッチリ針がかりした模様で抵抗感がズシンと手元に伝わってくる。逃がすものかと獲物を引き寄せにかかるが結構抵抗が激しい。どうもクロの引きとは違うようだがと半信半疑のまま、しゃにむに竿の弾力を利用しながらリールを巻くと何と白い魚体が浮かび上がってきた。あれ、”チヌ(黒鯛)”だと思わず心が弾む。チヌは海面に口を出させて息をさせると途端に抵抗が弱まる。この辺はクロに比べて実に潔い(?)態度。

久しぶりにタモ網を出して捕獲した。約35cm、1kgぐらいかなあ~とあたりをつけた。刺身と吸い物にするとうまそうだと思わず舌なめずり。

「これで娘へのお土産ができた」、後はもう釣れなくてもいいやと急に気が楽になった。とはいうものの、いくらなんでも少しはぼちぼちと釣れて欲しいのだがその後がよろしくなかった。

とにかく、まったく釣れない。エサ取りは着実にマキエ効果で増えるものの肝心のクロが影も形も見せない。やっと2匹、足の裏クラスが釣れたが、群れをなした中から引っ張り出したのではなくて、仲間とはぐれたクロを釣った感じ。

あの手この手で、たとえばオモリとウキとウキ下をいろいろ替えて延々と16時前後まで5時間あまり粘ってみたがだめだった。

自分の拙い腕をタナに上げた発言かもしれないが、やっぱり「今年はちょっとおかしい」。

ただし、まるっきり違う別の釣り場では状況が違うかもしれないので、次回はS市のO島に舟で渡ってみようと決心しながら秋の夕闇迫る中を帰路についた。


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