火星への道

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2014-07-26 20:14:44 | MSL

今年の10月19日の彗星の接近に対応してNASAが動き出しました。
Comet C/2013 A1 Siding Springが火星に対して約132,000kmまで接近し、毎秒56kmの速度で物質を放出しながら通過することが予想されています。
その速度では、0.5mmの大きさと見積もられている微粒子でさえ火星周回機に重大な損害を及ぼす可能性があります。
現在、周回中のMRO(NASA's Mars Reconnaissance Orbiter)と Mars Odyssey そして、9月下旬に火星周回軌道に入るMAVEN(NASA's Mars Atmosphere and Volatile Evolution)の3機を彗星からみて火星の反対側に避難させる予定です。

MROは、7月2日に1回目の軌道修正を行っています。次は、8月27日に行う予定です。
Odysseyは、8月5日に軌道修正を行う予定です。
MAVENは、9月21日に火星周回軌道に入る予定で、10月9日に予防の軌道修正を行う予定です。
その後、11月初旬から本来のミッションに入ることになります。

この彗星は、太陽系の中心部に入ったことのない彗星で、初期の太陽系の手がかりを残しているとのことです。
NASAは、またとないチャンスに総力を挙げて取り組むことにしています。

MROは、火星大気の温度上昇、雲の形成ならびに高高度での電子密度の変化をモニターします。
また、彗星のコマのガスもまた調査をする予定です。
さらに、チームは、彗星の核の詳細な画像と、
もしかすると、その回転速度や表面の特徴も明らかに出来ると期待しています。

Odysseyは、彗星のコマと尾の熱的及びスペクトル特性を調査します。
MAVENは、太陽に温められて彗星のコマから出てくるガスを調査するのと、火星の上層大気への影響そして、太陽風を突き抜ける彗星を観測します。

地上にいるCuriosityとOpportunityは、火星の大気が保護をしてくれそうですので、ローバーのカメラは、最接近前の彗星を観測したり、最接近時に彗星の尾によって生じる流星を監視するために使われるかもしれません。
頑張って!

Comet C/2013 A1 Siding Springの火星接近に関しての詳細は、こちら

*ところで、10月19日の彗星接近時には、ESAのMars ExpressとインドのMOMも火星軌道を周回している予定ですが、対策はどうなるのでしょうか?
 気になるところです。


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