石井伸之の国立市議会議員日記 自由民主党会派所属

東京都国立市の若手?市議会議員(6期目)による日記です。国立市議会議員として国立市政の最新情報を伝えて行きます。

8月26日 本日は星加良司先生によるフルインクルーシブ教育についての研修会に参加しました

2024年08月26日 | 国立の学校教育
 こんにちは、文教都市国立の教育をどのように方向付けるべきか?大きな岐路に立たされているように感じている石井伸之です。

 本日は午後2時30分より芸術小ホールにおいて、東大大学院の星加良司教授による講演会に参加しました。

 演題は「障害の社会モデルの視点で学校教育を考える」となっています。

 星加先生は5歳の時に病気で全盲となったハンディを全く感じさせない理路整然とした話しをされていました。

 冒頭は障害者権利委員会からの勧告が2022年に出されたことから始まります。

 当委員会が懸念する事項として、以下のように書かれています。

a「医療に基づく評価を通じて、障害のある児童への分離された特別教育が永続していること。障害のある児童、特に知的障害、精神障害、又はより多くの支援を必要とする児童を、通常学級での教育を利用しにくくしていること。また、通常の学校に特別支援学級があること」
b「通常教育の教育の障害者を包容する教育(インクルーシブ教育)に関する技術の欠如及び否定的な態度」

 そのような中で星加先生は、車イスでの生活が当たり前の村を想像して欲しいとのこと。

 室内には低い天井の部屋、低い机、低いキッチン、低い取手、車イスでの生活に合わせたスタイルになっています。

 ここに健常者が1人来たとしたらどうなるでしょうか?

 当然のように健常者は頭をぶつけ、机やキッチンをまともに使うことが出来ません。

 すると健常者は車イス生活の村では「かわいそうな人」となるそうです。

 物の見方を変えた時に多数者の当たり前が少数者にとって不便な生活になっています。

 まずは健常者だけにシフトしてきた当たり前の壁を破り、より多くの方が暮らしやすい社会を模索することが重要と感じます。

 ただ、日本の教育は伝統的に個別的な配慮へ重点を置いてきたという歴史的な事実があります。

 2007年に学校教育法が改正され、特別支援教育、特別支援学校制度が正式に開始されます。

 続いて2013年に学校教育法施行令が改正され、通常学級が基本となる「認定特別支援学校就学者」を規定(専門家、保護者の意向を踏まえて市町村が判断)

 制度と理念がかけ離れないよう、繋ぎ止めようとしていることがよくわかります。

 ただ、誰もが全て同じが良いのでしょうか?

 一緒が良い場面と別々が良い場面を検討する中で、ベストミックスと呼ばれる場所を探し続けることが求められるように感じます。

 難しい場合を難しいという1言で終えるのではなく、一歩踏み出してお互いが歩み寄る道を探す方向に転じることが重要です。

 後半は、担当課長との意見交換、来場されている教員の方々との質疑応答が行われました。

 やり取りを聞いている中で、学校教育が検討を重ね、全ての方々にとって最も良い道を模索する努力が必要と感じました。

 自分自身もこういった講演会や研修を重ねる中で研鑽を積み、現場の声を大切にしたいと思います。



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