今日もアクアマリンです。
アクアマリンは他の鉱物と共生し易い鉱物です。以前にも「共生」の話題で書いた事があるのですが、鉱物の共生には共生ならではの美があります。ともに美しく結晶したものがバランス良く共生している標本には特別の美しさがあり、それにはそれなりの価値があると思います。
パキスタン ギルギット 産 アクアマリン(アクアマリン)
この標本は宝石質のアクアマリンが長石から生えています。光を当てて写真を撮るとアクアマリンの水色が濃くなったように見えました。アクアマリンと長石は共生し易く、この標本以外にも共生の美を競っているような標本をよく見かけます。
パキスタン ギルギット 産 アクアマリン(Aquamarine)
この標本は長石上に生えた二つの煙水晶の間から生えているように見えるアクアマリンです。アクアマリンの結晶が最も小さいのですが、この標本の主役はやはりアクアマリンだと思います。長石も煙水晶もしっかりと結晶しており、その中で絶妙のバランスでアクアマリンの結晶が自己主張しています。自然が造った妙と言えます。
パキスタン ギルギット 産 アクアマリン(Aquamarine)
この標本も長石の母岩にアクアマリンと雲母が共生しております。これらの共生も良く見かけます。アクアマリンの伸びた六角柱に雲母の星形結晶が取り巻いています。この標本のスターはあくまでアクアマリンでスターマイカではありません。やはりスポットライトの当たったアクアマリンが主役です。
パキスタン 産 アクアマリン(Aquamarine)
これは大量仕入れしたアクアマリンの中から見つけ出した愛らしい標本です。アクアマリンの結晶達が雲母の結晶を取り巻いています。この共生体は両者共に自己主張せず、お互いに支えあっているような印象を受けます。非常に微笑ましい印象を受けます。
アクアマリンの共生体、それらを見ていると、それらにはそれらなりの役割があるような気がしてきます。