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鉱物の部屋へのいざない

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オパール仮説

2022-01-25 12:25:26 | 日記・エッセイ・コラム

今日は北陸地方では珍しい冬場の青天です。ただ、気持ち良く晴れてはいますが、現在の外の気温は4℃位で、寒いです。(4℃と言えば、金沢フォーラス1階正面にあった4℃というジュエリーショップが無くなっておりましたが、どうも2階に移転したようです。)

ところで4℃は水の比重が最も重い温度です。

先日の大寒の日に、あるオパール好きのお客さんから、オパールを冷水で洗浄したら遊色効果が増した、という話を聞きました。同じような話は、他にも聞いたことがあります。その話を聞いて、私は、店にある水の入ったガラス瓶入りのオパールを冷水で洗浄しました。それらは長らく水替えをしていなかったので、藻のようなものが浮いており、それらを除去するという目的もありました。

冷水で洗浄したオパールは、ライトで照らしてみると、何となく遊色が目立つようになったような気がしました。

そこで、ひとつの仮説を思い付きました。

それは、4℃の冷水に浸けたオパールの遊色が最も美しい、という仮説です。

本来、オパールの中には水が入っております。オパールは小さな球状のシリカの集合体ですが、それらのサイズが揃い、規則正しく固まっていると遊色効果が現れます。それは球の最密充填のような状態で、球の隙間には空間があり、そこに水が入っているとイメージできます。水の分子は温度により変化します。遊色効果も変化する可能性があるような気がします。

もしかすると、密度の高い4℃の冷水が光の回折に最も相応しいのかもしれません。オパールの遊色効果も構造色ですから、光の波長と干渉現象によって色が変化します。

色の好みは人それぞれですが、色の変化が現れる遊色効果では、より美しく見えるのではないでしょうか?

上の写真は水を入れた小瓶の中のオーストラリア産のオパールです。単なる白色だったオパールに遊色が現れました。

 

コメント (2)
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