今日は「カラーチェンジ」です。(このブログではカラーチェンジする石の話題は何度か書いておりましたが、どうもタイトルにするのは初めてのようです。)
今朝のNHKニュース「おはよう日本」で「世界が驚く不思議な洋服・注目のファッションデザイナー 森永邦彦」が放送されており、白い服が一瞬で水色にカラーチェンジする映像を見て、あまりファッションに関心の無い私でも、ついつい見入ってしまいました。そして、今日のブログの話題は「カラーチェンジ」にしようと思ってしまいました。
石の世界に限らず、どんな世界でも、カラーチェンジは不思議で魅力的な現象だと思います。また、私に限らず、誰でも、カラーチェンジという現象には好奇心を抱いてしまう、と思います。
上の写真はコロンビアのムゾー産のエメラルドの原石です。黄鉄鉱の母岩にエメラルドが貫通しており、その姿は非常に魅力的だと思います。そして、さらに長波紫外線ライトで照らすとエメラルドが赤くカラーチェンジします。緑から赤にカラーチェンジし、まるで、レッドベリルに変化したようで得した気分になってしまいます。
エメラルドのカラーチェンジはどうもコロンビアのムゾー産のものに限られるようです。また、ムゾー産のエメラルドでもカラーチェンジしないものもあり、さらにカラーチェンジする部分としない部分が共存するバイカラーのものもあり、それは微量の成分の変化に伴うのだろうと想像できますが、それにしても不思議で魅力的な現象だと思います。
エメラルド以外の鉱物でもカラーチェンジする鉱物はあります。アレキサンドライトが有名ですが、他に、コランダムやガーネットやアウィン等々、キュービックジルコニアやダイクロイック・ガラスのような人工物にもあり、それぞれ魅力的だと思います。
カラーチェンジは石だけではありません。「石の華」の店内にはマダガスカル産のタビビトノキの種も飾りとして置いてあるのですが、その青い種も同じ長波ブラックライトで赤くカラーチェンジします。
写真では紫がかった赤色のように見えてしまいますが、肉眼的には、より赤色に近い色に見えます。どうも、色の感じ方は、カメラと肉眼では違うようです。
カラーチェンジは不思議な現象であるものの、科学的に解明する事が可能だとは思いますが、色の科学は複雑なので、深追いは止めときます。