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鉱物の部屋へのいざない

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量子コンピュータ

2018-02-16 12:24:15 | 日記・エッセイ・コラム
一週間ぶりの更新です。その間に一度「大雪5」を書きましたが、その内容が石の話題から外れており、あまり面白くなかったので、自己検閲して、更新しませんでした。「大雪」の話題はもう書きません。

さて、昨日、いろいろWeb検索している内に非常に興味深いニュースリリースをみつけました。それは東京理科大学の「量子コンピュータの新たな設計指針~カムチャッカ半島産の鉱物の中に量子ビットを発見~」(2018.02.14)というものです。それは「量子コンピュータ」と「カムチャッカ半島」というワードですぐ探せると思います。

カムチャッカ半島産の鉱物といえば、NHK-BSプレミアム「体感!グレートネイチャー 爆裂地帯と未知鉱物~カムチャツカ半島 七色の大地~」(2017.12.30)を思い出します。このブログでも過去に「カムチャツカ」(2012.10.15)でも話題にした事があります。カムチャッカ半島の特異な地質環境には特異な鉱物も産するようで、私はもっぱら地質・鉱物的な関心から興味を持っておりました。

「体感!グレートネイチャー」の番組でも緑色の色鮮やかな鉱物が出てきます。それを純粋に鉱物的関心から興味を持っておりました。

ところがです!その東京理科大学のリリースには鉱物名Fedotoviteと出ておりましたので、それを検索してみました。するとmindat.orgにそのFedotoviteが美しい緑色の写真と共に出ておりました。

まさか!鉱物と量子コンピュータが関係してくるとは思ってもいませんでした。

私は詳しい物理学、計算科学的な内容はわかりませんが、それが鉱物化学的な物質の性質を利用する事で量子コンピュータの設計指針を立てることができると期待されるようです。

量子コンピュータとはテクノロジーの世界を一変させる大きな可能性を秘めた未来テクノロジーだと思っていましたので、それは驚きでした。

ひとつの鉱物の性質がそのような量子コンピュータに関係しているとは俄かに信じられません。・・・。

ただ、現在のコンピュータはシリコンに依存しておりますが、シリコンも水晶を代表としたシリカ鉱物と密接に関係しております。他にはガリウム砒素という半導体物質もエレクトロニクス分野では重要です。また、現代文明を支える電池ではマンガンやリチウム、そしてマグネシウム等が重要な元素です。それらの元素は元素マニアならず鉱物マニアにも身近な存在だと思います。

思えば、人類は遥か石器時代から石や鉱物を利用して文明を発展させてきました。それは黒曜石であったり銅や鉄の鉱石であったり、シリコンであったり、身近な地球の石を利用して進化してきたのです。それを思えば、新鉱物の性質を利用して文明を発展させる事は、人類ならではのお家芸なのかもしれません。

量子コンピュータが実現する未来テクノロジーには夢のような世界が多々あります。もしかすると、現在は人類にとって大きな転換点になる時代なのかもしれません。
コメント
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