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鉱物の部屋へのいざない

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黒い石の華

2017-11-10 12:07:22 | 日記・エッセイ・コラム
先週の金曜日、「石の華」では、店に集まった常連さん達の間で、ある「黒い石の華」の話題が花咲きました。

「黒い石の華」とは放射状に結晶した黒い鉱物の事です。



今日の写真はその黒い石の華の集合写真です。

事の発端は、先週仕入れたコロンビア産のエメラルドの原石の裏の母岩部分に見られた黒い放射状結晶の鉱物でした。それが何なのだろう?という素朴な疑問から始まりました。



上の写真がそれです。

私は過去に見た事のある鉱物という経験から、最初はそれはエジリン輝石ではないか?と思いました。ロシア産のチャロアイトの原石には黒い放射状結晶のエジリン輝石が共生しているものがあったからです。最初はそれに似ていると思ってしまいました。

その日はちょうど出張販売してくださった石の問屋さんがいらっしゃいましたので、それを見せてそれが何なのか?を聞いてみました。すると、それを見て、「透輝石?緑閃石?緑簾石?」というような回答だったので、確かにそれらの可能性もあるかもしれない、と思ってしまいました。

その後、常連のOさんが来店し、Oさんがクルマに置いてあるという石を取りに行ってくれました。





上の写真がその石です。その石はOさんが加賀市の某所で拾ってきたもので、それは恐らく、球果流紋岩だろうと思います。球果流紋岩の中には花火状の紋(パチパチとも言われる)があるものがあります。ただ、普通は白いものが多いのですが、Oさんの拾ってきたものは珍しい黒い色をしておりました。

さらに店の棚の中にもう一つ同じような黒い放射状結晶の鉱物がありました。



それが上の写真です。これは京都府相楽郡精華町東畑産の藍鉄鉱です。

様々な黒い石の華が揃い、その話題が花咲きました。

ところで、今回、事の発端となったエメラルドの原石の黒い石の華は何だったのでしょうか?

皆さんで協議した結果は、今のところ、ブラックトルマリン(ショール 鉄電気石)という事になっておりますが、果たして真相や如何に?
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