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鉱物の部屋へのいざない

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遊色

2016-02-25 12:03:43 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「遊色」です。このブログでは、これまでに「遊色」という文字が何度か出て来た事がありましたが、タイトルになるのは初めてです。

「遊色」とはオパールに見られる美しい虹色の遊色効果の事です。「遊色」は構造色の一種で、その仕組みは科学的に解明されております。ただ、「遊色」の不思議な魅力は、そのような科学的な理解を超えたところにあります。それはその神秘的な美しさにあるのだろうと思います。

オパールの「遊色」は生き物のように変化します。単に白っぽいだけだったものが水に入れるだけで美しい「遊色」を発する事があります。それも時間の経過と共にその「遊色」部分が広がっていくケースもあります。また、逆に「遊色」が薄まったり、場合によっては消えてしまうケースもあります。それはオパールの顕微鏡サイズの粒の隙間への水の浸透具合や光の具合によっても変化するのだろうと思います。そのような現象に遭遇すると「遊色」という言葉の妥当性に納得してしまいます。

先日、Kさんからフロリダ旅行のお土産としてシーズニングを頂きました。ありがとうございました。昨日、そのシーズニングを使った鱈(たら)の焼き物を食べました。その際に、鱈の白身の部分に「遊色」が見えました。その部分を食べるのがもったいないような気がしてしまいましたが、あまりにも用意した白ワインに合っていて、美味しく食べてしまいました。

その鱈はスーパーで買ってきた焼き物用の大型の切り身でしたが、その形状をどこかで見た事があると思いました。そう言えば、昨日の朝、録画していたNHK-BSプレミアム「長谷川博己が秘密を探る!地下住居に住む人々の不思議な世界」という番組を見ました。その番組は南オーストラリアのクーバーピディを紹介したドキュメンタリーだったのですが、その中でオパール掘りの現場が出てきました。そして、巨大な白っぽいオパールも登場しました。実は、そのオパールがスーパーで見かけた鱈にそっくりなイメージだったのです。そして、面白い事に、その鱈にもオパールのような「遊色」が見えたのです。

私は食事の際に虹を見つけるとうれしくなります。それはグラスの中にある氷のクラックに見えるレインボーであったり、鰹(かつお)のタタキの切り身に見える虹であったり、今回は鱈の焼き物に見えた「遊色」でした。そのような「遊色」に出会うと得した気持ちになるのは私だけでしょうか?




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