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鉱物の部屋へのいざない

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スノーフレークオブシディアン丸玉

2015-05-05 14:04:14 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「スノーフレークオブシディアン丸玉」です。

先日、妻が大阪ショーで仕入れて来たものの中に興味深いものがありました。それは「スノーフレークオブシディアン丸玉」です。スノーフレークオブシディアンそのものは単なる黒曜石で、安価な原石セットなどにも必ず入っているありふれた石なのでそれほど興味がなかったのですが、今回のものはチョッと違いました。



今日の写真はその「スノーフレークオブシディアン丸玉」です。

丸玉の直径は5cmです。手の平に乗せると、ちょうど良いサイズというか、何となく手になじみます。そして、その磨かれた表面の模様が気に入りました。それを見た瞬間に想起したのは、大阪市立東洋陶磁美術館収蔵の油滴天目茶碗です。それは鎌倉時代に日本にもたらされ、豊臣秀次が所持し、のち西本願寺、京都三井家、若狭酒井家に伝来し、あの安宅コレクションとなった国宝です。私は10年ほど前にその現物を見た事があります。その油滴のイメージが今回の「スノーフレークオブシディアン丸玉」の模様とダブってしまいました。

さらに、その模様を見ていると、ところどころに花柄の模様が見て取れます。さらにさらに、花びらのひとつひとつにも花芯のような部分があります。これは正しく「石の華」です。

この丸玉の良いところはその模様のバランスです。油滴のように見える白と黒との模様が全体的にほぼ均等に入っています。国宝油滴天目茶碗を国宝たらしめているのは何と言ってもその模様のバランスの良さだと思います。そのように考えるとこの「スノーフレークオブシディアン丸玉」もただものではありません。自然が偶然と言う仕業で成し得た一品だと思います。

この「スノーフレークオブシディアン丸玉」は特に選んで来た訳ではなかったそうですが、何かの縁で「石の華」に来た事を嬉しく思います。

やはり、石との出会いは一期一会なのだろうと思います。


コメント
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