いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

平成16年第四回定例会最終日

2004-12-09 | Weblog
 今日で、第四回定例会が終わった。補正予算など14の議案が原案どおり可決採択された。議案については特筆すべきことはなかったが、陳情の採択については面白いものがいくつかあった。

その1:
障害者の外出移動を一日1時間に制限した大田区『移動介護要綱』をやめろ(実態は必ずしもそうではない)、という陳情について、ネット無所属連合と緑の党が退席した。(賛否の態度保留ということ)ところが、陳情の題名が、えらく長いため、その朗読に時間を要し、当然、採決が終わったと退席した議員が議場に戻ってきてしまったのだ。これには苦笑。

その2:
都立蒲田高校の卒業式に国旗を校門に掲揚せよ、との陳情は、全会派一致で不採択となった。ごく当然な陳情だが、こども文教委員会では『東京都議会に出すべき陳情』という理由で不採択となったらしい。私は、不採択に反対討論すらしたい気持ちだったが、同じ会派から二名のこども文教委員がおり、その委員が不採択に賛成したものを反対とは言えず、止む無く抗議の退席をした。会派に所属することの苦しさを感じた。蒲田高校には、直接抗議しようと思う。

その3:
議員所持のパソコンHPとメールアドレスを公開して欲しい、という陳情があった。これは、自民党、公明党、一人会派の未来、新成が反対。共産、ネット無所属、緑の党、そして我が会派が賛成したが、数で及ばず不採択。ある議員などは『だって、俺持ってないもん…』が不採択の理由らしい。ITの時代に情けない不採択であった。

 本会議終了後、ある経営者の会の忘年会へ。隣に座った、いかにも社長といったオヤジから『あんた議員なのか。知らなかった』と。さらには『生意気だ』といった趣旨の発言をされたので、『結構!酒飲んで政治活動するつもりはない。議会での活動や、チラシを見て、応援したけりゃしてくれ』と応戦してしまった。いつものことだが、有権者のレベル=政治のレベルを痛感する。なめんなよ~!


ふざけるな北朝鮮!日本もなめられたもんだ

2004-12-08 | Weblog
 やはりそうだったか。横田めぐみさんのもの、と言われて政府代表団が持ち帰った遺骨は別人のもの。それも、DNA鑑定の結果、2名分の遺骨だという。あきれて、と言うか、もはや言葉もでない。これが、国家のやることだろうか。

 私は、腰抜け政府役人のやることだから、相当時間がたってから『やはり鑑定不能でした。めぐみさんのものでない、と断言も出来ない…』などと、訳のわからない結果にするのではないか、と危惧していたので、『別人』と公表したことは、珍しくまともで評価したい。

 中国原潜、北朝鮮不審船対応などで、初めて『主権と国家』について学習できた、エリート官僚が、その学習成果を出してくれたということか。

 このような、なめられた結果が出た以上、経済制裁をもはや躊躇する理由はない。もし、小泉さんが躊躇するのだとすれば、『誰か』に遠慮しているとしか思えない。拉致議連加入を選挙対策ぐらいにしか考えていない国会議員諸兄にも、ここは頑張ってもらいたいものだ。

 小さなことかも知れないが、一人一人の国民が出来る『経済制裁』もある。

①マツタケなど農産物、あさりなど水産品で『北朝鮮製』のものは、買わない。
②スーツなど繊維製品で『北朝鮮製』のものは、買わない。(イトーヨーカドーの
1万円程度のスーツは、北製が多い。内ポケット内に表示あり)
③総連幹部(一般メンバーは除く)の経営している焼肉屋、パチンコ店などは利用しない。
④上記の各業者に、北朝鮮に協力しないよう、メール、FAXなどで依頼する。
⑤地元の地方議員に『日朝友好議員連盟』から離脱するよう依頼する。
(大田区では、自民党、共産党全員、公明党11人など49名中43名が加盟)

 このような積み重ねの結果、必ず、めぐみさん他拉致された人々は、必ず生還するはずである。『混乱していたので、間違えました』とのコメントを添えて…

 日朝国交正常化をしなくても、わが国には何の問題もない。して欲しいのは、北朝鮮側だ。今回のように、侮辱された状態、テポドンを東京に向けている状態、これを『戦争』と言わず、なんと言うのか。

 我々は、テロ国家(国家と呼ぶのもおぞましい犯罪集団)と、戦争をしているのである。ボケ官僚や、国政を担う政治家は、そのことを心すべきである。 



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介護保険事業者さん、区の指導は結果報告しなくてOK?

2004-12-07 | Weblog
 介護保険の問題点について、何回か書いてきた。そもそも、制度実施が先にありきで、詳細に検討されたとは思えない。であれば、『走りながら考える』『朝令暮改』で、改めるべきは、改める、という態度が必要であるが、どうも、お役人には『こうと決めたら、なかなか変えない症候群』があるようで、変えない。

 今日は、民間医療機関の事務長さんと、介護保険課長に面会した。以下、Qは私と事務長さん。Aは課長。A2は担当者。

問題1
Q:救急車にヘルパーが乗車できない、と介護事業者は区から指導されている、と思っている。
A:そんな指導はしていない。介護報酬では支払えない、と言っているだけだ。
Q:では、乗ってもいい、と指導しなおせ。
A:それは、事業者の良識だ。
Q:区から『ダメ』と言われている、と誤解しているなら、それを是正すべきだ。
A:そのように指導する。
問題2
Q:昨日、在宅支援センターのケアマネジャーが、建築業者に、くだらない指導をしている旨、電話したが、このケアマネを指導したか。(12/4の日記参照)
A:●●さん、昨日の件どうした?
A2:あれ、◎◎さんに電話するように頼みましたが、◎◎さん、どうした?
Q:大田区では、管理職が何か指示した場合、その結果報告を求めないのか?
A:……
問題3
Q:介護事業者が、介護給付の範囲ギリギリまで請求すると、区に呼ばれ指導されるようだが、いつ誰を呼んで、何の指導をしたのか、台帳なり、明細はないのか。
A:そのような文書は存在しない。
Q:では、指導した結果、どう改善したかの報告はどうしているのか?
A:改善の報告は義務づけられていないので、もらっていない。
Q:では、たんなる業者に対する脅しか?
A:……

 問題3は、本会議でも公明党が質問していたが、例えば、介護報酬で、月50万円使える、高齢者が介護事業者に、必要な介護サービスを依頼して満額使うとする。この金額の使用率が100%に近い業者から抽出して、『指導』するのだという。とすると、区に目をつけられると面倒だと思えば、業者が自主規制して、『おじいちゃん、まだ介護保険使えるんだけど、このくらいにしておこうね。お上が怖いからね…』と(言ったかどうか…)、なって、本来使えるべきサービスが使えないことになる。

 そもそも、介護『保険』である。保険とうたっている以上、条件さえそろえば給付は100%受けれるはずである。勿論、民間の保険でも『すべった、ころんだ』と色々言って、給付割合を下げようとはするが、給付条件さえ合えば支給される。

 では、医療保険制度はどうだろう。つまり、国民健康保険や社会保険である。各医療機関が医師の判断で実施した医療行為につき、『使いすぎ』と、大田区国保担当課に呼ばれた話は聞かない。(一方的に、請求額からカットしてくるケースはある)

 業界筋の話では、医師会と行政の『力関係』だ、という。ということは、介護事業者は『弱い』ということだろうか。頑張れ!介護事業者。必要なものは、給付範囲で認めろ!と声をあげよう。


またまた左巻きのご都合主義@埼玉県教育委員

2004-12-06 | Weblog
 埼玉県知事の上田知事は、明星大学教授の高橋史朗氏を教育委員に任命することを表明した。高橋先生とは、ジェンダーフリー問題、教育基本法改正問題などの会合で何度もご一緒しており、誠に喜ばしく適切な人事だと思う。

 ところが、左巻きの皆さんは大騒ぎ。左巻き広報誌朝日新聞によれば、『つくる会前幹部が教育委員就任』となってしまうのだ。教科書執筆者が、教育委員になっている事例は全国にいくらでも事例があるのに、自分たちに都合が悪いことだけは、ことさら騒ぎたてる、かの人々の特徴である。

 マスコミにもよく登場している、上智大学猪口邦子教授は文京区教育委員だが、彼女は、教育出版の中学社会教科書の執筆者であり、同区は、その教科書を採択(使用)しているのだ。なぜ、これは問題にならないのだろう。まして、高橋教授は前職だが、猪口教授は現在使用されている教科書の執筆者である。

 栃木県の下都賀地区で、新しい歴史教科書を採択した時は、『平和や話し合い』を標榜する左巻きの人々が、教育委員宅に無言電話や、カミソリ同封の手紙郵送など、ありとあらゆる手を使って妨害し、結局、採択を取りやめさせたことがあった。

 大田区役所を、人間の輪で取り囲んだ『扶桑社教科書反対派』のおばさんに現場で聞いた。私『扶桑社の教科書読んだ?』おばさん『読んだことない』私『じゃあ、なんで反対してるの?』おばさん『だって、みんないけないって言ってるし…』ここまでで、主催者らしき男性に会話は止められてしまった。

 明日あたりから、左巻き団体が『中学生を戦争に巻き込む教科書はんた~い』位のことは言い出すだろう。頑張れ、良識派埼玉県民!

 おお、そういえば、今週土曜日、浦和の埼玉会館で『地方から日本をかえる』という演題で講師をするんだった。いい時期だ。どうぞ左巻きの皆さんもどうぞ。13時半からで、会費1000円。

お役所に納品する場合は、ネジ一本まで品番と価格を書け?

2004-12-04 | Weblog
 お役所には、民間では考えられないような『掟』や、『仕事のための仕事』がある。ご当人たちは、至極真面目にやっているのだが、外から見ると『笑い話』のようなことがいくらでもある。9月16日に、救急車に乗れない介護ヘルパーの話を書いたが、今回も介護保険の『笑い話』をひとつ。

 知り合いの一級設計士から『犬伏さん、頭きたんで聞いてよ!』と、電話がかかって来た。さっそく、地元の喫茶店で待ち合わせて話しを聞く。まわりにいた町会役員も『なんだ!なんだ!』と、聞き耳をたてていた。

 その方の怒りは以下のようなものである。

介護保険の住宅改修制度を利用して、高齢者のお風呂の改修工事を請け負った。その工事見積書を在宅支援センター(ある社会福祉法人が受託)に提出したところ、業者イジメのような指導を受けた。

入浴が楽になるような手すりをつけるので、手すり一式いくらいくら、と記載して出したのだが、担当の職員(看護師)は『手すりを取り付ける金具など、すべての品番と単価を書け』と指導した。さらに、風呂について『UB一式』と書いたところ『UBってなんのこと?』と、ド素人のような質問をされた。『UBとは、ユニットバスのことです』と、教えると、『では、浴室と書け』と。

 この設計士さんの怒りは、二点ある。一点は、金具の品番と単価を書かせる意味がない。意味のないことに時間を費やしても、しょうがない。ちなみに、大田区が配っている記載例には『手すり 木製(金具SUS)』と書いてある。

 二点目の怒りは、UBという業界では一般的な言葉も知らない(又は、勉強していない)者に、『品番』がわかるのか。これまた、大田区の記載例には、『壁(PB)』とか、『金物OS塗装』など、UBより素人にはわかりにくい言葉が『記載例』として書かれているのだが…

 まあ、おかしな対応である。この看護師さんの論法によれば、大田区は自家用車を購入するにあたり、何万点もの部品すべての品番、価格を提出させていることになる。お役所の仕事というのは、本当に大変なんだな~。

 もうひとつの問題は、この対応をしたのが、『社会福祉法人』である点だ。民間に、お役所の仕事を任せた場合、変な『権力意識』を持つ場合がままある。つまり、本来の趣旨とかけはなれた『指導』を、勘違いしながら『お役所の寅の衣』を借りてやってしまう。

 さて、管理している担当課長さんは、どのような回答をくれるか。
乞う、ご期待!

(後日追記)
12月6日11時02分に、大田区介護保険課長より回答があった。

手すりなどについては、品番は不要である。手すり一式、工賃と別に書くだけでかまわない。UBなどの記載もかまわない。担当者には指導しておく。


12月6日11時50分
『指導した職員(看護師)』に電話して、『大田区から電話で指導された?』と聞くと、聞いていない、との返事。さっそく、内容を伝え、このHPを見るように伝えた。お役所は、電話一本するにも大変なんだ。ご苦労さん!

あら、都市整備委員会が紛糾。止まっちまった。

2004-12-03 | Weblog
今日は、本会議中の都市整備委員会である。昨日の委員会で、この委員会の会派構成が変わり、委員長のご指名により『理事』にご推挙(?)いただいた。半年前の、私の委員長指名阻止の結果、一年生議員で異例の委員長に就任された『委員長』からの『ご指名』というのも、感無量であった。

 さて、今日の委員会でのエポックは、『休憩』である。通常は、常任委員会は午前10時から始まり、概ね12時前には終わる。午後続けて開催することは、大田区においては私の知る限りない。(他の自治体では、結構ある)その2時間は、休憩なしで、議論をする。

 事件は、タバコの喫煙場所新設を求める陳情についての意見相違から始まった。公明党の議員から、重要な問題なので、16日に日を改めて集中審議をしよう、という提案があった。これに自民の若手がかみついた。なぜ、今日じゃダメなのか、と。そこへ、自民長老が、16日は、理事者(役人)は聞いているだけにして、議員で議論を深める、ということなら賛成だ、と応じた。私も、大質問大会の委員会には不満なので、賛意を示した。

 ここで、公明党の別の委員から、議員同士での委員会は過去ない、それはおかしい、との異論が出て、この辺から雲行きがあやしくなったのだ。

 ここで、継続審査となっていた陳情数件につき、どうするかの議論になった。公明党からは『今日のところは継続』との意見が出た。そこで、自民若手がかみついた。『継続ではなく、2日も委員会があったのだから、会派で意見調整してくださいよ』と。これには、公明も怒る。『意見調整した結果だ。訂正しろ!』

 若手委員は、これには『すいません。訂正します。』と従ったが、続いて迫る。
『継続、継続では委員会を二日もやる意味がない』ときた。そこで、公明『委員会の意味がないとは失礼だ。議案だってちゃんと審議して採決しただろう。謝罪訂正しろ』ここで休憩が宣言された。

 一応理事になったので、対応策を委員長に進言した。若手委員さんが『委員会に意味がないといったのではなく、委員会により意味を持たせようというつもりだった』と、訂正発言をして収める、という『私らしくない』穏便な内容である。

 その後、自民、公明が委員会室の外で協議した結果、委員会は再開され、若手委員さんが、そのように発言した。

 怒るぐらい議論する委員会、私は好きである。台湾議会や、東南アジアでの大乱闘の議会の映像を見るとドキドキしてしまう。おっと、決して『好戦派』ではありませぬ!


結構へこんだ48歳の誕生日

2004-12-02 | Weblog
 人生とは早いものである。本人は20歳台のつもりでいても確実に加齢はすすんでいる。昭和31年12月2日に生まれた『珠のような赤子』も、ついに48歳、中年のオヤジになってしまった。

 視力には自信があったのだが、最近は名刺の小さな電話番号が見えにくい。さらに、フサフサだった髪の毛も、地肌が見えるようになり、人間ドックでは『要注意』項目が毎回増える。

 しかし、まあ、オヤジの他界した歳(42歳)より6年も長生きできた、と考えれば、毛や視力などたいした問題でもないかもしれない。

 そんな誕生日の今日は、夕方から議会野球部の納会兼ボーリング大会があった。(勿論、公費は一円も使っていません!)一応、全議員がメンバーと言われて、一年生の時に入部したが、一、二回試合に出て以来『ヘタクソ』と認定されて出番がない。

 それでは、ボーリングで…と臨んだのだが、なんと2ゲームとも100を切ってしまった。同じレーンでプレイした『生まれて初めて、スペアを取った』女性議員さんに、9ピン差で勝ち、ブービーを逃す、という散々な結果だった。はっきり言って、ボーリングには自信があった。アメリカの貧乏留学時代、名門スタンフオード大学(私は隣の学校)の学生用ボーリング場で鍛えたし、放送大学の体育実技(今はない)はボーリングを取った。

 それが、それが、悔し~い!本当にくや~し~い!結構、本気でへこんで、納会の会場に向かう途中、弁護士からの電話。『特定調停以来連絡のなかった、●●海上火災保険が、連絡してきましたよ』と。これは、旅行会社を経営していた時、JR東日本の、チケット発券用端末の信用保証保険に入っていて、会社廃業にともない、JRに対し相当多額の保証債務を弁済して頂いたのだ。

 名称は保険だが、実態は連帯保証のようなもので、この保険会社に対し、私個人が連帯保証人になっていた。当然、返済しなければいけない。が、平成14年に調停が不調になってから連絡がなかった。それが、誕生日に連絡とは…

 納会が終わり、親しい議員が『誕生日祝い』の二次会を開いてくれた。酔いと、『へこみ』で、相当騒いだようだが、終わるころには元気を取り戻し、頑張るぞ~
と夜の道を元気一杯、家路を急いだ。その途中、メールが。『日が変わってしまったけど、誕生日おめでとう』自衛隊にいる長男からだ。

 おう!オヤジ頑張るぞ!

平成16年第四回定例会 一般質問

2004-12-01 | Weblog
 本日の区議会定例会での、私の質問は以下のとおりである。

 未来の民主・自由犬伏秀一でございます。
 政府与党は先週末、国と地方の税財政を見直す三位一体改革において平成17,18年度で二兆8390億円の国庫補助負担金削減を柱とする全体像を決定いたしました。地方への税源委譲は一兆7600億円となり、16年度分とあわせた総額は二兆4160億円。税源委譲総額と補助金削減総額には4200億円もの委譲不足額が生じる、というなんとも不安なものとなりました。また、懸案でありました義務教育費削減については、二年間で8500億円を削減することとなったようであります。これは、自民党文教族の反対を『地方六団体の対案を真摯に受け止めた』と小泉総理が押し切った結果だとも報道されておりました。

 これは大問題であります。財政改革の掛け声のもと国家百年の大計である教育を地方に任せようという愚行は、とうてい認める訳にはいきません。地方六団体の提案も、地方の総意とは思えないのであります。
 国会においては、GHQの占領政策により策定された現行教育基本法改正がやっと議論の遡上に上り、地方議会からの改正の意見書提出も33都県、336区市町村となり、請願署名は400万人に迫る勢いであります。さ
一昨日は、日比谷公会堂において、中山文部科学大臣、安倍自民党幹事長代理などが出席され『教育基本法改正を求める国民大会』が開催されました。この席には、自民党全国47都道府県代表や、私をはじめ、多くの地方議員も参加し、2000名を超える参加者とともに、次期通常国会での改正を求める決議をいたしました。
 
 このような教育が重要問題とされている時期に、義務教育費の国庫負担削減は、到底許し難く、また理解できないのであります。十月上旬に松原仁代議士など数人の国会議員がイギリスにおける、教育改革の視察に出かけ報告書を提出されました。それによると、イギリスでは初等中等教育の地方分権化により、1980年代には、まるで我が国の話かと思われる様な「偏向教育」が行われており、サッチャー政権以降、教育財政の負担率を段階的に地方から国へ移し、国の教育監督権限を強化した、というのです。歴史教育には国定カリキュラムの導入すらも実行し、この改革によって初等中等教育の水準は著しく向上したそうです。この成功に自信を得た現ブレア政権は、2006年度を期して義務教育予算の全額を国庫負担にする、というのです。まさにわが国が犯そうとしている愚行と正反対のことをイギリスにおいては『教育改革』として行っているのです。教育は、なんとしても国家の責任において行うべきであります。

 そこで、今まさに佳境を迎えている現行教育基本法の問題点、また、三位一体改革が大田区の教育に及ぼす影響につきお考えをおうかがいいたします。
 
 次に、学校現場の支援についておうかがいいたします。区内には、学校運営に志を持っていながら、学級崩壊、授業崩壊、素行問題などの対応で、精神的にも肉体的にも相当のストレスを感じて意気消沈している、心ある教員が数多くいらっしゃるものと思われます。また、一部生徒の授業妨害により、まともな教育を受ける権利を侵害されている児童生徒の存在も見過ごすことはできません。
 このような問題を、学校長や当該学校教員だけで解決させるには、もはや限界にきております。勿論、現在でも指導室が支援をされているようですが、生徒、児童の問題行動の根源には、間違いなく、問題を秘めた保護者、家庭の存在があります。残念ながら、現在の学校の要員では、そこまで入り込むことは不可能であります。結果、対症療法しかしえない、結局、一時凌ぎになってしまう、という悪循環となり、志ある教員は挫折感を感じ、労働者を標榜する教員は『われ関せず』となっていくのです。

 そこで、この際、区内全公立学校を対象とした、教育センターを母体とした機動力ある支援組織を設置し、問題行動を教育委員会主導で解決すべきであると考えますが、いかがでしょうか。お考えをおうかがいいたします。

 次に、PFIによるまちづくりについておうかがいいたします。本日、蒲田保健所跡地に、商業施設『シーバップ』がオープンいたしました。私は、この区有地400坪余りを定期借地権で賃借するという平成15年1月15日の都市整備委員会発表から、その手続の公明性を要求してまいりました。同年5月28日の委員会では、あまりに内容の公開を拒む担当理事者に対し、斎藤助役が『明らかにすることが何が問題なのか、なぜ、出てこないのか私にはわからない』とまで答弁されたのです。結局、この件については4回の委員会で説明がおこなわれました。
 
 その内容を簡単に述べると、大田区はプロポーザルの結果、醍醐グループと20年間の定期借地契約を締結し、同グループは同地に、6階建てのビルを建て、スーパーのオリンピックとフィットネスクラブのテイップネスに賃貸する、というものでした。

 ところが、先月25日の同ビルのオープンハウスに出かけてビックリ!構図は、委員会で説明されたものとまったく違うのです。定期借地権契約を締結した相手先は、みずほ信託銀行であり、テナントと賃貸契約を結んだのも、この銀行であります。建物を建設した会社はSPC、つまりPFIで言うところの特定目的会社である有限会社五丁目開発、そして、この会社に出資しているのが、五丁目開発ホールデイングス。さらに匿名出資者が醍醐ビル株式会社を筆頭とした醍醐グループなのです。建物は、みずほ信託銀行に信託され、テナント収入などから大田区に支払った地代の残りが、信託配当としてSPCにはいる、という仕組みです。
 
 これは、まさに、公有地を土地信託して運用するPFIそのものではないでしょうか。なぜ、そのことを今日まで都市整備委員会においては、醍醐グループと賃貸契約を結んだ、などと答弁されていたのか理解に苦しみます。この仕組みのほうが、余程、公明正大であり、今後の大田区の街づくりに使える手法であると思います。ただ、ひとつひっかかるのは、SPCを関与させることにより、大田区が直接の土地信託をしたことにはなっておりませんが、地方自治法第238条の5、2により、土地(その定着物)は地方公共団体を受益者として信託することが出来る、と定められており、同法第237条3においては、議会の議決なくして信託してはならない、と規定されております。私は、民間活力を利用した今回のような再開発事業には諸手をあげ賛成するものでありますが、所管委員会にまで実態を報告せず、また、SPCを介在させることにより、信託として議会の議決を回避する、とも受け止められるような構図には釈然としないものがあるのであります。

 経過および、お考えにつきおうかがいいたします。大田区には、羽田空港跡地、大田体育館、旧運転免許試験場予定地など、PFI手法により、素晴らしい街づくりが実現できる場所が多く存在したします。どうか、今回の民間活力導入の手法を参考に、これらの土地についても積極的に取り組んでいただきたいと要望いたします。
 
 次に、京浜急行連続立体交差事業のために立ち退きを余技なくされた方々への支援につきおうかがいいたします。本事業は、渋滞緩和と、周辺の防災上の観点からも早期完成が望まれておりますが、そのためには、多くの区民の協力が必要であります。とくに、周辺道路や線路敷などのため立ち退きをされる方々のご協力は不可欠であります。
 
 立ち退きの結果、長い間のご商売を廃業され、ご子息がサラリーマンに転業される方。譲渡権利付賃借権という民間では普通に取引されている権利を、認めてもらえず苦慮している商業者、宣伝効果抜群の政治事務所を移転した区議会議員など、多くの区民、事業者の痛みの上に、この事業が成り立っていることを忘れてはなりません。
 
 ただ、買収するのではなく、区や他の行政が持ちうる力を総動員して、これら協力してくださる区民、事業者の生活再建、事業再構築にあたるべきであると思います。事業をやめ、再就職される方には、区が関係する社会福祉法人の就職情報の提供、ハローワークとの連携などが考えられます。また、移転で転業や、事業再構築を目指す事業者には、産業振興協会のビジネスサポーターを派遣したり、制度融資の紹介をするなど、現状の仕組みを変えなくても出来ることは、いくらでもあります。
 
 現在の、移転者への支援状況と、一層のサポート体制構築につきお考えをおうかがいいたします。立体交差事業が完成したときに、協力いただいたすべたの方々が「大田区に協力してよかった」と思えるような、工夫と心ある立ち退き支援を強く要望いたします。
 
 最後に、大田区の物品購入、役務提供、工事などについておうかがいいたします。長引く不況も影響してか、区内中小企業者や、創業間もない方々から「区の仕事が欲しい」とのご相談を受けます。どうしたらいいか、と経理管財課にうかがうと、区内での小さな発注で実績をつけたり、他の自治体で実績を積んで欲しい、と言われます。

 ところが、所謂、赤紙発注といわれる小規模なものも、既存業者が持っていってしまうし、また、他の自治体での実績は、大田区と同様の理由でとる事が出来ません。これでは、中小企業育成といっても、既存業者保護にしかなりえません。
 
 そこで、新規参入業者や創業者につき、赤紙発注の極一部を「新規枠」として設定することを提案いたします。そのことにより、新規創業を促したり、転業新規参入も可能になり、結果、区内既存業者の競争力をつけることにも寄与するものと思われます。お考えをお伺いいたします。

 あと1ケ月で、わが申年も終わり、新しい鳥年がやってまいります。私の猿知恵を参考に、大きくはばたく鳥年の大田区政であるよう期待し、私の質問を終わります。