いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

過ぎたる公的扶助は人の生きる炎を消す

2008-02-10 | Weblog
 報道によれば、あきれた生活保護受給の例が最近2件明らかになったそうだ。

①新幹線・飛行機で通院10ケ月。交通費として438万円受給。

大阪府岸和田市に住む生活保護の無職男性は、「いい医師を探して全国行脚した」と豪語。生保受給2ケ月後から東京都内の病院を受診したが、「医師と合わない」と、今度は、福岡市内の病院に通院。関西空港まではタクシーで行き(もちろん生活保護費)飛行機で往復した。結果、岸和田市は10ケ月間に生活扶助費以外に、交通費として438万円を支払った。
これについて、岸和田市は「必要な書類が整っており、適正な支出だと考えている。」


②生活保護費2億円詐欺。介護タクシー通院装う。

北海道滝川市に住む生活保護の夫婦は、タクシ-会社と共謀して、実際には通院していない札幌市の病院にタクシーで通院したとして、タクシー代4000万円を含み、2億円の生活保護費を騙し取った。滝川市は監査委員から指摘を受けながら支払いを続けていた。

 まあ、あきれる話である。生活保護の財源は国費と都道府県負担がほとんどなので、いくら支払ったところで、区市町村の財源への影響がない。そこで、受給者とのトラブルを敬遠する福祉担当職員が「黙認」してしまう、という構図だろう。

 以前にも、区内不動産業者から「生活保護の男性が、大田区から支給された敷金、礼金、手数料、家賃を持ったまま行方不明になった。区職員に訴えたが、よくあることです、と取り合ってもらえなかった。」との苦情があった。この男性が「不注意で紛失した」と言えば、再度支給するという「温情」である。まともに納税している人が「納税資金を紛失した」と申し出たら、免除してくれるのだろうか。

 区内医療機関の窓口の方々と話をすると、必ず出るのが生活保護受給者の「タクシー通院」である。生保でない方は自転車や徒歩で通院、生保の患者さんはタクシー通院と言うのだ。

 私は、真に保護が必要な人には適切な保護を与え、各人の必要の相違を考慮して機械的ではない「必要即応の原則」に基づく保護に文句を言うつもりはない。が、だ。今の支給実態を見るにつけ、真に必要な人に厳しく、確信犯のエセ保護受給者には厚いのではないかと疑ってしまうのだ。

 生活保護問題を議会で議論すると「憲法25条で保障された権利だ」との反論が出る。これは、大きな勘違いである。最高裁判例によれば、次のように述べている。

憲法25条は国民に具体的権利を与えているものではなく、権利の実現は立法府、行政府の広範な裁量に委ねられている。

 しかし、国民年金を営々と25年かけ続けてきた年金受給者が、月額6万5千円。年金すら払わなかった生活保護受給の独居高齢者は月額16万5千円。子供を保育園に預け必死に働く母子家庭のお母さん(子供2人)は、パート一日40時間月160時間働いて、やっと16万円。就職活動をしていると言って自宅にいる生活保護の母子家庭のお母さんは月額23万5千円支給。(いずれも住宅扶助含む)

 何かおかしくないだろうか?過ぎたる公的扶助は、人の生きる心、生きる炎に水をさす.私の持論である。真の生活扶助とは、燃えようとする小さな炎に「少しだけ油を注いで」大きな炎として、燃え上がらせることだろう。

 生活保護世帯は3世代にわたり、生活保護世帯になる割合が30%(厚生労働省)という数字が、現在の生活保護制度の誤りを表している。



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