いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

なんも変わらん「指定管理者制度」

2005-12-02 | Weblog
 本日は、保健福祉委員会があった。今日のメインテーマは、指定管理者の指定である。これは、以下のような地方自治法の改正により、いままで「業務委託」をしていた施設を「指定管理者」にするために議決が必要となったためである。以下制度の概要を示す。

【地方自治法改正による指定管理者制度の導入】
 指定管理者制度は、平成15年9月2日、改正地方自治法が施行され、地方自治体の「公の施設」の管理に関する制度が改正されたことによって創設された制度である。
 この改正によって、民間事業者やNPO法人、ボランティア団体等幅広い団体にも管理運営を委ねることができるようになり(「指定管理者制度」)、「公の施設」の管理運営に民間の能力を積極的に導入していくことが可能となった。
 これにより、現在、管理委託をしている「公の施設」については、施行日から3年を経過する日(平成18年9月2日)までに、原則として指定管理者制度に移行することとなった。

【制度創設の目的】
 指定管理者制度とは、多様化する住民ニーズに、より効果的、効率的に対応するため、「公の施設」の管理に民間の能力を活用しつつ、住民サービスの向上を図るとともに、経費の節減等を図ることを目的とするものである。

 
 以上を踏まえて、本日委員会に提案された、特別養護老人ホームなどの指定管理者の議案は「あきれてしまった」というのが正直な感想である。すべての、指定管理者が今までの「業務委託先」なのだ。そして、選定候補は公募せずに、業務委託をしていた法人だけを候補として選定をした、というのだ。選定理由は「実績がある」という一点だけなのだ。まさにデキレースの典型である。

 さらに笑えるのは、一法人以外は、区の職員が大量に天下りしている法人ばかりだ。例えば、社会福祉法人池上長寿園。理事長は元助役。施設長は全員元区職員である。そのような法人について「人事については、たまたま当該法人が、区職員を採用した(担当課長答弁)」と言い切る感性は、相当研ぎ澄まされたお役人根性の持ち主か、先輩思いか、それとも、ほんものの「天然」かのいずれかである。

 選定委員会を開催して選定した、との報告に私は、以下のように反論した。

日本語の使用法が間違ってますよ。選定というのは、AとBとCから、Aを選定した、と使うべきもので、Aしか対象がない場合は「選定」とは言わない。Aを選定するという前提で、選定委員会が開催されているとしたら、なんのための指定管理者だ。先輩が就職した法人に仕事をあげて、将来自らも世話になる法人を選んだ、と思われてもしかたないじゃないか。

 さらには、今回の指定管理者で、旧業務委託業者以外が選ばれたのは、区営アロマ地下駐車場とプールだけ。アロマ駐車場は、現在まで、区助役が社長をつとめる蒲田開発事業㈱が受託しており、絶対、ここが指定管理者になる、とウワサされていた。結果、パーク24という、コインパーキング大手が受託した。一箇所ぐらい、変えなければ、という思いが働いたのか‥それとも、結局、パーク24が、丸投げで、蒲田開発事業に下請けにだすのか、構図が楽しみである。

 いずれにしても、お役人は、すべてにおいて賢い人種である。