西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

へっつい

2005-11-27 | 金沢の思い出
今まで、金沢で18年間住んだ桜畠の家について、中心の4畳半の「茶の間」の「部分空間・部品」について卓袱台(ちゃぶだい)から始まり色々ブログに書いてきた。カテゴリー「金沢の思い出」をクリックしてみて欲しい。これから次に「台所」のことについて色々描写したい。私の家は大正末期から昭和前期の建築と思われるが、江戸時代からの間取りの伝統を引いていたと言える。この伝統間取りについては、亡くなった玉置伸吾さん(元・福井大学教授)と弟子の増田達男さん(金沢工大教授)の研究により「玄関後退型」と呼ばれる前田藩の足軽級のものと分かっている。桜畠には足軽級が住んでいたのだ。「玄関後退」ということは、逆に「台所突出」ということだ。台所は、1間×2間の2坪ほどだった。表に面した所に「へっつい(かまど)」があった。私は家人から「男のくせに・・」と批判されつつ、へっついで火を焚くのが好きだった。「はじめちょろちょろ、中ぱっぱ、炊き上がるころ又ちょろちょろ」と言うのが焚き方だった。上の口が薪をくべる口、下が空気口である。上の口を開けたままだと火が煙突の方に流れて効率が悪かった。そういことも現場で覚えたのである。へっついの横が薪置き場だった。(写真は、へっついのイメージ)

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