がん哲学外来を開設し、その人に合った、副作用のない「言葉の処方箋」をがん患者に提供し続けている、順天堂大学医学部教授の樋野興夫先生。彼が尊敬している、内村鑑三、新渡戸稲造、南原繁、矢内原忠雄らの名言を46点ピックアップし、万人の人に勇気を届けるのが本書です。
書名になっている「あなたはそこにいるだけで価値ある存在」とは、「人生は『何をするか(to do)』よりも『どうあるか(to be)』が大事であること」と書かれています。これは人間学の根本です。自らの品性を高めていくことに主軸を置けば、名刺や肩書きがなくなっても尊敬されます。
そして、私が感銘を受けたのは
「歯を食いしばって人を褒める」
です。「三分間褒め続けなさい」と提言していますが、こうするためには、自分を犠牲にしなければならず、結果的には風貌までが良くなると述べています。褒めるのはなかなか難しいと感じているだけに、良いところを探して褒めることをしなければなりません。
あなたの今にフィットする言葉を見つけてください。
『あなたはそこにいるだけで価値ある存在』(樋野興夫著、KADOKAWA、本体価格1,100円)
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