書名の通り、日本の精神は「縄文と神道」が基本になっています。
縄文文化は「永遠性」「多様性」「共生」が大きな特徴であり、「自然との一体化」、そして、アニミズムの観点から自然を神と見立てて、「神との一体化」を志向します。ここから、神だけでなく、「相手と呼吸を合わせ」「相手との一体化」を図ろうとします。
神道は「清明心」「正直心」を志向し、見えないものを大切にします。
この二つがまさに絡み合い、「天道を基づき」「天を味方にする」姿勢が日本人には知らず知らずに染み込まれています。また、松下幸之助は、成功の秘訣は「運が強い人」であり、それは「徳を積む」ことでもたらせると語っています。「相手に寄り添い、相手の力と一体化」し、「自己の最善を他者に尽くしきる」と「感謝の人間関係」が生まれ、成功へと導かれます。
もう一つ明記すべきことは、日本は「溜まり文化」であること。大陸から渡ってきた仏教、儒教、道教、禅を縄文のスタンスで一体化していき、時間と共に発酵し、どこにもない文化になっています。
日本人に生まれ、日本の風土や文化で素晴らしい徳性を身に付けていきたいものです。
『「縄文と神道」から読む日本精神史』(田口佳史著、ビジネス社、本体価格1,700円、税込価格1,870円)
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