まぐろレストラン

　少し前のことになりますが、港近くのまぐろレストランへ行きました。安くて美味しいけど船員向け食堂。女性が立ち寄るような雰囲気の場所ではないと聞いており、地元民としては一度立ち寄ってみたいと思っていたのですが、なかなか機会に恵まれませんでした。
　ここは別に漁港だからマグロが安い、というのではありません。冷凍マグロを仕入れているところが経営しているレストランなので、加工工場直送のマグロが食べられる、という場所。
　魚好きで、少しの違いも見逃さない人ならいざ知らず、一般の人は充分冷凍マグロでも美味しいですよね。
　最近は冷凍の技術が上がり、主婦を集めて鮮魚と冷凍の魚を比較させたら、見分けられた人は２割程度…というテレビ番組も見たことがあります。ま、ワタクシは間違いなくその８割の方でしょう。
　お店は、セルフサービス。ランチはご飯+味噌汁＋漬物＋好きなおかず２品で530円なり。ふむ、なかなかお安くて良いですね。味も飽きの来なさそうな、家庭料理という感じ。
　ワタクシは、ねぎとろ丼を注文。
　どんぶりの半分くらいまでご飯、そこから上はすべてマグロ。これで750円は安いですね♪ま、見かけがいかにも「食堂」なので、1000円以上のメニューを見ると高く感じちゃいますが…。
　この時、同行したシロウタと話してたら「今時、マグロなんて冷凍でしょ。遠洋漁業なんだから鮮魚なんて無いんじゃない？」って事を言われました。よく「マグロ漁船に男ばかり半年は地獄だ。でも金はイイ！」とかって、まことしやかに言われてるもんね。
　でもさ、市場で水揚げしたばっかり！とかいうマグロを取引してるのってテレビで見るじゃん…。あれはどうなのよ。

　マグロ漁の実態など知るはずもないワタクシでしたが、テレビ東京のTVチャンピオンを見て納得しました。今日の種目は、津軽海峡のマグロ一本釣り。（番組の説明によると、一般的に流通しているマグロ刺身の4分の3は冷凍だそうです。）
　マグロ釣りは男のロマンなんですね！いや～、ドキュメンタリタッチで興奮する映像でした。
　最新のソナーを使い（機械を使わず勘で勝負する熟年漁師もいましたが）、魚影を確認しながらえさを投げ入れるのですが、なかなかヒットする事は無い様子。
　１週間で一本釣れるかどうか、ましてやひと月釣れない事もあるにも拘らず、魚との勝負に挑む男たち。引き上げる時にウィンチや電気ショッカーを使うものの、ワイヤー（テグス？）さばきや船の微調整はまさに手作業、職人芸！魚との駆け引きがすごいのです。
　一本揚げれば100万円はいく様で、釣れなきゃ収入無し、でも釣れたら一度に大金が手に入る！ギャンブル魂を持ち合わせて無ければ楽しめない仕事だと思います。
　こうやって一本釣りした生マグロが高値で取引されてるわけですね。でも、あの様子を見たらマグロの高いのもナットクできます。
　ワタクシ、あまりマグロとか興味なかったんですが…あんなイキの良いマグロだったら美味しいんでしょうね♪ご主人さま、次に記念日が来たら、そういうの食べに連れて行ってくんないかな～。