アバウトなつぶやき

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川合玉堂展 -描かれた日本の原風景-

2011年09月09日 | かんしょう
 夏休みが終わり、息子たちも給食が始まりました。これで安心してお昼をまたぐ用事を済ませることができます。。。

 今週は早速、シロウタと一緒に松坂屋美術館で開催中の「川合玉堂 展」へ足を運びました。



 川合玉堂は愛知県一宮市(旧 葉栗郡)木曽川町出身の画家です。木曽川町は、ワタクシがすっげー世話になった先輩・かんちゃんの出身地でもあります。
 かんちゃんは芸術に興味ない人なんですが、その昔(もう15年は前だなぁ)、川合玉堂だけは誇らしげに語ったわけですよ。そしてまた、川合玉堂のことを語る人は一様に「玉堂の絵はイイ!」と言うのです。
 当時、川合玉堂を知らなかったワタクシはまだ見ぬ玉堂に漫然とした憧れを抱きましてねぇ。気にはなっていたのですが時折見かける数点の作品ではあまり特徴を感じる事が出来ず、かといってわざわざ玉堂を追いかけるほどの情熱もなく、という感じでした。
 最近、美術館めぐりも和テイストが増えてるワタクシとしては玉堂はどうしても触れておきたい画家の一人になっており、昨年はぜひにと思い岐阜県立美術館の玉堂コレクションの所蔵展に行くも、3期ほどに分かれていたため目当てだった壮年期の作品を観ることが適わず…。

 そんなわけで、この展覧会はワタクシにとって「満を持した」とも言えるものだったわけす。



 さて、入ってみると、そこはワタクシの求めていた玉堂の美のオンパレード!
 おそらく、一般の人が思い浮かべる玉堂の掛け軸や屏風が勢ぞろいしております。いやぁ~、素晴らしい。

 ワタクシは常々、「日本画は近代のものが観やすい」とゆーておるわけですが、玉堂はまさにそこ!西洋の絵画の影響を受けた遠近法の効いた画面構成でありながら、顔料の濃淡を生かした色遣いの美しさと繊細さがあります。
 玉堂の若い頃の作品は、墨を使い力強く描いたものが多く見られます。ワタクシが岐阜で観たのもこの頃の作品でした。
 しかしながらこれは玉堂の特徴であるらしく、繊細な色遣いが見られる壮年期~晩年の作品にも、若い頃からの特徴である墨で線を描き入れる手法が展開されていました。
 そして、その線の強さによって意思の強さを感じる作品となり、果ては「詩的である」と称されるにも一役買っているのだと思います。
 時代は風景画に美しさを求め、郷愁に満ちた「情景画」は評価されにくくなっていたようですが、その時代にあってなお語り続ける自然と人間の営みは美しさをもって表現されていると思います。

 なお、詳細な感想を申しますと、植物の表現がすごかった~。
 葉の一枚一枚にまでせまる描き方なので、情景がリアル!
 「樺っぽい木の葉が落ちてる…。11月位だな。御岳ってことはそりゃ冬支度だよねぇ」とか「あ、朴の木。さすが地元」(玉堂は戦時下、岐阜へ疎開していたらしい)とかまで見える。
 展示されていた写生帖がまたすごくて鳥の羽毛や水の流れももちろん、山葡萄の色に垂涎です。

 確かに「日本の原風景」の詰まった展覧会でした。
 シロウタ、超感激してた(^_^;)
 みなさんも、芸術の秋の空気に触れに行きましょう♪ 10月10日までですよ。


★おまけ★
 帰りに三越地下のジョトォでケーキセット食べました。

 見てほしい、このモンブラン(525円/個)↓


 マロンクリームの中は生クリーム、そしてゴロゴロとしたマロングラッセ(甘煮?)、薄いスポンジを乗っけたカスタードの土台というリッチなモンブランでした。もちろん、テイクアウト出来ます。(てか、テイクアウトが基本かな)
 モンブラン好きに超おススメです。ちょっと好きなぐらいだと大きいから途中で断念の可能性もあるけど…。