アバウトなつぶやき

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SEVEN ARTISTS展

2020年02月03日 | かんしょう
岸田劉生展の後、松坂屋美術館に寄ってSEVEN ARTISTS展を観てきました。

この日、個人的にはこっちの方が楽しみだったかも知れません。
岐阜県美術館のコレクション展で神戸智行氏の作品を観て以来、もっと色んな作品を見たいと思っていたのです。

注目株の若手7人の展覧会ですが、それぞれ方向性が違うためこんな企画でもない限り一緒に展示されることはまず無いのだとか。確かにそうかも知れませんね。

会場をのびのびと使ったレイアウトで、大作が掲げられていて見応えがあります。
まず入ってすぐに岩田荘平氏の作品がどーんと迎えてくれます。
ブルーをまとった《こい》の迫力も、花の鮮やかさ、華やかさもパンチが効いている。
お目当ての神戸智行氏の作品も点数は多くはないけれど習作揃いで、画面にちりばめられた小さい生き物たちが愛おしい絵ばかりでした。
山田大貴氏は写実画でとても美しい女性を描いていましたが、機械×少女という組み合わせはまさに現代作家という感じがあって可能性を感じました。

▲撮影OKだった山田大貴《Aeoian Harp》。こっちはメカじゃないけど美しい

呉亜沙氏の作品が作りだす空間は可愛らしく、それでいてちょっと不思議です。奥行きも感じさせられるし、私にとって「家にあったら嬉しいだろうな」と素直に思える作品でした。
金子富之氏はまさに圧巻。神秘的なテーマを熱量を持って描き込んでいます。色も激しかったり、大胆だったり。あんな大きな画面によくあれだけ描き込めるなぁ、と感心します。
大竹寛子氏はたらし込みが特徴的。そして女性らしい絵です。

そしてトリは入江明日香氏の作品です。
私、この人の絵は本の表紙で(恩田陸さんの小説)見たことがありましたが、細かくてキレイだな、というくらいで特に気にとめてはいませんでした。
けれど今回、実物を見てその美しさと緻密さ、それから遊び心に度肝を抜かれました。
技法も銅版画とコラージュと絵の具の手描きという独特なものだから実物の発色だの質感だのが何とも言えない効果を生み出しているし、掛け軸の表具まで描き込んで作品にしてしまっているのには脱帽しました。
人物が動物や植物と融合するかのような描き方もドキッとするし、作品の中に描き込まれた小さなモチーフ達も愛らしくて探す楽しみに溢れています。

この作品、引きで見ても十分美しいのですが…

近寄って、部分を見ても色んなものが描き込まれていて感心しちゃう久しぶりに図録以外の作品集を買ってしまったわ。

紹介されていた作家さん、それぞれが個性的で見ていてとても楽しい展覧会でした。
これからの活躍に期待しちゃうし、これからも追っかけていきたいと思う作家さんに出会え
ました。行って良かったわ~。

 


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