アバウトなつぶやき

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ベルギーの奇想の系譜展

2017年06月30日 | かんしょう
先週、兵庫県立美術館で開催中の「ベルギー寄贈の系譜展」を観てきました。




せっかく神戸に行くんだからIKEAに寄るつもりなんだ、と言ったら長男も付いてきました。長久手店の完成は秋まで待たなきゃだし、開店してもしばらくは混雑しそうですしね。
美術館には興味がないからどうしようと言っていた長男ですが、この展覧会の看板を見たら「面白そうだから一緒に行くわ」と同行してきました。
だよね、面白そうでしょう?


▲海側の景観、ヤノベケンジの《Sun Sister》。なぎさちゃんって愛称があるらしい(笑)
初めて行った兵庫県立美術館。「芸術の館」と呼ばれる安藤忠雄が設計したコンクリート打ち放しの建物が印象的です。


▲16mぶち抜きのエレベーターホールの吹き抜けはなかなかの迫力です。

ベルギーの奇想、というタイトルだったのでベルギー出身の作家を紹介する展覧会かと思っていましたが、この展覧会はベルギー・フランドル地方とその周辺地域で発達した幻想絵画の流れを国籍は問わずに追う構成です。
今回の目玉はなんと言ってもヒエロニムス・ボス工房(この時代=中世は日本同様、工房での製作が基本)の《トゥヌグダルスの幻視》でしょう。ボスの作品は40点程度と言われており、大変稀少です。
宗教画として「七つの大罪」を描いていますが、登場する奇妙な生き物たちは非常に個性的でユーモラス。これを生かして展覧会用にCGが作られており、その一部を美術館のHPで見ることが出来ます。
現代人にとっては、残念ながら畏怖の対象と言うより娯楽の対象のようです(ーー;)
ボスは↓の《快楽の園》が有名ですが、この絵を見ても地獄絵を見たときのように恐ろしい気持ちになると同時に楽しいと思ってしまう。

▲ヒエロニムス・ボス《快楽の園》

ボス以降、ボス派の画家やブリューゲル(父)、クノップス、ジェームス・アンソール、と続きます。そして、デルヴォーとマグリット、ヤン・ファーブル。
どれも幻想的な作品ばかりで、刺激的でもあり夢見心地でもあるような展覧会です。
ちなみにブリューゲルは「七つの大罪」と呼応するかのように「七つの徳目」という愛徳や正義をテーマとした作品も描いていましたが、見ていて「真面目な徳目シリーズよりめちゃくちゃな大罪シリーズのほうが面白いな」と思ってしまいました。いや、その、娯楽としては、はい。

非常に楽しめたため、図録を買って帰ったら珍しく長男に見せてほしいと言われました。どうやら長男もかなり面白かったらしい。
今回私の印象に残ったのは上記の画家のほかにはフェリシアン・ロップスという画家です。
悪魔的、と表現されるその作風は官能的であり退廃的。画面構成が美しいために醸し出す毒はなおさら際立っていました。



↑これは美術館前の道で、そのまんま「ミュージアムロード」と呼ばれています。うーん、港町っぽい。
神戸の街もそこそこに帰ってきましたが、十分に楽しめました。最近、遠出しても目的だけ果たしたら寄り道せずに帰るようになってきたなぁ、と思う次第。
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エドワード・ゴーリーの優雅な秘密展

2017年06月29日 | かんしょう
今月の初旬に終わってしまった「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」展。かなり前に終わった展覧会ですが、他の展覧会のチラシの間から↓が出てきたので感想アップしてなかったのを思い出しました^^;




絵本作家のエドワード・ゴーリーの回顧展になっているのですが、作品紹介や原画の展示数が非常に多く、かなり見ごたえのある展覧会でした。

彼は好き嫌いの分かれる作家だと思います。好きな人は熱烈に好き、苦手な人は怖くて読めない、みたいな。
この展覧会に合わせてMOEが特別編集のムックを発売していたりして、なかなか注目の巡回展です。

私は彼の作品を読んだことがなかったのでとても新鮮な気持ちで楽しむことができました。
が、絵本としてはかなりざわざわした気持ちになります。
ちょっと不気味な絵柄やお話ばかりで、ハッピーエンドのものはほぼありません。
ゴーリー氏は(言い回しは違うと思いますが)世の中は不可解なものだから、そういう不安な気持ちを思い出させる作品を作るのが自分の使命、みたいなことをおっしゃっていたそうです。芸術家気質ですよね~。
人間の暗い部分や世の不条理を表現している作風は、大人になってから読む分には刺激的で面白いと思います。
で、これを子供が読むとどうなのか。。。
これはかなり個人差があると思うんです。何気ない不思議な読み物として通り過ぎる子もいれば、暗い気持ちになったり不安な気持ちになったりする子もいるでしょう。ちょっとおませさんならシニカルな部分を理解して、大人以上に面白いとドはまりする子もいると思います。
一番有名な「うろんな客」はキャラクターがユーモラスで「不思議」で片づけられるタイプのお話なので、子供の頃に読むと忘れられない絵本として大人になっても心に残りそうな作品です。この本なら家に一冊あっても良いかな。

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他にも良い作品はたくさんありましたが、読み聞かせをやってる立場から言えば使いにくい作品群だなぁと思います。
子供が本屋や図書館で出会って手元に置きたくなったならお気に入りの一冊になるだろうし、自分の家族や身近な子供に寄り添いながらゆっくりじっくり読めば思い出の絵本になるでしょう。でも、不特定多数の小さな子に読むのは難しい気がする。私の力量では色んな気持ちを汲み上げる自信ないです(~_~)

うちの息子どもは大きくなってしまったので、もしも孫ができたならうちに置いておいて「おばあちゃんちのあの本読んで」と言われてみたい。
エドワード・ゴーリーはそんな作品を書く方でした。
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