アバウトなつぶやき

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新・石水博物館開館記念 所蔵名品展

2011年08月26日 | かんしょう
 昨日は、長男の茶道のお稽古夏休みバージョンということで、石水博物館へ足を運びました。茶道の先生は毎年、夏になると茶道にゆかりのある場所へ案内してくれるのです。

 石水博物館は、伊勢商人(豪商)の川喜多家の当主が代々蒐集してきたコレクションを展示しています。
 川喜多家でもっとも有名なのが「川喜多半泥子(はんでいし)」。この博物館を設立したのも、半泥子その人です。

 以前は津市街地の百五銀行の2階という人知れない場所にあったそうですが、このたび公益法人となり今年5月に新築オープンに至りました。
 市内の別荘地という場所にあり、落ち着いた良い雰囲気の博物館なのですが、とても分かりづらいのでご注意を。



 
 川喜田半泥子(かわきたはんでいし:1878~1963)は、伊勢商人川喜田久太夫(きゅうだゆう)家十五代の長男として生を受けました。本名は川喜田久太夫政令(まさのり)、幼名善太郎。川喜田久太夫家は伊勢国津に本拠を置いて江戸大伝馬町(おおでんまちょう)に大店を持ち、主に木綿太物を扱っていた豪商。創業は寛永年間で、半泥子生誕の頃には既に200年以上の歴史を持つ老舗でした。

 半泥子は幼くして両親と別れ、1歳で家督を相続し十六代久太夫を襲名することとなり、祖母・政や筆頭分家の川喜田四郎兵衛らから教育を受けました。また祖母の勧めにより若くから参禅したことによって強靭な心身を会得し、商家の当主として、また百五銀行第六代頭取他数々の企業の要職をこなしました。また先祖の意志を継いで地域振興の事業も手がけ、文化財団石水会館設立もそのひとつでした。

 その多忙な日常において、書画、茶の湯、俳句、写真など実に多彩な趣味を持ち、いずれに対しても形にとらわれない自由で伸びやかな姿勢で風雅に遊びました。なかでも陶芸においては破格でした。本格的に陶芸をはじめたのは還暦が近くなってからのこと。晩年の手紙に「子供の頃から焼物好の私が昭和八年ニ千歳山ニ窯を築いて二三万作った 又廣永で今迄ニ作った一万斗(ばか)りと合すと大分の数になる」と記しています。戦前は自邸の千歳山に窯を築いて、中里無庵(1895~1985・十二代太郎右衛門)、荒川豊蔵(1894~1985)、金重陶陽(1896~1967)、三輪休和(1895~1981・十代休雪)、小西平内(1899~1991)といった若き陶工たちと交わって研究を重ね、戦後は津市郊外の広永に窯を移して会社組織の広永陶苑を設立、坪島土平(1929~)ほか若い弟子たちと作陶を楽しみました。陶芸においてシロートであり続けた半泥子の遊び心あふれる陶芸作品は、趣味の域を越え、高い評価を受けています。

石水博物館HPより抜粋

 半泥子は多才な方だった様ですが、特に評価が高いのは陶芸です。 
 半泥子と時代を同じくし、美食家・陶芸家で名高い「北大路魯山人」はご存知の方も多いはず。陶芸家としての才を発揮しつつも他の分野でも成功しているという意味でしょうか、「東の魯山人、西の半泥子」とも称されます。
 魯山人は食をベースに考えた陶芸です。以前、魯山人の陶芸展を見たことがありますが、その時は器自体を美しいとは感じませんでした。
 しかし、魯山人の器に料理が盛り付けられた写真を見ると、料理が趣のある佇まいをしていたので「なるほど、使うことを考えて作ってる器なんだなぁ」と感心した覚えがあります。

 その点で、半泥子の作品は茶道に非常に適しているのだとか。
 茶道の先生に言わせると、ご自分でお茶を嗜んでいない陶芸家の茶碗は見た目に美しくても使いづらそうな姿をしているものがよくある。けれど、半泥子は自身がお茶を好きで茶道具を作っているため、とても使いやすそうだというのです。ふむ、確かにそうです。
 


 半泥子の作品は銘が面白い。
 
 半泥子との比較として、陶芸家「荒川豊蔵」に先月の徳川美術館の記事でも触れましたが、半泥子には余裕があるという話。
 作陶に全身全霊を傾けた豊蔵に対し、探究心で自由に作陶を続けた半泥子…。
 特に師についたわけではなく、歴代の川喜多家の蒐集物や他の高名な作品が師となり、模倣から作品を生み出していった半泥子。 
 その「余裕」は、そのまま「遊び心」となって作品に表れています。

 遊び心というのは心地よく人の心を掴み、また、その情熱は深みを醸し出すために愛される作品となるのでしょう。

 細川護熙氏の展覧会で感じた「良いモノに囲まれて育つと目が肥えるんやねぇ。目が肥えてる人は労せずして(多少の違いはあれど)良いモノ作りよる。恵まれた人はどこまでも恵まれてるよなぁ」という思いがまたもやむくむく。
 でも、その才を世に還元して下さってるのでオッケー。
 次元が違うから、ただただその功労に感謝ってことで。


そば打ち体験と馬籠宿

2011年08月21日 | おでかけ
 金曜日、地域の社協のイベントで岐阜へ行ってきました。

 このバス旅行、ずいぶん前に長男と参加して以来ご無沙汰しておりましたので久しぶり。
 今回は次男と一緒で、参加者には次男の同級生が何人もいたのでより楽しく過ごせました。

 そば打ち体験は「きりら坂下」という道の駅。
 体験るーむでそば打ちのほか、栗きんとん作りや木工クラフトも出来るそうです。

 今回、そば打ちの班に次男の同級生のお父さんである和菓子職人さんが居たので、生地作りはお任せしてしまいました。
 子どもたちと私は混ぜたり伸ばしたり、あと切るところを少しずつお手伝い。

 おかげさまでそばは大成功♪美味しく頂いてきました。

 馬籠は行ったことなかったけど良いところですね。


 ゆっくり散策できると良かったんだけど、子どもたち、走る、走る…。

 止まっているのは水の中を覗き込んでる時だけ。
 
 転ばなくて良かった(^_^;)
 今度は妻籠の方にも行ってみたいな。バスツアーで立ち寄ったぐらいの記憶しかないもん。

 楽しいお出かけとなりました。
 来年も参加出来たら良いなぁ、と思います。

ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展

2011年08月18日 | かんしょう
 先週のことですが、三重県立美術館で開催中の福田重雄大回顧展を観に行ってきました。


 福田繁雄氏は2年ほど前にお亡くなりになったグラフィックデザイナーです。
 視覚トリックが得意で「日本のエッシャー」と称されることもしばしば。
 万博の公式ポスターなども手がけてこられた方なので、意識しなくても現代日本人ならば彼の作品を一度は見たことがあると思います。
 
 最近、三重県立美術館は現代のデザイナーさんを企画することが多く、福田氏もその一環のようです。
 現代作家さんの展覧会は見慣れているだけに興味の有無がはっきりしてしまうと思いますが、そこさえクリアすれば気軽に観ることが出来るという利点があります。
 ワタクシにとって福田氏は中学時代に買っていたイラスト雑誌によく特集を組まれていた方なので、もちろん興味はMAX!

 せっかくの夏休みなので、今回は次男も一緒。それからシロウタん家も母子で一緒♪


 まずはエントランスロビーのオブジェでつかみはオッケー。
 馬みたいなキリンと牛みたいな馬(笑)
 分かりやすい題材で子どもたちの興味を引いたようです。

  

 今回の写真はネットから引用させて頂いておりますが…。
 上3点はどれも視覚トリック。
 連続するモチーフを利用する手法は、よくポスターに使われています。しかし、それがただの仕掛け遊びではなく洗練されたデザインになっているのが福田氏の作品のカッコイイところ。
 それから、真ん中の作品は写真を組み合わせてモナリザを描いていますが、会場内にはいろんな手法でモナリザが表現されていました。中でも、ただのストライプの線が描かれたお皿は8枚(だったかな)組み合わせて遠くから見るとモナリザのシルエットになっているのには本当に感心した!なんであんなシンプルな線でモナリザを表現できるのか。
 あまりに有名なモナリザの存在もさることながら、そのデフォルメの素晴らしさに脱帽です。
 右の写真は実際は立体作品です。見る角度によって柱が現れたり消えたりします。これはぜひとも会場でご覧いただきたい。

 

 子どもには立体作品の方が分かりやすくて良いようで。
 うちの次男が一番興味を持ったのは、前から見ると人間のシルエットなのに横へ回り込むと「男」「女」という文字になっている作品。
 「かーちゃん!ちょっと来て!コレ見て!!」と大声で呼ばれました^^;

 

 また、奥の方には福田氏が2008年に描いたメモ(草稿)が展示されていました。
 2009年に亡くなっておられるのでまだまだ制作に意欲的だったことを窺わせられ、非常に残念な思いがしました。

 他にも、ユーモアあふれる作品や驚きのアイデアが詰まった作品がたくさんあります。使えない食器シリーズなども楽しい♪
 デートにもファミリーにもおすすめの展覧会です。

2011年7月9日(土)~9月4日(日)

開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)

休館日:毎週月曜日(ただし7月18日は開館)および7月19日(火)

観覧料:一般=800円(600円)
     高・大生=600円(400円)
     小・中生=無料

「レオナルド・ダ・ヴィンチ もう一つの遺産」展

2011年08月15日 | かんしょう
 先々週のことになりますが、四日市市博物館で開催中の「レオナルド・ダ・ヴィンチ もう一つの遺産」展に行ってきました。
 

 ダ・ヴィンチは「モナリザ」があまりにも有名なため、画家として注目されがちですが、彼の才能は科学者・技術者・発明家として多岐にわたっています。まさに天才です。
 その天才ダ・ヴィンチの遺した膨大なメモ=「ダ・ヴィンチ ノート」に描かれた機械や装置などを実際に制作したのが今回の展覧会です。
 また、ノートは盗用を防ぐために鏡文字という手法(左右反転した文字など)を使って記入されており、その復刻複製の展示も見ることができます。

 紹介された装置は現代の技術の素となるものが数多くあり、この会場内の点数を超える発明をしていたのかと思うとその天才ぶりは人知を超えたものにすら思えます。

 夏休みの工作で悩む少年達、(あまりにかけ離れてる感は否めませんが)刺激を受けに足を運んでみてはいかがでしょう?何かヒントがあるかもしれませんよ。


会期 平成23年7月2日(土)~9月4日(日)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
観覧料 一般:700円、高大生:400円、中学生以下:無料


主催 四日市市立博物館
後援 中日新聞社、朝日新聞社、毎日新聞社、読売新聞社、伊勢新聞社、エフエムよっかいち、
三重エフエム放送、㈱シー・ティー・ワイ、三重テレビ放送、NHK津放送局
助成 (公財)岡田文化財団
協賛 鈴鹿中学校・高等学校
協力 栃木市
企画協力 アートシステム、イデア教育文化研究所

志摩マリンランド

2011年08月14日 | おでかけ
 次男がテレビ番組に触発され「マンボウが見たい!」と言い出したので検索かけたら、なんと県内の志摩マリンランドにいるということだったのでお盆休みに行ってきました。
 主人と長男は恒例の福井の海へ行っているので自由に二人で♪
 この話をしたらシロウタが招待券をくれました。ありがとね!



 ワタクシ自身はマリンランドへ行ったことあり。その頃にもマンボウ、いたかなぁ?
 

 いました、マンボウ!
 マンボウ館は順路の一番最後になっています。次男はマンボウを見て大喜びでした。
 ワタクシ、個人的には入り口付近の古代生物のコーナーが好きです。古代魚が少しいるだけで他は化石とかが並んでるんだけどそれもまた良し。水族館らしからぬ構成だけど好きだから許す!


 今回、マリンランドへはマンボウを目当てで行ったのですが、実はマリンランドはそこにたどり着くまでがかなり楽しい水族館です。
 以前にも感じたことがあったのですが、マリンランドは生き物に触れ合うのを大事にしています。これは趣向こそ違えど今も昔も変わってないと思います。
 どこの水族館にもふれあいコーナーはつきものですが、ここのふれあいコーナーは結構自由度が高くて面白いのです。

  

 ウニやヒトデ、ヤドカリなどの定番の小動物に加え、「かみつくことがある」サメとかカメも触われます。陸ガメのえさやりもあります。

 でも、次男が一番気に入ったのはドクターフィッシュ。

 ドクターフィッシュは皮膚の角質を食べに寄ってくるコイ科のガラ・ルファという魚の通称です。
 水槽に手を入れると群がってきてぞりぞりと角質を食べるのです。
 その感触が面白くって、次男、大はしゃぎ(笑)

 それからカニ。  
 
 うぞうぞとうごめくカニをスルメのついた釣り竿でつり上げます。

 つり上げるまで頑張った次男。(写真撮って~って言われたのでアップ)

 志摩マリンランドはすぐ隣の鳥羽市に鳥羽水族館という全国的に有名な水族館があります。正直、それに比べると規模は小さいし目玉になるような生き物のショーもありません。もちろんお客さんの動員数も違います。
 が、その分個性的な展示になってるというか遊べる水族館になっています。専門知識より小さい子が楽しむならココって感じかな?
 うちは楽しかったね~って言って帰ってきました。
 あちらのほうへ行った際は鳥羽水族館はもちろんのこと、志摩マリンランドへ行くのも楽しいですよ。