アバウトなつぶやき

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池田学 どうぶつたち

2019年02月11日 | かんしょう
 伊勢外宮前にある神楽サロンで開催中の「池田学 どうぶつたち」を観てきました!




 2017年に佐賀と金沢、それから東京で個展が開催されていた池田学氏。
 美術手帖の紹介を見て、気になって気になって仕方がなかったのだけれど行く機会が作れず、後でずーっと後悔していた作家さんです。
 そしたら今、動物画の原画を地元三重で見られると知り(神楽サロンさんは土日祝のみの営業なので)「休日の伊勢は混むんだよな~」と思いながら行って参りました。

 神楽サロンさんはフランス料理のボン・ヴィヴァンの横にあるギャラリーです。三重県立美術館にも出店しているミュゼ・ボン・ヴィヴァンは姉妹店なのかな?カフェ・ボンヴィヴァンって姉妹店のカフェがあるからそれっぽいんだけど。
 レストランの対面にあるチョコレート専門店ダンデライオン・チョコレートに隣接しています。扉を開けるとこんな感じで、この廊下の奥が入口です。

 始めて来たので、しばらく入口が分からなかった

入って左手に今回のどうぶつの絵があり


右手側の壁には小林和史氏の作品と池田学氏の版画《存在》が。




 原画は十数点なので決して多くはないのだけれど、あまりの細かさに見入って(魅入って)しまってどんどん時間が過ぎていきます。

 

 私が池田氏を知ったのは大画面の中に小さな世界をぎゅーっと詰め込んだ、びっくりするほど細かく、そしてスケールの大きい作品なのですが、それとは別に東京動物園協会発行の季刊誌『どうぶつと動物園』で動物画を描いていらっしゃるのだそうです。
 この方、基本は丸ペンだけで描いてらっしゃるんですよね。
 新作には筆で透明水彩を使った作品もありますが、それは右手を傷めた時期だからかな?と推察します。(もっとよく調べたらわかるかも)
 実際、原画の中にあった↓のカバの水の表現も筆でホワイト塗ってあるかと思って近寄ったら…

グレーのインクとペンで描かれてました。すごっ。

 撮影して良いですよ、と言われたのでもっとバシバシ撮っても良かったのですが、カメラではあの細かさが写せなかったので諦めてしまいました。
 神楽サロンは池田学氏の《予兆》の原画をお持ちとのことで、また観れる機会がありそうです。やったー

「空の情景」展

2019年02月01日 | かんしょう
 メナード美術館で開催中の所蔵企画展「空の情景」を観てきました。




 
 空にまつわる作品を集めた展覧会で、絵画をメインとして陶芸や彫刻も展示されています。
 メナード美術館へは2度ほど来たことがあるだけですが毎回新しい発見をさせてもらっていて、今回も静かな感動を頂いて帰ってきました。

 空の情景というテーマなので、集められた作品がどれも気持ちを解き放つような魅力があります。
 それぞれに場の情景が浮かぶので現実離れしているというわけでも無いのだけれど、見ていると今、自分がいる空間を忘れるような気になります。ちょっとしたトランス状態というか、それがとても気持ち良いのです。
 
 私が今回、新しく発見したのは田渕俊夫氏の作品の美しさでした。

▲田渕俊夫 《刻》の絵はがき。 名古屋の街を描いてます。 チラシ裏面に《遠い思い出・家路》も載ってますが、印刷の限界を感じてしまう…。
 田渕氏は少し前にもメナード美術館で個展が開催されていたので院展好きの同僚から名前は聞いたことがあったのですが、それまでどんな方か知らなかったし気にしたこともありませんでした。実際に作品を目の当たりにして「えっ、こんなに私好みの作家さんだったとは」と院展を観に行ったことがないのを後悔しました。
 
 あと、初公開コレクションとなるニコラ・ド・スタール《灯台(アンティーブ)》はイチオシらしくて年間スケジュールの表紙を飾ったり、アネックス(別館)の入口にパネル状にして写真撮影が出来るコーナーが設けてあったりします。

▲《灯台(アンティーブ)》のパネル。近くで撮ったので歪んでるけど。

 この展覧会は会場内の全部が気に入ってしまいました。所蔵企画展なのでこれっきり見られないというわけでは無いのだと思いながらも、もう一度見たいという気持ちになる展覧会です。
 ゆっくり見たいから、平日にもう一度行きたいな。。。