先週、名古屋市美術館で開催中の「英国の夢 ラファエル前派」展を観に行ってきました。
ラファエル前派はとてもロマンチックです。緻密な描写による絵の美しさに加え、そこに風俗や情景、文学・宗教的要素を盛り込んでいるので非常に物語性に富んでいるのです。
アカデミーが拠り所とする古典的絵画の規範とみなされたルネサンスの巨匠ラファエロ以前の絵画への回帰を唱え、誠実な態度で真摯に主題に取り組み、緻密な自然描写を追求しました。そして道徳的含意をもつ文学的、宗教的、あるいは日常生活の場面を通じて民衆を教化できると信じ、作品ができるだけ多くの民衆に届くように努めたのです。
HPより抜粋
それぞれに美しく、それぞれにストーリーを感じさせる作品ばかりです。
▲ジョン・エヴァレット・ミレイ《ブラック・ブランズウィッカーズの兵士》
特に↑はドレスの質感がものすごく繊細で、当時も評判になったという説明に深く頷いてしまいました。
この時代、キャンバスに描いた油絵ばかりだと思っていましたが、結構な数の水彩画(ガッシュ含む)の作品がありました。
ただ、水彩と言っても薄い色使いで色の濃淡を楽しむような絵ではありません。画材が水彩絵の具のため色が優しいというだけでみっちり描きこまれています。↓
▲ウィリアム・ヘンリー・ハント《卵のあるツグミの巣とプリムラの籠》
あんまり綺麗で、めちゃくちゃ顔を近づけてのぞき込んでしまったわ。
▲エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ《スポンサ・デ・リバノ(レバノンの花嫁)》
これ、3mもある水彩画です。すごい大作!
花嫁の後ろのお二人は北風と南風。風神雷神を思い出してしまったワタクシです。
そういえば私の面白いと感じたことの一つに天使の表現がありました。神話をテーマにした作品が相当数あるのですが、そこに描かれている天使が一般的な日本人が想像する白い服着て白い羽根を持った天使ではないのです。(リーフレットのエドワード・バーン=ジョーンズ《フラジオレットを吹く天使》もまさにそれ)
赤や青の色をしていて装飾のある服を着ていたりと、かなりファッショナブル。羽根も茶色かったり赤っぽかったりと鳥に近い雰囲気を持った羽根をしている天使が多く、白い羽根の天使は少数派。
おそらくギリシャ神話に登場する神々は人間と交わったりしているので、物語を追求するとより人間味があるというか人間界にいて違和感のない姿になるのでしょう。
白で神秘性を強調したりしていないので、より絵の描いている物語に入り込める気がしました。
あと、絵が美しいのにその風俗が気になった絵画がコチラ。
▲ジョン・エヴァレット・ミレイ《春(林檎の花咲く頃)》
「このご婦人達、ピクニックに来てるんだろうけど何を召し上がってらっしゃるの!?お粥?お粥なの??こんなに美人でいいとこのお嬢さん風の娘達が揃ってて食べてるモノはこれだけ?ダイエット中なのかい、みんな。」と心の中で突っ込まずにいられませんでした。
イギリスの食事、評判悪いのは本当なんだろうか。あんまり美味しそうに見えないんだけど…。
と、最後はヘンな感想書いちゃいましたが、全体的にうっとりと眺められる絵画が揃っていました。
平日、午前中に仕事して午後から駆けつけた割には来場者は多かったと思います。人気ある展覧会のようですね。
会期は12月13日〈日〉までなので、まだまだこれから。
芸術の秋にぴったりの展覧会なので、デートやお出かけに組み込んで頂きたいところです。
ラファエル前派はとてもロマンチックです。緻密な描写による絵の美しさに加え、そこに風俗や情景、文学・宗教的要素を盛り込んでいるので非常に物語性に富んでいるのです。
アカデミーが拠り所とする古典的絵画の規範とみなされたルネサンスの巨匠ラファエロ以前の絵画への回帰を唱え、誠実な態度で真摯に主題に取り組み、緻密な自然描写を追求しました。そして道徳的含意をもつ文学的、宗教的、あるいは日常生活の場面を通じて民衆を教化できると信じ、作品ができるだけ多くの民衆に届くように努めたのです。
HPより抜粋
それぞれに美しく、それぞれにストーリーを感じさせる作品ばかりです。
▲ジョン・エヴァレット・ミレイ《ブラック・ブランズウィッカーズの兵士》
特に↑はドレスの質感がものすごく繊細で、当時も評判になったという説明に深く頷いてしまいました。
この時代、キャンバスに描いた油絵ばかりだと思っていましたが、結構な数の水彩画(ガッシュ含む)の作品がありました。
ただ、水彩と言っても薄い色使いで色の濃淡を楽しむような絵ではありません。画材が水彩絵の具のため色が優しいというだけでみっちり描きこまれています。↓
▲ウィリアム・ヘンリー・ハント《卵のあるツグミの巣とプリムラの籠》
あんまり綺麗で、めちゃくちゃ顔を近づけてのぞき込んでしまったわ。
▲エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ《スポンサ・デ・リバノ(レバノンの花嫁)》
これ、3mもある水彩画です。すごい大作!
花嫁の後ろのお二人は北風と南風。風神雷神を思い出してしまったワタクシです。
そういえば私の面白いと感じたことの一つに天使の表現がありました。神話をテーマにした作品が相当数あるのですが、そこに描かれている天使が一般的な日本人が想像する白い服着て白い羽根を持った天使ではないのです。(リーフレットのエドワード・バーン=ジョーンズ《フラジオレットを吹く天使》もまさにそれ)
赤や青の色をしていて装飾のある服を着ていたりと、かなりファッショナブル。羽根も茶色かったり赤っぽかったりと鳥に近い雰囲気を持った羽根をしている天使が多く、白い羽根の天使は少数派。
おそらくギリシャ神話に登場する神々は人間と交わったりしているので、物語を追求するとより人間味があるというか人間界にいて違和感のない姿になるのでしょう。
白で神秘性を強調したりしていないので、より絵の描いている物語に入り込める気がしました。
あと、絵が美しいのにその風俗が気になった絵画がコチラ。
▲ジョン・エヴァレット・ミレイ《春(林檎の花咲く頃)》
「このご婦人達、ピクニックに来てるんだろうけど何を召し上がってらっしゃるの!?お粥?お粥なの??こんなに美人でいいとこのお嬢さん風の娘達が揃ってて食べてるモノはこれだけ?ダイエット中なのかい、みんな。」と心の中で突っ込まずにいられませんでした。
イギリスの食事、評判悪いのは本当なんだろうか。あんまり美味しそうに見えないんだけど…。
と、最後はヘンな感想書いちゃいましたが、全体的にうっとりと眺められる絵画が揃っていました。
平日、午前中に仕事して午後から駆けつけた割には来場者は多かったと思います。人気ある展覧会のようですね。
会期は12月13日〈日〉までなので、まだまだこれから。
芸術の秋にぴったりの展覧会なので、デートやお出かけに組み込んで頂きたいところです。