前回のブログ更新をしてから半年経ちました。
先日、過去記事を拝見して下さった方にコメントを頂き、開設してる以上たまにはチェックや更新をしなければ…と反省しております。
そして時折、まとめサイト等で当方の記事が紹介されている事があったりして、自分のつぶやきが誰かの参考になっているのなら嬉しいなあ、と思ったりしています。
それを思うと、まだ閉鎖はやめておこう、、、と思います。
SNSはなんだか面倒だけど、ブログは「誰か」感がありがたい。。。
ぷちネタも、意外なところで気にしてくれる人がいるんだし、サボらず続けなくちゃねー。(最近、更新の度にこーゆーのつぶやいてる気がする)
さて、自分のブログの中で一番振り返りに役に立つのが展覧会の感想。
誰かのためではなく自分のためにしかならない作業ですが、その時に気に入った作品を後の展覧会と関連づけるのに、感想残しておくのは本当に便利。
てなわけで、結局、展覧会の感想です。
まず1月。
三重県立美術館で「ショック・オブ・ダリ」展がありました。(シロウタ同伴)
ダリは若い頃から好きでそれなりにチェックしてきた画家なので、長年追うことで印象も違ってくることを実感。
若い頃は不安にさせるショッキングな感じが気に入っていましたが、自分が年をとるとダリ本人の人となりが気になるようになってきました。そういう意味では、この展覧会は私の中のダリ像を補填してくれた気がします。
けれど「若い頃のようにダリを観てワクワクしたい」と思って足を運ぶには、なんだか物足りないような気がするかなぁ。秀作揃いだけど、目玉になる客寄せパンダはいない感じと言いますか。今まで結構追いかけてきたからね。
ただ、今回の展示は諸橋近代美術館のコレクションをメインに構成されていて、この美術館のことを知らなかった私はとてもロケーションの良い「立派な美術館」な事に驚いたかも。バブルってすごかったんだな、と改めて思ったり。
1月は、山梨県美術館で開催されていた「栗田宏一・須田悦弘」展にも行く予定でした。
しかし県の警戒宣言発令で県外へ出ることが躊躇われ、泣く泣く諦めてしまいました。
これは今も後悔しています。山梨の作家さんだからこその展覧会で、巡回展があるわけでもなし、多少の無理をしてでも行けば良かったかも…と思ってしまうのです。まあ、未だに自分の周りにコロナ感染者がいないので言える事なわけで、もし一人でもいたらシャレになんない事例ですから、「いつか」を信じて再会を待つしかありません。
2月はギャラリ-から始まりました。
松阪のギャラリーMOSさんで開催された「あかつき」展。
名古屋芸大卒の若手日本画家さん安藤由香・磯部絢子・帆刈晴日・山守良佳(敬称略)4人のグループ展です。
私はこの中の山守良佳さんの描きだす色が好きです。使うのが顔彩に限らないようで、やさしい絶妙な雰囲気を醸し出します。(入江明日香さんもミクスメディアだし、私はきっとそういうのが好きなんだと思う)
美術展紹介のアプリでこの個展を知り、何気なく検索をかけたら見覚えのある雰囲気の絵が出て来ました。
ほとんど日展には足を運ばない私が、山守さんの作品は好きでなんとなく覚えていたんですよね。
ギャラリーへ行ったら自分好みの作品があって「えっ、連れて帰りたいけどどうしよう…」と悩んでしまいました。
(あと2万円安かったら買ってたな)
その後、岐阜県現代陶芸美術館で「アンドリュー・ワイエスと丸沼芸術の森コレクション」展。これはシロウタと一緒。
入江明日香氏の作品を観たくてシロウタを誘ったんだけど、そのシロウタが練上象嵌の陶器をやたら気に入っていたことの方が印象強いかな。
美術館の後で寄った、旭が丘にある「織部」本店のショップも面白かった。
そのあとは、延び延びになってたワダちゃんとのランチついでにBANKO archive design museumによって「白い茶碗」展。
近くでゆっくり、落ち着いた気持ちになれる場所として時々訪れるのがこちら。
あの古い建物が醸し出す雰囲気が良いんだよねぇ。内田鋼一さん、ありがとう。
そして、今期一番、インパクトの大きかったのがやはりシロウタ同伴だった「横尾忠則」展。
いやぁ、もう、観ながら「私が間違ってました、すみません」って気持ちになりました。この展覧会。
雑誌のプレゼントでチケットを応募しまして、「もし当たったら行っても良いかな。横尾忠則ってやたらサイケな感じで疲れそうだし」「あ、当たったからシロウタでも誘って行くかぁ」なんて感じだったのが、ホントお恥ずかしい!
横尾忠則氏、天才ですわ!!!
そりゃ、サイケな感じです。
彼の有名な部分がサイケデリックなことは周知の通りではありますが、それ以外の部分が~!
いや、そのサイケと言われる部分ですら、先人がいなかったことを考えるとものすごい偉業です。
しかし、デザイナーであると同時に芸術家である彼の持つ世界観が深いんですよぉ。奔放と不思議と悲しさと愛しさが同居してる人です、横尾氏。
特にY字路を描いた絵はものすごく郷愁を覚えたし、猫を描いた絵は愛情を感じずにはいられませんでした。(タイトルが『タマ、帰っておいで』なんだもん。泣いてまうやろ。)
3月は無理に出かけず、日々の生活をゆっくりすごした感じでした。
その中で印象深いのはワダちゃんの新しいお仕事の採用が決まったことでした。あれは本当にホッとした。
4月はまたもやシロウタとのおでかけ再開。まず「バンクシー」展。
あまりに有名なのでどうしてもイメージ先行してしまうんだけど、前回の横尾忠則の事もあり、やはりちゃんと観てみないと分からない、という気持ちもありました。
これ、家族にやたら「バンクシーならオレも行きたかったな」と言われたっけ。。。
でもコロナの影響で、平日は楽に入れるけど休日はひと手間いるんだもん。そんなん、面倒やん。平日に友人と行くっつーの。
で、やはり行ってみて良かったなと思います。
スタイリッシュな展示であることは間違いなく、その部分の印象ばかりが強かったのですが、社会に対する批判を訴えるために活動をしているんだということが作品を目の当たりにするとビシバシ伝わります。
ホテルを作ったり、大がかりなイベント(かな?テーマパーク形式の作品なんです)を発表したりしているなんて知らなかったので、イメージよりずっとずっと内から発するものの力が強い人なんだと感じました。
「春の院展」も無事に開催されました。
院展は素直に楽しめて良いですねぇ。芸術なんだけど、「美術」として楽しい。
清水由朗氏の『しじま』きれいだった~。
帰り道は多度を回って、花ひろばでレモンと柚子の苗木を購入。
植えるなら実のなるものが良いですよ、やっぱ。
その日は用事がてんこ盛りで、夕方は久しぶりにSさんと会いました。娘さんの進路とか、近況を聞けて楽しかった。
また夏に会う約束をしたので、その頃にはコロナが落ち着いてることを祈るばかり。
それから、会期の早めに足を運んだのは「若冲と京の美術」展。
これねー、「思ってたんと違う」って人、結構いたんじゃないかな。「若冲」強調しすぎやろ(笑)
細身美術館のコレクションなので「京の美術」が強いのは分かる。若冲をしっかりコレクションしてるのも本当。
でも、前述の諸橋美術館同様、パンダがいないのよね、客寄せパンダが。
チラシに使われてる『雪中雄鶏図』は、世間のイメージする若冲のまんまでこれを見たかった人も多いと思うのですが、展示は前期だけだったんですよ(私は前期に行った)。姉が「若冲を観た方が良い、ってお茶仲間に勧められたんだけど、どうだった?」と聞かれたので「行くなら早く」と促さずにはいられなかった。
全体的には「優品ぞろい」という印象を受けました。落ち着いた、良い展示だったと思います。
で、4月はなんだかんだとウロついてた事に、ブログをまとめて初めて気付く。
三重美のすぐ後に、シロウタと待ち合わせて徳川美術館の「刻を描く 田渕俊夫」展にも行ってました。
現、日本美術院の代表理事である田渕俊夫氏。
院展を観に行った際に素敵な絵を描く人だとは思っていたけれど、以前、メナード美術館所蔵の作品を観てから一気に好きになってしまった方です。古典的な作品も良いけれど、私はこの方の描く現代の風景がたまらなく好き。
徳川美術館で個人の回顧展を開催することは(言われてみれば)珍しいかもしれません。
特別展の部屋ですが、普段、大型の作品を展示することは無いのでしょうね…作品の真ん中に展示ケースの枠がきてしまう所なんかがあったのはちょっと残念。
でも、作品が素晴らしいのでそれを上回る感動がありました。
田渕氏関連の展覧会はメナード美術館でも同時開催(と思ったら、愛知県に緊急事態宣言発令で夏に延期)されるのであちらも観に行くつもりです。
5月はメナード美術館が閉館していたのでいろいろ諦めていたのですが月末近く、県内は松阪のGALLERY+CAFE/DOODLEで四日市の作家さんである、赤木希世美さんと山田早映子さんのふたり展を開催していたので足を運びました。
このお二人は少し前に四日市の文化会館で個展をしてらしたのを偶然観て気になってました。特に私はマスキングテープで貼り絵をなさっている赤木さんの作品が良くて。
日本画をなさっていた方だからなんでしょうか。マスキングテープの透け感を上手に使ってらして、透明感のある作品を作ります。コレがまぁ、かわいい。
今回は絵はがきしか購入していませんが、いつかご縁があったら、、、と思ってしまう作家さんです。
そして、このDOODLEのオーナーさんである女性がすごくキュートだった
一人で行った私に声をかけてくれたのですが、そこから話が盛り上がっちゃってとても楽しい時間が過ごせました。
その時、教えて頂いた津市の本屋さん「奥山銘木店」。帰りに寄らせて頂きました。アートブックに寄った品揃えで、すごく楽しかった!(3冊も買ってしまったわ)
で、その翌日は県展に行ったら、帰りにまっちゃんに会った。
駐車場でちょっと立ち話、のつもりが、久しぶりだったので1時間以上話し込んでしまってた
6月の愛知県は未だに緊急事態宣言中。
でも、愛知県美術館は開館していたのでトライアローグ展を観に行きました。
この展覧会は富山県美術館・横浜美術館・愛知県美術館の20世紀西洋美術コレクションが一堂に会します、というもの。
横浜美術館は行ったこと無いけれど、富山も愛知も知らないわけではないので、見知った作品は多く出展されていました。
コロナ禍の現在、海外からの作品借り入れが大変なので、国内の美術館コレクションを紹介する展覧会がホント多い。
けれどこれって決して悪い事じゃ無いと思うんですよね。
国内にも素晴らしい作品はたくさんあるのに、知らない、観たことない、なんてのはざらにあります。
そういう作品が注目され、紹介される。うん、良いことです。
とはいえ、実は「知ってる作品多いしな…、やめとこうかな…。」と思ってたのも事実。
これに関しては、ニコニコ生放送の番組「ニコニコ美術館」で紹介されてたのが大きかったと思います。あの番組、日曜美術館より面白いと個人的に思ってますので。
そして上半期最後は、まっちゃんと一緒に岡崎市美術博物館まで足を運んだ「渡辺省亭」展。
これもニコ美を見てなかったらやめてたかもしんない。
卓越した画力でありながらあまり知られてなかった渡辺省亭は、画壇を賑わせた、と言うよりどちらかというと職業画家という感じの人。
だから飾りたくなるような美しい絵を描きます。
タイトルにも「花鳥画」とあるように、花も鳥も(当たり前だが)ものすごく上手い!
なにより鳥が、鳥がかわいい~!上手い~!!
小難しいことを考えず、「きれいだわ~、素敵だわ~。」と楽しめる展覧会でした。
岡崎まで来たことだし、どうせならちょっと寄り道しよっかと、近くの公園付近を散策したのですが、岡崎って文化施設に力入れてるんだなぁ、と感心しました。
人口38万人らしいのですが、市民が展示に利用できる岡崎市美術館を美術博物館と別に所有しており、郷土館や、おかざき世界子ども美術博物館もあります。
美術博物館のある岡崎中央総合公園は大きな総合運動施設があり、一帯が大きなグリーンベルトになっていて、大きな総合病院もすぐ隣にありました。そして、それらには無料駐車場が併設。
他にも岡崎公園や岡崎城など、観光名所も多いです。
私の住んでるところも30万人いるんだけど、、、10万人も違わないのに、この差は一体何なんだろう。徳川家康の威光なんだろうか。すごいわー。
と、上半期はそれなりに楽しく過ごさせて頂きました。
そして、この記事はうちのシロアリ駆除および予防のための施工を横目に書き始めたのでした。
うち、鉄骨だからと、新築時の薬剤塗布から一切シロアリ対策して来なかったんですよね。
そしたら今年のGW過ぎた頃、玄関に羽アリ出て来まして…業者さんに来てもらったらヤマトシロアリだった
まぁ、家が倒れることはないですが、床でも抜けたら大変なのでこの度施工してもらった次第です。
いやだ、いやだ。
でも、今年はこれでGも出ないかもしれないな。
さて、下半期はこれからです。
ブログ更新、、、がんばるかも知れないし、がんばらないかも知れない。
その辺は成り行き次第と言うことで。