アバウトなつぶやき

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下呂温泉と和紙の里、美濃

2014年03月31日 | おでかけ
 3月28日~29日、春休みを使って次男と温泉旅行に行きました。クリスマスプレゼントの代わりに次男からリクエストされた下呂温泉です。

 小学生が温泉って渋いけど、わが家はみんな温泉好き。
 オール電化のおうちの人は分かると思うけど、お風呂の追い炊きが出来ないのってなかなかツラいです。特に冬は冷めるのが早いので、熱いお湯が涌き出る光景への恋しさは募るばかり。
 
 仕事のある主人とクラブのある長男はおいて、二人でゆっくりしてきました。(長男はクラブさぼったみたいだけど)

 行きは四日市から名古屋を経由する東名阪~名二環~東海北陸自動車道ルートだったけれど、一宮ICって日中も混んでるんですね。渋滞20分以上で損した気分です。帰りのルートはよく考えようと決意。
 富加関で降りて県道と国道で下呂まで行きましたが、途中、道の駅でジュース代わりにイチゴを買いました。

 「濃姫」という品種の大粒イチゴが320円。
うちの方では濃姫はあまり見かけないし、あっても割高なので買ったことありませんでした。そしてその横には「章姫」が450円。章姫は三重でよく見かける品種なので、濃姫はご当地ものなんだなぁと実感。
濃姫は甘みと酸味のバランスがウリのようですが、食べてみても強い酸味は感じませんでした。ほどよい感じ。それと、ちょっと青臭い?風味があるのが美味しかった。これが品種によるものか、鮮度によるものか、作り手によるものかは私では判別不能ですが。。。

9時頃に出発して、昼過ぎに下呂に到着です。

まずは「湯めぐり手形」を購入。
参加施設から3カ所を選んで立ち寄り湯が可能です。裏に3枚シールが貼ってあって、入るときにそれをはがしてもらいます。1200円。
期限は購入日から6ヶ月なので、その日に使い切れなくても大丈夫です。

ホテルのチェックインまでの時間があるので、まずは1軒。「小川屋」さんへ。
大浴場には畳風呂を採用しています。当然人工素材の畳ですが、初めて踏んだやさしい感触が新鮮でした。
露天風呂は川や橋が見える岩風呂です。入ってるのは私一人でしたが、普段もこんな感じなのかなぁ。

下呂に着いたら話題の「温泉たまごソフトクリーム」を食べようと思っていたのですが、温泉たまごを食べたら満足してしまったので、今回は見送りです。温玉ソフトはかき混ぜて食べるとカスタードの風味になって美味しいらしいので、機会があれば試してみたい。

今回宿泊したホテルは下呂観光ホテル本館でしたが、プラン内に貸切風呂や女性特典などがあってお得でした。浴場の種類が多く、大浴場・露天風呂と貸切風呂の他に野天風呂を備えているので市街地から離れていても宿で楽しめます。
風呂好きには景観の変化も大事な要素♪
 
▲次男は原木椎茸を焼いて食べるのを気に入った様子。
夕食後は「水鳳園」の立ち寄り湯で露天風呂へ行ってみたところ、これまた私一人の貸切状態。
寝る前にホテルの大浴場・露天風呂へ行ったら、私の他には一人だけ。しかもタイミングがずれているので、これまたほとんど貸切状態。
翌日は朝食前にホテル内の野天風呂に行ったら、なんとまたもや私一人だけ。どこもかしこも自由にのんびり浸かっていられたので、笑いがこみ上げてきてしまいました。

予定では二日目の午前中はもう一軒立ち寄り湯へ行くはずでしたが、温泉にはすっかり満足してしまったので朝食後はチェックアウトして美濃へ向かいました。
 
美濃は「うだつのあがる町並み」が有名です。
ぱっとしないことを「うだつがあがらない」と表現するのを聞いたことがあるのでは?
「うだつ」は装飾瓦の付いた防火壁のようなものです。比較的裕福な商家にしかつけることが出来なかったため、富の象徴となりました。
 
左は「あかりアート館」内、右は町の「らんたんや」さん。和紙があかりに透けてとても美しい。
美濃は和紙の取引で発展した町なのだそうです。だからでしょう、軒先には花の時期である三椏(ミツマタ)を飾ってあるお屋敷が多くありました。
四日市の保存建造物を見ると普通に雨戸や窓の外側の格子があるのに、ここにはそういったものが一切無いため「美しいけど大丈夫なんかいな」と気になっていたのですが、「地理的に暴風と地震には強いけれど火事に弱かったことからうだつが発達した」という説明を読み、合点がいきました。

  
これは豪商、今井家の写真。豪邸です!裏には蔵が4つもあるのですが、家ぐらいの大きさで2階建ての蔵とかすごすぎます。


以前、余所で電動アシスト自転車をレンタルしてみたら楽しかったので今回も借りて乗ってみました。
長良川の堤防を走っていたら、20代の頃に会社の先輩に二人乗りカヤックの後ろに乗せてもらって川下りした場所であることに気づきました。
そうだ、ここから岐阜市まで下ったんだ。なんか見たことある景色だと思った。なつかしい~!

最後は車で移動して、「美濃和紙の里会館」へ。次男、紙漉き体験です。
 粉砕した楮(コウゾ)とトロロアオイの入った水槽で説明を聞き

 まずは流し入れて簀で漉きます

 「落水」という模様をつけるためシャワー。字の通り、水を落とした模様

 脱水機を通して水を吸い

 乾燥機で乾かしたら出来上がり

和紙って本当に美しいんですよねぇ。見てるとわくわくしてきます。
この会館では展示資料などもあり、紙漉きの工程や道具の説明など勉強になります。おおよその事は分かっていたけれども時間をかけて改めて見ると、その手間の多さ・熟練の大事さなどに気づけます。

こちらは会館のトイレの掲示物↓

どこの製品かをしっかり紹介してるのは、さすが和紙の里というか紙産業の町。ちゃんと製造者は美濃の会社で、しかもJISマーク取得品。うちの自治体は再生紙なので紙がもっと硬めだなぁ。

そして、つい頷いてしまうこの貼り紙。大事よね、紙って。
読むにも書くにも拭くにも大事な紙様、、、ありがとうございます。

ちなみに。
帰りは尾西~一宮が渋滞していたので、尾西ICで降りて岐阜羽島経由で帰りました。そしたら往路よりずっと早かった!
行きの高速料金2400円に対し、帰りは美濃から乗って450円。美濃と富加関なんて一区間しか違わないのに。
次からは名古屋を回るのはやめておこうと思った次第です。

「印象派を超えて-点描の画家たち」展

2014年03月14日 | かんしょう
午後から名古屋で用事があったので、シロウタと待ち合わせて午前中のうちに愛知県美術館で開催中の「印象派を超えて-点描の画家たち」展を観てきました。


今回は点描の画家を中心に紹介しているため、入り口で「水玉割引」なるものがありました。チケット購入時にドット柄のもの(服でもハンカチでも)を提示すると100円割引なんだそうです。
私、その掲示に気づいたのが購入後でした。水玉の入った服でしたが…残念。


印象派の移り変わりを分かりやすく配置しています。
「筆触分割」と呼ばれる手法=中間色を作るに当たり、絵の具を混ぜるのではなく頭の中で色彩を混合させることで画面の明るさや光の印象を表現する手法(絵の具は混ぜると濁ったり、暗くなったりします)の説明が多くて、それぞれの画家がどういう絵を目指していたのかがよく分かります。※技法の説明等は他の詳しいサイトをご覧下さいませ。
中でも点描を多用している画家として代表的なスーラやシニャックは、実物を目にすることで技法というものを論理的に描いていることを実感させられました。(絵として好きなのはカミーユ・ピサロでしたが)
スーラは教科書にも載っているので誰しも点描の絵としての認識があると思いますが(有名な「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は今回の展覧会には習作の部分しかありません)、なかなか点描ばかりを、しかも間近であれだけの量を観る機会は無いのでとても見応えがあります。
また、そういった筆触分割の理論から派生していく表現が画家によって少しずつ違っているのも面白いところです。
この展覧会の締めくくりがモンドリアンなのもたいへん興味深い点でした。
モンドリアンの絵は、名前では分からなくてもやはり誰でも一度は目にしたことのある絵です。白い画面に黒い線を交差させて赤・黄・青を配置してある抽象画…といえばなんとなく分かる方は多いはず。
筆触分割から始まった点描の点が大きくなり、色の重なりだけで空間を表現するようになっていった先が、三原色で分割された空間…モンドリアンによると宇宙空間というスケールの大きな話になっていくのがすごいです。展覧会内では「究極の帰結」というタイトルで紹介されていました。
絵って、美しさを追求するだけでなく空間を追求していく哲学にすらなり得るんだなぁと感じます。芸術って、結局は思想なんですねぇ。


4月6日まで開催していますので、春休みにお時間のある方はぜひお子さんと一緒に観に行かれてはいかがでしょう。
私の行った日は、高校生を連れた親御さんを何組も見かけましたよ。

梨の実/星新一「暑さ」(読み聞かせ15)

2014年03月06日 | よみもの
先月のことですが、ドラマスペシャルでショート・ショートの大家「星新一」特集をしていました。ご覧になりましたか?
もともと不思議なお話を書く人の作品なのでドラマにすると「世にも奇妙な物語」みたいになってました。もっとも、あのシリーズの脚本に星新一が使われてることもあるようですが。

今回は6年生だったので高学年の読み聞かせを検索していたら、何人か星新一の「ボッコちゃん」(作品)を勧めてる人がいました。「ボッコちゃん」は絵本にもなっているようですね。
そこで新潮文庫から発売されている「ボッコちゃん」(表題)を購入して5年生の息子に読んでみました。

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でも、息子には美人に熱を上げる描写とか酒を振る舞う雰囲気が今ひとつぴんと来ないようで、途中で「え?どういうこと?」と尋ねられました。こうなると作品のテンポの良さが半減しちゃいます。
読み聞かせには不向きだろうと思い、酒・女・人権侵害の表現が出てくる作品を避けていくと1冊の中に数えるほどしか扱える作品がないことに気づきました。昔、中学生の頃には読んでたんだけどなぁ。
「ボッコちゃん」の中でブラックなオチでありながら一番わかりやすかったのは「暑さ」でした。
夏の暑さで自分が抑えられなくなる青年が、気晴らしのために選んだ方法は…。作中は何でもない会話のやりとりだけなのに、お話の顛末を想像するとちょっとコワイ。
殺すという単語が出てくるのであまり教育的ではありませんが、現実とお話の区別が付く年頃と信じ、面白さを優先しました。

ただ、いきなり朝一番にブラックユーモアを持ってくるのもなんなので、先にちょっと不思議な話を持ってきました。
◆「梨の実」小山内薫:作(青空文庫より)
見世物として子どもが天へ向かう様子が不思議な上、死んだと思った子どもが最後には歩いて帰ります。

この日は6年生の想像力を信じ、両方とも不思議なお話でまとめてみました。
読むのにかかった時間は「梨の実」「暑さ」ともに7~8分でした。

●おまけ●
星新一ですが、読み聞かせで使えそうだと私が思う作品をメモさせて頂きます。
・【奇妙な旅行】内、「笑い顔の神」「箱」「出来心」
・【七人の犯罪者】内、「確認」「新しがりや」「おカバさま」
特に「おカバさま」は動物を扱っているのでソフト。
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※「読み聞かせ」検索でたどり着いた方へ
 私が読み聞かせに使った本とその時間をメモしています。
 カテゴリの「よみもの」をクリックすると今までの投稿も出てきます。
 あまり熱心な活動はしていませんし投稿数も少ないのですが、私も時々検索しているので同じ境遇の方がいるかも…と思いました。どなたかの参考になれば幸いです。