島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

金毘羅社の聖なる蟹

2018-08-23 13:24:41 | 歴史・史跡
昨日は駐車場勤務でした。
日中、台風19号が長崎県に最接近したのですが、ほとんど雨は降りませんでした。
それよりも風が強くて、料金所の窓が割れるんじゃないかとヒヤヒヤしていました。
現在は台風19号の強風域圏内から脱けたものの、次の台風20号の接近であまり天気は良くありません。

さて、先日の観察会「絹笠山地形観察登山会」に話が戻ります。
表紙の写真をご覧下さい。
長井氏の背中越しに絹笠山が写っています。
通常の登山ならば山頂に行ってハイ終わり〜なのですが、今回は赤い矢印の峰(南の峰)まで行きました。
正式名称かは分かりませんが、一応「金毘羅(こんぴら)山」と呼ばれています。
※古地図にも確かにその名称が記載されていたのですが、どの古地図だったのかいまもって探し出せません。w
さて、その金毘羅山の山頂は溶岩尖で出来ています。
要はゴツゴツした岩の塊が山頂になっているのですが、その根元の部分にある像が建立されています。

地元の郷土史「ありあけの歴史と風土」第24号(有明の歴史を語る会)にはこうあります。
『この像は雲仙の西久海氏が発見されたものです。(中略)金毘羅神の足元には、大きな蟹が這った形で刻まれている。蟹はフランシスコ・ザビエルの象徴である。
 ザビエルが日本に来る以前の1546年、マラッカ諸島で暴風雨に出遇い、これを静めようと神に祈っていたが、海の中に大切な十字架を落としてしまった。翌日暴風雨は治まり、ザビエルは島に上陸し、海岸を歩いていた。その時、ザビエルが失くした十字架を、鋏に挟んだ蟹が現れたという。この奇跡があって以来、ザビエルは蟹を食せず、郷里のザビエル家でも蟹を象徴と定めた。』
足元の蟹をアップで撮影してきました。
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