①6月20日21時の天気図 気象庁HPより引用
②6月20日21時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用
天気図上(地上天気図)では、日本付近には梅雨前線が姿を見せていませんが、油断は禁物。本ブログで、天気図と雲画像とはセットで検討しましょうと書きましたように、引用図②より、天気予報をする上での、レントゲン ともなるべき、雲画像図には、日本海から東シナ海、中国大陸にかけて、改めて、梅雨前線と呼ばれるべき雲の帯がびっしりと映し出されています。
私自身、この日本海から東シナ海にかけての雲の帯もさることながら、紀伊半島沖から本州の南海上へと北東~南東方向へ広がる雲の帯も見過ごすべきではない と考えています。
そもそも、雲が湧き上がり発達しやすい場所として
Ⅰ・台風や低気圧の周辺
Ⅱ・前線付近
Ⅲ・気流の流れ込んでくる方角に地形的に開いている場所
と言うのは基本ですが、これら以外に
Ⅳ・上空1500m付近の相当温位のコントラストが混んでいる部分
Ⅴ・上空3000m付近の上昇流域・・・・・言い換えると、上空5500m付近の正渦度移流域
でも、雲が湧き上がり発達しやすい場所なのです。
前記した、紀伊半島沖から本州の南海上へと北東~南東方向へ広がる雲の帯は、前記Ⅳに該当し、一見、雲の活動が活発でなくても、沿岸部などで、夜間、内陸部の冷気と海上からの湿った暖気とがぶつかったりとか、日中、海風が内陸部に吹き込むなどして、局地的に気流の収束があると、みるみるうちに雲が発達し、時には強い雨を降らせたりすることもあります。
さしあたり、今後、日本海から東シナ海の雲の帯もさることながら、当該紀伊半島沖から本州の南海上へと北東~南東方向へ広がる雲の帯の動向に注意しましょう!ことによると、東海地方あたりに局地的に強い雨を降らせそうな予感もします。
なるほど、22日や23日、県内(中部や西部沿岸部)で局地的に強雨と鳴り大雨洪水警報が出されましたが、記事内Ⅳの事例になりますでしょうか?
今後とも、豊富な局地気象のご紹介、期待しております。
御指摘の点ですが、そうですね。22日、23日の事例はⅣの事例になります。特に22日は、上空1500m付近で、前線の前面で、暖湿流の流れ込みのコントラストが大きい部分と地表付近での風向のコントラストが大きい部分に伴って雨雲が発達したと考えられます。
これからも、本ブログをよろしくお願い致します。