――人間のカラダって一体どこまで硬くなれるんだろ…
腰から上は首までガッチガチ、
腰から下は爪先までむくみっぱなし。
さすがにこの冬の寒さは、カラダに堪える。
てことで、鍼治療へGO!
本日は初めての若先生診療。
効いてる鍼は、悪いとこほどビリビリと痛みが走る。
「ここ、深いなぁー! ごめんねー、痛いけど、ここをなんとかしなくちゃねー…」
左肩と腰の集中治療。
最後の仕上げ、腰から脳天まで痛さが突き上げる。
と、目の前にチラチラッと星が瞬き、軽い吐き気とともにすぅっと視界に影がおりて来た。
――先生、ちょっと気分が悪いよぉ…
すぐさま足を上げて寝かされ、足元にヒーターを当てながらふくらはぎ辺りに鍼を打たれた。
「今日は少し刺激が強かったから、“気”が上にのぼっちゃって貧血が起きました。
いま、下のほうに誘導しましたから、このまま少し休んでいてくださいね。」
1~2分もすると、血の気が引いていた足元に、みるみる体温が戻り、あっという間に吐き気が治まった。
何もなかったみたいにスッキリして、軽くなった全身の体温は、家に帰りつくまでの寒風にも負けずに残っていた。
鍼灸道ってすごい。
おそるべし、中国四千年の歴史。
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