11月。人が住まなくなった空き家の庭。セイタカアワダチソウが威張ったような勢いで生えてきて,パアッと花が咲き誇っています。
黄色い花をめがけて,昆虫たちが訪れます。それを待ち構えて獲物にしようとしている昆虫がいます。ハバビロカマキリです。からだを花に埋め,葉の色とそっくりのからだで訪花昆虫たちを欺こうとする作戦です。触角を見ると,おやおや,花粉がずいぶん付いています。
家の周りは黒豆の栽培田になっていて,収獲の時期を迎えています。田によっては収穫作業が始まっています。そんな田の片隅でのこと。葉を見ると,ツマグロヒョウモンが柄にしがみつくようにしてじっとしていました。
道端にはヒメジョオンが名残りの花を付けて,秋を純白で彩っています。そこを訪れたツマグロヒョウモンが口吻を伸ばして蜜を吸っていました。「どうぞ,撮り終わるまで飛び去らないで」。そう祈りながら,シャッターを切りました。
まだまだすてきな被写体の,すてきな場面と出合いがあるようにと願っているのですが,どうなるでしょうか。