浜床のふろしき

尾道市因島から日常を記します

ホームレスの住む場所

2006年02月01日 | 日常

少し前の話題になりますが、大阪における公園野宿者に関するニュースが二つ続きました。

一つ目は大阪の北区にある公園の中でテント生活している男性が、テントの所在地(公共の公園内)を住所として認めて欲しいと訴え、大阪地裁が「テントは生活の本拠としての実体を備えており、住民基本台帳法でいう住所にあたる」と認定をしました。北区側は公園の占有許可を受けていないことや不法に占拠し、公園の適正利用を妨げると主張していましたが、これは受け入れられない結果となりました。

二つ目は大阪市が市内2箇所の公園において、不法に建てられた野宿者のテントを強制撤去したと報道されました。この件については、それぞれの公園で「全国都市緑化おおさかフェア」や「世界バラ会議」が行なわれる予定があり、随分と前から立ち退きをするように話があったようです。それにも関わらず、そこで住み続けたために「行政代執行法」に基づき強制撤去となりました。

現在、全国で約2万6000人ほどおり、そのうちの約6600人が大阪市内に住んでいると言われています。大阪市はこの方たちに対して、共同生活を行なう自立支援センターや一時避難所などを提供していますが、その定員は野宿者の10分の1程度ですし、数ヶ月という期限もあるため、なかなか円滑には活用されていないようです。

お互いに主張したいことは沢山あると思います。人はそれぞれ理由があって、住む場所を決めます。ただ、ホームレスの人に考えてもらいたいのは、自分たちの行動がその地域で生活している他の人に迷惑をかけていないかどうかです。それは大切なことだと思います。そして、行政側に考えてもらいたいのは、なぜホームレスが多いのか、それを生み出している原因は何かを調査・対応してほしいです。そうしないといつまでも繰り返すのではないでしょうか。


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