虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

朝日の「教育」

2014-01-17 | 新聞・テレビから
今日の夕刊、2ページを使って、朝日の教育事業を紹介していた。
「朝日新聞社では「教育」に力を入れています。日々の紙面だけでなく、さまざまな事業に多くの部局やグループ会社が取り組んでいます」とある。

進学ガイダンス、就職活動応援、全国国立、有名私大相談会などなど、全国の大学、また企業の就職部(就職情報会社など)と連携しているようだ。3月には、国際教育フォーラムを開き、講師には武田薬品の社長も参加、とある。武田薬品といえば、薬のデータの医学論文捏造で、大学の研究者との関係が問題にされていたのではなかったのか?教育フォーラムに出すなら、武田薬品と大学の関係についてもっと調査をするべし。

まあ、ここまで、大学との関係が深いと、大学についての鋭い記事は会社としては書けないのだろう。現在の学力競争、進学・就職競争システムについても、現状を認めているのだから、まるで進学雑誌のような記事になり、教育についての根本的な問いは許されないのかもしれぬ。

正月、1面トップで始まった「教育特集」、たしか1週間ほどで終わったけど、内容は、グローバル教育、学校のデジタル化、特活、塾・・・、えーとなんだっけ?うーん、すっかり忘れた、まったく印象に残らないどうでもよい記事でしかなかった。ほんとうの問題を避けて、どうでもよい「教育」を書くと、あんな記事になる。

「教育」について書くなら、例えば、大阪や東京の、君が代強制、また、教育委員会制から首長の教育介入。教科書検定。学校の民営化。今では、教師にもABCとか評価して給料で差をつけているそうだが、ほんとに、そんなことしてよいのか。道徳科、早期英語教育。

学力テストの問題もある。あれは、成績重視の一部の親だけが関心があるもので、いったい、だれに必要なのか。だれが、どんな問題を作っているのか。その内容のチェックはしたのか。そのテストの意義がどれだけあるのか。これもまったく議論がない。

かつては、受験教育についての批判、無視、拒否という立場もあったが、いまや、まったく影をひそめた。
就職のための大学、大学のための受験教育。これでいいはずがないだろう。そして、企業と一体化した大学の堕落。日本の大学の入学金、授業料の高さも問題だ。

いや、なによりも、教育について書くなら、子供達のの環境だろう。あいかわらず、子供の自殺のニュースがある。子供たちは、おそらくボロボロにされているのだろう。しかし、その現実を見つめずに、グローバル教育、デジタル教育、授業の未来などと、バラ色のような、屁のような「教育記事」しか書かない。

「教育」を語ることは、どんな世の中で暮らしたいか、を語ることのなのだろう。孫のためにどんな世の中をめざすか。

今の大学や企業と連携している朝日には、もう「教育」を問う力はないのかもしれない。
いや、朝日が、日本の大学の授業料、企業、国からの補助金など、大学の実態解明にむかえば、言葉を撤回する。
久しぶりに気炎を吐いたぞ(笑)

明後日から10日ほど、旅にでます。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (星のおじいさま)
2014-01-17 23:51:44

昔は「修身」、今は「心のノート」で愛国心の強要。無条件で国を愛せと。いやですね。グローバリゼーションにおいて国益を代表して戦う人材の育成とそれを支えるべき思考を奪われた状態の大衆層の形成。くわえて、戦争をしようとする国家についていくという「愛国心」教育。本当の教育とは、夢であり、希望であり、人生を幸せなものにするためにあると思うよ。で、どこいくの?うらやましいな!
返信する
Unknown (荘太郎)
2014-01-18 21:25:29
敬愛する奴隷剣闘士スパルタクスさんを求めてイタリアまでちょっとひとっ飛びしてきます。ついでに、ワインをがぶ飲み。日本のことはよろしく!
返信する
 (田代栄助)
2014-01-19 21:15:12
山形の中学一年生の自殺、結局は指導者の怠慢が原因でしょうね。
さらに言えば、指導者が本来の職務を超えた事に時間を取られたのも原因でしょう。


力で捩じ伏せたり行く末なんて慮らない輩が思い付きで司る教育行政と教育に思想を携えたり無能で社会性の無いまま就いた教職員・・・、7割方がそんな連中です。

指し示す道は何処?
返信する
Unknown (荘太郎)
2014-01-27 11:43:31
おはようございます。
ご無沙汰です。

子供の自殺については、政府の教育会議などでは話題にもなりませんね。道徳のかけらもない政府が道徳をすすめる。しかも、そんな政府の支持率が高いって?

こんな日本人だったとは。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。