虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

TPPの記事

2011-10-15 | 新聞・テレビから
TPPの国民的議論を、などと以前からいわれながら、そのTPPの詳しい解説も反対意見も新聞にはあまり出さない。(賛成意見なら、朝日は社説で参加すべし、と主張しているが)。

今日の7面のTPP記事。
見出しは「TPP 根強い慎重論 民主PT総会 反対派役員 増員」。
リードはこうだ。

「TPPの参加問題をめぐり、民主党のプロジェクトチームは、反対派の役員を増やすことに決めた。自民、公明にもTPP慎重論が根強くある。ただ、反対派の主張は、交渉の実態にそわない「過剰な心配」という面もある」

最後の、「ただ、反対派の主張は、交渉の実態にそわない「過剰な心配」という面もある」という文章は余計だ。これは報道記事として失格だ。記事は民主党や自民党の動きを伝えるだけで、「過剰な心配」という面もある、と判断できる記事がないのだから。報道記事に記者の勝手な判断を付け加えるべきではないだろう。

この記者は、この記事に続けて、次の記事も書く。見出しは、「医療保険が崩壊?労働者大量流入?「心配しすぎ」の声も」。

この見出しは、TPPに反対する論者の医療保険が崩壊するや、労働者が大量流入は、ありえない、心配しすぎだ、という記事に見えるだろう。

だが、この記事の中に「心配しすぎ」という意見は具体的に書かれていない。ただ、外務省幹部の「交渉では、営利企業の医療参入や公的保険制度は議論の対象になっていない」という言葉、また、厚生労働省幹部の「反対派は、農業だけでは旗色が悪いので、労働分野を巻き込もうとしている。非情に困惑している」という言葉、そして、大手ゼネコンの「成長が見込めない市場に外国企業の参入が相次ぐとは思えない」という言葉をのせているだけだ。どこにも「心配しすぎ」という言葉はない。

記者は、ただTPPをすすめる政府幹部と大企業の幹部だけを取材して、反対論者の意見は「心配しすぎ」とTPP賛成の立場から記事を書いている。

まったく、TPP問題に対して公平な記事の書き方とはいえない。

政府はすでにTPP参加を決定しているらしい。
国民的議論なんて、新聞社もはなからやる気はないのだろう。

新聞記事に対して、人のあげ足をとるような、重箱の隅をつつくような、どうでもいい、いじわるなこと書いて、われながら恥ずかしいけど、TPPの動きも気になるのだ。

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2 コメント

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Unknown (まんもす)
2011-11-13 22:14:09
推進論者は交渉するする詐欺を電波に乗せて飛ばしていますね。
TPPに参加する時点でルールはできあがってるのに。
日本、韓国はいまだ植民地ということがわかります。
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Unknown (荘太郎)
2011-11-14 19:43:35
コメントありがとうございます。
国民には増税、しかし、法人税は減税。この国の政府・マスコミはだれのために奉仕しているのか、今年はだれの目にも明らかになりましたね。おいしい一杯のコーヒーを自分が飲むためには世界が滅んでもいい、とだれかがいったと思うけど、自分たちが利益を得るなら国が滅んでもどうでもいい、という輩がいるようですね。
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