
「黄色い本」(高野文子)というマンガを図書館で借りてきた。
「黄色い本」といえば、白水社の「チボー家の人々」。全5冊。
このマンガは「チボー家の人々」という本を読み、愛する高校生の女の子の生活を描いた中編マンガ。評判はよいそうだが、近頃のマンガに暗いわたしには、「なんのこっちゃ?」。でも、「チボー家の人々」という本と共に過ごした青春の日々をマンガにしておきたかった著者の「黄色い本」への思いはわかる。
いったい、今頃、「チボー家の人々」なんか読む人がいるだろうか。本屋にももうこの「黄色い本」は並んでいないし、古本屋でしか手にいらない。
古本うしおに堂でも1セットを売ったが、実はわたしもまだ読んでいない。
でも、だれもが1度は読んでみたい、と思っている本ではなかろうか。死ぬ前には読んでおきたい本。で、今、読み始めている(笑)。
ロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」のように著者の思想や観念の過剰な表出はなく、いたって、平凡で読みやすい文体。読めそうだ。
マルタン・デュ・ガールはロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」の熱心な読者だったそうだが、クリストフをあまりにも「英雄」として描いていることに不満を持っていたようだ。「チボー家の人々」は、英雄ではないが、主人公は革命に身を投じる。
小津安二郎の「麦秋」で、原節子と恋人の40男が「チボー家の人々、おもしろいですね」「どこを読んでらっしゃるの?」「4巻の半分までです」という会話が妙に印象に残っている。この時代は、大人も、この本に熱中していたのだ。
この「チボー家の人々」、世界文学全集というものではあまりお目にかからない。
白水社からは、新書版も出たが、ひたすら白水社からばかりだ。版権独占しているのだろうか。その新書版もすでに古本でしか手にいらない。
そろそろ岩波文庫にも入れるべきではないか。
「黄色い本」といえば、白水社の「チボー家の人々」。全5冊。
このマンガは「チボー家の人々」という本を読み、愛する高校生の女の子の生活を描いた中編マンガ。評判はよいそうだが、近頃のマンガに暗いわたしには、「なんのこっちゃ?」。でも、「チボー家の人々」という本と共に過ごした青春の日々をマンガにしておきたかった著者の「黄色い本」への思いはわかる。
いったい、今頃、「チボー家の人々」なんか読む人がいるだろうか。本屋にももうこの「黄色い本」は並んでいないし、古本屋でしか手にいらない。
古本うしおに堂でも1セットを売ったが、実はわたしもまだ読んでいない。
でも、だれもが1度は読んでみたい、と思っている本ではなかろうか。死ぬ前には読んでおきたい本。で、今、読み始めている(笑)。
ロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」のように著者の思想や観念の過剰な表出はなく、いたって、平凡で読みやすい文体。読めそうだ。
マルタン・デュ・ガールはロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」の熱心な読者だったそうだが、クリストフをあまりにも「英雄」として描いていることに不満を持っていたようだ。「チボー家の人々」は、英雄ではないが、主人公は革命に身を投じる。
小津安二郎の「麦秋」で、原節子と恋人の40男が「チボー家の人々、おもしろいですね」「どこを読んでらっしゃるの?」「4巻の半分までです」という会話が妙に印象に残っている。この時代は、大人も、この本に熱中していたのだ。
この「チボー家の人々」、世界文学全集というものではあまりお目にかからない。
白水社からは、新書版も出たが、ひたすら白水社からばかりだ。版権独占しているのだろうか。その新書版もすでに古本でしか手にいらない。
そろそろ岩波文庫にも入れるべきではないか。