虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

池田の慈恩寺 

2011-01-13 | 日記
池田市には長く住んでいたけど、慈恩寺というお寺があることは今日まで知らなかった。
池田の神社仏閣では、機織りに関係する「呉羽神社」「伊居太神社」、花の寺「久安寺」、厄除けの「尊鉢厄神」(釈迦院)はなじみがあったが、「慈恩寺」なんて初めて。

久安寺近くの喫茶店で、細河地域の観光パンフレットを手に入れ、それで知った。近くだから、行ってみることにした。細河地区とは、植木の生産で全国的にも有名な地域だ。

あまり車の通らない静かな道を走る。陽松庵という禅道場の隣にある。けっこう広い敷地で、大黒天堂やハス池がある。駐車場、トイレもあります。春か秋にきたらいいところかもしれない。

慈恩寺本殿は毘沙門天を祭っています。歴史は古いそうで、聖武天皇が行基に勅を発して創建したとか。
少し上がった奥の院には眼力不動尊という眼の神様も祭ってました。

また、広場には「寒山寺の鐘」が設置されています。

この池田市と寒山寺のある中国蘇州市とは友好都市になっているらしく、寒山寺の鐘(模造品だが)と慈恩寺の鐘(300年も使用してきたもの)を交換したようだ。
除夜にはこの鐘をつきにたくさん人が来るようだが、今日はだれもいません。
ついてみた。ゴーン。これが、寒山寺の鐘の音?

掲示板には、唐詩の長継の有名な詩が書いてありました。

  楓橋夜泊(ふうきょうやはく) 長継(ちょうけい)


月落ち烏啼いて霜天に満つ
江楓(こうふう) 漁火(ぎょか) 愁眠(しゅうみん)に対す
姑蘇城外(こそじょうがい) 寒山寺
夜半の鐘声(しょうせい) 客船(かくせん)に到る

長継が、蘇州の橋の近くで、船の中で一夜をすごした時の詩。
「月落ち、烏啼いて、霜、天に満つ」はよく耳にする言葉です。夜の情景。
蘇州に楓橋というのが今も名所としてあるらしい。
船の中で寒山寺の鐘の音にじっと耳を傾ける旅人。

天下に名を知られ、大勢の観光客がおしかけ、高い拝観料をとる神社仏閣もいいかもしれないけど、だれにも知られず(地元の人は知っているのだろうけど)、めったに訪問もうけず、ひっそりと何百年も前から存在するお寺や神社もまた格別ですなあ。
池田にこんな場所があったとは知らなかったよ。


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