虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

ほんとうは読書がきらいかも

2009-07-29 | 読書
図書館のカードは家族や実家の住所や勤務先を利用して何か所か持っていて、先日は他市の図書館から本を借りてきた。

まず、「餓死一揆碑めぐり」(杉山勝)。これはもう手に入らない本。図書館の本も著者から寄贈されたものだ。しかも、書架にはなく、地下の書庫。
著者は昭和2年生まれ、とある。もう80歳を過ぎておられる。一揆は高齢者によってになわれている。若いものが後を継がなければならないのだが。よし、がんばるぞ(笑)

2冊目「史料が語る坂本龍馬の妻お龍」(鈴木かおる)。
お龍は、立身出世した龍馬の同僚や弟子たちに自分を頼むことなく、その後の人生を市井に貧しく生きた。幕末の志士というのは、かなり出世主義者、野心家、エリート志向が強い人が多いと思うけど、このお龍さんを見ていると、龍馬はそういうタイプとはちがう平民主義だったような気がする。龍馬、大好き。

3冊目「検証島原天草一揆」(大橋幸泰著)
かつて島原の乱は、おもてむきはキリシタン一揆だが、本質は領主の苛政に対する百姓一揆だとする説が主流だったそうだが、今は、百姓一揆というより宗教一揆の説が主流らしく、著者もその立場である。著者は、歴史の評価は歴史学を取り巻く社会状況に影響される、といっているが、つまり、今や、百姓一揆のような階級闘争的なことは好まれないのだろう。なんだか学者としての自立性がない感じだ。
もうかなり前から、江戸時代の百姓の暮らしはよかった、領主の政策は悪くなかった、年貢も重くはなかった、百姓一揆も農民同志の争いが主で、領主への反抗は少なかった、などというまことしやかな学説が幅をきかせていたが、これも保守的な時代に迎合した学説であろうと思っている。

以上、ペラペラとめくってみただけ。これで読んだ気になっている。
だいたい、わたしは図書館からよく本を借りるけど、読まない。欲張って何冊も借りるけど、読めるはずがないではないか。本をさわるだけ。さわるのが好き。また、買った本は、これまたいつでも読めるという理由で、読まない。置いておくだけでいい。本を読むには長時間、じっとしていなくてはならない。わたしはじっとしているのが耐えられないのだ。すぐ動いてしまう、落ち着きのない男なんだ(笑)。