虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

映画「マリー・アントワネット」

2007-12-09 | 映画・テレビ
よせばいいのに借りてしまった。DVD「マリー・アントワネット」。
フランス革命なんて出てくるわけないじゃないか、と思いつつ、もしや、三部会やバレンヌ脱走事件、少なくとも、牢獄の場面くらいはあるかも、と思って。

やっぱり、何もなし。バレンヌの脱走事件も、牢獄も、処刑の場面も、革命の流れは一切、カット。ロベスピエールもダントンも出るはずがない。ただただ、ベルサイユ宮殿を描くだけ。それなりに西洋の絵画を見るようで、きれいではあったが。

もう借りない!と思った。

本屋

2007-12-09 | 日記
久しぶりに町の大きな本屋(2階建て)さんに寄った。
閑散としている。
子どもの頃、本屋さんといえば人でいっぱいで、人を押しのけ、かきわけして店内を歩いた思い出があるのに。
これはしょうがないことだろう。出版社が大資本に隷従し、ろくな本を出せなくなったからだ。自業自得だ。だれも、出版社がもくろむ本になど目を向けない。

自民と民主の二大政党制と、いいつづけ、大連立の話が出ると、それも一つの道だが、と平気な面をしている新聞社。常に、自民と民主をテレビに出し、国会議員の側の話題にばかり目を向けさせようとしているマスコミ。あの大連立の話は大手のジャーナリズムのボスが持ちかけたそうだが、マスコミと政・財界の固い連帯はとっくの昔にできていることだから、いまさら文句をいうことではない。こんな時代の、テレビ、新聞、本がおもしろいはずがない。だれも本屋には足を運ばない。古本屋さんだけがたよりだ。

どんな新刊が出ているのだろう、と思ったけど、かなり古本の復刻版が多かった。
海音寺潮五郎の「西郷隆盛」も朝日から新装版で出ていた。以前、大仏次郎の「天皇の世紀」も新装版が出ていた。

海音寺の「西郷隆盛」は史料をそのままのせず、海音寺がすべて現代語訳になおしているのが特徴だ。どの文章も不分明なところがなく、明晰明解。未完で終ったのが残念だが、いい本だ。