虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

香港

2007-09-19 | 日記
中国にはいつか旅したいと思っている。
上海とか桂林とか中国に行った人からよかったあー、という話をよく聞く。ツアーだと、国内旅行と代わらない値段でいけそうだ。必ず、いくぞ。

わたしも、20年以上(もっと前になるか)、香港にはいったことがある。シンガポール、タイ、香港、台湾を格安航空券でアジアを回ったときだ。

香港は、怖いというイメージがあったので、滞在期間は短くしていたが、実際、最も楽しかったのが香港だった。
香港は、山の上にあるユースホステルに泊まった。新しくできたばかりのユースホステルで、日本人では、2番目だった。そこのマスターはヒゲをはやした青年でおもしろい人だった。「日本人は好きだ。日本人は料理をしても、いつもきれいにキッチンを掃除する」といっていた。あとで、気が付いたが、わたしは、夜遅くそのユースホステルについて、キッチンでインスタントラーメンを料理したが、残りの麺をばらばらに台所にほかしたままにしていたのではなかったか。あとから気が付いたのだが。
1階の広間のテーブルには男女のグループ(高校生)が話し合っている。興味深そうにわたしを見る。客は少なかったから。わたしは、1階に降りて、小田実流に、ニコリと笑いながら、そのテーブルに座る。すぐに親しくなる。

筆談で、荘子や老子などと書く。絵も書く。「あなたは、アーチストだ」といわれた」(笑)。ユースホステルの裏の丘からの夜景は今でも忘れられない。海に無数の船の光が浮かぶ。夜景を見ながら話した。英語がわからなくても通じる。
翌日は、知り合った若者たちに香港の町の飲茶に案内された。飲茶をついでもらったときは、人差し指でテーブルをコツコツとたたくのだと教わった。

インド人が、隣のベッドに来た。わたしに聞いてきた。「新宿にいきたい。安くとまれるところを知らないか」わたしは、「オールナイトの映画館か公園がある」と言うと、苦笑していた。しばらくすると、警官が数名やってきて、そのインド人を連行していった。

旅から帰って1年くらいすると、そのユースホステルで知り合った女の子から日本の大学に入りたい、安く下宿する方法はないだろうか、調べてほしい、と手紙が来た。わたしは、「日本は物価が高い。日本の大学にいくのはやめたほうがいい」とその案に反対しした。親心からいったのだが、今、思えば悪いことをした、と思っている。当時、香港は大学は少なく、どこかよその国の大学にいくしかなかったのだ。