虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

ライフ・イズ・ビューティフル

2006-03-04 | 日記
「つたや」のDVD(配送システム)で「暗殺者のメロディ」を検索したところ、在庫切れだった。この映画は昔、映画館で見た。トロツキーが出てくる映画なんて、これだけではないだろうか。

冒頭、字幕の場面では、トロツキーの少年時代の写真なども出てきたのでわくわくした。物語は、トロツキーの晩年、メキシコの要塞のような自宅で秘書の愛人にピッケルで暗殺される話だ。トロツキーにリチャードバートン、暗殺者ラモン・メルカトルにアランドロン。

トロツキーの死後、遺書が発見された。
自分の信念はいささかも変わっていないこと、もう1度、人生をやり直すとしても、生涯は同じ道をすすむこと、そして、妻への感謝の気持ちを綴ったあと、次のような文章で結んでいる。

「ナターシャ(妻)が庭からあがってきて窓を大きくひらいた。大気が何ものにもさえぎられずにはいってくる。塀の向こうに草地が緑にかがやいている。塀の上はすみきった青空だ。どこも太陽がいっぱいだ。人生は美しい。未来の世代が、人生から悪と抑圧と暴力とをぬぐいさって、せいいっぱいたのしむように」(松田道雄「トロツキー」より)

たった一人で時代に抗し、世界で最も過酷な環境の中にいたトロツキーが語る「人生は美しい」ということば。イタリアの監督は、この言葉を読んで感動して「ライフ・イズ・ビューティフル」という映画を作ったことはよく知られていますね。ナチ強制収用所で懸命に生きる家族を描いたもので、アカデミー賞を受賞しています。

「つたや」、借り放題といっても、2枚1組を配送してもらって、見て、返送するまで1週間ほどかかるので、どうもたくさん借りられるというわけでもないようだ。