虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

このひと月の朝日新聞

2005-09-08 | 新聞・テレビから
朝日の社長の「解体的出直し」会見が出ていたけど、ほんとに、朝日は、報道機関ではあるかもしれないけど、ジャーナリズムとしては落第。

国会が解散になってから、憲法改正についての記事には注目してきたつもりだ。
このひと月、とうとう朝日に憲法改正についてのまとまった記事や特集はなかった。郵政民営化についての記事、特集は何回も目にした(しかし、さっぱりわからぬ難解な記事で、共産党が主張するようなアメリカの金融界からの要求という視点からの分析や検証などもない)。他に年金改革も何回も特集されたし、子育て支援の特集もあった。わたしは、毎日、憲法の記事を探していた。だのに、憲法はなし。ただ、今日の朝刊の編集委員会座談会に出た。こうだ。

根元:憲法改正問題も本来はこの選挙で問われるべきだ。自民党は解散直前に条文集を出した。11月には正式な草案も出す。それが争点にならないのは奇妙に映る。
早野:何の議論もないまま選ばれた議員が改憲を発議するなんてことは、とても許されることではない。

これだけ。無責任もはなはだしい。奇妙で、許されることではないのは、新聞だろう。朝日は、この1ヶ月間、憲法については何も議論しなかったことを肝に銘じておくぞ。新聞がやるべきことではないのか。

その代わりに、どんな記事を書いたか。あの世論調査。1ヶ月間にわたって、7回もやっている。あなたの支持政党はどこですか?とか、今回の総選挙をきっかけに、日本の政治が大きく変わってほしいですか、それほどでもありませんか?(それほどでもありませんか?とはバカにした質問とちゃう?)。この世論調査にどんな意味があるのか、説明できる朝日の社員はいるのか?

朝日新聞として憲法問題の意見を言うことができないのならば、あの憲法9条の会の識者に取材なり、寄稿してもらってもいいいのに、それすらやらない。ジャーナリストだったら、この選挙、9条の会はどう思っているのかもいいネタではないのか。

座談会でちょこっとふれて免罪符にしてもらってはこまる。