虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

鯖街道 熊川宿

2005-09-04 | 日記
鯖街道の熊川宿にいってきました。若狭の国(福井県)です。
江戸時代、小浜と京都を結ぶ若狭街道は、鯖街道とよばれ、京都に鯖などの海産物を届けるルートでした。その街道の中でも、この熊川宿は特に栄えたところで、今もなお当時の古い町並みが残っています。

道の駅熊川宿に車を止めて見学。
約1キロくらい、古い家並みが続く。ただし、伝統的建築物に指定されたのは数年前なので、堀なども工事中のところもあり、今、鋭意整備中といったところか。途中に病院や老人ホームもあり、立ち並ぶ家も現在生活しているので、信州の海野宿や奈良井宿、馬篭宿などの観光地化された古い宿場町と比べたらいけない。
それでも、静かで、のんびりした一画で、通りも遠くに行く人が2,3人見える程度。鯖寿司が名物みたいだ。

旧逸見勘兵衛家というのが公開されていた(無料じゃないので入り口だけで、2階にはあがらなかったけど)、ここは、伊藤忠商事の2代目社長伊藤竹之助の家だとか。逸見(へんみ)という姓から、田中正造を支援した逸見斧吉を思いついたけど、この斧吉さんとも関係あるのではなんてふと思った。ここの小浜城主には浅野長政もなったことがあるが、かれはそのあと、広島にいく。斧吉さんの先祖は広島だから、戦国時代に分かれたとか?ちょっと意味のない思いつきか。

通りには松木神社がある。熊川宿にいってみたいと思ったのも、これがあるから。
松木神社とは、江戸時代初期、島原の乱が終わったあとくらいにおきた百姓一揆(強訴)の総代の松木荘左衛門を祭った神社。佐倉惣五郎よりも前だから、江戸の一揆としてはトップランナーではないかしら。しかも、活動を始めたのは16歳。磔の刑になったのが28歳。

神社の前に一応、説明版が立っているのみ。これでは町並みを見学する人は気がつかないよ。石段を登ると、神社があるが、小さな祠。よこには、義民館と看板のかかった建物があるが(神社の社務所かと思った)、戸は締め切ったままで、とりつくしまもない(だれもいないようだ)。大きな石の義民碑も立っていたが(中島信行が書いていた)、こけむしていて、どうも松木庄左衛門さん、手厚く顕彰されているとはいいがたいぞ。案内板もなにもない。道の駅くらいに、紹介のパンフレットでもおいておいたらいいのに、と思った。

松木庄左衛門については、また、かきます。