らんかみち

童話から老話まで

求む、与作、高給待遇

2013年09月19日 | 暮らしの落とし穴


 9月1日に発生した、神社の木が民家の屋根に倒れるという災害復旧にようやく着手できた。消防から「2次災害の恐れがあるため、好天が続いてから作業に入るのがよろしかろう」と勧められたので従ったわけけど、好天が続いたかと思うと秋雨、かと思うと台風、また台風。災害の発生から18日が経過してやっと今日だ。でもここまで遅れた真の理由は、実は消防でも台風でもなく、ぼく自身のせいだ。

 神社の土地は村のもんじゃない。神社庁という民間の宗教法人が登記しているはず。が、神社の神殿や拝殿その他付帯施設は氏子が建てたもの。
 それらを維持管理しているのは氏子。そして氏子の代表が、他でもないぼく。即ち、神社の御神木を氏子の屋根に倒した責任者は、誰あろうぼくということになる。

 そんなバカなって思うよね。でも屋根の上に鎮座まします御神木を撤去する費用を負担するのは、ぼくなのかぁ? まあ、そいつは免責だろうね。そんなことを言い出したら、歴代の損長さんの責任まで問うような事態になりかねない。
 村の歴史は一部残されているけど、「お宮の木を切ろうと提言したが、××のバカが反対して出来なかった」という詳細までは分からない。昔どんなことがあったか、突き詰めたところで現状が好転するわけでもないじゃないか。

 責任の所在が明らかになり、それを受け入れる覚悟はしたけれど、村には神社の木を全て剪定するような、そんな大それたお金は無い。氏子からの寄付金も視野に入れて対応したいと思うが、どれくらいの費用が発生するのか皆目見当が付かない。それでもこの事業は待った無しだ。
 ♪与作は木を切る~♪ということで、本日は与作が来てくれて、じゃなくて「森林組合連合会」さんから専門職が4人来て下さった。ノウハウを学ぼうと思い手伝いながら見ていたけど、さすがに与作、じゃなくてプロだわ、手際が良いのなんの。

 神社全体を剪定したら村がつぶれてしまうんじゃないかと心配したけど、今日やってみて、これくらいの時間と労働力でここまでやれるんだって目安がついた。与作が3人いたら、一月足らずでカタがつきそうなんだ。
 でも本物の与作がいないので重機に頼ったとして、最長でも一週間ってとこか。うん、なんとかなりそうな金額だ!