ことしの新道展の紹介で、書きおとしていたことがあった。
会員・佐藤萬壽夫さんの絵である。
ことし4月、札幌時計台ギャラリーでひらいた個展は、脳梗塞でとつぜん倒れた後、リハビリの過程で制作したドローイングを並べたものだった。
はじめはたどたどしい筆の運びが、左手をも使うことにより、だんだん完成度を高めていくプロセスは、感動的であった。
今回の作品を見ていると、事情を知らない人には、一時人事不省に陥り右手がまったく使えなくなっていた作者の手になるものとは信じられないぐらい、以前の佐藤萬壽夫さんの調子を取り戻している。ここまで快復してきたことは、おどろきでもあり、喜びでもある。
全体としては白が基調で、木などのモティーフが白い風に揺られているようだ。
作者は、北方の風土を、あたかも自らの魂が帰還していく場所であるかのように描いたけれども、自身はがっちりと「生」の側に踏みとどまった。
その土俵際の力とでもいうべきものを感じて、しばし絵に見入ったのだった。
2009年8月26日(水)-9月6日(日)10:00-17:30(最終日-16:30)、月曜休み
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)
■佐藤萬寿夫ドローイング展 (2009年4月)
■企画展「07-08展」
■佐藤萬寿夫展(2007年)
■06年の「順子・真知子・萬寿夫展」 (画像なし)
■NORD展 X(04年)
■NORD IX (03年)
■02年の個展
■NORD VIII (01年)
■ようこそ「北海道美術ネット別館」へ (初めての方はお読みください)
会員・佐藤萬壽夫さんの絵である。
ことし4月、札幌時計台ギャラリーでひらいた個展は、脳梗塞でとつぜん倒れた後、リハビリの過程で制作したドローイングを並べたものだった。
はじめはたどたどしい筆の運びが、左手をも使うことにより、だんだん完成度を高めていくプロセスは、感動的であった。
今回の作品を見ていると、事情を知らない人には、一時人事不省に陥り右手がまったく使えなくなっていた作者の手になるものとは信じられないぐらい、以前の佐藤萬壽夫さんの調子を取り戻している。ここまで快復してきたことは、おどろきでもあり、喜びでもある。
全体としては白が基調で、木などのモティーフが白い風に揺られているようだ。
作者は、北方の風土を、あたかも自らの魂が帰還していく場所であるかのように描いたけれども、自身はがっちりと「生」の側に踏みとどまった。
その土俵際の力とでもいうべきものを感じて、しばし絵に見入ったのだった。
2009年8月26日(水)-9月6日(日)10:00-17:30(最終日-16:30)、月曜休み
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)
■佐藤萬寿夫ドローイング展 (2009年4月)
■企画展「07-08展」
■佐藤萬寿夫展(2007年)
■06年の「順子・真知子・萬寿夫展」 (画像なし)
■NORD展 X(04年)
■NORD IX (03年)
■02年の個展
■NORD VIII (01年)
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