北海道美術ネット別館

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■開廊5周年記念「超日本」展 (2017年2月4日~3月31日、札幌)

2017年03月14日 01時01分01秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 ワビサビ、葛西由香、澁木智宏、渡邊希、畑中正人の5組のグループ展。

 このうち、ワビサビは、グラフィックデザインを手がけるユニットで、今回は、書でもカリグラフィでもない、風変わりな掛け軸などを出品しています。
 畑中正人さんはサウンドアーティストで、会場に流れる音を担当しています。
 渡邊希さんは漆の作家。器ではなく、シンプルな板状の作を天井からつるしています。

 澁木さんの、毛糸という素材で枯山水を模したインスタレーションは、先月から引き続いて同じ位置に置かれています。

 葛西さんは大学を卒業したばかりの若手で、500m美術館に設置した、きのこの山とたけのこの里の戦いを描いた屏風絵のパロディーが、インターネットで一躍注目を集めました。
 この絵をまだご覧になっていない方は、この機会にぜひどうぞ。



 手前に澁木さんの石のようなオブジェが配されて、ますます「和」の感じが増しています。


 最後に、展示とは直接関係のない、言わずもがなのことを書きます。

 北海道(道南は除く)のように、アイヌ文化はあったにせよ、それをなぎ倒す勢いで西洋文明が移植された土地では、伝統的な(江戸期以前からある)日本文化は、「なつかしいもの」というよりは「エキゾティックなもの」として受け取られかねない傾向があるように思えます。
 もちろん、全国でも、自在鉤やわらぶき屋根、なまこ壁などは「なつかしい」というより「めずらしい」ものになりつつあるのでしょうが、とりわけ北海道では、竹林や雨戸を見ても、外国の風物に接しているような気がするのです。
 だから今回の展覧会は、道内で「日本」を強調したときの、そこはかとない居心地の悪さというか、コレジャナイ感をも(どうもうまく言えません。すみません)、表しているとはいえないでしょうか。


2017年2月4日(土)~3月31日(金)午前11時~午後7時、月・第3火休み
クラークギャラリー+SHIFT(中央区南3東2 MUSEUM)




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